6 / 58
異界の国のアリス
冒険者ギルドへ
しおりを挟む
「わあー、ここがジョ、えーと」
「ジョゴダの町ですよ」
「そう、ジョゴダ! 大きな町ね!」
数日たってようやく辿り着いたジョゴダの町を見て感動する私に、グレイが首を傾げてみせる。
「まあ、確かにこの辺りでは一番大きいですが……アリスは何処か田舎の出身なのですか? 結構お嬢様なんじゃないかと思ってましたが」
「そんな事ないわ。たぶん」
私になる前の私がどんな人物だったかについての記憶がスッポリ抜けているので断言はできないけど、たぶん違うと思う。正直、「前の私」には然程未練もないから思い出そうとも思わないし。
「たぶんかよ……」
「思い出せないんだから仕方ないじゃない」
ビグスにそう言いながら、私はその肩をぺシンと叩く。
……それにしても、随分気安い関係になったような気がする。私の一方通行かもだけど。
「まあ、確かにな。思い出せない事を悩んでも仕方がない。それなら前向きに生きなければな」
「そうよね、ミニミ。分かってるわね」
「生きるのに過去が必要かといえば、必ずしもそうではないからな」
「……哲学的な話?」
「あるいはな」
そんな会話をしながら、私達はジョゴダの町の中へ入る。森を切り開いて作ったらしいジョゴダの町は木製の家が多く、まだまだ拡大中らしくて町の周りは木の柵で囲んでいるだけだ。
やる気の無さそうな犬の獣魔人の門番は私を見るとちょっと目を見開いていたけど、それだけ。すぐにアクビをして視線を逸らしてしまうあたり、本当にやる気が無さそうだった。
「今のっていいの?」
「何がだ?」
「何も言われずに中に入れたけど、それでいいのかなーって」
「ああ、別に知らない人間1人増えたところでどうってことねえってのが共通認識だからな」
……なるほど、そういえば人間は一番下なんだっけ。うーん、世知辛そう。
「で、えーと……冒険者ギルド、だったかしら」
「ええ。この数日考えてみましたが、まずはソレが一番簡単に身分証を手に入れられますから」
建前上差別は無いらしいけど、実力主義のこの国では「人間は使えない」というのが、やっぱり共通認識であるらしい。
たとえば単純な力仕事ではミニミみたいなオウガが有利だし、配達業でも足の速い魔族は幾らでもいるし、彼等は大抵の人間より速いらしい。
ビグスが言おうとしてミニミに殴られて黙らされていたけど、娼館みたいな所謂えっちなお店でも人間は同じ人間向けでしか需要がないっぽい。
……とまあ、こんな感じで人間が何か仕事をしようとすれば来る者拒まずの冒険者ギルドに登録して日雇いみたいな仕事をするのが一番早いらしい。
「とりあえず、私達が出来るのはそこまでですね。クラーケンの件を報告したら、すぐにまた出ないといけませんし」
「だな。早めに解決しておきてえ」
「……何かあるの?」
私がそう聞くと、グレイ達は足を止め……3人で顔を見合わせた後、グレイが口を開く。
「……そうですね。やはり話しておいたほうがいいでしょう」
「え、何を……?」
「アリス。貴女なら大丈夫とは思いますが、甘い話を囁くような者には注意してください。近頃、違法な奴隷商人の手によると思われる、子供を狙った誘拐事件が発生しています。人間の子供も被害にあっています」
「魔法薬で抵抗できないようにしてから誘拐するって手口らしい事は分かってる。お菓子くれるからってついていくんじゃねーぞ」
「そんなことしないわよ。でも、気をつけるわ」
「そうしてください」
薬を使った誘拐事件と違法奴隷商人、か。なんとも物騒な話ね。
……うーん、これってもしかして、人間の国に多少無理してでも行った方がいいのかしら?
でも、その為には旅費を貯めなきゃよね。
「もしかしてアリス。人間の国に行こうとか考えてますか?」
「へ!?」
ビクン、と身体が跳ねるのを感じながら、私は「そ、そそ……そんなことないわよ!?」と声をあげる。
うわあ、我ながらウソくさーい。
「やめておいたほうがいいと思いますよ。人間の国では奴隷制度が合法ですからね。アリスは確実に狙われると思います」
「それって美少女だから?」
私なりの可愛いポーズをキメて言ってみると、グレイを含めた全員がなんとも微妙な顔になる。むう、手強い。いや、これで悩殺できたらどうこうってわけでもないんだけど。
「まあ……えーと。そうですね。アリスは人間の基準で言うと美少女……ですから、そういうのもあるでしょう」
「アッチだと娯楽も労働も奴隷で回してる国が多いらしいからな。貴族に目をつけられて即奴隷落ち……なーんて話もあるそうだぜえ?」
ええ……何それ超怖い。本当かどうかはさておいても、人間の国に行く気無くすなあ……。
「まあ……魔国は奴隷自体が違法だからな。そういう点では安心だろう」
そんな話をしてるうちに、私達は大きな建物の前に辿り着く。
「この建物? 魔女の鉤鼻亭って書いてあるけど」
「いえ、此処は宿屋ですよ」
「俺たちの泊ってる場所だな」
「冒険者ギルドは、この先の角を右に曲がったところだ」
「ええ……?」
此処から勝手に行けってこと?
そんな私の気持ちが顔に出ていたのだろうか、グレイは苦笑しながら一通の書状のようなものを取り出し渡してくる。
「これを持っていってください。話が早いはずです」
「これって……紹介状とかってやつかしら?」
「貴女が記憶喪失で、私達に保護されたという旨を記載しています。紹介状といえば紹介状ですが、貴方が怪しい人物ではないと私達が保証するような代物ですね」
「そっか。ありがとう、グレイ」
「いえ。本当はついていければ良いのですが……冒険者ギルドには人間の冒険者も多いです。あまり最初から妙なイメージがつくのも問題でしょうから」
なんだか根深い問題っぽいわね……うーん。
でも、コレがあれば色々説明しなくて済むなら助かるのは事実よね。
「ありがとう、グレイ。早速行ってくるわ」
「ええ。次に会うのがいつになるかは分かりませんが……無事を祈っています」
「ま、心配するだけ無用っぽいけどな」
「息災でな」
「うん。3人とも、元気でね。ここまでありがとう!」
言いながら手を振って、私は3人と別れる。
冒険者ギルド……かあ。何事もなければいいんだけど。
「ジョゴダの町ですよ」
「そう、ジョゴダ! 大きな町ね!」
数日たってようやく辿り着いたジョゴダの町を見て感動する私に、グレイが首を傾げてみせる。
「まあ、確かにこの辺りでは一番大きいですが……アリスは何処か田舎の出身なのですか? 結構お嬢様なんじゃないかと思ってましたが」
「そんな事ないわ。たぶん」
私になる前の私がどんな人物だったかについての記憶がスッポリ抜けているので断言はできないけど、たぶん違うと思う。正直、「前の私」には然程未練もないから思い出そうとも思わないし。
「たぶんかよ……」
「思い出せないんだから仕方ないじゃない」
ビグスにそう言いながら、私はその肩をぺシンと叩く。
……それにしても、随分気安い関係になったような気がする。私の一方通行かもだけど。
「まあ、確かにな。思い出せない事を悩んでも仕方がない。それなら前向きに生きなければな」
「そうよね、ミニミ。分かってるわね」
「生きるのに過去が必要かといえば、必ずしもそうではないからな」
「……哲学的な話?」
「あるいはな」
そんな会話をしながら、私達はジョゴダの町の中へ入る。森を切り開いて作ったらしいジョゴダの町は木製の家が多く、まだまだ拡大中らしくて町の周りは木の柵で囲んでいるだけだ。
やる気の無さそうな犬の獣魔人の門番は私を見るとちょっと目を見開いていたけど、それだけ。すぐにアクビをして視線を逸らしてしまうあたり、本当にやる気が無さそうだった。
「今のっていいの?」
「何がだ?」
「何も言われずに中に入れたけど、それでいいのかなーって」
「ああ、別に知らない人間1人増えたところでどうってことねえってのが共通認識だからな」
……なるほど、そういえば人間は一番下なんだっけ。うーん、世知辛そう。
「で、えーと……冒険者ギルド、だったかしら」
「ええ。この数日考えてみましたが、まずはソレが一番簡単に身分証を手に入れられますから」
建前上差別は無いらしいけど、実力主義のこの国では「人間は使えない」というのが、やっぱり共通認識であるらしい。
たとえば単純な力仕事ではミニミみたいなオウガが有利だし、配達業でも足の速い魔族は幾らでもいるし、彼等は大抵の人間より速いらしい。
ビグスが言おうとしてミニミに殴られて黙らされていたけど、娼館みたいな所謂えっちなお店でも人間は同じ人間向けでしか需要がないっぽい。
……とまあ、こんな感じで人間が何か仕事をしようとすれば来る者拒まずの冒険者ギルドに登録して日雇いみたいな仕事をするのが一番早いらしい。
「とりあえず、私達が出来るのはそこまでですね。クラーケンの件を報告したら、すぐにまた出ないといけませんし」
「だな。早めに解決しておきてえ」
「……何かあるの?」
私がそう聞くと、グレイ達は足を止め……3人で顔を見合わせた後、グレイが口を開く。
「……そうですね。やはり話しておいたほうがいいでしょう」
「え、何を……?」
「アリス。貴女なら大丈夫とは思いますが、甘い話を囁くような者には注意してください。近頃、違法な奴隷商人の手によると思われる、子供を狙った誘拐事件が発生しています。人間の子供も被害にあっています」
「魔法薬で抵抗できないようにしてから誘拐するって手口らしい事は分かってる。お菓子くれるからってついていくんじゃねーぞ」
「そんなことしないわよ。でも、気をつけるわ」
「そうしてください」
薬を使った誘拐事件と違法奴隷商人、か。なんとも物騒な話ね。
……うーん、これってもしかして、人間の国に多少無理してでも行った方がいいのかしら?
でも、その為には旅費を貯めなきゃよね。
「もしかしてアリス。人間の国に行こうとか考えてますか?」
「へ!?」
ビクン、と身体が跳ねるのを感じながら、私は「そ、そそ……そんなことないわよ!?」と声をあげる。
うわあ、我ながらウソくさーい。
「やめておいたほうがいいと思いますよ。人間の国では奴隷制度が合法ですからね。アリスは確実に狙われると思います」
「それって美少女だから?」
私なりの可愛いポーズをキメて言ってみると、グレイを含めた全員がなんとも微妙な顔になる。むう、手強い。いや、これで悩殺できたらどうこうってわけでもないんだけど。
「まあ……えーと。そうですね。アリスは人間の基準で言うと美少女……ですから、そういうのもあるでしょう」
「アッチだと娯楽も労働も奴隷で回してる国が多いらしいからな。貴族に目をつけられて即奴隷落ち……なーんて話もあるそうだぜえ?」
ええ……何それ超怖い。本当かどうかはさておいても、人間の国に行く気無くすなあ……。
「まあ……魔国は奴隷自体が違法だからな。そういう点では安心だろう」
そんな話をしてるうちに、私達は大きな建物の前に辿り着く。
「この建物? 魔女の鉤鼻亭って書いてあるけど」
「いえ、此処は宿屋ですよ」
「俺たちの泊ってる場所だな」
「冒険者ギルドは、この先の角を右に曲がったところだ」
「ええ……?」
此処から勝手に行けってこと?
そんな私の気持ちが顔に出ていたのだろうか、グレイは苦笑しながら一通の書状のようなものを取り出し渡してくる。
「これを持っていってください。話が早いはずです」
「これって……紹介状とかってやつかしら?」
「貴女が記憶喪失で、私達に保護されたという旨を記載しています。紹介状といえば紹介状ですが、貴方が怪しい人物ではないと私達が保証するような代物ですね」
「そっか。ありがとう、グレイ」
「いえ。本当はついていければ良いのですが……冒険者ギルドには人間の冒険者も多いです。あまり最初から妙なイメージがつくのも問題でしょうから」
なんだか根深い問題っぽいわね……うーん。
でも、コレがあれば色々説明しなくて済むなら助かるのは事実よね。
「ありがとう、グレイ。早速行ってくるわ」
「ええ。次に会うのがいつになるかは分かりませんが……無事を祈っています」
「ま、心配するだけ無用っぽいけどな」
「息災でな」
「うん。3人とも、元気でね。ここまでありがとう!」
言いながら手を振って、私は3人と別れる。
冒険者ギルド……かあ。何事もなければいいんだけど。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ
如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白?
「え~…大丈夫?」
…大丈夫じゃないです
というかあなた誰?
「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」
…合…コン
私の死因…神様の合コン…
…かない
「てことで…好きな所に転生していいよ!!」
好きな所…転生
じゃ異世界で
「異世界ってそんな子供みたいな…」
子供だし
小2
「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」
よろです
魔法使えるところがいいな
「更に注文!?」
…神様のせいで死んだのに…
「あぁ!!分かりました!!」
やたね
「君…結構策士だな」
そう?
作戦とかは楽しいけど…
「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」
…あそこ?
「…うん。君ならやれるよ。頑張って」
…んな他人事みたいな…
「あ。爵位は結構高めだからね」
しゃくい…?
「じゃ!!」
え?
ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる