81 / 681
6巻
6-1
しおりを挟む1
生贄の檻。
それは、とある運命――悪役の運命を持つ者の証であった。
正義によって倒され、滅びる運命を背負う者の証。
世界の恨みと憎しみを一身に受ける、「悪」という名の生贄である。
その証を持つ者は生まれたときから恨まれ、憎まれ、そして悪となり殺される運命にあった。
故に、その者は全てを憎み、一方で全てを愛した。
唾棄されるべき「悪」があった。
涙なしには語れぬ「悪」があった。
正義と見紛うばかりの「悪」があった。
生贄の檻に囚われた者たちは、その最期を受け入れた。
輝く聖剣を。
無数の矢を。
涙と怒りをその身に受けて、死んだ。
けれど、誰一人として知らなかった。
命を落とした者は全て、殺されるために生まれ落ちた、たった一つの魂であったということを。
こうして、生贄となった者は人の歪みを浄化し続け、「悪」の根源として死に続けた。
全ては、誰かの望む調和のために。
……少女は目を覚ました。
生贄の檻に囚われ、利用されていた――そのことを理解した瞳に、涙を浮かべて。
魔王ヴェルムドールに施された処置によって、生贄の檻の存在と自分に課せられていた運命を知ってしまったのだ。
そして……こぼれた涙を拭う女性の温かい指に気づく。
「目が覚めたか」
少女は、自分が柔らかいベッドに寝ていると気づいた。
自分の側にいるのは知らない女性だが……格好いい女性というのがいるならば、こういう人を指すのだろうと少女は考える。
「誰……?」
「魔王軍東方将ファイネルだ。お前はイクスラースで間違いないか?」
少女は、ぼうっとしていた頭が覚醒していくのを感じる。
イクスラース。そう、それが少女の名前だ。
『調和の魔王』という称号を与えられた道化である。
「……そうね。私がイクスラースよ」
「お前が今回の事件の主犯だと聞いているが」
「そうよ」
「……そうか」
ファイネルはそう言うと、小さく溜息をつく。
正直に言えば、イクスラースが暴れようと暴れまいと一発殴ろうと考えていた。
目の前の少女こそが次元城で暗黒大陸に乗り込み、魔族を混乱に陥れた張本人である。
突如として現れたその城は、暗黒大陸の各地を転移し、東方・南方ではイクスラースの配下による襲撃を受けた。
とくに東方は被害が大きく、ルルガルの森駐屯砦は黒騎士クロードによって壊滅状態になり、ファイネルの部下も多数殺されたのだ。
イクスラースは魔王ヴェルムドールを滅ぼすべく、白騎士シロノス、青騎士ブルータスとともに魔王城に攻め込んできたのだが、魔王軍の手練れ達に退けられ、最後には殲魔形態という技を使って倒れてしまった。
結局のところ、イクスラース達は命の神フィリアによる「罠」を仕込まれた犠牲者であることが判明したのである。
イクスラースが気を失った際、魔王ヴェルムドールが彼女にかけられていた精神操作を解いた、という話ではあったのだが、だからといって簡単に許せるものではない。
ファイネルの部下を殺したのはクロードとかいう男だが、その主であり計画の主犯はイクスラースだ。
だから、殴ってけじめをつけなければと考えていた……のだが。
悪夢にうなされ涙を流す少女を見て、気が変わってしまった。
弱っている相手を痛めつけることができなかったのだ。
無論、それがくだらない感傷であり偽善だとは理解している。
それでもファイネルにはできなかった。
殴ったところで、死んだ部下への供養になるとはどうしても思えなかったのだ。
そんな複雑な気持ちを吐露するように、ファイネルはイクスラースに問うた。
「何故泣いていた」
「……自分の愚かさを知ったから、かしら」
「何を今さら。そんなものは、もっと前に気づけ」
「そうね。その通りだわ。もっと前に気づいていれば……そうすれば、何か変わったのかしら」
無理だっただろう。
恐らく、ずっと思考制御を受け、余計なことは一切考えないようにされていた。
それでも、もし気づけたならば、何かが変わったのだろうかとイクスラースは思う。
考えて……イクスラースは、ファイネルが自分を見つめていることに気づいた。
「貴方も……私が憎いでしょうね」
「当然だ。だが、それでお前を殺そうと思うほど狭量ではない。魔族の理に背いているわけではないからな」
魔族にとっては強い者こそが正しく、弱い者は殺されて当然だった。
暗黒大陸が国家の形にまとまって以来、仲間という認識を得た魔族は多い。
しかし、だからといって弱い者は戦いで死んで当然という魔族の論理が変わったわけではない。
自分達の仲間にだけその論理が適用されないというのは都合が良すぎると、ファイネルも理解している。
「……面倒なものだ。ムカついたら叩き殺して終わっていた時代が、たまに懐かしくなる」
「その頃に、戻りたいのかしら」
イクスラースに問われて、ファイネルは考えるような素振りを見せる。
しかし、すぐに首を横に振って苦笑した。
「いや、それはないな。私は今の暗黒大陸のほうが、好きだ」
「……そう」
呟いて黙り込むイクスラースを見て、ファイネルは首を傾げる。
「しかし、おかしな奴だ。妙な城で暗黒大陸に乗り込んでくるような輩だから、もっとこう……ラクターみたいな奴を想像してたんだがな」
「そのラクターとかいう人を知らないから、何とも言えないわね」
「ん? そうだなあ……」
考えて、ファイネルはうーむと悩みだす。
「んー……むう。そうだなあ、ノルム……と言っても分からんか。メタリオの男の鍛冶師を、もっと筋骨隆々にして巨大化したような感じ……か?」
魔王軍南方将ラクターは、魔族の中でも屈指の実力を持つ魔竜で、普段は魔人形態をしている。暗黒大陸では脳筋で有名な男だ。
ファイネルは、ラクターを魔族の一種族であるノルムでたとえようとしたが、イクスラースはそもそもノルムを知らないだろう。だから人類種族のメタリオで表現してみたのだが、それもやや違う気がした。
「筋肉ムキムキで太い男ってことじゃない。冗談じゃないわ」
「そうだな。お前がそんなのだったら、私も殴るのに躊躇しなかったんだが」
そう言ってニヤリと笑うファイネルに、イクスラースはげんなりとした。
そして突如、ハッとした表情になる。
「そういえば、私の騎士達はどうしたのかしら」
「知らん。だが、黒い奴は私が殺した」
「……そう」
黒い奴がクロードのことを指していると悟って、イクスラースは小さく頷いた。
やはり、自分だけが生き残ってしまったのだろうか。
考えるイクスラースをよそに、ファイネルは部屋の扉の外に待機している魔操鎧に声をかける。
「おい、他の騎士達はどうなった?」
「はい。南方にて確認された赤騎士は現在治療中、白騎士と青騎士は現在も意識を取り戻していないとのことです」
「そうか。あ、私がコイツにバラしたことはイチカに言うなよ?」
堅物メイドナイトのイチカに知られたら、嫌味を言われてしまうに違いない。
「はい、自主的には言いませんが聞かれたら答えます」
「……相変わらず中央軍の連中は……」
舌打ちをするファイネルはイクスラースへと振り向き、肩を竦めてみせる。
「そういうことらしい。で、これを聞いてどうする?」
「……どうもしないわ。私の愚かな行為に巻き込んでしまったのだもの。せめて生きていてほしいと思っただけよ」
イクスラースは自嘲気味にそう言った。
その様子をじっと見ながら、ファイネルは椅子に背中を預け、退屈そうに髪を弄り始める。
「お前の発言はさっきから……何だろうな。どうにも自虐的だ。反省しているのはよく分かったが、それ以外がさっぱり分からん。お前そもそも、どうして攻め込んできたんだ」
「それが正義であると信じていたから、かしら。いえ、正義とかじゃないわね。それが私の果たすべき使命であると思い込んでいたからよ。今から思えば、矛盾点はたくさんあったのに……ね」
イクスラースは呟き、遠い目をする。
そう、疑問を感じたことは何度もあった。
しかし、その度に思考を制御され続けてきたのだ。
イクスラースも、そして恐らくは四騎士達もである。
ヴェルムドールにその枷を壊されたことで、ようやくそれに気づくことができた。
「……そういえば、ヴェルムドールは?」
「魔王様なら、今はお休みだ」
ファイネルのそっけない答えに頷いて、イクスラースはもう一人のことを思い出す。
意識を失いそうな自分を助けてくれた誰か。
確か、その名前は――
「なら、サンクリード……という人は?」
「サンクリード? あいつならさっき会ったが……今何処にいるかまでは知らんぞ?」
「そ、そう。そうよね……」
少し残念そうなイクスラースの様子を見て、ファイネルは苦虫を噛み潰したような顔をする。
魔王軍西方将サンクリードは、ヴェルムドールが創った魔族の勇者だ。
ファイネルは、彼の無神経さによってこれまでに度々被害を受けていた。本人に悪気がないのが、また厄介なところである。
「アイツに惚れたとか、そういう話ならやめておけ」
「違うわ。助けてもらったお礼をしてないから。どっちか一人だけにでも、すぐに言いたかったのだけれど」
「……助けてくれた、か。その辺りの事情も私にはよく分からんが、な」
そう言って、ファイネルは溜息をつく。
「だが、まあ一応言っておくとだな……サンクリードの奴はダメだ。壊滅的にデリカシーに欠けているからな。知らん奴は紳士的だの優しいだのと言うが、私には分かる。いいか、アイツはダメだ。これは私の友人にも言ったことなんだがな……」
そこまで言いかけたところで部屋の扉がノックされ、返事を待たずに開かれる。
「おい、今大事な話の最中なんだが」
「別に俺の悪口は大事な話とは言わんと思うが……」
現れた顔を見て、ファイネルは露骨に舌打ちをした。
「何だ、サンクリードか」
「お前、まだこの前のこと怒ってるのか?」
「そんなことより用件を言え。ないなら回れ右して帰れ」
ファイネルの刺々しい態度に、サンクリードは苦笑する。
どうやら、少し前にゲーム用の駒を踏み潰してしまったことに、ファイネルはまだ腹を立てているらしい。
確実にサンクリードが悪いだけに、しっかりと謝罪はしたのだが……未だに許してもらえていないようだ。
「気絶していた白騎士と青騎士が目覚めたそうだ。一応伝えに、な」
「目覚めたって……お前、こんなところにいていいのか」
「今見張っているのがゴーディだ。問題なかろう」
「ああ。ということは……裏庭か?」
魔王軍中央将ゴーディは、平時は裏庭でゴーレム形態となって苔むしていることが多い。
魔人形態になることもでき、その剣の腕は魔王軍の中でもトップクラスだ。
「そういうことだ」
何のことか分からない、という顔をするイクスラースにファイネルは声をかける。
「丁度いい。お前、もう魔王様に逆らう気はないんだろう?」
「……ええ、ないわ」
「なら、お前の部下にも自分の無事を伝えてやれ」
頷いて、イクスラースはベッドから起きようとし……よろけて、ファイネルの腕の中に倒れ込む。
「ご、ごめんなさい」
「気にするな。立てそうか?」
イクスラースは少し苦しそうな顔をした後、首を横に振った。
「……仕方ないな」
そう言って、ファイネルはイクスラースを抱え上げた。俗にいう、お姫様抱っこである。
「さて、行くか」
「えっと……ありが、とう」
「つまらんことで時間をとられたくはないからな。ほら、どけサンクリード」
そう言って、ファイネルはサンクリードを押しのけながら部屋を出ていった。
邪険にされたサンクリードは、苦笑いを浮かべながらその後をついていく。
2
イクスラースを抱えたファイネルとサンクリードが、半壊した魔王城を歩く。
今ファイネルが瓦礫を避けて進む場所も襲撃の際に手ひどく壊されており、外から丸見えの状態だった。
あちこちを忙しく走り回って瓦礫を片付けている魔操鎧達の姿を、イクスラースは無言で見つめる。
魔操鎧。
中身が空の鎧の魔族。
彼等をどこか懐かしそうに眺めるイクスラースを見て、ファイネルは訝しげな顔をした。
「どうした?」
「……何でも、ないわ」
ちなみに、魔操鎧に前魔王グラムフィアの時代の生き残りはいない。
その全てが勇者リューヤに倒されたと言われており、今いる魔操鎧はヴェルムドールの生み出した者のみである。
そして、人類領域であるシュタイア大陸には元々存在すらしていない。
魔操鎧は、実はレアな魔族とも言える。だからファイネルは、イクスラースの視線は物珍しさの表れだと解釈した。
「あれか。魔操鎧といってな。ああ見えて働き者だ」
「魔操鎧……」
小さく繰り返すように呟くと、イクスラースは少しの落胆と納得をその表情に浮かべる。
「そう。分かったわ」
それは、期待と違ったことを知ったときの顔に似ているだろうか。
しかし、イクスラースがそのような顔をする意味は、ファイネルにも、その背後を歩くサンクリードにも分からない。
「……随分と、壊してしまったわね」
「ほとんどは、お前のところの青い騎士のせいだそうだがな」
そう、青い騎士――ブルータスが殲魔形態で巨大な金属蛇になったことで、魔王城は崩れてしまった。
魔王城は外部からの突然の攻撃にも耐えられるように、特殊な造りをしていた。
たとえばファイネルの電撃砲の魔法を受けても、耐えられるような設計にはなっていたのだ。
その一方で、当然といえば当然なのだが、内部で巨大化した敵の重みや衝撃に耐えられるようにはできていない。
その結果が今の状況というわけだ。
「……ごめんなさい。ブルータスに代わって謝罪するわ」
「私に謝られても困る。そういうのは魔王様に言ってくれ」
そんなことを言いながら、三人は階段を下り魔王城の一階に到着する。
扉ごとなくなった正面入り口の近くには撤去された瓦礫が積まれ、不用意に近寄る者がないように、ビスティアという魔族や魔操鎧達が警備をしていた。
魔王城は首都アークヴェルムの中心にあり、それが突如破壊されたというだけでも大きなニュースである。
さらに暗黒大陸各地で現れては消えていた謎の城の報とも合わさり、当初は勇者襲撃の噂まで出ていたのだ。
襲撃の報せを受けたアークヴェルムの住人達が手に武器を携え魔王城に大挙し、これを何とか宥めた中央軍の苦労は相当なものだったと推測される。
そして今、いつ崩れるか分からない瓦礫の山と、すっかり風通しのよくなってしまった魔王城正面は、その被害の大きさをアークヴェルムの住人達に充分すぎるほどに伝えていた。
城内の者がこうして分かりやすく忙しそうに動いているのは、事態がひとまず収拾したことと、魔王の健在をアピールするためでもあるのだ。
その結果、魔王健在を知った住民達が、今度は魔王城の片付けにボランティアとして参加したいと殺到することとなった。
彼らの気持ちはありがたいのだが、統率しきれない人数が集まったところで、逆に扱いに困ってしまう。そのため、集まった者達には後日ギルドを通した依頼が出るまで待つように伝えていた。
「随分慕われているのね」
城下からは、活気に満ちた声が聞こえてくる。
それに耳を傾けていたイクスラースが呟き、ファイネルは自慢気に笑った。
「当然だ。我等が魔王様だからな」
混沌に満ちた暗黒大陸を本当の意味で統一し、発展させた魔王ヴェルムドール。
そんな彼が慕われないはずがないと、ファイネルは本気で考えている。
ファイネル自身、心酔していると言ってもいい。
かつての魔王、グラムフィアへの「とりあえずの忠誠」とはわけが違う。
ヴェルムドールのためなら文字通り命をも投げ出す覚悟であり、それは今、魔王城の正門前に集まっている魔族達も同様であろう。
そう、誰もが理解しているのだ。
これこそが統治であり、彼こそが――ヴェルムドールこそが自分達の王なのだと。
そんな住民達の感情を悟って、イクスラースは複雑そうな顔をする。
暗黒大陸の現状を知れば知るほど、自分達の道化っぷりが際立つ。
真実に気づけなかった今までの自分達を思うと、悔しくてたまらなかった。
そうして、三人は魔王城の裏庭に移動していく。
大規模な破壊を免れたこの場所にも、多少の瓦礫が降り注いでいた。
イチカの芋畑が無事だったのは、不幸中の幸いといったところか。
その中庭には今、一体の巨大な石像が鎮座している。
それは黒く光沢のある材質でできた、全身鎧を纏い羽を持つ騎士像。
片膝をつき、天に向かい両腕を掲げるようなポーズをとっている。
しかしフルフェイスの兜の奥の眼から赤い魔力光を放っており、これがただの石像ではないことは一目瞭然であった。
何より、固く握ったその手の中に二人の騎士らしき男を捕らえているのが目を引く。
「……む、ファイネル殿か」
石像はそう言って、頭を僅かに動かした。
「その連中が目覚めたと聞いてな」
「ああ。しかし暴れるからつい強く握りしめてしまった……すまないが、もう少し待ってくれ。また起きると思う」
言われてファイネルが石像の手の中を窺うと、確かに二人の騎士はぐったりとしている。
「……大丈夫なのか? それは」
「問題ない」
「そうか……」
ファイネルの腕に抱かれながら、イクスラースは目の前で会話する巨大な石像を驚いた様子で眺めていた。
「嘘……まさかこれ、マスターゴーレム……? でも、生き残りがいるわけない……復活させたの?」
「何の話だ?」
ファイネルが腕の中のイクスラースを見下ろすと、イクスラースはハッとしたように目を逸らす。
「……何でもないわ」
「そうか。で、まあ……こいつは中央将のゴーディだ。もう会ってるかもしれないがな」
言われて、イクスラースは石像姿のゴーディをじっと見る。
すると、ゴーディもまたイクスラースへと視線を向けた。
「こちらの姿では初になるか。しかしファイネル殿、何故連れてきた?」
そう言って、ゴーディはファイネルを非難するように見た。
それも当然だろう。
たとえ魔王軍が勝利したとはいえ、それはイクスラースが味方になったということと同義ではない。
再び牙を剥く可能性を考えれば、その配下と引き合わせることなど普通はするべきではないだろう。
そんな意味を込めたゴーディの視線を受け止め、ファイネルは涼し気な顔で答える。
「心配ない。コレにはもう、戦う気はなさそうだ」
「なさそうだ、と言われてもな……」
「いざとなれば私もお前もいるし、アレもいる。問題なかろう?」
アレ呼ばわりされたサンクリードが背後で苦笑し、口を開く。
「二人ともそう心配するな。それより問題なのはそっちの気絶してる騎士達だろう。王は対処とやらをしているのか?」
「……それを危惧していたなら、連れてきてほしくなかったのだがな。ここであの姿になられたら、今度こそ魔王城が全壊するぞ」
ゴーディの溜息交じりの台詞を聞きながら、サンクリードはふむと頷く。
「だが、お前がその危険性を放置したまま裏庭にいるとも思えなかったしな。たぶん対処済みだろうと踏んでいたんだが。違ったか?」
ここでいう対処とは、命の種への干渉だ。
命の種は生命の根源であり、これに人格や記憶などの情報が付随したものが魂と言われている。
イクスラースに思考制御と呼ばれる精神操作がかけられていたことは、すでにイチカにより知らされていた。
そのイクスラースにかけられていた思考制御と同様のものが、この二人にもかけられていると思われるのだが……思考制御が魔法ではなく、魂レベルの深さでかけられているとなると、命の種や魂に直接干渉できるヴェルムドールにしか対処ができないのだ。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。

