69 / 93
2章 領地での暮らし
21
しおりを挟む
ふわりと、マルグリット様が光り輝く。
「ま、マルグリット様です。本物です」
アリス様が、目を丸くしつつ目を輝かせるという非常に器用な真似をしながらそう言った。
『汝が、わが子孫アリスティアか?』
あなたどなた?
「はい、マルグリット様。第二王女アリスティアです」
アリス様は、超感動 みたいな目で、マルグリット様を見ている。さっきまでの状態は、とてもじゃないけど見せられない。
『そうか、我らが神子様の婚約者アリスティアよ。そなたにこれを与える』
RPGの泉の女神さま(笑)よりも胡散臭い与え方だな。
「ありがとうございます、マルグリット様」
アリス様は、尊敬度MAXなキラキラな目で、マルグリット様を見ていた。なんか、洗脳されている人を見ている感じ。マルグリット様は、アリス様に小さな手に、俺とアリス様の名前が彫り込まれた、金色のシンプルな指輪を手渡した。
『この指輪は、そなたらの婚約指輪として使え。この指輪は、どちらかが不貞を働くと半分が割れ、双方が不貞を働くと、粉々に砕ける魔法の指輪だ。これを婚約式で交換するのじゃ。婚約式まで、そなたの母か、父に預けておけ』
「かしこまりました」
アリス様が、なくさないように、とでもいうように指輪を握った。
『それではな。婚約式の時に、また会おうぞ』
マルグリット様から出ている光がすぅーと消えた。
「神子様、マルグリット様から、私たちの婚約のために指輪をいただけましたよ」
「そうだな。つけることができる日が楽しみだ」
俺は、あの変わりようのほうが衝撃だ。
「マルグリット様は、まだここにいらっしゃるのですか?」
「あぁ、いるぞ」
普通に、そこにいる。
『神子様ー、すごかったでしょー、私』
「あぁ、いろいろ衝撃的だった」
いや、あの間延びした口調の人どこ行ったの?あのなんか仰々しい感じの人だあれ?レベルだった。
『いやー、子孫たちには威厳を持ってーふるまえーってー決まりだからさー』
「そうなのか」
噴出さないようにするのが、必死だった。
「マルグリット様と、どんなお話をされているのですか?」
「ちょっと指輪の話を」
ん?ってそういえば指輪。あのRPGの泉の女神さま(笑)みたいなやつ何?
『ちなみにーあの指輪はー神子様に渡し忘れてたからーアリスティアちゃんに渡したー』
やっぱりな。あのあげ方、めっちゃ怪しかったもん。
「そうなのですか。私も精霊と話したいです」
イメージ壊れるからやめといたほうがいいと思う。でも、どうしても見たいなら……、
「領地に行っている間に、もしできたら精霊を見ることができる魔道具を作ろうか?」
もしできたらね、もしできたら。できる保障少ないよ?
「お願いします。楽しみにしています」
「頑張る」
アカッシクレコードの本、よろしく頼むよ。
『神子様ーそれ私がー四六時中気を張ってないといけないからー遠慮してほしんだけどー』
若干顔を青ざめさせながら、マルグリット様は言った。
「アリス様のお願いだからな。必ず作る」
ちょっと、いじめたくなった。あくまでも、ちょっと。
『神子様、そろそろ帰ったほうがよろしいとますの』
うわっ、びっくりした、ジエイドか。急に後ろに立つのは、やめてほしい。
「もう、そんな時間か」
「フェル様、もうお帰りの時間ですか?」
「うん、また来る」
絶対に、領地にいる間にも、また来よう。
「それなら、ちょっとプレゼントがありますの」
「プレゼント?」
何だろう?特に、箱とかはないけど?
「いきますよ
チュッ」
いきなり頬にキスされた。え・・・・・・?
「お母さまに、神子様にお礼をしたほうがいいと言われまして、お父様が、お母様にされて、嬉しがっていましたので、いいかがでした?」
にっこり笑いながら、アリス様はそう言った。
「えっと……、うれしいよ」
それ以外反応のしようがないだろ。普通にびっくりしたし、まぁ俺はロリコンではないが、お礼はされてうれしかったもん。
「ま、マルグリット様です。本物です」
アリス様が、目を丸くしつつ目を輝かせるという非常に器用な真似をしながらそう言った。
『汝が、わが子孫アリスティアか?』
あなたどなた?
「はい、マルグリット様。第二王女アリスティアです」
アリス様は、超感動 みたいな目で、マルグリット様を見ている。さっきまでの状態は、とてもじゃないけど見せられない。
『そうか、我らが神子様の婚約者アリスティアよ。そなたにこれを与える』
RPGの泉の女神さま(笑)よりも胡散臭い与え方だな。
「ありがとうございます、マルグリット様」
アリス様は、尊敬度MAXなキラキラな目で、マルグリット様を見ていた。なんか、洗脳されている人を見ている感じ。マルグリット様は、アリス様に小さな手に、俺とアリス様の名前が彫り込まれた、金色のシンプルな指輪を手渡した。
『この指輪は、そなたらの婚約指輪として使え。この指輪は、どちらかが不貞を働くと半分が割れ、双方が不貞を働くと、粉々に砕ける魔法の指輪だ。これを婚約式で交換するのじゃ。婚約式まで、そなたの母か、父に預けておけ』
「かしこまりました」
アリス様が、なくさないように、とでもいうように指輪を握った。
『それではな。婚約式の時に、また会おうぞ』
マルグリット様から出ている光がすぅーと消えた。
「神子様、マルグリット様から、私たちの婚約のために指輪をいただけましたよ」
「そうだな。つけることができる日が楽しみだ」
俺は、あの変わりようのほうが衝撃だ。
「マルグリット様は、まだここにいらっしゃるのですか?」
「あぁ、いるぞ」
普通に、そこにいる。
『神子様ー、すごかったでしょー、私』
「あぁ、いろいろ衝撃的だった」
いや、あの間延びした口調の人どこ行ったの?あのなんか仰々しい感じの人だあれ?レベルだった。
『いやー、子孫たちには威厳を持ってーふるまえーってー決まりだからさー』
「そうなのか」
噴出さないようにするのが、必死だった。
「マルグリット様と、どんなお話をされているのですか?」
「ちょっと指輪の話を」
ん?ってそういえば指輪。あのRPGの泉の女神さま(笑)みたいなやつ何?
『ちなみにーあの指輪はー神子様に渡し忘れてたからーアリスティアちゃんに渡したー』
やっぱりな。あのあげ方、めっちゃ怪しかったもん。
「そうなのですか。私も精霊と話したいです」
イメージ壊れるからやめといたほうがいいと思う。でも、どうしても見たいなら……、
「領地に行っている間に、もしできたら精霊を見ることができる魔道具を作ろうか?」
もしできたらね、もしできたら。できる保障少ないよ?
「お願いします。楽しみにしています」
「頑張る」
アカッシクレコードの本、よろしく頼むよ。
『神子様ーそれ私がー四六時中気を張ってないといけないからー遠慮してほしんだけどー』
若干顔を青ざめさせながら、マルグリット様は言った。
「アリス様のお願いだからな。必ず作る」
ちょっと、いじめたくなった。あくまでも、ちょっと。
『神子様、そろそろ帰ったほうがよろしいとますの』
うわっ、びっくりした、ジエイドか。急に後ろに立つのは、やめてほしい。
「もう、そんな時間か」
「フェル様、もうお帰りの時間ですか?」
「うん、また来る」
絶対に、領地にいる間にも、また来よう。
「それなら、ちょっとプレゼントがありますの」
「プレゼント?」
何だろう?特に、箱とかはないけど?
「いきますよ
チュッ」
いきなり頬にキスされた。え・・・・・・?
「お母さまに、神子様にお礼をしたほうがいいと言われまして、お父様が、お母様にされて、嬉しがっていましたので、いいかがでした?」
にっこり笑いながら、アリス様はそう言った。
「えっと……、うれしいよ」
それ以外反応のしようがないだろ。普通にびっくりしたし、まぁ俺はロリコンではないが、お礼はされてうれしかったもん。
3
あなたにおすすめの小説
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜
犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。
この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。
これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる