ギャルゲーの悪役子息に転生しましたが、主人公の邪魔をする気はないです。 それよりも領地に引きこもってのんびり魔道具開発を行いたいです。

みゅう

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2章 領地での暮らし

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ガタン ゴトン ガタン ゴトン

やっぱり、馬車めっちゃ揺れる。

「フェル、領地は楽しみ?」

「はい、とても楽しみです」

今、俺がくそ揺れる馬車に乗っている理由は、今からカルリオン公爵家の領地に行くところだから。

「王都のあの喧騒から離れて、領地でゆっくりすることが、マリエールにとっても、フェルにとっても、そのうち生まれてくる子供にもいいことだろうからな」

うんうんとうなずきながら言うお父様、なんか悪いことした気分になるな。

あの黒服たちに襲われた事件のせいで、カルリオン公爵邸は一日中、役人が来たり、ゲームの中の教会の服を着ている人が来たり、とバタバタしていた。しかも、教会の服を着ている人は、良く俺に話しかけようとして、メイドさんに引き離されていた。ひどい人は、お父様やお母様を、神子を支配する最低な奴だとか罵ってきたりして、なんか、強そうな人につまみ出されていた。で、お父様は業を煮やして、今までたまりにたまっていて有休を消費して、領地に来ることになった。ちなみに、有給日数は、半年と2週間。お父様、どんだけ有給ためてたんですか?ちなみに、5か月後にある予定だった婚約式は、安全のためにという名目で、来年に延期。延期しすぎじゃない?

「フェルは、カルリオン家の領地が、どんなところか知らないでしょ?」

「知りません」

教えてもらってないよ。

「フェルは、とっても気にいると思うわよ」

「どうしてですか?」

ニコニコ笑いながら言うお母様。前世では、カルリオン家の領地の事なんて言われてなかったと思うからなぁ。

「カルリオン家の領地である町はね、精霊に愛された土地なのよ」

「精霊に愛された土地ですか?」

何それ?

「そう、神代にね、精霊神様がいらしたとか言われていて、あの町には、たくさんの精霊がいるの。お母様も、見ることはできないけど、感知の魔法で感知できたことがあるくらい、精霊がたくさんいるの」

「本当に、たくさんいるのですね」

感知の魔法で、精霊を感知することは、結構難しい。精霊とは、魔力の塊でありながら、精霊神の使徒で、世界に溶け込んでいて、自然の魔力とほぼ同じような存在、自然の魔力は、世界に溢れすぎていて感知魔法で感知してたら、脳の処理が追い付かない。その、個体によっても溶け込み方が全然違う微妙の力を感知するのは至難の業だ。精霊眼を持っていない人が、精霊を感知できるということは、よっぽど多いらしい。

「お父様も、感知したことあるぞ。あの町は、精霊が多いから、魔術師や魔法使いも多いぞ」

「なんでですか?」

「魔法を行使するには、この世界のどこかにいる精霊に力を借りなければならないんだ。そのためには、精霊と仲良くなるのが一番。だから、魔法が使える人間は、わざわざカルリオン家の領地に来るんだ。魔法とは、魔術のレベルをレベル50にまでを極め、天賦の才を持ったものが、使うことのできる技術、魔法を得る前に使っていた、魔術の知識を得るために、魔術師が大勢詰めかける。だから、魔術師も、魔法使いも多いんだ」

なるほど、理解できた。魔法って精霊の力を借りてたんだ!。

「それなら、精霊魔法とは何なのですか?」

「精霊魔法とは、精霊と契約して、精霊を召喚し、使役する魔法だ。使役という言い方は正しくないな、精霊に戦ってもらう魔法だな」

へぇ。

「お父様は、何でも知っているんですね」

超物知り。

「いやいや、ちょっとした雑学だよ。領地につくまでにいろいろ話してあげよう」

この世界の事が、ゲーム知識以外でも知れそう。
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