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2章 領地での暮らし

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『2番目に不味い事は、神子様の母上様が、邪心の眷属に取りつかれている事ですね』

……え?

「もう一度言ってくれ」

『神子様の母上様が、破壊神の眷属に取りつかれています』

え?

「どういう意味だ?」

『説明したら、すごく長くなりますが、よろしいでしょうか?』

「よろしく頼む」

この際、どんなに長くてもいい。

『まず、神子様のお立場からお話しなくてはなりません。ジエイド、スピネル、エン。あなた方には、聞かせられないことなので、聞こえないところまで行って下さい』

『『『わかりました』』』

3人?ふわりとどこかへ消えた。

『それでは、精霊神様に、許可が出たところまで、お話いたします』

「頼む」

『まず、前回この島に来た時に、ポローニアが、神子様の魅了の力にやられて、ぽっろと口を滑らせてしまったこと、覚えていますか?』

「神々は、神石の能力を具現化する装置であるという話か?それより気になるのだが神子の魅了の力とはなんだ?」

前回ちらっと言ってたけど、聞きそびれた奴。

『神子様の魅了の力とは、神子様には、精霊神様からの、精霊との高親和性という加護をもらています。それは、人間の言葉に、神界の言葉を便宜的に訳したものであるだけであって、本質的には、精霊神と同質の神力を持たせ、精霊の魔力と高親和性と癒しの力を持つ故に、精霊の好意的感情の増幅させるという加護です。ポローニアが、神子様に魅了されたのは、長くなるから省略しますが、体である、精霊樹が傷つけられているせいで、魔力がかなり弱まっていまして、そのせいで、神子様の神力に、通常よりもかなり癒され、好意的感情がかなり増幅してしてしまったのです』

なるほど……ってことは、あの水晶は、神界からの言葉を、便宜的に翻訳する機械ってこと?

「あの水晶は何だ?」

『あれの事は、次の不味い事の時にお話しします』

「わかった」

というか、次のまずことってなんだろ?お母様が、破壊神の眷属に取りつかれえいることが2番目ってことは、一番目のやばさが怖い。

『話を戻します。神々は、神石の能力を具現化する装置であるという話です』

「話を中断してすまなかった」

好奇心に身を任せるのは、ダメだね。

『はい、神々は、神石の能力を具現化する装置であるということは、本当です。この世界の創世神話についてはご存知ですか?』

ゲームの中でちょろっと出てきたから。

「少しだけなら。
 
 この世界は、3人の神から始まり、創造神によって、世界が作られ、自然が作られ、生き物が作られた。精霊神によって、整えられた。破壊神によって、この世の理が整備された。

 ただ、この世界は、3人の神で管理するのは大きすぎた。なので、様々な神々、その神々の使いである天使、細かい手入れをする精霊を作った。

 この世界は、しばらく平和だった。しかし、少し段々と、少しづつ綻びが生まれた。
 
 人間の、悪しき心だった。その心は行き場をなくし、世界に降り積もった。その降り積もった心から生まれた生物が魔物だ。
 
 人間は、神々に助けを求めた。しかし、神々は、人間の起こしたことなのだから、と突き放した。

 だが、神々たちは、我々を見捨てたわけではなかった。我々に戦う力を与え、魔物たちに、そのおかげ対抗することができた。
 
 神々は、我々を見守っている。神々から与えられて力を悪用せず、世界を救済するために使おうではないか」

世界を救済する戦力を育てるのが、ギャルゲーの舞台の学園。所々あやふやだけど、こんな感じの神話だった。

『人間たちでは、そのように伝わっているのですか!』

大きなグリーンの目を見開いて、アイビリアン様がそういった。精霊たちの間では違うの?

「どういうことだ?」

『人間の間に伝わっている創世神話は、そのように歪められているのですね……。この世界の,真の創世神話について、お話しします』
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