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第三章 始まる闘い
第九話 痛み2
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次の日の朝、貴哉は顔に湿布を貼り、拳にテープを巻いて学校に来た。後から来た恵弥たちの質問攻めに遭う。貴哉は取り敢えず、喧嘩したとだけ答えた。みんな目を丸くして驚く。
「おいおい、お前、卒業する頃にはかなりの化け物になってんじゃねぇのか!」
音也が言うとみんなが笑った。しかし、その中心にいる貴哉は愛想笑いだけ浮かべてる。
(こんな時だけずっと続けばいいのに....)
貴哉はまだ、昨日祐士に言われたことが頭から離れない。
「あっ....」
しばらくして、香織が教室に入ってきた。貴哉と目が合う。
「....ふんっ!」
香織は思いっきり目を反らした。しばらく口は聞いてもらえないだろう。しかし、貴哉はそれよりも気がかりなことがある。伯亜のことだ。
(伯亜、早く学校に来て....会いたいよ....)
昨日、貴哉はあの後家に帰ってから何もしなかった。というより、できなかった。だからこそ、早く伯亜に会って、せめて、話だけでも聞いてもらいたい。
「....」
「おい貴哉、どうしたんだよ?さっきから全然喋らねぇじゃねぇか?」
音也が不思議そうに尋ねたと同時に、教室に誰か入ってきた。伯亜だ。伯亜が貴哉たちに気づく。
「....貴哉くん....」
「伯亜....」
「....ふんっ!」
伯亜はそのまま身を翻して教室から走り去った。
「おい、待ってくれ!」
貴哉は追いかける。音也たちが声をかけるが届いていない。そして2人は教室から離れた、理科室の隣のトイレに入った。
「はぁ...はぁ...」
貴哉はすっかり息があがっている。
「はぁ...伯亜...」
「よかった。」
「....え?」
「貴哉くんならついて来てくれると思ったよ。」
何がなんだか、貴哉はさっぱり分からない。
「ここなら誰も来ないよね。」
そう言うと、伯亜は懐から彫刻刀を出して貴哉に向ける。
「おい!何する気だよ!落ち着け!」
貴哉がなだめる。
「ねぇ、貴哉くん。昨日の話さ、お姉ちゃんから聞いたよ。」
「は?」
「お姉ちゃん、昼休みに会いにくるんだって。」
「話が見えねぇよ!おい!そんなもん早くしまえ!」
「嫌だ!」
伯亜が大声を出す。
「僕、ずっと貴哉くんのこと信じてたのに!」
伯亜が彫刻刀を向けたまま貴哉に近づく。
「ずっとずっと、友だちだって思ってたのに!こんなことされたら、許せないよ!」
伯亜の彫刻刀を持つ手と声が震えている。
「伯亜....俺は....」
「ヤガマシ!」
伯亜の耳には何も届かないようだ。徐々に貴哉に近づく。
「僕はお姉ちゃんをあんな風に殴った君が許せない!お姉ちゃんと同じ目に遭わせてやる!」
「おい!待ってって!」
「そう思ってたのに!」
「....え?」
伯亜が歩みを止める。
「やっぱりできないよぉ....」
伯亜が泣きながら崩れ落ちる。
「伯亜....」
貴哉はかける言葉が見つからない。
「ずっとずっと!ずうっと昔から!一緒にいた友だちなんだもん!できるわけないよ!」
伯亜がいきなり声を荒げたが、またすぐにもと泣き声に戻る。
「教室に来るまでは....ひっぐ....殺す気満々だったのに....いざ君の顔見てみたら....やっぱりできないよぉ....」
貴哉は何と言っていいのかが分からないまま時間だけが過ぎてゆく。やがて、チャイムがなる。ようやく泣き止んだ伯亜が蚊の泣くような声で呟く。
「貴哉くん....」
「....なんだよ?」
「君は人を殴れるんだよね?」
「....」
「僕のことも殴れるんだよね?」
「....」
「じゃあ早く殴ってよ。じゃないと僕、何するか分からないよ?」
「....できるわけねぇだろ。」
「お姉ちゃんは殴ったじゃん?」
「できないよ!」
貴哉が叫ぶ。
「僕だって!僕だって!伯亜が泣いてるの見て!桃子が倒れてるの見て!辛かったんだもん!もうあんな思いしたくないんだもん!」
貴哉が素に戻って叫んでいると、自然と目から涙が流れてきた。
「喧嘩で勝ったって何も嬉しくなんかないよ!殴られたところは痛いし、自分の手だって痛いし!心がすっごい痛いんだよ!」
「勝手なこと言わないで!」
伯亜が貴哉に跳びかかる。
「僕だって心が痛いよ!自分のお姉ちゃんがあんな風にされて、まして相手が君なんだから僕だって辛いよ!でも!」
伯亜がまた涙ぐむ。
「1番痛い思いしてるのはお姉ちゃんでしょ!」
「....!?」
その言葉に貴哉は雷に撃たれたような衝撃をくらう。
「君にあんな風にされたお姉ちゃんの方が、心も体も1番痛いに決まってんでしょ!勝手なこと言わないでよ!」
「....うぅ」
貴哉が泣き崩れる。
「ひっぐ....伯亜くん....ごめんね....」
「....うぅ....」
伯亜の目からも涙が流れる。
「ぶん殴ってやるつもりだったけど....やっぱりできないよぉ....僕....貴哉くんのこと....嫌いになれないよぉ....」
2人はそのまま抱き合って泣いた。しばらくして泣き止み、沈黙の中で伯亜が口を開く。
「....ねぇ、貴哉くん。」
「....なに?」
「1つだけ、僕と約束してくれる?」
貴哉が顔を上げ、伯亜の顔を真っ赤に腫れた瞳で見つめる。
「もう簡単に怒らないで。もう、簡単に人を殴らないで。それだけ、約束して。」
「....うん!」
「じゃあ、指切りしよ?」
2人はくっついたまま指切りをする。
「「指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲~ます!指切った!」」
2人とも、ようやく仲直りできて安堵の表情を浮かべている。
「ところでさ、伯亜くん。」
「何?」
「指切りの歌ってさ、針を千本飲ませるのかな?それともハリセンボン飲ませるのかな?」
さすがに伯亜も「ん?」という顔をする。この状況で一体何を言っているんだ、と言わんばかりだ。
「貴哉くん、それ重要?」
「重要じゃんだって。もし破った時にさ....」
「え?何?貴哉くん約束破る気なの?」
「いやそうじゃないよ。」
「馬鹿!馬鹿馬鹿!」
再び伯亜が貴哉に突っかかるが、先ほどまでと比べるとあまりにも馬鹿馬鹿しい会話に自然と笑みが溢れてきた。
「ねぇ、貴哉くん。僕やっぱり貴哉くんのこと好き。」
「僕も伯亜くん好き。愛してる。」
「きもーい。」
そんな会話をしながら、トイレの外に出た。すると、伯亜が入り口の前で誰かにぶつかった。真咲だ。鈴美と一緒にトイレに来ていたようだ。
「あ、真咲先輩!ごめんなさい!」
「いや、大丈夫よ!フフッ。」
「?」
真咲は何やら笑っている。鈴美もだ。2人とも真っ直ぐ歩くことすらままならないぐらいだ。
「楽しそうですね....」
伯亜が尋ねると真咲が言う。
「だって、指切りげんまんだなんて、フハハハ!」
途端に伯亜と貴哉が真っ赤になる。
「....聞こえてたんですか?」
「あんなに大声で泣いてんだもん。そりゃ聞こえるわよ。」
鈴美が答えると貴哉が顔を押さえる。
(よりによって鈴美先輩に聞かれた....)
この頃はまだなかった言葉だが、「推しメン」の鈴美に泣き声を聞かれて貴哉は羞恥心が爆発しそうになる。
「そんであんまりにも心配になってさ。私が中に入ろうとしたら指切りげんまんと好きのコンボでしょ?もうあんたたち最高!」
恥ずかしがる2人に構わず真咲が続ける。
「あんたはよく平気で男子トイレに入れるわね?」
「だってしょうがないじゃない。それより貴哉、あんた本当に自分のこと僕っていうんだ!」
貴哉は恥ずかしくて再び泣きそうになる。それを見て笑い転げている女2人を尻目に、伯亜が貴哉の手を引いて逃げるように教室へ戻った。
「あんたたち!どこ行ってたの!」
途中で担任の前田先生に捕まり、こっぴどく叱られた。1時間目にも遅れてしまった。その後の休み時間、伯亜が貴哉にこう言った。
「貴哉くん、僕やっぱり君といるとさ、楽しいよ。遅刻しても怒られても、別にいいやってなるんだもん。」
つづく
「おいおい、お前、卒業する頃にはかなりの化け物になってんじゃねぇのか!」
音也が言うとみんなが笑った。しかし、その中心にいる貴哉は愛想笑いだけ浮かべてる。
(こんな時だけずっと続けばいいのに....)
貴哉はまだ、昨日祐士に言われたことが頭から離れない。
「あっ....」
しばらくして、香織が教室に入ってきた。貴哉と目が合う。
「....ふんっ!」
香織は思いっきり目を反らした。しばらく口は聞いてもらえないだろう。しかし、貴哉はそれよりも気がかりなことがある。伯亜のことだ。
(伯亜、早く学校に来て....会いたいよ....)
昨日、貴哉はあの後家に帰ってから何もしなかった。というより、できなかった。だからこそ、早く伯亜に会って、せめて、話だけでも聞いてもらいたい。
「....」
「おい貴哉、どうしたんだよ?さっきから全然喋らねぇじゃねぇか?」
音也が不思議そうに尋ねたと同時に、教室に誰か入ってきた。伯亜だ。伯亜が貴哉たちに気づく。
「....貴哉くん....」
「伯亜....」
「....ふんっ!」
伯亜はそのまま身を翻して教室から走り去った。
「おい、待ってくれ!」
貴哉は追いかける。音也たちが声をかけるが届いていない。そして2人は教室から離れた、理科室の隣のトイレに入った。
「はぁ...はぁ...」
貴哉はすっかり息があがっている。
「はぁ...伯亜...」
「よかった。」
「....え?」
「貴哉くんならついて来てくれると思ったよ。」
何がなんだか、貴哉はさっぱり分からない。
「ここなら誰も来ないよね。」
そう言うと、伯亜は懐から彫刻刀を出して貴哉に向ける。
「おい!何する気だよ!落ち着け!」
貴哉がなだめる。
「ねぇ、貴哉くん。昨日の話さ、お姉ちゃんから聞いたよ。」
「は?」
「お姉ちゃん、昼休みに会いにくるんだって。」
「話が見えねぇよ!おい!そんなもん早くしまえ!」
「嫌だ!」
伯亜が大声を出す。
「僕、ずっと貴哉くんのこと信じてたのに!」
伯亜が彫刻刀を向けたまま貴哉に近づく。
「ずっとずっと、友だちだって思ってたのに!こんなことされたら、許せないよ!」
伯亜の彫刻刀を持つ手と声が震えている。
「伯亜....俺は....」
「ヤガマシ!」
伯亜の耳には何も届かないようだ。徐々に貴哉に近づく。
「僕はお姉ちゃんをあんな風に殴った君が許せない!お姉ちゃんと同じ目に遭わせてやる!」
「おい!待ってって!」
「そう思ってたのに!」
「....え?」
伯亜が歩みを止める。
「やっぱりできないよぉ....」
伯亜が泣きながら崩れ落ちる。
「伯亜....」
貴哉はかける言葉が見つからない。
「ずっとずっと!ずうっと昔から!一緒にいた友だちなんだもん!できるわけないよ!」
伯亜がいきなり声を荒げたが、またすぐにもと泣き声に戻る。
「教室に来るまでは....ひっぐ....殺す気満々だったのに....いざ君の顔見てみたら....やっぱりできないよぉ....」
貴哉は何と言っていいのかが分からないまま時間だけが過ぎてゆく。やがて、チャイムがなる。ようやく泣き止んだ伯亜が蚊の泣くような声で呟く。
「貴哉くん....」
「....なんだよ?」
「君は人を殴れるんだよね?」
「....」
「僕のことも殴れるんだよね?」
「....」
「じゃあ早く殴ってよ。じゃないと僕、何するか分からないよ?」
「....できるわけねぇだろ。」
「お姉ちゃんは殴ったじゃん?」
「できないよ!」
貴哉が叫ぶ。
「僕だって!僕だって!伯亜が泣いてるの見て!桃子が倒れてるの見て!辛かったんだもん!もうあんな思いしたくないんだもん!」
貴哉が素に戻って叫んでいると、自然と目から涙が流れてきた。
「喧嘩で勝ったって何も嬉しくなんかないよ!殴られたところは痛いし、自分の手だって痛いし!心がすっごい痛いんだよ!」
「勝手なこと言わないで!」
伯亜が貴哉に跳びかかる。
「僕だって心が痛いよ!自分のお姉ちゃんがあんな風にされて、まして相手が君なんだから僕だって辛いよ!でも!」
伯亜がまた涙ぐむ。
「1番痛い思いしてるのはお姉ちゃんでしょ!」
「....!?」
その言葉に貴哉は雷に撃たれたような衝撃をくらう。
「君にあんな風にされたお姉ちゃんの方が、心も体も1番痛いに決まってんでしょ!勝手なこと言わないでよ!」
「....うぅ」
貴哉が泣き崩れる。
「ひっぐ....伯亜くん....ごめんね....」
「....うぅ....」
伯亜の目からも涙が流れる。
「ぶん殴ってやるつもりだったけど....やっぱりできないよぉ....僕....貴哉くんのこと....嫌いになれないよぉ....」
2人はそのまま抱き合って泣いた。しばらくして泣き止み、沈黙の中で伯亜が口を開く。
「....ねぇ、貴哉くん。」
「....なに?」
「1つだけ、僕と約束してくれる?」
貴哉が顔を上げ、伯亜の顔を真っ赤に腫れた瞳で見つめる。
「もう簡単に怒らないで。もう、簡単に人を殴らないで。それだけ、約束して。」
「....うん!」
「じゃあ、指切りしよ?」
2人はくっついたまま指切りをする。
「「指切りげんまん、嘘ついたら針千本飲~ます!指切った!」」
2人とも、ようやく仲直りできて安堵の表情を浮かべている。
「ところでさ、伯亜くん。」
「何?」
「指切りの歌ってさ、針を千本飲ませるのかな?それともハリセンボン飲ませるのかな?」
さすがに伯亜も「ん?」という顔をする。この状況で一体何を言っているんだ、と言わんばかりだ。
「貴哉くん、それ重要?」
「重要じゃんだって。もし破った時にさ....」
「え?何?貴哉くん約束破る気なの?」
「いやそうじゃないよ。」
「馬鹿!馬鹿馬鹿!」
再び伯亜が貴哉に突っかかるが、先ほどまでと比べるとあまりにも馬鹿馬鹿しい会話に自然と笑みが溢れてきた。
「ねぇ、貴哉くん。僕やっぱり貴哉くんのこと好き。」
「僕も伯亜くん好き。愛してる。」
「きもーい。」
そんな会話をしながら、トイレの外に出た。すると、伯亜が入り口の前で誰かにぶつかった。真咲だ。鈴美と一緒にトイレに来ていたようだ。
「あ、真咲先輩!ごめんなさい!」
「いや、大丈夫よ!フフッ。」
「?」
真咲は何やら笑っている。鈴美もだ。2人とも真っ直ぐ歩くことすらままならないぐらいだ。
「楽しそうですね....」
伯亜が尋ねると真咲が言う。
「だって、指切りげんまんだなんて、フハハハ!」
途端に伯亜と貴哉が真っ赤になる。
「....聞こえてたんですか?」
「あんなに大声で泣いてんだもん。そりゃ聞こえるわよ。」
鈴美が答えると貴哉が顔を押さえる。
(よりによって鈴美先輩に聞かれた....)
この頃はまだなかった言葉だが、「推しメン」の鈴美に泣き声を聞かれて貴哉は羞恥心が爆発しそうになる。
「そんであんまりにも心配になってさ。私が中に入ろうとしたら指切りげんまんと好きのコンボでしょ?もうあんたたち最高!」
恥ずかしがる2人に構わず真咲が続ける。
「あんたはよく平気で男子トイレに入れるわね?」
「だってしょうがないじゃない。それより貴哉、あんた本当に自分のこと僕っていうんだ!」
貴哉は恥ずかしくて再び泣きそうになる。それを見て笑い転げている女2人を尻目に、伯亜が貴哉の手を引いて逃げるように教室へ戻った。
「あんたたち!どこ行ってたの!」
途中で担任の前田先生に捕まり、こっぴどく叱られた。1時間目にも遅れてしまった。その後の休み時間、伯亜が貴哉にこう言った。
「貴哉くん、僕やっぱり君といるとさ、楽しいよ。遅刻しても怒られても、別にいいやってなるんだもん。」
つづく
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