1 / 1
ブルームーンはそこにいる
しおりを挟むある少女はとある夜、1人ベンチに座っていた。
少女はみえっぱりで、いつも嘘をついていた。
少女はおくびょうでもあったから、いつ嘘がばれてしまうか毎日びくびくしている。
いくつもの嘘を重ねて、
本当のみにくい自分を見てほしくなくて。
ふと空を仰ぐと、満月がそこにあった。
自分に似ているようで、でもやっぱり違って、
涙がひとつぶ、こぼれ落ちた
ある青年はとある朝、1人木によりかかっていた。
青年は疲れていて、いつもイライラしていた。
青年は優しかったから、そんな自分が許せなくて毎日自身を責め立てている。
何度も人を傷つけて、
でも皆が好きで嫌われたくなくて。
ふと空を仰ぐと、満月がそこにあった。
なにか言ってほしくて、でもなにも言わなくて、
ためいきをひとつ、はきだした
ある少年はとある夕方、1人野原でうずくまっていた。
少年は友達が1人もいなくて、いつも寂しかった。
少年はがんこだったから、「そんなものいらない」なんて毎日意地をはっている。
楽しそうに笑う声を聞いて、
うらやましい思いを認めたくなくて。
あふれ出そうでじゃぐちをふさぐ。
ふと空を仰ぐと、満月がそこにあった。
こどくな仲間に感じて、でもそうでもなくて、
おえつがひとつ、もれだした
月はたくさんの人をみてきた。
月は皆を愛している。
皆を見守ってきた。
でも、救ってあげられる手はなくて。
ただそこに「在る」だけ。
ブルームーンはそこにいる。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
緑色の友達
石河 翠
児童書・童話
むかしむかしあるところに、大きな森に囲まれた小さな村がありました。そこに住む女の子ララは、祭りの前日に不思議な男の子に出会います。ところが男の子にはある秘密があったのです……。
こちらは小説家になろうにも投稿しております。
表紙は、貴様 二太郎様に描いて頂きました。
ローズお姉さまのドレス
有沢真尋
児童書・童話
*「第3回きずな児童書大賞」エントリー中です*
最近のルイーゼは少しおかしい。
いつも丈の合わない、ローズお姉さまのドレスを着ている。
話し方もお姉さまそっくり。
わたしと同じ年なのに、ずいぶん年上のように振舞う。
表紙はかんたん表紙メーカーさまで作成
魔女は小鳥を慈しむ
石河 翠
児童書・童話
母親に「あなたのことが大好きだよ」と言ってもらいたい少女は、森の魔女を訪ねます。
本当の気持ちを知るために、魔法をかけて欲しいと願ったからです。
当たり前の普通の幸せが欲しかったのなら、魔法なんて使うべきではなかったのに。
こちらの作品は、小説家になろうとエブリスタにも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる