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どうやら焦りすぎていたらしい
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結構速度を上げて2時間半程で鬼人族の村に到着し、ゆっくりと広場に降り立った。周りを村人が囲んでいる。リリに石を投げたガキがいたので石を掴んで、
殺気を込めて睨んでやると、腰を抜かして小便を漏らした。オシッコは我慢しない方がいいよ。
アーロフさんが人をかき分けて近づいて来たので、
「アーロフさん、また黒熊が一頭手に入りました。手が空いてる方はいますか?」
「おおっ、使徒様昨日に引き続き、今日も一頭丸ごとですか!勿論人数は手配しますよ」
「昨日と同じ場所に置いておけば宜しいですか?それと後程ご相談させて頂きたい件があるのですが」
「分かりました。後程伺いましょう」
アーロフさんが解体人員を手配したので、昨日と同じ解体場所に熊さんを置き、
アーロフさんも共に村長宅に向かった。
村長宅に着くと既に何人かの頭衆が揃っていた。
まだ来ていないのはキーロフさんとティエラさんだけだ。
「使徒様、取り合えず衆議堂の方へ、ロップ様とエイエラ、リリエラは庭で遊んでいてよいぞ」
「ゴレロフのおっちゃん、早くしてくれよ。アタシは早く海に行きてーんだ」
「うにゃ~、レイ様、ふりすびーを出してくだしゃい」
「オラ、エーラ姉ちゃんとロップちゃんと遊んでいるだよ」
俺はロップにフリスビーを渡して衆議堂に向かった。
ベルルフさんが興味津々で俺に聞いて来た。
「使徒様、あの丸いのは何ですか?」
「あれはフリスビーという子供の遊び道具ですよ」
「ほう、子供の....」
このベルルフさんという人は好奇心の塊らしい。でもそういう所いいよね。
衆議堂に入るとゴレロフさんが済まなそうに謝った。
「使徒様、申し訳ない。鍛冶衆に掛け合ったんだが、南の大河に行けないので
砂鉄がない、残りの鉄は狩人衆の装備の為に出せない、の一点張りでな。
村から肉が無くなったらどうするんだと言われては、こちらも強要できなんだ。
今日は別の方策を考えようと頭衆を集めて置いた。
鍛冶の連中はまだ頭争いに夢中でな、今回もドルロフを顧問として呼んだ。
残りの頭衆はもうじき来るだろう」
鍛冶衆はデゼロフ以外も問題ありそうだな、あんまり頼りたくない。
ドルロフさん一人に任せても大丈夫かな?
アーロフさんが発言した。
「村長、先程使徒様より黒熊を一匹頂きまして。肉はまた殆どの村人に配れると思いますよ」
「なんだと!使徒様本当か?」
「ええ、昨日また出会いまして、狩っておきました。肝臓の半分と胆嚢もありますので、病人や身体の弱い方を優先で分配してください」
「なんと、使徒様は救世主か!礼を言わせてもらうぞ」
そこに、キーロフさんとティエラさんが到着した。
ゴレロフさんが挨拶をする。
「では、臨時会合を開始する。使徒様には先程説明したが、残念な事に鉄の工面
で鍛冶衆の協力を得られなかった。今回は次善の策を協議したいと思う。
皆の意見を聞きたい」
俺は真っ先に挙手して切り出した。
「俺から提案があります。まずドルロフさん、こちらに来て頂けませんか?」
「....なんでしょう?使徒様」
ドルロフが近くまでやって来て俺の近くに胡坐をかいた。以外と小柄だね、
180cm位だ。
俺は洞窟から持ってきた鋼材×6を収納袋から出した。
「ドルロフさん、この素材の加工は可能でしょうか?」
ドルロフさんは目の色を変えて鋼材にむしゃぶりついた!舐めて味も見ている。
この辺が変人と言われる所以だろう。なんかハアハアしてるぞ。
「ハアハア、使徒様!これをどこで手に入れられたのか!」
「これは星母神様からの贈り物です。どうでしょう?ドルロフさん一人で加工は
可能でしょうか?俺としては他の鍛冶衆はどうも信用できないので、
もし可能ならドルロフさん一人にお任せしたいのですが?」
「ワシ独りにお任せ頂けると!願ってもない事です。ワシはあまり人と一緒に
作業するのが得意ではないので、山奥で独りで作業しております、
お任せ下さい。きっと使徒様の願いに答えられる物を拵えましょう!」
「あ、でも柄の接続部分の構造はワイルフさんと話合って下さいよ。
でもこれの加工は結構大変だと思うのですが、お独りで本当に大丈夫ですか?」
ココエラさんが声を上げた。
「使徒様、ご心配無用じゃ。ドルロフは魔法が使えるんじゃ。魔法鍛冶なんじゃよ」
「魔法鍛冶?基本魔法を使って作業するって事ですか?」
「そういう鍛冶もいるじゃろうな。じゃが使徒様、ドルロフは基本魔法が
達人レベルで火を使わずに鉄をいじれるんじゃ」
おおっスゴイ!なんじゃそりゃ?手でこねるの?教えてもらえないかな~。
でもその前に銛作りだ。
ドルロフさんが興奮しきっている。
「使徒様!早速作りましょう。ワイルフ殿もよろしいですかな」
「ワシは構わんが、どこで作るんじゃ?」
俺は慌てて遮った。
「まあまあ、まずは設計から始めましょう。アーロフさんもお願いがあります。
ので、ご一緒よろしいですか?ゴレロフさん、ココエラさん、どこかお部屋を
借りられませんか?」
ゴレロフさんが答えた。
「このまま、ここでやればよかろう。俺も興味あるから見学させてもらおうか、
使徒様」
ティエラさんとキーロフさん、ベルルフさんが残念そうに席を立った。
「残念ですわ。畑守衆はこれから種芋を埋めなければなりませんの。
私はお暇ですわ」
「....」
「使徒様すみません、俺も網を引き揚げに行かなければならないので」
「ワシも役に立たぬわえ、席を外させてもらおうかの」
ココエラさんも席を立ったが、慌てて呼び止めた。小声で釘を刺しておいた。
「ココエラさん、俺がいずれ島を出る件はエーラには絶対に秘密にして下さい!」
「心得えておりますじゃよ。ご安心くだされ、使徒様」
取り合えず安心か?さて設計に戻ろう。
「では、まず重さですが、この6本の鋼材で2つの銛の頭部分を作りたいと思います。つまり1つにつき、3本の鋼材です。如何でしょう?」
ドルロフが首を捻って質問する。
「使徒様、相当な重さになりますが大丈夫でしょうか?」
「大丈夫です。丁度良い位の重さだと思います。加工の方は問題ないでしょうか?」
「あまり複雑なものでないなら問題はないでしょう。ただ鍛造はなかなか難しいでしょうね」
ワイルフさんが割り込んできた。
「ちょっと持たせてもらいますぞ」
3つの鋼材を持って重さを確かめている。
「かなり重いな。これに耐える木材となると、練習もするなら品質のいい魔樫を使った方がいいですぞ。ただ魔樫は南の方でしか採れんのです」
「南のどの辺りですか?」
「南の大河辺りの林ですな。毒トカゲの領域よりさらに南ですぞ」
「それなら、道具を貸して頂ければ俺がいって伐採してきますよ。
どの位の太さのを何本位ですか?」
「そうですなあ、この位の太さのを出来るだけと言っておきますかの?
実は建材も足りておらんのですわ。ガハハ」
大体10cm~12cm位か、太いと思ったがここから削ったりするんだろうな。
「分かりました、出来るだけ近いうちに南へ向かいますので、ワイルフさんは
道具の準備をお願いします。柄の方の設計は魔樫が手に入ってからにしましょう」
「分かりましたぞ!ではワシはこれから道具の準備をして、また戻ってきますぞ。
使い方や魔樫の見分け方の説明も必要ですからな」
一旦ワイルフさんは退席した。
「さて、次はアーロフさんです。アーロフさんにはお願いが二つあって、
まず一つは先程ご相談した件の内容なんですが、魔物を解体すると中に石がありますよね?あれを俺に提供して頂けないかと思いまして。場合によっては対価を
払いますが如何でしょう?」
「使徒様はあんなものを欲せられるのですか?中には綺麗なものもありますが、
一年もしない内に崩れ去ってしまいますよ。あんな物で宜しければ、全狩人に布告を出します。対価なんて要りませんよ、捨ててたのを持って帰るだけですから」
「ありがとうございます。使徒にとっては非常に大切な物です。でも対価が無いと意識して持ち帰ってくれないかもしれませんよね?う~ん、そうだな、多く持ってきた人には、いずれ使徒からお礼があるかも?と布告して下さい」
「いいのですか?こちらとしてはお安い御用ですが」
「はい、その位大事な物なのです」
取り合えず魔石は集まりそうだ。
「そして、第二のお願いですが、狩人衆の矢を見本として一本貸して頂けないでしょうか?」
「それもお安い御用です。今から石の件の布告と、私の矢を持ってきましょう」
アーロフさんも一旦退席した。
「さて、ドルロフさん、銛の頭の形状を決めましょう」
俺はスケッチブックに、円錐、三角推、四角推の展開図を書き、鋏で切りだしてテープで張り合わせて立体にした。
「使徒様は随分器用ですな、驚きましたぞ」
「この三種類の形状の中で、ドルロフさんが一番作りやすい形状はどれですか?これは似たような形という事ではなく、大きさも形状も全く同じという事です。
また底に柄を挿入し固定するという観点からもお考え下さい」
ドルロフさんは悩んでいたが、
「これは、実際に作成する際にはこうした実物大の見本が手元にあるということでしょうか?」
「そうです、紙製ですが俺が作ります」
「そういう訳でしたらどのような形でも結構ですよ。柄を挿入する穴は後からでも加工できます」
よし、形状は円錐にしよう。鋼材は図ってみると10cm×10cm×25cm
だった、つまり鋼材三つ分の体積は7500立方cm
これに相当する円錐は、円錐の体積の計算式ってうろ覚えだが、確か、
底面積×高さ×1/3だったはず。
つまり、底面積×高さ×1/3=7500立方cmに当てはまる、底面積と高さの穂先を模索すればいい。あんまり細かく設定してもしょうがないので、
何パターンか試した結果、直径24cmで高さ50cmの円錐がバランスよさそうだ。小数点は第2位を四捨五入で切り飛ばした。開ける穴の分も無視。
とりあえずこれでモックアップを作ってみた。ドルロフさんは俺が計算中ずっと
怪訝そうに俺を見ていた。俺だって20年ぶりくらいだよ!
「ドルロフさん、やり直しは可能ですか?」
「硬化させるまえでしたら、可能ですよ。いずれにしろ柄を固定する穴も開けなければなりませんからね」
よし、ではお試しでやってみるしかないか、そうするとワイルフさんの作る柄も規格を統一しないとな。でも無理そうだよな、旋盤とか無いだろうし。
「ドルロフさん、硬化させるとやり直しは無理ですか?」
「無理では無いですが、成型からやり直す必要があります」
取り合えず、底部直径が24cm、高さ50cmの円錐の紙製モックアップを
ドルロフさんに渡した。
「こんなもんで最初はどうでしょう」
「そうですね、まずはこれで試してみましょうか」
「どのくらい掛かりますか?」
「明日には出来ていると思いますが柄が出来てからの方が良いと思います」
「ですね、となると俺がまず南に行かないとな」
俺はこの時完全に海に行くことを忘れていた。
そこへ、アーロフが戻ってきた。
「どうもお待たせしました。石の件は狩人全員に届くように手配しました。といっても20数人ですけどね。ゲドルフ一党は収監中ですし、
ベルザロフ一党は何処にいるか分かりませんので。取り合えず私の方からこれを
お納めください」
渡されたのは10数個の魔石と一本の矢だった。
「おおっ、もうですか、ありがとうございます!矢の方はお借りします」
「どちらも差し上げますよ。黒熊のお礼です。では私はこれで」
アーロフは立ち去って行った。あとはワイルフさん待ちだなと思った時に、
ワイルフさんが大鋸と木の皮を持って現れた。
「お待たせしたかな、使徒様。これが魔樫を切る道具だ。ドルロフに作って
もらったんでさ。な、ドルロフ」
「そうですね、その刃を仕上げるのはいささか大変でした」
「使徒様、コイツの使い方はですな」
「あ、大丈夫です使った事ありますので」
「何ですと!ワシが考案した道具を使徒様が使った事があるとは、
不思議な話じゃのう」
ワイルフさんは首を捻っているが無視しよう。
「そちらに持っているのが、魔樫の皮ですか?」
「そうですな、この真っ黒い樹皮が魔樫ですわい。多分一目で分かると思いますぞ」
「ありがとうございます。では早速道具をお借りして....」
そこへエーラが飛び込んできた!しまったすっかり忘れていた!
「レイ兄ちゃん、遅いぞ!早く海にいこうぜ!」
「えへへ、エーラ姉ちゃん、俺ちょっと用事が出来ちゃった。
今日は海は無理かなあ?なんて」
エーラはしばらくきょとんとしていたが、
目を見開いて俺を見ながらボロボロ涙を流し始めた。
「約束したのに、海に行くって約束したのに!びいいえええええん!
レイにいぢゃんのばがあ」
「いや、分かるだろ?俺は早く毒トカゲを倒したいんだよ!
行かないとは言ってないだろ?ちょっと待ってくれって言ってるだけだろ」
「びいいええええ!今日行くって言ったもん。今日行くって約束したもん!」
うるせええ、ギャン泣き止めろおお。大体約束ってコイツが勝手に言ってるだけだぞ!
「これは使徒様が悪いな」
ここで沈黙を守っていたゴレロフが口を開いた。
「俺はここまで口を挟まずに見ていたが、使徒様は少し焦っている様だ。違うか?」
俺が焦っている?焦っていたのか?俺。
「ここまで方針が決まったんだ。今日中に何もかも済ます必要はないだろう。
それに塩はまだ足りない。取って来て貰えると助かるのだがな。
俺にも経験があるが、焦って性急に事を進めると大抵失敗して、状況はより悪く
なる事が多いんだ。今はドルロフとワイルフに課題を持ち帰って貰う。
そして使徒様は海に塩を作りに行き、そこのエイエラとの約束を守るのが最善だ
と俺は思うぜ」
ふむ、一理あるな。まだ銛の穂先と柄の接合部の仕組みには考えが到っていない。
それに柄に矢羽根を仕込みたかったのだ。これはゴレロフさんが正しい様だ。
「そうですね。ちょっと落ち着きました。我知れず、性急に事を運び過ぎたようです。ドルロフさん、ワイルフさん、銛の穂先と柄の部分の接合方法の検討
をお願いしてもいいですか?それとワイルフさんにはこの矢羽根のような物を付けられるかも検討して頂きたいんです。俺は5日後位に戻ります。その時まで
とは言いません。のんびりいきましょう。ゴレロフ村長、ご助言ありがとうございます」
「俺への礼なんかより、謝らなければならねえヤツがいるんじゃねえですかい?
使徒様」
「そうでしたね。ごめんなエーラ姉ちゃん。俺が悪かったよ、今から海に行こうか」
「ぐしっ、ぐし。ぼんどに?」
「本当だよ」
「ぼんどにぼんど?」
「本当に本当だ。じゃあ、リリとロップのところに行こう。ワイルフさん、
取り合えず道具はお返しします。次回にまた貸して下さい。
では皆さん五日後か六日後には戻りますのでよろしくお願いします」
俺は衆議堂を後にした。俺は何故バシリスク退治をこんなに焦って行おうとしてたんだろうな?自分でも良く分からない。
現在11時、ちょっと遅いが海に向かおう2時間ちょい位で着くだろう。
おっとその前にアーロフさんから貰った魔石を吸収しておく、多少でも効果はあるだろう。
「じゃあ、皆いきますよ~」
「エーラ姉ちゃん、海は楽しいだよ」
「ヴン、ぐしぐし」
「うにゃ~、エーラちゃん元気だすっすよ」
そして、俺達が初めて出会った石河原に向かった。
衆議堂では、ゴレロフが考え込んでいたが、つい独り言ちた。
「ふふっ、青い使徒様だぜ。だがそれがいい」
ゴレロフには何となく分かっていたのだ、何故レイが毒トカゲ討伐を焦るのかを。
最初に現れた時、レイはゴレロフとココエラを糾弾した時にこんな事を言っていた。
『アンタ達がヌクヌクこの村で美味い物を食っている間、
コイツらは死と直面しながら必死で生き抜こうと戦っていたんですよ』
『リリは村から弾き出されて独りで生きていく決意をした』
『エーラは食料不足の村に少しでも食料を持ち帰ろうと、危険な北の森で独りで狩りをしていた』
要は、二人の為に早く安全な生活に戻そうと焦っていたんだろう。
なら俺に出来ることはなんだろう。角による差別のない村にするっていうのは理解できるが、実現は簡単じゃない。
「なあ、母ちゃん、俺達に出来る事は何だろうな?」
ココエラが入り口から衆議堂に姿を現した。
「おや、気付いていたのかえ?出来るようになったじゃないか」
ココエラが続けた、
「ワシは昨日、使徒様にリリエラとエイエラの話をしたのじゃよ。その時に使徒様の使命を教えて貰ったんじゃ。使徒様はの、いずれこの島を出て大陸に行くそうじゃ。これはワシとお前だけの秘密じゃぞ」
「そうか分かった、誰にもいわねえよ。でも大陸に行って何をするんだ?」
「大陸はの、人族と言う種族が支配しておって、ワシら鬼人族やエルフ、他にも色々な種族がおるらしいが、全て人族に迫害されておるそうじゃ」
「何!それは本当か?」
「使徒様はの、その状況を変える為に大陸に行くのだそうじゃ。それが星母神様
の使徒としての使命なんだそうじゃ。それに比べたら、角の数ごときで同族を
迫害しているワシらの事は、さぞ、ちっぽけな存在に見えておろうな」
「....そうだな、母ちゃん」
ゴレロフは暫く沈思を続けるのであった。
殺気を込めて睨んでやると、腰を抜かして小便を漏らした。オシッコは我慢しない方がいいよ。
アーロフさんが人をかき分けて近づいて来たので、
「アーロフさん、また黒熊が一頭手に入りました。手が空いてる方はいますか?」
「おおっ、使徒様昨日に引き続き、今日も一頭丸ごとですか!勿論人数は手配しますよ」
「昨日と同じ場所に置いておけば宜しいですか?それと後程ご相談させて頂きたい件があるのですが」
「分かりました。後程伺いましょう」
アーロフさんが解体人員を手配したので、昨日と同じ解体場所に熊さんを置き、
アーロフさんも共に村長宅に向かった。
村長宅に着くと既に何人かの頭衆が揃っていた。
まだ来ていないのはキーロフさんとティエラさんだけだ。
「使徒様、取り合えず衆議堂の方へ、ロップ様とエイエラ、リリエラは庭で遊んでいてよいぞ」
「ゴレロフのおっちゃん、早くしてくれよ。アタシは早く海に行きてーんだ」
「うにゃ~、レイ様、ふりすびーを出してくだしゃい」
「オラ、エーラ姉ちゃんとロップちゃんと遊んでいるだよ」
俺はロップにフリスビーを渡して衆議堂に向かった。
ベルルフさんが興味津々で俺に聞いて来た。
「使徒様、あの丸いのは何ですか?」
「あれはフリスビーという子供の遊び道具ですよ」
「ほう、子供の....」
このベルルフさんという人は好奇心の塊らしい。でもそういう所いいよね。
衆議堂に入るとゴレロフさんが済まなそうに謝った。
「使徒様、申し訳ない。鍛冶衆に掛け合ったんだが、南の大河に行けないので
砂鉄がない、残りの鉄は狩人衆の装備の為に出せない、の一点張りでな。
村から肉が無くなったらどうするんだと言われては、こちらも強要できなんだ。
今日は別の方策を考えようと頭衆を集めて置いた。
鍛冶の連中はまだ頭争いに夢中でな、今回もドルロフを顧問として呼んだ。
残りの頭衆はもうじき来るだろう」
鍛冶衆はデゼロフ以外も問題ありそうだな、あんまり頼りたくない。
ドルロフさん一人に任せても大丈夫かな?
アーロフさんが発言した。
「村長、先程使徒様より黒熊を一匹頂きまして。肉はまた殆どの村人に配れると思いますよ」
「なんだと!使徒様本当か?」
「ええ、昨日また出会いまして、狩っておきました。肝臓の半分と胆嚢もありますので、病人や身体の弱い方を優先で分配してください」
「なんと、使徒様は救世主か!礼を言わせてもらうぞ」
そこに、キーロフさんとティエラさんが到着した。
ゴレロフさんが挨拶をする。
「では、臨時会合を開始する。使徒様には先程説明したが、残念な事に鉄の工面
で鍛冶衆の協力を得られなかった。今回は次善の策を協議したいと思う。
皆の意見を聞きたい」
俺は真っ先に挙手して切り出した。
「俺から提案があります。まずドルロフさん、こちらに来て頂けませんか?」
「....なんでしょう?使徒様」
ドルロフが近くまでやって来て俺の近くに胡坐をかいた。以外と小柄だね、
180cm位だ。
俺は洞窟から持ってきた鋼材×6を収納袋から出した。
「ドルロフさん、この素材の加工は可能でしょうか?」
ドルロフさんは目の色を変えて鋼材にむしゃぶりついた!舐めて味も見ている。
この辺が変人と言われる所以だろう。なんかハアハアしてるぞ。
「ハアハア、使徒様!これをどこで手に入れられたのか!」
「これは星母神様からの贈り物です。どうでしょう?ドルロフさん一人で加工は
可能でしょうか?俺としては他の鍛冶衆はどうも信用できないので、
もし可能ならドルロフさん一人にお任せしたいのですが?」
「ワシ独りにお任せ頂けると!願ってもない事です。ワシはあまり人と一緒に
作業するのが得意ではないので、山奥で独りで作業しております、
お任せ下さい。きっと使徒様の願いに答えられる物を拵えましょう!」
「あ、でも柄の接続部分の構造はワイルフさんと話合って下さいよ。
でもこれの加工は結構大変だと思うのですが、お独りで本当に大丈夫ですか?」
ココエラさんが声を上げた。
「使徒様、ご心配無用じゃ。ドルロフは魔法が使えるんじゃ。魔法鍛冶なんじゃよ」
「魔法鍛冶?基本魔法を使って作業するって事ですか?」
「そういう鍛冶もいるじゃろうな。じゃが使徒様、ドルロフは基本魔法が
達人レベルで火を使わずに鉄をいじれるんじゃ」
おおっスゴイ!なんじゃそりゃ?手でこねるの?教えてもらえないかな~。
でもその前に銛作りだ。
ドルロフさんが興奮しきっている。
「使徒様!早速作りましょう。ワイルフ殿もよろしいですかな」
「ワシは構わんが、どこで作るんじゃ?」
俺は慌てて遮った。
「まあまあ、まずは設計から始めましょう。アーロフさんもお願いがあります。
ので、ご一緒よろしいですか?ゴレロフさん、ココエラさん、どこかお部屋を
借りられませんか?」
ゴレロフさんが答えた。
「このまま、ここでやればよかろう。俺も興味あるから見学させてもらおうか、
使徒様」
ティエラさんとキーロフさん、ベルルフさんが残念そうに席を立った。
「残念ですわ。畑守衆はこれから種芋を埋めなければなりませんの。
私はお暇ですわ」
「....」
「使徒様すみません、俺も網を引き揚げに行かなければならないので」
「ワシも役に立たぬわえ、席を外させてもらおうかの」
ココエラさんも席を立ったが、慌てて呼び止めた。小声で釘を刺しておいた。
「ココエラさん、俺がいずれ島を出る件はエーラには絶対に秘密にして下さい!」
「心得えておりますじゃよ。ご安心くだされ、使徒様」
取り合えず安心か?さて設計に戻ろう。
「では、まず重さですが、この6本の鋼材で2つの銛の頭部分を作りたいと思います。つまり1つにつき、3本の鋼材です。如何でしょう?」
ドルロフが首を捻って質問する。
「使徒様、相当な重さになりますが大丈夫でしょうか?」
「大丈夫です。丁度良い位の重さだと思います。加工の方は問題ないでしょうか?」
「あまり複雑なものでないなら問題はないでしょう。ただ鍛造はなかなか難しいでしょうね」
ワイルフさんが割り込んできた。
「ちょっと持たせてもらいますぞ」
3つの鋼材を持って重さを確かめている。
「かなり重いな。これに耐える木材となると、練習もするなら品質のいい魔樫を使った方がいいですぞ。ただ魔樫は南の方でしか採れんのです」
「南のどの辺りですか?」
「南の大河辺りの林ですな。毒トカゲの領域よりさらに南ですぞ」
「それなら、道具を貸して頂ければ俺がいって伐採してきますよ。
どの位の太さのを何本位ですか?」
「そうですなあ、この位の太さのを出来るだけと言っておきますかの?
実は建材も足りておらんのですわ。ガハハ」
大体10cm~12cm位か、太いと思ったがここから削ったりするんだろうな。
「分かりました、出来るだけ近いうちに南へ向かいますので、ワイルフさんは
道具の準備をお願いします。柄の方の設計は魔樫が手に入ってからにしましょう」
「分かりましたぞ!ではワシはこれから道具の準備をして、また戻ってきますぞ。
使い方や魔樫の見分け方の説明も必要ですからな」
一旦ワイルフさんは退席した。
「さて、次はアーロフさんです。アーロフさんにはお願いが二つあって、
まず一つは先程ご相談した件の内容なんですが、魔物を解体すると中に石がありますよね?あれを俺に提供して頂けないかと思いまして。場合によっては対価を
払いますが如何でしょう?」
「使徒様はあんなものを欲せられるのですか?中には綺麗なものもありますが、
一年もしない内に崩れ去ってしまいますよ。あんな物で宜しければ、全狩人に布告を出します。対価なんて要りませんよ、捨ててたのを持って帰るだけですから」
「ありがとうございます。使徒にとっては非常に大切な物です。でも対価が無いと意識して持ち帰ってくれないかもしれませんよね?う~ん、そうだな、多く持ってきた人には、いずれ使徒からお礼があるかも?と布告して下さい」
「いいのですか?こちらとしてはお安い御用ですが」
「はい、その位大事な物なのです」
取り合えず魔石は集まりそうだ。
「そして、第二のお願いですが、狩人衆の矢を見本として一本貸して頂けないでしょうか?」
「それもお安い御用です。今から石の件の布告と、私の矢を持ってきましょう」
アーロフさんも一旦退席した。
「さて、ドルロフさん、銛の頭の形状を決めましょう」
俺はスケッチブックに、円錐、三角推、四角推の展開図を書き、鋏で切りだしてテープで張り合わせて立体にした。
「使徒様は随分器用ですな、驚きましたぞ」
「この三種類の形状の中で、ドルロフさんが一番作りやすい形状はどれですか?これは似たような形という事ではなく、大きさも形状も全く同じという事です。
また底に柄を挿入し固定するという観点からもお考え下さい」
ドルロフさんは悩んでいたが、
「これは、実際に作成する際にはこうした実物大の見本が手元にあるということでしょうか?」
「そうです、紙製ですが俺が作ります」
「そういう訳でしたらどのような形でも結構ですよ。柄を挿入する穴は後からでも加工できます」
よし、形状は円錐にしよう。鋼材は図ってみると10cm×10cm×25cm
だった、つまり鋼材三つ分の体積は7500立方cm
これに相当する円錐は、円錐の体積の計算式ってうろ覚えだが、確か、
底面積×高さ×1/3だったはず。
つまり、底面積×高さ×1/3=7500立方cmに当てはまる、底面積と高さの穂先を模索すればいい。あんまり細かく設定してもしょうがないので、
何パターンか試した結果、直径24cmで高さ50cmの円錐がバランスよさそうだ。小数点は第2位を四捨五入で切り飛ばした。開ける穴の分も無視。
とりあえずこれでモックアップを作ってみた。ドルロフさんは俺が計算中ずっと
怪訝そうに俺を見ていた。俺だって20年ぶりくらいだよ!
「ドルロフさん、やり直しは可能ですか?」
「硬化させるまえでしたら、可能ですよ。いずれにしろ柄を固定する穴も開けなければなりませんからね」
よし、ではお試しでやってみるしかないか、そうするとワイルフさんの作る柄も規格を統一しないとな。でも無理そうだよな、旋盤とか無いだろうし。
「ドルロフさん、硬化させるとやり直しは無理ですか?」
「無理では無いですが、成型からやり直す必要があります」
取り合えず、底部直径が24cm、高さ50cmの円錐の紙製モックアップを
ドルロフさんに渡した。
「こんなもんで最初はどうでしょう」
「そうですね、まずはこれで試してみましょうか」
「どのくらい掛かりますか?」
「明日には出来ていると思いますが柄が出来てからの方が良いと思います」
「ですね、となると俺がまず南に行かないとな」
俺はこの時完全に海に行くことを忘れていた。
そこへ、アーロフが戻ってきた。
「どうもお待たせしました。石の件は狩人全員に届くように手配しました。といっても20数人ですけどね。ゲドルフ一党は収監中ですし、
ベルザロフ一党は何処にいるか分かりませんので。取り合えず私の方からこれを
お納めください」
渡されたのは10数個の魔石と一本の矢だった。
「おおっ、もうですか、ありがとうございます!矢の方はお借りします」
「どちらも差し上げますよ。黒熊のお礼です。では私はこれで」
アーロフは立ち去って行った。あとはワイルフさん待ちだなと思った時に、
ワイルフさんが大鋸と木の皮を持って現れた。
「お待たせしたかな、使徒様。これが魔樫を切る道具だ。ドルロフに作って
もらったんでさ。な、ドルロフ」
「そうですね、その刃を仕上げるのはいささか大変でした」
「使徒様、コイツの使い方はですな」
「あ、大丈夫です使った事ありますので」
「何ですと!ワシが考案した道具を使徒様が使った事があるとは、
不思議な話じゃのう」
ワイルフさんは首を捻っているが無視しよう。
「そちらに持っているのが、魔樫の皮ですか?」
「そうですな、この真っ黒い樹皮が魔樫ですわい。多分一目で分かると思いますぞ」
「ありがとうございます。では早速道具をお借りして....」
そこへエーラが飛び込んできた!しまったすっかり忘れていた!
「レイ兄ちゃん、遅いぞ!早く海にいこうぜ!」
「えへへ、エーラ姉ちゃん、俺ちょっと用事が出来ちゃった。
今日は海は無理かなあ?なんて」
エーラはしばらくきょとんとしていたが、
目を見開いて俺を見ながらボロボロ涙を流し始めた。
「約束したのに、海に行くって約束したのに!びいいえええええん!
レイにいぢゃんのばがあ」
「いや、分かるだろ?俺は早く毒トカゲを倒したいんだよ!
行かないとは言ってないだろ?ちょっと待ってくれって言ってるだけだろ」
「びいいええええ!今日行くって言ったもん。今日行くって約束したもん!」
うるせええ、ギャン泣き止めろおお。大体約束ってコイツが勝手に言ってるだけだぞ!
「これは使徒様が悪いな」
ここで沈黙を守っていたゴレロフが口を開いた。
「俺はここまで口を挟まずに見ていたが、使徒様は少し焦っている様だ。違うか?」
俺が焦っている?焦っていたのか?俺。
「ここまで方針が決まったんだ。今日中に何もかも済ます必要はないだろう。
それに塩はまだ足りない。取って来て貰えると助かるのだがな。
俺にも経験があるが、焦って性急に事を進めると大抵失敗して、状況はより悪く
なる事が多いんだ。今はドルロフとワイルフに課題を持ち帰って貰う。
そして使徒様は海に塩を作りに行き、そこのエイエラとの約束を守るのが最善だ
と俺は思うぜ」
ふむ、一理あるな。まだ銛の穂先と柄の接合部の仕組みには考えが到っていない。
それに柄に矢羽根を仕込みたかったのだ。これはゴレロフさんが正しい様だ。
「そうですね。ちょっと落ち着きました。我知れず、性急に事を運び過ぎたようです。ドルロフさん、ワイルフさん、銛の穂先と柄の部分の接合方法の検討
をお願いしてもいいですか?それとワイルフさんにはこの矢羽根のような物を付けられるかも検討して頂きたいんです。俺は5日後位に戻ります。その時まで
とは言いません。のんびりいきましょう。ゴレロフ村長、ご助言ありがとうございます」
「俺への礼なんかより、謝らなければならねえヤツがいるんじゃねえですかい?
使徒様」
「そうでしたね。ごめんなエーラ姉ちゃん。俺が悪かったよ、今から海に行こうか」
「ぐしっ、ぐし。ぼんどに?」
「本当だよ」
「ぼんどにぼんど?」
「本当に本当だ。じゃあ、リリとロップのところに行こう。ワイルフさん、
取り合えず道具はお返しします。次回にまた貸して下さい。
では皆さん五日後か六日後には戻りますのでよろしくお願いします」
俺は衆議堂を後にした。俺は何故バシリスク退治をこんなに焦って行おうとしてたんだろうな?自分でも良く分からない。
現在11時、ちょっと遅いが海に向かおう2時間ちょい位で着くだろう。
おっとその前にアーロフさんから貰った魔石を吸収しておく、多少でも効果はあるだろう。
「じゃあ、皆いきますよ~」
「エーラ姉ちゃん、海は楽しいだよ」
「ヴン、ぐしぐし」
「うにゃ~、エーラちゃん元気だすっすよ」
そして、俺達が初めて出会った石河原に向かった。
衆議堂では、ゴレロフが考え込んでいたが、つい独り言ちた。
「ふふっ、青い使徒様だぜ。だがそれがいい」
ゴレロフには何となく分かっていたのだ、何故レイが毒トカゲ討伐を焦るのかを。
最初に現れた時、レイはゴレロフとココエラを糾弾した時にこんな事を言っていた。
『アンタ達がヌクヌクこの村で美味い物を食っている間、
コイツらは死と直面しながら必死で生き抜こうと戦っていたんですよ』
『リリは村から弾き出されて独りで生きていく決意をした』
『エーラは食料不足の村に少しでも食料を持ち帰ろうと、危険な北の森で独りで狩りをしていた』
要は、二人の為に早く安全な生活に戻そうと焦っていたんだろう。
なら俺に出来ることはなんだろう。角による差別のない村にするっていうのは理解できるが、実現は簡単じゃない。
「なあ、母ちゃん、俺達に出来る事は何だろうな?」
ココエラが入り口から衆議堂に姿を現した。
「おや、気付いていたのかえ?出来るようになったじゃないか」
ココエラが続けた、
「ワシは昨日、使徒様にリリエラとエイエラの話をしたのじゃよ。その時に使徒様の使命を教えて貰ったんじゃ。使徒様はの、いずれこの島を出て大陸に行くそうじゃ。これはワシとお前だけの秘密じゃぞ」
「そうか分かった、誰にもいわねえよ。でも大陸に行って何をするんだ?」
「大陸はの、人族と言う種族が支配しておって、ワシら鬼人族やエルフ、他にも色々な種族がおるらしいが、全て人族に迫害されておるそうじゃ」
「何!それは本当か?」
「使徒様はの、その状況を変える為に大陸に行くのだそうじゃ。それが星母神様
の使徒としての使命なんだそうじゃ。それに比べたら、角の数ごときで同族を
迫害しているワシらの事は、さぞ、ちっぽけな存在に見えておろうな」
「....そうだな、母ちゃん」
ゴレロフは暫く沈思を続けるのであった。
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