72 / 137
72.ビンタ
しおりを挟む
「ハルちゃん?若様は?」
「アリッサさん。お疲れ様です。ミハイルさんはトラブルが有ったらしくミックさんの所に行きましたよ」
「あらあら!もう日が暮れるのに婚約者をほっておくなんて」
「お仕事ですしテリーさん達がいてくれますから」
アリッサさんは仕事を終え帰る様だ。アリッサさんは気を使い話をしてくれる。ミハイルさん早く帰って来ないと私出発するんだけど…
アリッサさんと話をしながらぼんやり着いた馬車を見ていたら様子がおかしい。明らかに急いでいる。
不安に思いながら見ていたらアレックスさんが走ってくる。
「春香!」
アレックスさんは来るなり抱きつき頬や額に口付け私の顔を覗き込む。様子がおかしい…
「アレックスさん⁉︎何かありましたか?」
「春香…まだ慣れないのか?そうじゃないだろう!」
「えっと…アレク⁈」
「いい子だ!」
アレックスさんさ艶っぽく微笑みまた頬に口付ける。
「港に来る途中のシュナイダー領の林道で馬車の事故があり道を塞ぎ到着が遅れた。それに加えて風向きが変わり潮の流れが変わっているそうだ。航海士によると早く出航しないと危険な海域を通過する事になるらしい。今、積荷を急がせている。準備ができ次第出航するからそのつもりで。それとシュナイダー公爵様とアビー様は事故対応をされ、出航に間に合わない。公爵様が帰りを待っていると伝言を受けた」
「えっ!でもミハイルさんがトラブルを対応に行って戻っていません。挨拶もしないで出航は…」
レベル5のアレックスさんはテリーさんにミハイルさんの居場所が分かるか聞いた。
「春香。俺が呼びに行ってくるからここで待て。メリージェーン嬢を呼ぼう」
「はい。お願いします」
アレックスさんはテリーさんと走って行き途中でメリージェーンさんに声をかけてくれ、メリージェーンがこちらに駆けてくる。すると…
「ハルちゃん…若様と婚約したんだよね⁈」
「はい?」
アリッサさんを見たら表情が怖い。なんだろう不穏な空気が…
「じゃなんで!さっきの貴族様は何なの?まるでハルちゃんの恋人みたいだし、ハルちゃんは拒むどころか仲睦まじいし!」
「えっと…事情があって…」
「何?納得できる様に説明してよ!」
「・・・」
アリッサさんが疑問に思うのも理解出来る。だけど何処まで話していいか私には判断出来ない。言い及んでいる私をアリッサさん凄い形相で見ていて、走って来たメリージェーンさんに
「騎士さま。先程の貴族様とハルちゃんの関係をご存知ですか?」
「えっ?アレックス様ですか?春香さんの求婚者ですが…春香さんこの方は?」
”バチーン!”
頬が熱く耳鳴りがして耳が聞こえない!
「春香さんになんて事を!」
メリージェーンさんが剣に手をかけた!思わずメリージェーンさんの右腕にしがみつき抜刀を阻止する。そうアリッサさんに左頬をビンタされた!
人生初のビンタ。そんな経験するなんて思っていなかったよ… アリッサさんの手は大きく耳に当たり耳鳴りが酷く聞こえ難い
「若様にいいお嫁さんが来ると喜んだのに、こんな阿婆擦れだったなんて!若様が望んでも私達は認めないわ!」
「アリッサさん…」
頬が痛いけど剣を握るメリージェーンの力が抜けないから手を離せない。メリージェーンVSアリッサになっている。騎士さんがジョシュさんを呼びに行ってくれている。早く!誰か来て!
「ハル!」「春香!」
ミハイルさんとアレックスさんが戻ってきた!二人とも唖然としている。私の頬を見たアレックスさんが殺気出す。アレックスさんも剣に手をかけた!
『ヤダ!同時に2人は止めれない!』
ミハイルさんがアレックスさんを止めた。
「メリージェーン!状況説明を!」
「その女が春香さんをミハイルの婚約者と認めないと言い、春香さんに手をあげたんです!」
その言葉を聞いたアレックスさんが激怒し検知できないレベルになっている。
「ミハイル殿離せ!俺の春香を傷付けたこの女許せない!」
「落ち着け!この者はよく知っている。意味も無く手をあげる事はしない。それに抜刀しようとしているメリージェーンをハルが止めている。行き違いがあるはずだ!」
アリッサさんは怒りに震えながらミハイルさんに訴える。
「若様!ハルちゃんは若様以外に男がいる悪女だよ!どんなに若様がハルちゃんを好きでも、こんな性悪女を我々領民は認めない!」
「アリッサ!これには訳が…」
「お前!春香を罵倒したな!ミハイル殿離せ!許せん!」
「やめて!」涙が溢れてきた…
「みんな落ち着け!」
振り返るとジョシュさんとローランド殿下がいた。
ジョシュさんは険しい顔をして殿下の後ろに控えている。殿下は静かに話し出した。
「時間だ。これ以上出航は遅らせれない。ミハイル。ゆくゆく春香は公爵家にも嫁ぐ。誤解をされたままでは春香が可哀想だ。私が許可を出す。陛下と教会がお認めになったあの件をそのご夫人に話していい。貴族ならみんな知っている事だ。春香…おいで」
やっとメリージェーンさんの手から力が抜けたので手を離し殿下の元に。殿下は柔らかく抱きしめ愛おしそうに腫れた左頬を手で包み、右の頬に口付け私を抱き上げた。
殿下はそのままミハイルさんの元に行き、ミハイルさんに挨拶する様に促す。
「ミハイルさん。ごめんなさい。こんな事になって…アリッサさんを責めないで」
「あぁ…分かっているから泣くな…ハルが帰るのを待っているよ。いつも俺をハルの心に置いて欲しい」
「はい」
ジョシュさんに急かされ殿下は船に歩き出した。
切なそうなミハイルさん。駆け寄って抱きしめてあげたい…
「春香。搭乗したら先ずは医師に診てもらおう。恐らく腫れるだろうし、口の中も切れてるんじゃないか⁈」
「ん?あっ…」
確かに血の味がする。必死だったから気付かなかった。さすが殿下冷静に状況判断している。
どんどん小さくなっていくミハイルさんを見えなくなるまで見つめていた。
乗船した殿下は私を抱いたまま廊下を進む。ジョシュさんが扉を開け殿下は入って行き、ソファーに私を下ろした。どうやらここが私の部屋らしい。
キョロキョロしていたら白衣を着た医師が入ってきた。医師は私の頬を確認、次に口の中を診てガーゼに軟膏を塗って頬に貼り付けた。
医師はメリージェーンさんに軟膏とガーゼを渡し処置の説明をした。医師は殿下に
「口腔内の傷は出血は止まっております。頬の完治は2日程かかるかと…到着ギリギリになるでしょう」
「分かった。メリージェーン嬢。春香を頼む」
「御意」
殿下は隣に座り抱きしめ
「今日はゆっくりするといい。扉続きでメリージェーン嬢が側にいるから安心しなさい」
「はい。ありがとうございます」
殿下は微笑み部屋を出て行った。代わりに侍女さんが入ってきて湯浴みを促し浴室に連れて行かれる。
湯浴みをしてゆったりとした夜着に着替えるとベッドに入った。メリージェーンさんはずっと心配しているけど、心身ともに疲れて返事するのがやっとだ。
「本当に夕食は召し上がりませんか?食べたくなったらベルを鳴らして下さいね。深夜でも侍女が控えて居ますし私もいますから…」
「ごめんね。ありがとう…」
メリージェーンさんはベッドサイドに小さい光石をセットし部屋の明かりを落として退室して行った。
頬が思ったより酷くて熱を持っているせいか、体が熱い…体も重く動けない…
「あぁぁ…波の音が聞こえる。本当に海の上なんだ…アレックスさんが言ったみたいに揺れない…さすが王家の船だなぁ…」
そんな事を思いながら眠りについた。
結局、心労で熱を出しヴェルディアに着くまで寝込む事になった。はぁ…前途多難だぁ!
「アリッサさん。お疲れ様です。ミハイルさんはトラブルが有ったらしくミックさんの所に行きましたよ」
「あらあら!もう日が暮れるのに婚約者をほっておくなんて」
「お仕事ですしテリーさん達がいてくれますから」
アリッサさんは仕事を終え帰る様だ。アリッサさんは気を使い話をしてくれる。ミハイルさん早く帰って来ないと私出発するんだけど…
アリッサさんと話をしながらぼんやり着いた馬車を見ていたら様子がおかしい。明らかに急いでいる。
不安に思いながら見ていたらアレックスさんが走ってくる。
「春香!」
アレックスさんは来るなり抱きつき頬や額に口付け私の顔を覗き込む。様子がおかしい…
「アレックスさん⁉︎何かありましたか?」
「春香…まだ慣れないのか?そうじゃないだろう!」
「えっと…アレク⁈」
「いい子だ!」
アレックスさんさ艶っぽく微笑みまた頬に口付ける。
「港に来る途中のシュナイダー領の林道で馬車の事故があり道を塞ぎ到着が遅れた。それに加えて風向きが変わり潮の流れが変わっているそうだ。航海士によると早く出航しないと危険な海域を通過する事になるらしい。今、積荷を急がせている。準備ができ次第出航するからそのつもりで。それとシュナイダー公爵様とアビー様は事故対応をされ、出航に間に合わない。公爵様が帰りを待っていると伝言を受けた」
「えっ!でもミハイルさんがトラブルを対応に行って戻っていません。挨拶もしないで出航は…」
レベル5のアレックスさんはテリーさんにミハイルさんの居場所が分かるか聞いた。
「春香。俺が呼びに行ってくるからここで待て。メリージェーン嬢を呼ぼう」
「はい。お願いします」
アレックスさんはテリーさんと走って行き途中でメリージェーンさんに声をかけてくれ、メリージェーンがこちらに駆けてくる。すると…
「ハルちゃん…若様と婚約したんだよね⁈」
「はい?」
アリッサさんを見たら表情が怖い。なんだろう不穏な空気が…
「じゃなんで!さっきの貴族様は何なの?まるでハルちゃんの恋人みたいだし、ハルちゃんは拒むどころか仲睦まじいし!」
「えっと…事情があって…」
「何?納得できる様に説明してよ!」
「・・・」
アリッサさんが疑問に思うのも理解出来る。だけど何処まで話していいか私には判断出来ない。言い及んでいる私をアリッサさん凄い形相で見ていて、走って来たメリージェーンさんに
「騎士さま。先程の貴族様とハルちゃんの関係をご存知ですか?」
「えっ?アレックス様ですか?春香さんの求婚者ですが…春香さんこの方は?」
”バチーン!”
頬が熱く耳鳴りがして耳が聞こえない!
「春香さんになんて事を!」
メリージェーンさんが剣に手をかけた!思わずメリージェーンさんの右腕にしがみつき抜刀を阻止する。そうアリッサさんに左頬をビンタされた!
人生初のビンタ。そんな経験するなんて思っていなかったよ… アリッサさんの手は大きく耳に当たり耳鳴りが酷く聞こえ難い
「若様にいいお嫁さんが来ると喜んだのに、こんな阿婆擦れだったなんて!若様が望んでも私達は認めないわ!」
「アリッサさん…」
頬が痛いけど剣を握るメリージェーンの力が抜けないから手を離せない。メリージェーンVSアリッサになっている。騎士さんがジョシュさんを呼びに行ってくれている。早く!誰か来て!
「ハル!」「春香!」
ミハイルさんとアレックスさんが戻ってきた!二人とも唖然としている。私の頬を見たアレックスさんが殺気出す。アレックスさんも剣に手をかけた!
『ヤダ!同時に2人は止めれない!』
ミハイルさんがアレックスさんを止めた。
「メリージェーン!状況説明を!」
「その女が春香さんをミハイルの婚約者と認めないと言い、春香さんに手をあげたんです!」
その言葉を聞いたアレックスさんが激怒し検知できないレベルになっている。
「ミハイル殿離せ!俺の春香を傷付けたこの女許せない!」
「落ち着け!この者はよく知っている。意味も無く手をあげる事はしない。それに抜刀しようとしているメリージェーンをハルが止めている。行き違いがあるはずだ!」
アリッサさんは怒りに震えながらミハイルさんに訴える。
「若様!ハルちゃんは若様以外に男がいる悪女だよ!どんなに若様がハルちゃんを好きでも、こんな性悪女を我々領民は認めない!」
「アリッサ!これには訳が…」
「お前!春香を罵倒したな!ミハイル殿離せ!許せん!」
「やめて!」涙が溢れてきた…
「みんな落ち着け!」
振り返るとジョシュさんとローランド殿下がいた。
ジョシュさんは険しい顔をして殿下の後ろに控えている。殿下は静かに話し出した。
「時間だ。これ以上出航は遅らせれない。ミハイル。ゆくゆく春香は公爵家にも嫁ぐ。誤解をされたままでは春香が可哀想だ。私が許可を出す。陛下と教会がお認めになったあの件をそのご夫人に話していい。貴族ならみんな知っている事だ。春香…おいで」
やっとメリージェーンさんの手から力が抜けたので手を離し殿下の元に。殿下は柔らかく抱きしめ愛おしそうに腫れた左頬を手で包み、右の頬に口付け私を抱き上げた。
殿下はそのままミハイルさんの元に行き、ミハイルさんに挨拶する様に促す。
「ミハイルさん。ごめんなさい。こんな事になって…アリッサさんを責めないで」
「あぁ…分かっているから泣くな…ハルが帰るのを待っているよ。いつも俺をハルの心に置いて欲しい」
「はい」
ジョシュさんに急かされ殿下は船に歩き出した。
切なそうなミハイルさん。駆け寄って抱きしめてあげたい…
「春香。搭乗したら先ずは医師に診てもらおう。恐らく腫れるだろうし、口の中も切れてるんじゃないか⁈」
「ん?あっ…」
確かに血の味がする。必死だったから気付かなかった。さすが殿下冷静に状況判断している。
どんどん小さくなっていくミハイルさんを見えなくなるまで見つめていた。
乗船した殿下は私を抱いたまま廊下を進む。ジョシュさんが扉を開け殿下は入って行き、ソファーに私を下ろした。どうやらここが私の部屋らしい。
キョロキョロしていたら白衣を着た医師が入ってきた。医師は私の頬を確認、次に口の中を診てガーゼに軟膏を塗って頬に貼り付けた。
医師はメリージェーンさんに軟膏とガーゼを渡し処置の説明をした。医師は殿下に
「口腔内の傷は出血は止まっております。頬の完治は2日程かかるかと…到着ギリギリになるでしょう」
「分かった。メリージェーン嬢。春香を頼む」
「御意」
殿下は隣に座り抱きしめ
「今日はゆっくりするといい。扉続きでメリージェーン嬢が側にいるから安心しなさい」
「はい。ありがとうございます」
殿下は微笑み部屋を出て行った。代わりに侍女さんが入ってきて湯浴みを促し浴室に連れて行かれる。
湯浴みをしてゆったりとした夜着に着替えるとベッドに入った。メリージェーンさんはずっと心配しているけど、心身ともに疲れて返事するのがやっとだ。
「本当に夕食は召し上がりませんか?食べたくなったらベルを鳴らして下さいね。深夜でも侍女が控えて居ますし私もいますから…」
「ごめんね。ありがとう…」
メリージェーンさんはベッドサイドに小さい光石をセットし部屋の明かりを落として退室して行った。
頬が思ったより酷くて熱を持っているせいか、体が熱い…体も重く動けない…
「あぁぁ…波の音が聞こえる。本当に海の上なんだ…アレックスさんが言ったみたいに揺れない…さすが王家の船だなぁ…」
そんな事を思いながら眠りについた。
結局、心労で熱を出しヴェルディアに着くまで寝込む事になった。はぁ…前途多難だぁ!
0
あなたにおすすめの小説
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
女嫌いな騎士が一目惚れしたのは、給金を貰いすぎだと値下げ交渉に全力な訳ありな使用人のようです
珠宮さくら
恋愛
家族に虐げられ結婚式直前に婚約者を妹に奪われて勘当までされ、目障りだから国からも出て行くように言われたマリーヌ。
その通りにしただけにすぎなかったが、虐げられながらも逞しく生きてきたことが随所に見え隠れしながら、給金をやたらと値下げしようと交渉する謎の頑張りと常識があるようでないズレっぷりを披露しつつ、初対面から気が合う男性の女嫌いなイケメン騎士と婚約して、自分を見つめ直して幸せになっていく。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる