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121.帰省
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朝気持ちよく目覚めると、優しく見つめる茶色の瞳と目が合う。
「おはよう」
「よく眠れたか?」
「うん。アレクが居たから嫌な夢も見なかったよ」
そう答えるとアレックスから沢山の口付けをもらう。今日はコールマン領に向う為に出発は早い。3刻半までに身支度を整え食事に向かう。朝早いのに侯爵夫妻は同席され、爽やかな朝は一気に深夜臭が漂う。苦笑いしながらまたマンガ盛りされた食事をつまみながら、侯爵の口説きを聞き流していた。そしてやっと最後のお茶をいただいていたら、ダイニングに誰か来たようだ。扉が開くと
「春香妃殿下!」
『げっ!昨日いなかったから会わないと思っていたのに…』
扉には爽やかじゃない美男子のダニエル様が。入室すると真っ直ぐ私の前に来て跪き、手を取って口付けを落とした。
そして挨拶しながら私の手をにぎにぎし鳥肌が立つの我慢しながら、ご挨拶を受け二言三言を交わすと
「次の陛下主催の舞踏会では是非1曲お相手いただきたい」
「えっと…まだ先の事は…」
困っていたらアレックスが私の後ろに立ちレベル4になり、私の手を離すようにダニエル様に言い暫く2人は睨み合う。すると侯爵が
「父親の私からも春香妃殿下にお願い致します。我が息子のささやかな願い叶えていただきたい」
「!」
そう言い意味ありげなウィンクを送って来る。
『これは”忠告してあげたのだから、それ位はしてくれるよね⁈”って事?』
確かに何も知らずにイーダン領に行き戸惑うより、心づもりができる事はついては感謝している。溜息を吐いてアレックスに視線を送ってから
「私は忘れっぽいので、(舞踏会が)近づきましたらお誘い下さいませ。その時はお応え致しますわ」
「春香!」
焦るアレックスにウィンクをするとアレックスは察してくれた。こうして丸く治まり一旦部屋に戻り出発の準備を済ませ玄関に向かう。玄関までの道すがら
「やっとだよ」
「本当にな」
疲れの色が濃いアレックスに苦笑いをし、侯爵夫妻にご挨拶とお礼を述べて侯爵邸を後にした。
バーミリオン侯爵領からコールマン侯爵領まで約2時間。アレックスに寄りかかり仮眠する。そして
「春香」
「ん…」
「お迎えが来たぞ」
アレックスの声で目が覚め、窓を見るとランとカイが馬車に並走している。窓に齧り付き見ていたら、私の視線に気づきランとカイは羽広げ飛び立つと、直ぐに屋敷の門扉が見えて来た。久しぶりのコールマン邸に顔が綻ぶ。
父様や母様に会えるのも楽しみだが、一番の楽しみはエリックさんの婚約者に会える事。あんなに婚姻に興味の無かったエリックさんが、家を継ぎグリフの研究も続けられる事になり、直ぐに付き合わせに参加し婚約者を決めて帰って来たそうだ。
マニュラ母様の手紙にはゴラスの令嬢には珍しく、大人しい女性で、父様や母様とも仲良くしているそう。そんな義理の妹になる女性と仲良くなりたい。
エリックさんの婚約者の事を考えていたら、屋敷の前に着いた。そして馬車を降りると…
「春香おかえり。待っていたよ。その愛らしい顔を父様によく見せてくれ」
「父様。ただいま帰りました」
ご挨拶をしたらケイン父様はハグをして頭を撫でてくれた。そして後ろからタックル?いや優しく抱きしめられて
「春香さん。母様にもご挨拶して!」
「はい。ただいまです。大好きな母様」
こうして両親に挨拶すると後ろで控えていたエリックさんが
「父上母上。一応実子である兄上もハグしてさし上ないと拗ねますよ」
「俺は必要ない。春香が父上母上に会いたがっていたから、話をしてやって下さい」
「相変わらずの溺愛ぶりですね兄上」
母様は嬉しそうにアレックスをハグし、父様はアレックスと握手をしている。その様子を少し離れて微笑ましく見ていたら、後ろからエリックさんに抱きつかれた。
「姉上は相変わらず小さく可愛いなぁ。俺にも挨拶してくれるんだろ?」
「勿論!エリックさんも元気そうです何よりです。それより私にも紹介してくれるんだよね」
そう言い後ろで控えめにいる令嬢に視線を送った。すると腕を解いたエリックさんは、私の手を取りその令嬢の前に行き
「俺の婚約者フィオナだよ。フィオナ。義理の姉の春香ちゃんだよ」
エリックさんがそう言い紹介してくれ、綺麗なカーテシーでご挨拶いただく。フィオナさんは淡い檸檬色の髪に薄緑の大きい瞳の女性で、美人と言うより狸顔のカワイイ系の美形だ。少し話してみて彼女も人見知りするタイプなのが分かり、つられ私も久しぶりに人見知りが出て来た。2人してモジモジし出すと、アレックスが後ろから抱き付いて頬にキスをした。するとアレックスの激甘を目の前にして、真っ赤な顔をしてフィオナさんは俯いてしまった。
「アレク!」
「フィオナ。兄のアレックスだ」
エリックさんに紹介されるとアレックスは腕を解き、胸に手を当てフィオナさんに丁寧に挨拶をした。
『こういう所は貴族様なんだよね』
所作がかっこいいアレックスを眺めていたら、フィオナさんは頬を染め挨拶を受けていた。
普段ポーカーフェイスのアレックスは私以外の人と接する時は表情がない。そんなアレックスが私にだけ向けてくれる甘いマスクは密かに嬉しかったりする。
挨拶を終え遅くなったが、家族で昼食をいただく為にダイニングへ移動する。
久しぶりの家族揃っての食事にマニュラ母様のマシンガントークは止まらず、父様は温かい目で母様を見ていて、アレックスは私の食事の世話を焼く。その様子を戸惑いながらフィオナさんが見ていた。
すると父様がこの後アレックスに話があるらしく、アレックスに執務室へ来るように言うと、母様がフィオナさんにラウンジで私の相手をするように言う。
人見知りvs人見知りで会話が成立するか不安だが、近い未来家族にかもしれないのだから頑張って話してみようと決心する。そして食後アレックスは母様をエスコートし執務室へ行き、私はフィオナさんとラウンジへ。
「…」
「…」
やっぱりお互い人見知り発動してしまい沈黙が続く。やっぱり義姐の私が口火を切らないと!
「フィオナさんさ何故エリックさんを選んだの?」
「えっと…選ばれたので」
「ん?」
どうやらフィオナさんはエリックさんに選ばれて断る理由が無い上に、ご両親が大喜びした事で断れなくなったそうだ。
「それに行き遅れ気味で容姿も平凡な私を選んでいただいたのに、断るなんてできませんでした。それち何故私をお選びになられたのか理由が分からず、私でいいのかずっと疑問に思っており…」
そう言うと口篭ってしまった。優しく話を聞くと、彼女は私達が帰ったらゴラスに帰るつもりでいるらしい。びっくりして思わず立ち上がってしまった。
「エリックさんは愛情表現はしてくれているの?」
フィオナさんは寂しそうに首を振り俯いてしまった。確かにコールマン家の男性は感情表現が下手で、父様は母様に家出されるし、アレックスも初めの方は気持ちが分かり難かった。
『まさかエリックさんも?』
これは義姐の私が一肌脱ぐべき⁈思ったら直ぐ行動! 侍女さんを呼びエリックさんにラウンジに来てもらう。待っている間にフィオナさんの為人を知ろうと色々聞き出す。
フィオナさんは超が付くほど真面目で、話すのが苦手のようだ。聞き役が向いているなら、お喋りのエリックさんと合うと思う。それにご実家かは男爵家で、酪農が盛んな領地で育ち動物好き。ここもグリフが大好きなエリックさんと合うだろう。
話した感じエリックさんの事は嫌ではない様。不安なのはエリックさんの真意が見えず不安なのと、ご自分に自信が無く格上の侯爵家にいていいのかわからなくなっている様だ。
『エリックさんがちゃんと気持ちを伝えたら即解決するんじゃないの?』
私がここでお世話になっていた時に、一時的にエリックさんが好意を向けてくれた時はしっかり愛情表現をしてくれていたから、アレックスと比べて表現出来る人だと思っていた。
『まさか、愛を伝えたないなんて…』
不安気な顔をしたフィオナさんを見ていたら、エリックさんにデコピンしたくなって来た。そして沸々と怒りを溜めていたら
「春香ちゃん呼んだかい?」
暢気な顔をしたエリックさんがやっとラウンジに着いた。さぁ!今から説教ですよ!
「おはよう」
「よく眠れたか?」
「うん。アレクが居たから嫌な夢も見なかったよ」
そう答えるとアレックスから沢山の口付けをもらう。今日はコールマン領に向う為に出発は早い。3刻半までに身支度を整え食事に向かう。朝早いのに侯爵夫妻は同席され、爽やかな朝は一気に深夜臭が漂う。苦笑いしながらまたマンガ盛りされた食事をつまみながら、侯爵の口説きを聞き流していた。そしてやっと最後のお茶をいただいていたら、ダイニングに誰か来たようだ。扉が開くと
「春香妃殿下!」
『げっ!昨日いなかったから会わないと思っていたのに…』
扉には爽やかじゃない美男子のダニエル様が。入室すると真っ直ぐ私の前に来て跪き、手を取って口付けを落とした。
そして挨拶しながら私の手をにぎにぎし鳥肌が立つの我慢しながら、ご挨拶を受け二言三言を交わすと
「次の陛下主催の舞踏会では是非1曲お相手いただきたい」
「えっと…まだ先の事は…」
困っていたらアレックスが私の後ろに立ちレベル4になり、私の手を離すようにダニエル様に言い暫く2人は睨み合う。すると侯爵が
「父親の私からも春香妃殿下にお願い致します。我が息子のささやかな願い叶えていただきたい」
「!」
そう言い意味ありげなウィンクを送って来る。
『これは”忠告してあげたのだから、それ位はしてくれるよね⁈”って事?』
確かに何も知らずにイーダン領に行き戸惑うより、心づもりができる事はついては感謝している。溜息を吐いてアレックスに視線を送ってから
「私は忘れっぽいので、(舞踏会が)近づきましたらお誘い下さいませ。その時はお応え致しますわ」
「春香!」
焦るアレックスにウィンクをするとアレックスは察してくれた。こうして丸く治まり一旦部屋に戻り出発の準備を済ませ玄関に向かう。玄関までの道すがら
「やっとだよ」
「本当にな」
疲れの色が濃いアレックスに苦笑いをし、侯爵夫妻にご挨拶とお礼を述べて侯爵邸を後にした。
バーミリオン侯爵領からコールマン侯爵領まで約2時間。アレックスに寄りかかり仮眠する。そして
「春香」
「ん…」
「お迎えが来たぞ」
アレックスの声で目が覚め、窓を見るとランとカイが馬車に並走している。窓に齧り付き見ていたら、私の視線に気づきランとカイは羽広げ飛び立つと、直ぐに屋敷の門扉が見えて来た。久しぶりのコールマン邸に顔が綻ぶ。
父様や母様に会えるのも楽しみだが、一番の楽しみはエリックさんの婚約者に会える事。あんなに婚姻に興味の無かったエリックさんが、家を継ぎグリフの研究も続けられる事になり、直ぐに付き合わせに参加し婚約者を決めて帰って来たそうだ。
マニュラ母様の手紙にはゴラスの令嬢には珍しく、大人しい女性で、父様や母様とも仲良くしているそう。そんな義理の妹になる女性と仲良くなりたい。
エリックさんの婚約者の事を考えていたら、屋敷の前に着いた。そして馬車を降りると…
「春香おかえり。待っていたよ。その愛らしい顔を父様によく見せてくれ」
「父様。ただいま帰りました」
ご挨拶をしたらケイン父様はハグをして頭を撫でてくれた。そして後ろからタックル?いや優しく抱きしめられて
「春香さん。母様にもご挨拶して!」
「はい。ただいまです。大好きな母様」
こうして両親に挨拶すると後ろで控えていたエリックさんが
「父上母上。一応実子である兄上もハグしてさし上ないと拗ねますよ」
「俺は必要ない。春香が父上母上に会いたがっていたから、話をしてやって下さい」
「相変わらずの溺愛ぶりですね兄上」
母様は嬉しそうにアレックスをハグし、父様はアレックスと握手をしている。その様子を少し離れて微笑ましく見ていたら、後ろからエリックさんに抱きつかれた。
「姉上は相変わらず小さく可愛いなぁ。俺にも挨拶してくれるんだろ?」
「勿論!エリックさんも元気そうです何よりです。それより私にも紹介してくれるんだよね」
そう言い後ろで控えめにいる令嬢に視線を送った。すると腕を解いたエリックさんは、私の手を取りその令嬢の前に行き
「俺の婚約者フィオナだよ。フィオナ。義理の姉の春香ちゃんだよ」
エリックさんがそう言い紹介してくれ、綺麗なカーテシーでご挨拶いただく。フィオナさんは淡い檸檬色の髪に薄緑の大きい瞳の女性で、美人と言うより狸顔のカワイイ系の美形だ。少し話してみて彼女も人見知りするタイプなのが分かり、つられ私も久しぶりに人見知りが出て来た。2人してモジモジし出すと、アレックスが後ろから抱き付いて頬にキスをした。するとアレックスの激甘を目の前にして、真っ赤な顔をしてフィオナさんは俯いてしまった。
「アレク!」
「フィオナ。兄のアレックスだ」
エリックさんに紹介されるとアレックスは腕を解き、胸に手を当てフィオナさんに丁寧に挨拶をした。
『こういう所は貴族様なんだよね』
所作がかっこいいアレックスを眺めていたら、フィオナさんは頬を染め挨拶を受けていた。
普段ポーカーフェイスのアレックスは私以外の人と接する時は表情がない。そんなアレックスが私にだけ向けてくれる甘いマスクは密かに嬉しかったりする。
挨拶を終え遅くなったが、家族で昼食をいただく為にダイニングへ移動する。
久しぶりの家族揃っての食事にマニュラ母様のマシンガントークは止まらず、父様は温かい目で母様を見ていて、アレックスは私の食事の世話を焼く。その様子を戸惑いながらフィオナさんが見ていた。
すると父様がこの後アレックスに話があるらしく、アレックスに執務室へ来るように言うと、母様がフィオナさんにラウンジで私の相手をするように言う。
人見知りvs人見知りで会話が成立するか不安だが、近い未来家族にかもしれないのだから頑張って話してみようと決心する。そして食後アレックスは母様をエスコートし執務室へ行き、私はフィオナさんとラウンジへ。
「…」
「…」
やっぱりお互い人見知り発動してしまい沈黙が続く。やっぱり義姐の私が口火を切らないと!
「フィオナさんさ何故エリックさんを選んだの?」
「えっと…選ばれたので」
「ん?」
どうやらフィオナさんはエリックさんに選ばれて断る理由が無い上に、ご両親が大喜びした事で断れなくなったそうだ。
「それに行き遅れ気味で容姿も平凡な私を選んでいただいたのに、断るなんてできませんでした。それち何故私をお選びになられたのか理由が分からず、私でいいのかずっと疑問に思っており…」
そう言うと口篭ってしまった。優しく話を聞くと、彼女は私達が帰ったらゴラスに帰るつもりでいるらしい。びっくりして思わず立ち上がってしまった。
「エリックさんは愛情表現はしてくれているの?」
フィオナさんは寂しそうに首を振り俯いてしまった。確かにコールマン家の男性は感情表現が下手で、父様は母様に家出されるし、アレックスも初めの方は気持ちが分かり難かった。
『まさかエリックさんも?』
これは義姐の私が一肌脱ぐべき⁈思ったら直ぐ行動! 侍女さんを呼びエリックさんにラウンジに来てもらう。待っている間にフィオナさんの為人を知ろうと色々聞き出す。
フィオナさんは超が付くほど真面目で、話すのが苦手のようだ。聞き役が向いているなら、お喋りのエリックさんと合うと思う。それにご実家かは男爵家で、酪農が盛んな領地で育ち動物好き。ここもグリフが大好きなエリックさんと合うだろう。
話した感じエリックさんの事は嫌ではない様。不安なのはエリックさんの真意が見えず不安なのと、ご自分に自信が無く格上の侯爵家にいていいのかわからなくなっている様だ。
『エリックさんがちゃんと気持ちを伝えたら即解決するんじゃないの?』
私がここでお世話になっていた時に、一時的にエリックさんが好意を向けてくれた時はしっかり愛情表現をしてくれていたから、アレックスと比べて表現出来る人だと思っていた。
『まさか、愛を伝えたないなんて…』
不安気な顔をしたフィオナさんを見ていたら、エリックさんにデコピンしたくなって来た。そして沸々と怒りを溜めていたら
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