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Bashooon

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結局、狡助は校舎中を徘徊しているところ見回り中だった先生に捕まり連行されるはめになった。
「鞘口狡助って言いますよろしくお願いします」と少し疲れ気味に軽く頭をさげる。すると教室の後ろの方から殺気を感じたその横で南華が笑顔で手を振っている。今朝自分のことを殴っていた金髪ヤンキーだった。今朝のことだが今となってはどうでも良く狡助にはとても気になることがあった。
担任の先生巨乳すぎじゃね?と
その担任の先生の胸に視線が行きながら先生に狡助は席を教えてもらい。その席へ近づいていく
その席は教室の入り口からまたも一番遠い左奥。
金髪ヤンキーを無視しつつやっとたどり着いた自分のクラスの教室の席の椅子へ「はぁ。」ため息をこぼしながら無駄に疲れた体を落とす。
「蟹江先生のおっぱいばっかり見てましたね(ニッコリ)」と隣の席の南華に話しかけられる。
バレてた…。

同時刻、
「気分はどうだい大尉どの!」と派手な模様のヘルメットを被ったパイロットが振り向き加減に大声で話しかける。
場所は石造りやコンクリートでできた家が立ち並ぶ自然の乏しいアフガニスタン・クンドゥズの遥か上空、高度約10000メートル輸送機の中。
「真下で空爆が起きなければ最高だったかな!」
と真っ白な槍を右脇に抱えた男がエンジン音に声をかき消されないように大声で返す。
「大尉どのは本当に大丈夫なんですかっ?ヘルメットも何もつけなくて!」
「大丈夫だよっ!全部この槍が助けてくれるからな!」と会話の途中で槍を持った男に無線が入る。
「ガルシア大尉、コンディションは大丈夫か?」と太く低い声が耳につけた通信機から聞こえる。
「大佐、体調は全然大丈夫です。」
「そうか、ならいい。今作戦は全世界に向けての兵器のデモンストレーションだからなミスはするな!」
「了解です!」と元気よくガルシアが返す。
「こらから帰ったら飯なら何でも奢って…おっと今、空爆が始まった。ぼちぼち行くぞ。」と作戦開始が始まったことを大佐が教えてくれた。
すると、パイロットが
「今から、ハッチを開けます、気をつけて下さいっ!」と注意を促す。
「わかった」とガルシアが返す。
するとがこんっという音とともに機体の後方の鮫の口のように開き中の空気が外へと勢いよく逃げる。
すると機内から無機質な女性の声が聞こえてきた。「これから10カウントを始めます。準備をして下さい。」
「10…9…8…」ガルシアが座席から立ちあがり入り口から真正面に立ち止まり深呼吸をして心を落ち着かせる。「5…4…3…2…」無機質な声が躊躇なく数を進めていく。「1…0」と言った途端に、助走をつけハッチから勢いよく飛び出す。
「良いスカイダイビングをっ!大尉っ!」パイロットが今まで一番大きな声で叫ぶ。
ガルシアは返事はできなかったがちゃんとその言葉を受け取っておく。
ガルシアの体が速さを増しながら垂直落下していき赤色の光がぼやける雲の中に入り込む。大雨のように水が体に叩きつける。風や雨で服や髪はなびくが肌は風の影響を全く受けていなかった寒さも感じない。
全ては右手に握る槍のおかげだった。
正式な名称は「龍」の死「骸」からできていことから『龍骸兵装』といい通称「Drgoon-ドラグーン-」と言われて世界に「公式」には4つしかないとても貴重な武器。形は様々でガルシアの「ウンセギラ」という名の槍、他の四つは剣や弓、鎧といった魔法道具特有の魔力の伝達が良いシンプルな形がある。
その武器は持つだけで武器から体に魔力が流れ込み身体強化され金属製のバットで殴られても無傷でいられる程度には体が強くなる。
ガルシアは雲を突き抜けると次は灰色の煙の中に入り込む煙で周りは見えないが強化された体の感覚で地面に近づいてくるのを感じたガルシアが右手に握る槍にたいして大声で話しかける。
「翼を開けウンセギラぁぁあっ!」
それに応えるように槍から水が溢れる出し周りの空気から水を集めだしそれが肩甲骨あたりに集まり身の丈と同じ大きさの翼を作り出す。
その翼を羽ばたかせ落下の勢いを弱めていき羽ばたくたびに水しぶきを散らす。
地面から10メートルほどの高さで停止し先の爆撃で燃えた地面を翼の水で消火してから地面に足をつける。
ガルシアが左耳につけた無線機に手を当て「大佐、無事に着地しました。」と現状報告をする。
「OKだ。だが休んでいる暇はないぞ」
ガルシアの両目につけているコンタクト型情報表示装置の電源が遠隔でオンになる。すると空爆によって壊れた建物のうらにいる赤色で表示でされた銃を抱えた人間のシルエットが距離の数値付きでみえる。さらにそのに300メートル程後ろからその数値をすごいスピードで縮めながら明らかに人間の大きなではない物体が急激に迫ってくる。
その数値が50メートル程になると建物の壁を突き抜け煙と瓦礫を撒き散らす。
ドォォォォオオンッ!
低く鈍いエンジン音が一定の短い間隔で鳴っている。
3メートルはあろうかという四肢をもつ人型のバトルスーツだった
円筒状頭は蜘蛛の目のようなカメラが一周していて腹部は人一人入れそうな大きさの操作ポット、足の裏はキャタピラ、左手の甲にはガトリング、右手の甲には1メートルほどの直刀そして両手の武器を覆うようにプロテクトが装備されている。
典型的な対歩兵武装。
「さぁガルシア、これから本当の仕事の始まりだ。」
「了解」
バトルスーツが合図もなしにガトリングをガルシアに向け乱射する、それを全てガルシアは走って紙一重でかわしかわしきれない弾は槍の水で弾き飛ばながら、すこしづつスーツまで近づいていく。だがバトルスーツもガルシアが近づくにつれて距離をとる。
すると突然ガトリングの連射速度が落ち始めた。
来たっ!と思いガルシアが一気に距離を詰める。
機械で制御された武器に搭載されている銃身の冷却機能。
それも敵もわかっているため右手に装着した剣で応戦する。がガルシアが敵の剣に大量の水をぶつけ剣を明後日の方向に吹き飛ばし、バトルスーツの 体制が崩れる。
その一瞬をガルシアが見逃さずバトルスーツの胴体部分に槍を突き刺す。
バトルスーツが一度生き物のように痙攣し停止しうつ伏せで倒れる。
「大佐、一機破壊しました。」
「了解した、だがまだ何機かそちらに向かってるから今から位置情報を送る。」
「ありがとうございます。」
と会話の途中で機械の駆動音が邪魔をする。
新しい敵か?と思い周りを見回すが何もいない。
すこし周りを観察すると操縦者を殺したはずのバトルスーツが少し動いていた。
その動きはどこか人間染みていて不気味にみえる、まるで機械が死にたくないと言っているような。
「大佐、あれって本当にバトルスーツですかね?」とガルシア一つの疑問が浮かんだ。
「何を言っている。」
「少し、時間を下さい。」とガルシアがいいながらさっき倒したバトルスーツへ近づいていき槍を胴体の右脇に突き刺してこの原理で操作ポッドをこじ開ける。
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