妖怪~化け猫〜

桃香

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4.鬼

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いやあ~いらほっほ♪あら、ほっほ♪

どこからか、賑やかな音楽が聞こえてくる。
でも微妙に音がずれてるし、、、

下手だなあ。


僕はとりあえず閻魔様へ会いに、前を進んで行くと変な音楽が聞こえてきたので、
音が鳴る方に近づいていきました。

「俺様は鬼だよん♪」

「僕も鬼だよん♪」

「みんなも鬼だよん♪」


何ちゅう歌詞だ。
鬼しか言ってない。

うん!下手だ。


どんどん近づいていくと、
数人の鬼達が何かを囲んでパーティーらしきものをしている。
着物がはだけた年配のばあさん鬼は、
三味線を弾いている。

『ここの世界のばあさんはみんな着物が
はだけてるにゃ。流行りなのかにゃ?』

「すーみーませんーにゃー」

僕は大声で呼んでみた。

「鬼さんー!!閻魔様に会いたいのですがーにゃー!知りませかー?」

急に音楽がピタリと止まると、
怖い顔した赤鬼がこちらに来た。

「なんじゃ?お前、閻魔様に会いたいのかっ?」

めっちゃくちゃ声が大きい。

「あの、聞こえますから、、声のボリュームを下げて下さいにゃ」

「はあ?えらっそうに!!
ねこの分際で俺様に指図か!!」

「うるさい!うるさいにゃ!」

「きー!ムカつくねこじゃのぉ!!」

赤鬼はさらに怖い形相になった。

「まあ、まあ、落ちつけ。赤鬼さんよ」

今度は青鬼が現れた。

「閻魔様に会いたいって、三途の川を渡ったんだろう?案内係がいたやろ?」

「あー。いたんですが、三途の川を歩いて来たと伝えたら死人じゃないからってどっかに行っちゃいましたにゃ」


「マジかー!!」

赤鬼は声が本当に大きい。

「それって、奪衣婆と懸衣扇の歌と雄叫びを聞いたって事?」

青鬼は静かに話してくれるから好き。

「はいにゃ」

「なるほど。気に入れられたんだ」

「案内係さんも同じ事を言ってたけど、
どういう事ですかにゃ?」

「死んでないって事だよ」

「えっ?やったー!!生きかえるんですかにゃ?」

「生きかえる?んーちょっと違うけどね」

「はははは。教えてやらんわあ。
ねこ!自分で閻魔様に聞け!!」

赤鬼は意地悪だ。

「どこに閻魔様いますかにゃ?」

「あの山の頂上だよ」

青鬼が指した先は黒くて赤黒い空を突き刺さすように立っている山でした。


「にゃにゃにゃー!!」

めんどくさい。

「お前今めんどくさいって思ったじゃろ!」

赤鬼がすかさず言ってくる。

「思ってないにゃ」

「とりあえず閻魔様はあそこにいるからね」

青鬼は親切に教えてくれました。

「ところで、ずっと気になってたんだけどにゃ、あの音楽ずれてますにゃ。後歌詞は
鬼、鬼しか言ってないのでつまらないにゃ。
で、、、何を囲んでいるのかにゃ?」


「やっぱりずれていたんだ!
赤鬼がずれてるんだよ」

「ちっ違うわい!!」

「いいえ。赤鬼さんですにゃ」

「おっお前なあーこっちこいや!
お前を囲んでやるぞ!」

そう言うと鬼達の隙間から囲んでいる者が
見えました。

人間だ!

弱々しい声で、

「助けて、、、。助けて、、、。」

と言ってる。

「あっあの人何かしたのかにゃ?」

「あーあいつなあ、生前に、浮気ばかりしてた卑怯な男でね。赤鬼はあーいう男が大嫌いでね」

「赤鬼さん、、」

「おっおう!浮気とか生前だとさばけないからなあ。こっちで懲らしめてるんじゃ!」

「どうせ、そいつは地獄行きなのに」

青鬼さんは冷静だ。

「その人の案内係さんは?どこに行ったにゃ?」

「案内係も浮気された悲しい過去があるから
閻魔様に会わせる前にここに落としてくれてね」

「助けて、、、。助けて、、、」

ずっとずっと悲しい声で言ってる。

「まあ、後10分は案内係帰ってこないから
続きやるかのぉ!」

赤鬼は叫んだ。

「囲んで歌うと何か起こるのかにゃ?」

僕は恐る恐る聞いた。

「どんどん痩せていくだよ。どんどん。どんどん。骨と皮になるまで」

青鬼さんは冷静に言った。

「ねこさんは?どう思う?やめてほしい?」

「いいえ。続けて下さいにゃ」

「きゃー!!!!」


男の人の断末魔の叫びが聞こえた。

『だって、仕方がないにゃ。
僕は不貞な事が大嫌いな可愛いねこだもんにゃ』

そして僕は気付いた。

もう鬼を見ても、変な音楽を聴いても動じない精神力を身につけたみたいだ。
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