三味線声優 しゃみきちとももの物語

桃香

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7.CDを出す

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「さあ、デジタル写真集も出したし、まぁ、ファンは増えないけど、今度はCDを出して少しでも多くの方に知ってもらおう。」 

「マネージャーさん。。お金は大丈夫なんですか?」

私もるるちゃんも売れてないから、事務所にお金がないことを知っていた。だから言わずにはいられなかった。

「大丈夫!俺の知り合いに頼んでるから、お前らは心配しなくていいんだよ。」

「。。。」

「でも。。」


そしたら、るるちゃんが急に泣きだしたのです。
泣きながら、CD出したらマネージャーさんの生活出来なくなるって泣くのです。
私は何も言う事が出来ずただただ、るるちゃんを見つめてた。

「大丈夫!大丈夫!
お前達はマニア受けなんだよー。それにまだお前達は自分達を応援してくれるファンに会ってないだけ!
俺はお前達売れるって信じてるぞ。」

マネージャーさんは本当に優しかった。

「やります!」

るるちゃんは泣きながらもやる!やる!って言ってる。
るるちゃんは本当に強い人です。見た目だと私が強くみられるんだけど、本当に心が強い人はるるちゃんです。
何度も何度も背中を押してくれて。。頼りになる相方です。

「私もやります。」

「うん。るるが書いた詩をCDに入れるからな。ももはトークが得意だから特典でフリートーク入れような。」

「マネージャーさん。。ありがとうございます!」

そして次の日私達は、マネージャーさんの知り合いの神田さんに会いに、埼玉の山奥にあるスタジオ兼自宅を訪ねました。
神田さんはふっくらしたおじ様。
何と器用な方で自分で歌を作ってライブをしたり、CDの発売をしたりしています。
マネージャーさんの大親友らしいです。

「おー!遠いのによく来てくれたなあ!
あなた達がにこるんかっ!
よろしくなっ!」

「初めまして。桃香です。」

「るるです。」

「神田だ!よろしくなって!
ところで、歌は好きか?」

「はい。大好きです。でも下手です。」

「私はももちゃんよりもっと下手です。」

「ははは!俺も下手だあ!
だけどなあ、歌は楽しめ!気持ちが大事だからなあ!」

神田さんは大きな声でいつもニコニコしてる方。
私達はすぐに打ち解けて大好きになりました。

収録は少し大変だったけど。。
だって、私達のピッチが微妙にずれるから。。
きゃーごめんなさい!
ただ神田さんの言う通り気持ちを大事にして、
一心不乱で歌った。

そして。。ついに。。


OK!!


マネージャーさんも神田さんも大変だったけど、 楽しかったなあって!言ってもらえて、私達は深々とお礼をした。

帰りはマネージャーさんが、

「お疲れ様!
ラーメン食いに行くかっ!」

でたー!ラーメン!
マネージャーさん本当にラーメン好きだなあ~。

「はい!ありがとうございます!」

3人で美味しくラーメンを頂きました。





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