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Meets05 優しいバーサーカー
27 一人寝が寂しいなんて言わない
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ルードの計画する反乱に、旗頭として参加することを決めたミチル。
イケメン達のサポートを頼りに、自分の運命と戦うことも決意した。
まずはチルクサンダー魔教会のラーウス支部をぶっ潰すらしいが、ルードはまたその準備のためにループス邸を出ていった。
ルークの父、マグノリアも周辺との調整や調達するものがあり、数日はそれで忙しいらしい。
ミチルとルーク、それから捕虜預かりとなったジェイ、アニー、エリオット、ジンの六人はすることもなくループス邸に待機している。
「ううーん……わお! 朝の目覚め、サイコー!」
ミチルは久しぶり……というか、異世界に来て初めてかもしれないが、一人でのびのびと眠ることができた。
引きずりこまれたり、抱き枕になったり、デンジャラスゾーンを触られたり、夜通し気持ちヨクされたり、マークをつけられたり……
改めて思い出すと、なんて破廉恥で爛れた夜ばかり過ごしてきたのだろう。
それが、今朝は一切、起きなかった。なんて平和、なんて平穏。
イケメンと同衾することはやぶさかではないけれど、何もない朝のかけがえのなさよ。ミチルは感無量で泣けてきた。
ところで、誰がミチルと同衾するのか。その血みどろの戦いは当然起きかけた。
ジンの住まいと違ったのは、ルークの家はスーパー金持ちで部屋が余りまくっていることだ。
イケメン四人は、このままルークとミチルが同室なのを良しとしない。
かと言って他の誰かとミチルが同室になるのは、マグノリアが許さない。
そこでようやく、ミチルには別の客室があてがわれた。誰と寝ても諍いが起きるなら、ミチル一人で寝るしかない。
捕虜イケメン四人は、使用人用のタコ部屋に押し込まれた。それでもルードのアジトよりはマシらしいから、彼らが今までどう扱われてきたかは推して知るべし。
そんなわけで、スッキリ目覚めたミチルは広間でルークと美味しい朝食を食べていた。マグノリアはすでに出かけてしまったらしい。
「あのー……他のみんなは?」
とても美味しいパンケーキのようなものを給仕してくれた執事のカカオに、ミチルは恐る恐る聞いてみた。
「はあ。彼らなら居室に昨夜の残りものを運んでおきましたが」
「残りもの……そうですか……」
おそらくマグノリアからそんな指示を受けているのだろう。ミチルはイケメン達を不憫に思ったが、居候の身分は同じなので、ミチルは何もしてあげることができない。
そんな風に肩を落とすミチルに、ルークがこっそり耳打ちした。
「ミチル、大丈夫。あとで、ぼく、運んでおく」
「ルーくん……♡」
なんて良い子なんだろう。ミチルは手を合わせたくなった。
「ところでミチル様、お食事が済んだらよろしいですか?」
「何、カカオ?」
ミチルが返事をする前に、ルークが少し表情を強張らせて聞く。それにカカオは目を細めて答えた。
「何も危険なことはございません。来たる日にお召しいただく衣装の採寸をしたいのです」
あー……それね。
危険な予感はしないけど、別の意味でミチルは不安になった。
昨日薄気味悪く笑っていたマグノリアとルードを思い出したからだ。
「それじゃあ、ぼくも……」
「いいえ、坊っちゃまはなりません」
カカオはルークに向けて毅然な態度で断った。
「ミチル様のお支度は坊っちゃまに見せてはならないと、旦那様の仰せにございます」
そんな事を言われるとますます不安になるんですけど……
ミチルは飲み込んだパンケーキが喉に詰まりそうになる。
「ル、ルーク、大丈夫だよ。別にどこかに行くわけじゃないんだし」
「左様でございます。当家お抱えのテーラーがすでに待機しておりますゆえ」
恭しく答えるカカオにバレないように、ミチルはルークに目配せした。
『オレが人を引きつけている間に、みんなに何か美味しいものあげて!』
その意図は伝わったようで、ルークは大きく頷いていた。
その点についてはホッとしたけれど、カカオの不気味な笑い方でミチルはやっぱり不安が募る。
「ミチル様、よいお式にいたしましょうねえ、ふっふっふ」
……なんの!?
ミチルがずるずるとカカオに引き摺られていったのを見届けたルークは、調理場で肉料理を作らせた。
コックは不思議がっていたが、ルークには得意のおねだり攻撃がある。使用人にはもれなく効果抜群のやつだ。
そうしてまんまと大量のご馳走を手に入れたルークは、それをカートで運んで捕虜隔離部屋に来た。
緊張で、ゴクッと喉がなる。
しかし思い切ってルークはその扉を開けた。
「コラァアアア!!」
目に飛び込んできたのは、おかっぱ頭の男の憤怒の顔と怒号。
恐怖で身が竦みそうになるけれど、ミチルの笑顔を思い浮かべてルークはその場に留まった。
「みなさん、おはようございます」
一様に疲れで項垂れている男達に、ルークは余裕ぶった笑みで話しかける。
おかっぱ頭の男だけが、妙に元気で怒りながらくってかかった。
「おはようじゃねえええ! 朝食がカッピカピのパンとうっすい野菜スープで力が出るかあああ!」
そう訴えるおかっぱ……もといエリオットの顔はゾンビさながら。
これでは反乱の決行日になっても、ミチルを守れるか期待できない。
あとで父さんに進言しなければと思いながら、ルークはカートに乗せた料理を皆に見せた。
「そうだろう、思って、差し入れ、持ってきました」
香ばしい匂いとアッツアツの湯気にまみれた、肉、肉、肉。
それらを視認したゾンビ四名が貪るように料理に飛びかかった。
「肉だああ!」
「タンパク質ぅうう!」
「温かいメシじゃあ!」
「ふおおおお!」
栄養を摂取し始めたゾンビ達は、瞬く間にイケメンへと変貌を遂げる。
ガツガツ食べまくるイケメン達に、ルークは意を決して言った。
「あの、皆さんに、聞きたいこと、あります……」
するとイケメン四人はピタッと食べる手を止めて、ルークに注目した。
そして代表するように、エリオットが鋭い視線で答える。
「いいぜ。おれ達も、お前に聞きてえことが山ほどあるんだ」
イケメン達がミチルに隠れてする話とは──?
イケメン達のサポートを頼りに、自分の運命と戦うことも決意した。
まずはチルクサンダー魔教会のラーウス支部をぶっ潰すらしいが、ルードはまたその準備のためにループス邸を出ていった。
ルークの父、マグノリアも周辺との調整や調達するものがあり、数日はそれで忙しいらしい。
ミチルとルーク、それから捕虜預かりとなったジェイ、アニー、エリオット、ジンの六人はすることもなくループス邸に待機している。
「ううーん……わお! 朝の目覚め、サイコー!」
ミチルは久しぶり……というか、異世界に来て初めてかもしれないが、一人でのびのびと眠ることができた。
引きずりこまれたり、抱き枕になったり、デンジャラスゾーンを触られたり、夜通し気持ちヨクされたり、マークをつけられたり……
改めて思い出すと、なんて破廉恥で爛れた夜ばかり過ごしてきたのだろう。
それが、今朝は一切、起きなかった。なんて平和、なんて平穏。
イケメンと同衾することはやぶさかではないけれど、何もない朝のかけがえのなさよ。ミチルは感無量で泣けてきた。
ところで、誰がミチルと同衾するのか。その血みどろの戦いは当然起きかけた。
ジンの住まいと違ったのは、ルークの家はスーパー金持ちで部屋が余りまくっていることだ。
イケメン四人は、このままルークとミチルが同室なのを良しとしない。
かと言って他の誰かとミチルが同室になるのは、マグノリアが許さない。
そこでようやく、ミチルには別の客室があてがわれた。誰と寝ても諍いが起きるなら、ミチル一人で寝るしかない。
捕虜イケメン四人は、使用人用のタコ部屋に押し込まれた。それでもルードのアジトよりはマシらしいから、彼らが今までどう扱われてきたかは推して知るべし。
そんなわけで、スッキリ目覚めたミチルは広間でルークと美味しい朝食を食べていた。マグノリアはすでに出かけてしまったらしい。
「あのー……他のみんなは?」
とても美味しいパンケーキのようなものを給仕してくれた執事のカカオに、ミチルは恐る恐る聞いてみた。
「はあ。彼らなら居室に昨夜の残りものを運んでおきましたが」
「残りもの……そうですか……」
おそらくマグノリアからそんな指示を受けているのだろう。ミチルはイケメン達を不憫に思ったが、居候の身分は同じなので、ミチルは何もしてあげることができない。
そんな風に肩を落とすミチルに、ルークがこっそり耳打ちした。
「ミチル、大丈夫。あとで、ぼく、運んでおく」
「ルーくん……♡」
なんて良い子なんだろう。ミチルは手を合わせたくなった。
「ところでミチル様、お食事が済んだらよろしいですか?」
「何、カカオ?」
ミチルが返事をする前に、ルークが少し表情を強張らせて聞く。それにカカオは目を細めて答えた。
「何も危険なことはございません。来たる日にお召しいただく衣装の採寸をしたいのです」
あー……それね。
危険な予感はしないけど、別の意味でミチルは不安になった。
昨日薄気味悪く笑っていたマグノリアとルードを思い出したからだ。
「それじゃあ、ぼくも……」
「いいえ、坊っちゃまはなりません」
カカオはルークに向けて毅然な態度で断った。
「ミチル様のお支度は坊っちゃまに見せてはならないと、旦那様の仰せにございます」
そんな事を言われるとますます不安になるんですけど……
ミチルは飲み込んだパンケーキが喉に詰まりそうになる。
「ル、ルーク、大丈夫だよ。別にどこかに行くわけじゃないんだし」
「左様でございます。当家お抱えのテーラーがすでに待機しておりますゆえ」
恭しく答えるカカオにバレないように、ミチルはルークに目配せした。
『オレが人を引きつけている間に、みんなに何か美味しいものあげて!』
その意図は伝わったようで、ルークは大きく頷いていた。
その点についてはホッとしたけれど、カカオの不気味な笑い方でミチルはやっぱり不安が募る。
「ミチル様、よいお式にいたしましょうねえ、ふっふっふ」
……なんの!?
ミチルがずるずるとカカオに引き摺られていったのを見届けたルークは、調理場で肉料理を作らせた。
コックは不思議がっていたが、ルークには得意のおねだり攻撃がある。使用人にはもれなく効果抜群のやつだ。
そうしてまんまと大量のご馳走を手に入れたルークは、それをカートで運んで捕虜隔離部屋に来た。
緊張で、ゴクッと喉がなる。
しかし思い切ってルークはその扉を開けた。
「コラァアアア!!」
目に飛び込んできたのは、おかっぱ頭の男の憤怒の顔と怒号。
恐怖で身が竦みそうになるけれど、ミチルの笑顔を思い浮かべてルークはその場に留まった。
「みなさん、おはようございます」
一様に疲れで項垂れている男達に、ルークは余裕ぶった笑みで話しかける。
おかっぱ頭の男だけが、妙に元気で怒りながらくってかかった。
「おはようじゃねえええ! 朝食がカッピカピのパンとうっすい野菜スープで力が出るかあああ!」
そう訴えるおかっぱ……もといエリオットの顔はゾンビさながら。
これでは反乱の決行日になっても、ミチルを守れるか期待できない。
あとで父さんに進言しなければと思いながら、ルークはカートに乗せた料理を皆に見せた。
「そうだろう、思って、差し入れ、持ってきました」
香ばしい匂いとアッツアツの湯気にまみれた、肉、肉、肉。
それらを視認したゾンビ四名が貪るように料理に飛びかかった。
「肉だああ!」
「タンパク質ぅうう!」
「温かいメシじゃあ!」
「ふおおおお!」
栄養を摂取し始めたゾンビ達は、瞬く間にイケメンへと変貌を遂げる。
ガツガツ食べまくるイケメン達に、ルークは意を決して言った。
「あの、皆さんに、聞きたいこと、あります……」
するとイケメン四人はピタッと食べる手を止めて、ルークに注目した。
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