不定期エッセイ キッドさんといっしょ。

ダイナマイト・キッド

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5月5日大衆プロレス松山座観戦記 第3試合

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男子タッグマッチ1/30
ラウザ選手
アグー選手
vs
リッキー・フジ選手
寧々∞D.a.i選手

SEXY STORM is BACK!!

俺たちのリッキー・フジが松山座にかえってきた!!
いやもっと言えば、私にとっての青春のプロレスラー、リッキー・フジ選手!
もう今回の公演でリッキー・フジ選手の電撃参戦が決まっただけで私には何の迷いも憂いもなくなっていた。それぐらい嬉しかった。前回のリッキー選手参戦時には応援に行けなかったからだ

リッキー・フジ選手とは!
普段ならもうリッキー・フジ選手はじめ90年代インディープロレスを知らない人なんか置いてけぼりをキメこむところだが今日はちょっとご紹介
80年代後半にカナダに渡り現地でデビュー、90年代からはFMWに定着し前座からメインイベントまで、善玉からヒールユニットの頭脳として幅広く活躍
FMW崩壊後はインディー団体を転戦し、今は2AWに所属しながら全国津々浦々の団体に出場している

そしてリッキー・フジ選手こそ、私が初めて目の前で試合を見たプロレスラーであり、目の前で初めて見たプロレスの試合が97年のFMW豊橋大会における第1試合
リッキー・フジ選手
VS
フライングキッド市原選手
だったのだ。
体は決して大きくないけど、独特の間合いと華麗な技とトークで相手とお客さんを魅了し、このインディープロレス界を生き延びてきた歴戦の男。今やリビングレジェンドの域に達しようとしているリッキー・フジ選手に再び会える!
私は嬉しくて嬉しくて、物販コーナーのリッキー選手に生まれて初めて見たプロレスラーであること、その時の試合の様子などをまくしたててしまった
リッキー選手はそれをニカッ! と眩しいスマイルで受け止めてくれた
「場所は? 愛知かあ、あの頃はよく(市原選手と試合を)やってたからなあー」
と懐かしそう。そして
「今も変わらず頑張ってますんで!」
と力強く拳を握ったリッキー・フジ選手は、およそ20年ぐらい前と変わらずカッコ良かった。

試合でも存在感を放ち、アグー選手とラウザ選手の大型凸凹覆面タッグと渡り合う
アグー選手は沖縄のアグー豚がモチーフの、世にも珍しい豚さんレスラーだ。ぽっちゃり型だが動きは素早くパワフルで、ルチャ・リブレに詳しい人ならプラソ・デ・プラタみたいな感じだと思って頂けるとわかりやすい。丸っこくてよく動くので試合が華やかになる。またマスク・コスチューム職人としての顔も持っており、毎回手作りのグッズが人気を呼んでいる

ラウザ選手はセクシーターザンの異名を持つ大型マスクマン。鳥取だらずプロレスというご当地団体を経て現在はフリーランスだ。その体格と技のキレはどこの団体でも人気が出そうな逸材である。前回の松山座2月公演では松山みゆき選手の大暴走によりマスクを引き裂かれ剥がされるという大惨事に見舞われたが、今回はリッキー選手とそのパートナーである寧々∞D.a.i選手を相手に伸び伸びと戦っていた。こういう正統派の華やかな試合では、その体格も相まって非常に魅力を発揮する選手だ

そして寧々∞D.a.i選手。毎回、試合のたびに初見のお客さんが女性と間違えるがれっきとした男性である。リングネームは「ねねむげんだい」と読む
金髪をはじめカラフルなロングヘアーをなびかせ、ピンクを基調としたヒラヒラ&フリフリのコスチュームに華麗な身のこなし
あと近くを通るとすごく良い匂いがする
元自衛官で現プロレスラー、というだけなら過去にもそういう経歴の選手は居たし如何にもな感じだが、寧々選手にはもう一つの顔がある。それが
男性ストリッパー
という点。運動神経やセンスは抜群、魅せることにかけては断トツであるともいえる。ある意味、リッキー・フジ選手とセクシータッグである
今回は髪をショートカットにして、ちょっとデヴィッド・ボウイみたいになっていた
ちなみに喋ると結構ざっくばらんなお兄さんで、とても明るく気さくな方です

このように何かと陰惨で血なまぐさい試合もあるイメージの松山座だけど、急に華やかでネアカの選手が揃うカードも組まれたりする。でも、それって凄く、躁鬱の波を感じるのは私だけ……?
かつてFMWではビッグ・タイトンやマイク・アッサム(グラジエーター)といった海外の超大型選手とも組んだり戦ったりしてきたリッキー・フジ選手
ファビュラス・フリーバーズのマイケル・ヘイズとか、ミッドナイト・エクスプレスのボビー・イートンみたいな知能犯的な役割を持ちつつ、自身の影響を受けたロックンロール・エクスプレスやショーン・マイケルズのような華やかさも随所に発揮。若さのパワーとスピードでは押されても、徐々にペースを握ってゆく。むしろリッキー・フジ選手にとってはラウザ選手のようなタッパがあるパワーファイターは組みし易しだったのかもしれない
アメリカンプロレスの伝統芸でもある尻出しも披露しつつ、得意技のカミカゼ(ファイヤーマンズキャリーで担ぎ上げ助走をつけて前転し相手を叩きつける)に加え必殺の9999(フォーナイン)まで繰り出しての勝利

リッキー選手がカミカゼの構えに入ったとき、私の中の中学1年の私が叫んだ
「カミカゼだ!!!」

あの日、田舎の体育館で私と、私の隣に座ってたお客さんがリングに向かって叫んだ
「リッキー、カミカゼやって!!」
そしてリッキー選手はロープにもたれてこう言った
「カミカゼが見たいか!?」
あの日も豪快で華麗なカミカゼが決まった
この日もカミカゼの威力は健在だった

5月5日生野公演のパンフレットに書かれているとある質問
みんなそれぞれジャイアント馬場さん、三沢光晴さんなど色んな人の名前を答えている人がいるなか、
リッキー・フジ選手の答えは
ハヤブサ
だった。それもまた嬉しかった

私の中のFMWは、やっぱりハヤブサさんと冬木ボスのFMWだった
そこにいつもリッキー・フジ選手が居た
どんな局面でもリッキー・フジはカッコ良かった
そしてそれは今も変わらなかった
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