蒼い炎

海棠 楓

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見知らぬ土地で

第39話

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「そうですか……相変わらずなんですね、樹は……」
 静流は安堵にも似たため息をついたが、どことなく嬉しそうにも見える。真司は学校での樹がどんなに人望厚く、友達思いのリーダー的存在であるかを報告した。勿論、客観的に見た樹の姿を。
「――ということは、君は高校生なのにどうしてこんなところに……?」
 そんなことするつもりはなかったのだが、真司は触れられたくない話題に咄嗟に顔をそむけた。
「……ま、いいでしょう、人それぞれいろいろありますからね」

 まったく悪意のない表情で、静流は前の質問を取り消した。
「すみません、お世話になっておいて……」
「困ってる人、放っておけないでしょう?」
 静流は真司に近づき、真司の頬に触れた。真司は驚いたものの、心地よくて抵抗しなかった。
「……嫌がらないんだ」
 少し意外そうに静流は真司をまじまじと見た。
「静流さん、僕……樹が好きだったんだ――」
 うなだれる真司を、静流はそっと抱き寄せた。
「――それは辛かったでしょう。あの子はどうしてもわかってくれなくてね」
 二人はいつのまにか抱き合っていた。
「静流さんどうしよう……まだ会って何時間も経ってないのに――こんなに静流さんのこと好きになっちゃった」

 次第に二人の姿勢は低くなり、静流の上に真司が乗る形になった。静流もその配役に不満はないようで、初めて会って二時間半後、ふたりは交わった。
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