秘密の流れ星

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秘密の流れ星

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『秘密の流れ星』

あしたは、まちにまった遠足(えんそく)の日。
けれども――ぽつり、ぽつり。
まどの外には、雨のしずくがつたっていました。

「いやだなぁ。あした、雨だったらどうしよう……」

女の子のみおちゃんが心配そうにそらを見ていると
そのとなりで、お母さんがなにかをはじめました。
きらきらひかるおりがみを小さくおって――

「お母さん、それなに つくってるの?」

「ふふっ、ないしょ」
お母さんはにっこりして、できあがったおりがみの流れ星たちを
まどにひとつ、ふたつ、みっつ――とまどのそばにつるしていきました。

「どうして おほしさま?」
「それはね……あしたのおたのしみ」
お母さんはそういって、みおちゃんの頭をなでました。

その夜(よる)、雨はしとしとふっていました。
みおちゃんは、まどの流れ星をみあげながらねむりにつきました。

***

つぎの朝(あさ)。
みおちゃんがカーテンをしゃっとあけると――

わあっ!
そこには雲(くも)ひとつない、ぴっかぴかの青空(あおぞら)がひろがっていました。

「やったー! 晴れてる!」
みおちゃんはうれしくてとびはねました。

そしてふと、まどの流れ星をみあげていいました。
「ねえ、お母さん。きのうのお星さまはなんだったの?」

お母さんはにっこりしてこたえました。
「それはね、流(なが)れ星のおまじない。
 流れ星が夜空をすべるとき、
 雲をさあっとはらってきれいにしてくれるの」

「だから、こんなにいいお天気になったの?」
「そう。お星さまがそっとお手伝いしてくれたのよ」

みおちゃんはうれしくなって、
「お星さま、ありがとう!」と窓の外に手を振りました。

そしてにっこりお母さんに「ありがとう!」といって、
リュックサックを背負い、元気いっぱい玄関を飛び出していきました。

青空の下、
みおちゃんの笑顔もきらきら輝いていました。
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