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11話 セル…いや、エキセルソ!!
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火急の知らせを受けた俺は、また学園までやってくると、例のアイツが待っている部屋の扉を勢いよく開いた。
「セル……いや、エキセルソ!!今度という今度は流石に見逃せんぞっっ!!」
「兄上、そんなに声を荒らげて一体どうされたというのですか。扉もそんなに乱暴に開けられると壊れてしまいますよ?」
「貴様、全て分かっていて言ってるのだろう……」
「いえ、皆目見当もつきませんね」
こちらが苛立ちながら詰め寄っても、我が弟は一切動じず、優雅にティーカップを傾けていた。
こ、こいつ……!!
「茶など飲んでる場合か!?」
「と、言われましても……そもそも、僕には状況が分かりませんので」
エキセルソはあくまで笑顔を崩さず、余裕綽々で俺のことを見つめ返す。
「しかし、こう頻繁に訪ねられてくるとは、王太子というものも僕が思っている以上にお暇なのでしょうね」
オマケにチクリと嫌味まで言ってくると来た……流石にこれは、我慢する必要はないな?
「では逆に聞くが、本来暇ではないはずの王太子の自分が、わざわざ訪ねてくる用事があるとしたらなんだと思う……?」
「それは……やはり我が愛しの婚約者ラテーナ・カルアを僕から奪うためでしょうか」
「真面目くさった顔でなんてことを言っている!?今は流石に、そのネタには乗る気はないからな!!」
「ネタだなんて……僕はあくまで真剣に言ってるのに」
「そうかなら、もっと真剣に話はしよう。そしてお前の脳内から、一旦婚約者のことは追い出せ」
「彼女は僕の全てなのですが……?」
「ならばせめて、こちらが話題にも出してないのに、婚約者の話をし始めるのはやめてくれ」
「……分かりました」
明らかに不服そうではあるものの、エキセルソがこちらの言葉に頷いてくれたため、俺は改めて話を進めることにした。
はぁ……本当に手間が掛かる。
「今日、学園内でドラゴンの襲撃事件があったそうだな……お前は知っていたか?」
「はい、随分と話題になっていたものですから、事件があってからすぐに知りました」
まぁ、予想通りの答えだ……。
エルキセソの優秀さ自体は、よく知ってるからな。身近で事件があって、何も知らないままでいるのは有り得ない。
さて、本題はここからだ。
「聞いた話だが、貴様は学園入学前に、この周辺を含むドラゴンの出没記録や、生息地などを随分と事細かに調べていたらしいな」
「はい、以前にも言ったかも知れませんが、事前に学園生活に潜んでいる危険を全て洗い出しておこうと思いまして……」
「そうか……」
さっき俺が注意したから口には出してないが、当然ラテーナ嬢のためと答えるのだろうな……はぁ。
「この際ハッキリ聞くが、お前が仕組んだのではないか」
「はい?」
「お前がドラゴンを手配し、学園内に引き入れた……どうだ?」
「ふむ、兄上は随分と想像力が豊かなのですね」
「……先日魔獣が侵入したときとは分けが違う。あそこは学園の校門で森とも隣接しているからな、野生の魔獣が出没したとしてもまだ納得出来る」
ジロリとエキセルソを見ながら、俺は更にこう続けた。
「だが練習場にドラゴンが侵入したのは明らかに不自然だ。この学園の敷地には強力な魔法結界が張ってあるのはお前も知っているだろう? だから仮に野生のドラゴンが学園の真上を飛んでいたとしても、うっかり間違って侵入してくることなど有り得ないはずなんだ……学園内で手引きする者でも居なくてはな」
「それが僕だったと、兄上は言いたいわけですか」
「現状、一番可能性が高いのがお前に見えるという話だ」
俺だって実の弟を疑いたいわけじゃない……だがな。
「……学園の魔法結界をどうにかするのは容易なことではない、だから王族かそれ相応の力を持ってるものが手引きしたとしか考えられんのだ」
「なるほど……では、きっと僕以外のそれだけの能力があるものが、その手引きをしたのでしょうね」
「お前はあくまでやってないと言うつもりか?」
「はい、僕はやっておりませんので」
「そうか、だがお前にはあまりに疑わしい部分が多い……仮にお前のせいだったとしたら、流石に俺も見過ごすことはできない」
弟を疑うことへの葛藤から、どうにか吐き出すようにいった言葉に、エキセルソは「それはそうですよね」と何でもないことのように頷いた。
軽い……軽いな……。
「本当にやってないのか?」
「はい、逆に聞きますが僕がやったという証拠があるのでしょうか?」
「……ない」
「まぁ、当然そうでしょうね。僕はやってないのですから」
「信じていいんだな?」
「もちろん」
「…………」
こちらは真剣だというのに、返事の全てが恐ろしく軽い。例えるなら羽のようだ。
これではとてもじゃないが、信じる根拠には足りない。
僅かに考えを巡らせたのち、俺はあることを思い付いた。
そうだ、これなら……。
「では問うが、やってないことをラテーナ嬢に誓えるか?」
「ラテーナに?」
「そうすれば俺は間違いなく、お前を信じよう」
弟エキセルソからもっとも真剣な答えを引き出すには、これ以外の方法はない。
こいつはラテーナ嬢に隠し事はするが、嘘だけは付いていないことを俺は知っている。
だから引き合いに出されれば、嘘なんて付けないはずだ……さぁ、どうだ?
すると俺の予想通り、真面目な表情になったエキセルソは重々しく口を開いた。
「分かりました、我が美しく可憐な愛しの婚約者ラテーナに、僕は無実だと誓いましょう」
「……分かった」
ふむ、第一容疑者のエキセルソ……セルはシロか。
まぁ結果的によかったが、だとすると犯人は……。
そんなことを考えながらふとエキセルソを見ると、なんと目が合ったそいつはわざとらしい鳴き真似をしながらこんなことを言い出した。
「しかし兄上からこんな風に疑われるなんて……」
「ああ、悪かったよ」
「酷いです、悲しいです……」
「しかしこちらも一つ言い訳をさせて貰うと、お前ラテーナ嬢のためなら割となんでもするだろう?」
「………………そんなことないですよ」
「その長い間はなんなんだ」
「いえ、なんでもありませんよ? ただ少し思うところがあっただけで」
「それはなんでも、なくないだろうが!?」
俺のツッコミに、セルはただただ笑顔を返してきた。
おい……。
「あっそれよりも兄上はお時間大丈夫なのですか? 予定的に公務の合間を抜けて来られたようですけども……」
最初にわざわざ『暇なのか』的な嫌みを言ってきた割に、俺のスケジュールもしっかり把握してるんだな!?
そして実際、予定が詰まってるのも事実だから言われると気にせざるおえないっ!!
セルの言葉で時計を見ると、確かにそろそろ切り上げた方がいい時間だった。
くっ、仕方ない……。
「俺はもう行くが、セル!! くれぐれも軽挙妄動は控えてくれよ?」
「はい、今後はこれ以上兄上から疑われないように努力いたします」
疑ったのは悪かったが、最後まで嫌みか!?
そうして俺はセルの胡散臭い笑顔に見送られて、部屋を後にすることになったのだった……。
はぁ……時間としては短いはずなのに随分と疲れた……。
「セル……いや、エキセルソ!!今度という今度は流石に見逃せんぞっっ!!」
「兄上、そんなに声を荒らげて一体どうされたというのですか。扉もそんなに乱暴に開けられると壊れてしまいますよ?」
「貴様、全て分かっていて言ってるのだろう……」
「いえ、皆目見当もつきませんね」
こちらが苛立ちながら詰め寄っても、我が弟は一切動じず、優雅にティーカップを傾けていた。
こ、こいつ……!!
「茶など飲んでる場合か!?」
「と、言われましても……そもそも、僕には状況が分かりませんので」
エキセルソはあくまで笑顔を崩さず、余裕綽々で俺のことを見つめ返す。
「しかし、こう頻繁に訪ねられてくるとは、王太子というものも僕が思っている以上にお暇なのでしょうね」
オマケにチクリと嫌味まで言ってくると来た……流石にこれは、我慢する必要はないな?
「では逆に聞くが、本来暇ではないはずの王太子の自分が、わざわざ訪ねてくる用事があるとしたらなんだと思う……?」
「それは……やはり我が愛しの婚約者ラテーナ・カルアを僕から奪うためでしょうか」
「真面目くさった顔でなんてことを言っている!?今は流石に、そのネタには乗る気はないからな!!」
「ネタだなんて……僕はあくまで真剣に言ってるのに」
「そうかなら、もっと真剣に話はしよう。そしてお前の脳内から、一旦婚約者のことは追い出せ」
「彼女は僕の全てなのですが……?」
「ならばせめて、こちらが話題にも出してないのに、婚約者の話をし始めるのはやめてくれ」
「……分かりました」
明らかに不服そうではあるものの、エキセルソがこちらの言葉に頷いてくれたため、俺は改めて話を進めることにした。
はぁ……本当に手間が掛かる。
「今日、学園内でドラゴンの襲撃事件があったそうだな……お前は知っていたか?」
「はい、随分と話題になっていたものですから、事件があってからすぐに知りました」
まぁ、予想通りの答えだ……。
エルキセソの優秀さ自体は、よく知ってるからな。身近で事件があって、何も知らないままでいるのは有り得ない。
さて、本題はここからだ。
「聞いた話だが、貴様は学園入学前に、この周辺を含むドラゴンの出没記録や、生息地などを随分と事細かに調べていたらしいな」
「はい、以前にも言ったかも知れませんが、事前に学園生活に潜んでいる危険を全て洗い出しておこうと思いまして……」
「そうか……」
さっき俺が注意したから口には出してないが、当然ラテーナ嬢のためと答えるのだろうな……はぁ。
「この際ハッキリ聞くが、お前が仕組んだのではないか」
「はい?」
「お前がドラゴンを手配し、学園内に引き入れた……どうだ?」
「ふむ、兄上は随分と想像力が豊かなのですね」
「……先日魔獣が侵入したときとは分けが違う。あそこは学園の校門で森とも隣接しているからな、野生の魔獣が出没したとしてもまだ納得出来る」
ジロリとエキセルソを見ながら、俺は更にこう続けた。
「だが練習場にドラゴンが侵入したのは明らかに不自然だ。この学園の敷地には強力な魔法結界が張ってあるのはお前も知っているだろう? だから仮に野生のドラゴンが学園の真上を飛んでいたとしても、うっかり間違って侵入してくることなど有り得ないはずなんだ……学園内で手引きする者でも居なくてはな」
「それが僕だったと、兄上は言いたいわけですか」
「現状、一番可能性が高いのがお前に見えるという話だ」
俺だって実の弟を疑いたいわけじゃない……だがな。
「……学園の魔法結界をどうにかするのは容易なことではない、だから王族かそれ相応の力を持ってるものが手引きしたとしか考えられんのだ」
「なるほど……では、きっと僕以外のそれだけの能力があるものが、その手引きをしたのでしょうね」
「お前はあくまでやってないと言うつもりか?」
「はい、僕はやっておりませんので」
「そうか、だがお前にはあまりに疑わしい部分が多い……仮にお前のせいだったとしたら、流石に俺も見過ごすことはできない」
弟を疑うことへの葛藤から、どうにか吐き出すようにいった言葉に、エキセルソは「それはそうですよね」と何でもないことのように頷いた。
軽い……軽いな……。
「本当にやってないのか?」
「はい、逆に聞きますが僕がやったという証拠があるのでしょうか?」
「……ない」
「まぁ、当然そうでしょうね。僕はやってないのですから」
「信じていいんだな?」
「もちろん」
「…………」
こちらは真剣だというのに、返事の全てが恐ろしく軽い。例えるなら羽のようだ。
これではとてもじゃないが、信じる根拠には足りない。
僅かに考えを巡らせたのち、俺はあることを思い付いた。
そうだ、これなら……。
「では問うが、やってないことをラテーナ嬢に誓えるか?」
「ラテーナに?」
「そうすれば俺は間違いなく、お前を信じよう」
弟エキセルソからもっとも真剣な答えを引き出すには、これ以外の方法はない。
こいつはラテーナ嬢に隠し事はするが、嘘だけは付いていないことを俺は知っている。
だから引き合いに出されれば、嘘なんて付けないはずだ……さぁ、どうだ?
すると俺の予想通り、真面目な表情になったエキセルソは重々しく口を開いた。
「分かりました、我が美しく可憐な愛しの婚約者ラテーナに、僕は無実だと誓いましょう」
「……分かった」
ふむ、第一容疑者のエキセルソ……セルはシロか。
まぁ結果的によかったが、だとすると犯人は……。
そんなことを考えながらふとエキセルソを見ると、なんと目が合ったそいつはわざとらしい鳴き真似をしながらこんなことを言い出した。
「しかし兄上からこんな風に疑われるなんて……」
「ああ、悪かったよ」
「酷いです、悲しいです……」
「しかしこちらも一つ言い訳をさせて貰うと、お前ラテーナ嬢のためなら割となんでもするだろう?」
「………………そんなことないですよ」
「その長い間はなんなんだ」
「いえ、なんでもありませんよ? ただ少し思うところがあっただけで」
「それはなんでも、なくないだろうが!?」
俺のツッコミに、セルはただただ笑顔を返してきた。
おい……。
「あっそれよりも兄上はお時間大丈夫なのですか? 予定的に公務の合間を抜けて来られたようですけども……」
最初にわざわざ『暇なのか』的な嫌みを言ってきた割に、俺のスケジュールもしっかり把握してるんだな!?
そして実際、予定が詰まってるのも事実だから言われると気にせざるおえないっ!!
セルの言葉で時計を見ると、確かにそろそろ切り上げた方がいい時間だった。
くっ、仕方ない……。
「俺はもう行くが、セル!! くれぐれも軽挙妄動は控えてくれよ?」
「はい、今後はこれ以上兄上から疑われないように努力いたします」
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