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15話 何も起こらなすぎます…
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もう入学して数ヶ月……。
何も起きない……起きなさすぎます。
本当にゲームのシナリオはどうなっているのでしょうか?
主人公たちは一体どこに……。
「こーらー、ラテーナ」
「ひゃ!!」
セル様におでこを小突かれて、私は思わず変な声を出してしまいました。
「まーた、余計な事を考えていたね?」
「ご、ごめんなさいセル様」
「せっかく一緒のティータイムなんだから、ちゃんと僕のことだけを見てよ」
「は、はい……ってそれはそれで、恥ずかしすぎるので、ちょっと」
「えー、僕は恥ずかしがってるラテーナのことも見たいのに」
「せ、セル様……!!」
またとんでもないことを平然と言うセル様に、私の頬は思わずかっと熱くなる。
今は放課後、私はセル様に誘われて紅茶を飲んでいる真っ最中なのでした。
これ以上そんな話をされては堪らないと、ティーカップを置いたところで、セル様はふいに私から視線を逸らし……。
「しかし最近の学園は静かでいいよね」
そんなことを仰ったのでした。
「そう……ですか?ずっと変わらない気がしますが」
「なんというか、ほら邪魔な虫が減った、みたいな」
「虫が減った……ですか」
減ったも何も、元々この学園内でそんなに虫なんて見ていない気がしますが……。
セル様の意図の掴めない発言に、私はただ困惑することしかできません。
「まぁ、ラテーナは分からなくてもいいよ。こっちの話だからね」
もしかして私が知らないところで、セル様は何かなさっているのでしょうか。
「こっちの話とは一体なんなのですか?」
「うーん、秘密かな」
「まぁ、酷い教えて下さらないなんて」
「まさか、僕がラテーナに酷いことをするはずがないだろう?そこだけは信じてほしいな」
「それは……確かに、そこを疑っているわけではありませんけども」
「なら、よかった」
「でも、質問に答えて下さっていま……「ほーら、ラテーナあーんして」
「むぐっ」
更にセル様を問い詰めようとしたところ、お菓子で口を塞がれてしまい、それ以上聞くことができなくなってしまいました。
「セル様!!」
「ごめんラテーナ……でも今は何も聞かずに信じて待ってほしいんだ」
私が流石に声を荒らげると、セル様は唐突に真剣な眼差しになってジッと私を見つめます。
うっ!!私はこういう真剣な様子のセル様に弱い……。
「ラテーナ」
「わ、わ、分かりました。今日のところは、もうこれ以上はもう聞きません」
「ありがとう、ラテーナー!!」
「でも、その内ちゃんと教えてくださいね……」
「……ああ、話せるようになったら話すよ」
聞きたいことを聞き出せずモヤモヤした気分の私は、深く息をつくと再び紅茶を口に運ぶことにしたのでした。
何も起きない……起きなさすぎます。
本当にゲームのシナリオはどうなっているのでしょうか?
主人公たちは一体どこに……。
「こーらー、ラテーナ」
「ひゃ!!」
セル様におでこを小突かれて、私は思わず変な声を出してしまいました。
「まーた、余計な事を考えていたね?」
「ご、ごめんなさいセル様」
「せっかく一緒のティータイムなんだから、ちゃんと僕のことだけを見てよ」
「は、はい……ってそれはそれで、恥ずかしすぎるので、ちょっと」
「えー、僕は恥ずかしがってるラテーナのことも見たいのに」
「せ、セル様……!!」
またとんでもないことを平然と言うセル様に、私の頬は思わずかっと熱くなる。
今は放課後、私はセル様に誘われて紅茶を飲んでいる真っ最中なのでした。
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そんなことを仰ったのでした。
「そう……ですか?ずっと変わらない気がしますが」
「なんというか、ほら邪魔な虫が減った、みたいな」
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セル様の意図の掴めない発言に、私はただ困惑することしかできません。
「まぁ、ラテーナは分からなくてもいいよ。こっちの話だからね」
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「うーん、秘密かな」
「まぁ、酷い教えて下さらないなんて」
「まさか、僕がラテーナに酷いことをするはずがないだろう?そこだけは信じてほしいな」
「それは……確かに、そこを疑っているわけではありませんけども」
「なら、よかった」
「でも、質問に答えて下さっていま……「ほーら、ラテーナあーんして」
「むぐっ」
更にセル様を問い詰めようとしたところ、お菓子で口を塞がれてしまい、それ以上聞くことができなくなってしまいました。
「セル様!!」
「ごめんラテーナ……でも今は何も聞かずに信じて待ってほしいんだ」
私が流石に声を荒らげると、セル様は唐突に真剣な眼差しになってジッと私を見つめます。
うっ!!私はこういう真剣な様子のセル様に弱い……。
「ラテーナ」
「わ、わ、分かりました。今日のところは、もうこれ以上はもう聞きません」
「ありがとう、ラテーナー!!」
「でも、その内ちゃんと教えてくださいね……」
「……ああ、話せるようになったら話すよ」
聞きたいことを聞き出せずモヤモヤした気分の私は、深く息をつくと再び紅茶を口に運ぶことにしたのでした。
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