異世界少年~ロリエルフにTS♀して日本に転生! 言葉は分からないけど、過保護で美人なお姉さんに拾われて何とか生きています!

二宮EX

文字の大きさ
25 / 84

25話 至高を求めて三千里

しおりを挟む
 
「グヒヒ.......ここの家だなマサオ?」
「へいっ! アニキ! 間違いねぇです! 他もちゃんと調べてありますとも!」

 俺の名前はカズオ。年齢は26歳。まあ、何て事ないただの下着泥棒.......おっと失礼。布の回収業者の者です。そしてこちらは俺の舎弟のマサオで、年齢は23歳だ。二人でこの道を極めたプロフェッショナルである。今宵も良さみが深い布を求めて三千里。全身目立つ格好を控えて、真夜中に溶け込むために全身に真っ黒なタイツを穿いている健全な変態だ。

「俺は惚れてしまったんだ.......あの日から。あんな美少女を生まれて初めて俺は見た。全身にイナズマが走ったかのような衝撃を覚えたんだ。姉の一ノ瀬 楓さんとその妹の葵さん。なんと言う美少女巨乳姉妹.......実にけしからんボディだっ! あ、やべ。鼻血出そ」
「アニキ! 妄想は後にしてくだせえ! 今日は美少女姉妹の下着を回収する為に色々と準備をして来たのでは無いですか!」
「おっと、すまんすまん。マサオ、では慎重に事を始めようでは無いか」

 美少女姉妹の下着が欲しい.......

「それにしても、一ノ瀬家でけぇな.......こんなに大きな家に2人だけで住んでるとは.......俺なんて家賃2万2千のボロアパートだぞ?」
「アニキ! 大丈夫ですぜ、俺なんて家賃が2万のボロアパートですぜ.......そう悲観なさらず」

 2万2千円も2万円もそんな大して変わらないような気もするのだが.......

「てか! そんな事話してる場合じゃねえ。マサオ、行くぞ」
「へいっ! 俺は妹ちゃんの下着を是非頂きてぇです! 顔を埋めてスゥ~と深呼吸したいです!」
「おう、いいぜ。俺は姉の一ノ瀬楓さんの方がタイプだからな。あのデカい胸を欲望のままに揉みてぇ~」

 あぁ、夢が広がるぜ。



 ◆とある幽霊視点



「はぁ.......私.......何で成仏出来ないんだろ」

 私は生前の記憶が薄れて、名前は思い出せないただのしがない幽霊です。性別は女性です。お〇ん〇んは付いてません。現在、私は空の上を意味も無くただ浮遊して彷徨っております。

「友達が欲しい.......あわよくば可愛い女の子.......」

 幽霊になってからは寂しい上に暇過ぎて死にそうです。あっ、もう私死んでるのですけどね。

「普通死んだら死後の世界とか異世界に転生とか言う流れじゃないのかしら.......いや、流石にライトノベルの見すぎかしら」

 私の容姿は.......長い黒髪に水玉模様の青いパジャマとだけ言っておきます。記憶が曖昧で、生前の容姿が思い出せないのです。今確認出来るのは、性別は女性で視線を下げると長い黒髪に水玉模様の青いパジャマを着ているとだけしか分かりません。

「はぁ.......死にたい」

 私は何の未練があるのかも分かりません.......もうどうしようも無いです。早く楽になりたいです。

「ん? あれは?」

 私は上空からたまたま視界に入った、一件の大きな赤色の屋根の一軒家に目が行きました。そしてその庭には、以下にも変態.......全身黒タイツの不審者が2名居るのです。しかも庭に干してある下着を盗もうとしています。

「あれは.......乙女の下着を盗むなんて許せません! 悪い変態には天誅を下さねば!」

 この謎の幽霊は、何故か人一倍に正義の心を宿しているのであった。


 ◆下着泥棒のカズオ視点


「おいおい.......嘘だろ? 俺達.......あんなに計画練って下調べもして来たのに」

 何と! 下着が裏庭に干したままだったのだ。でもこれは、何と言う幸運なのでしょう.......簡単に下着が手に入ってしまう。

「取り込むの忘れてたのでしょうかね? お!? このブラジャーでけぇ! この姉妹一体何カップ何だ?」
「おぉ.......黒に白、こっちは赤色か。ふむふむ、なんと言うハレンチな下着だ。実にけしからん! これは危険だ。この下着を巡って戦争が起きかねない。俺が責任を持って回収して置こう」

 ここは天国なのか.......下着が沢山干してあるぞ。

「アニキっ! この熊さんの可愛らしいパンツは一体.......」
「なっ!? お、おいマサオッ! この家には一ノ瀬 楓さんと葵さんの2人だけじゃなかったのかっ!? 幼女が居るなんて聞いてないぞ!」
「俺も知りません! でもこのサイズは.......間違いない!」

 この熊さんの可愛らしいパンツ.......幼女が以下にも履きそうなパンツですと言ってるような物だぜ。しかし.......幼女か

「マサオ.......この下着は俺が責任を持って預かろうでは無いか」
「アニキ、幼女となれば話しは別ですぜ。アニキだろうと幼女のパンツだけは譲れません!」

 俺とマサオで熊さんのパンツを巡って、争奪戦が始まるかもしれぬ。ナイスバディな女性も捨て難いが、純粋で穢れを知らぬ幼女のパンツは金よりも価値がある。否、欲を言えば少し汚れている方が興奮する。

「なぁ、マサオ。争いは何も生まない.......今は協力して、この聖地から財宝(下着)を手に入れようでは無いか。お家に持って帰るまでは、油断は禁物だ」
「アニキ.......そうですね。すみません、つい熱くなってしまいました。この国宝(熊さんのパンツ)は、2人で共有しましょう.......」
「そうだな、よし! 急いで下着を回収するぞ!」

 下着を手に取った瞬間が、俺の至福の喜びだ。このドキドキしながら貧相な罪悪感を胸に抱えつつ、美少女の穿いている下着をクンカクンカして、家に持って帰ってコレクションにする。これは色々と捗るな。

「この黒色の下着を美少女が身に付けていたと思うと.......興奮が止まらねえぜ!」
「アニキ、落ち着いてくだせぇ」

 テンション上がって来たぜ!

「アニキ大変です! 想定外の出来事が」
「何だ? どうした?」
「窓の向こう.......リビングに白猫が!」
「何んだとっ!?」

 俺とマサオを見つめる一匹の子猫がそこに居たのであった。


 ◆白猫のタマちゃん視点


「んん~何にゃ? やけに外が騒がしいにゃ」

 あたしは外から聞こえて来る変な笑い声を聞いて、目を覚ましました。何事かと思い窓の外を確認したのにゃ。

「にゃっ!? 何奴にゃ!?」

 全身黒い物を身に纏った人間が二人居たのにゃ! しかもここの家主の所有物を手に取って、匂いを嗅いでいるのにゃ。あれは.......あたしから見ても相当ヤバいやつにゃ。

「この不埒者めがっ!! あたしが直々に成敗してくれるにゃっ!! にゃおっ!!」

 あたしは尻尾を逆立てながら、激しく威嚇攻撃をしました。相手はあたしを見て酷く動揺しております。

「ふっ、他愛ないにゃ」

 あたしは余裕の笑みを浮かべて居たのにゃが、ここで新手が現れたのにゃ。と言うか.......

「にゃんですとっ!? 人間が空中に浮いてる!?」

 全身黒に覆われた二人の人間の後ろに、長い黒髪の人間が浮遊しているのにゃ! あれはどう見ても、敵に回しては行けない存在にゃ! あたしでは到底歯が立たないだろうにゃ.......


 ◆下着泥棒のカズオ視点


「うるせぇっ! このクソ猫が!」
「アニキ! 声が大きいですよ! 起きてしまいますよ!」

 くそ! なんて言う事だ.......硝子越しに白猫がこちらを見ながら威嚇しているのだ。

「マサオっ! プランBに変更だ! おパンツとブラジャーをこのカバンに急いで全部詰めて.......」
「ん? アニキ? 顔が真っ青ですよ? どうしましたか?」

 お、おい。マジかよ、マサオの後ろに黒髪のパジャマらしき物を着た女性が立って微笑んでいるのだ.......あ、あれは.......

「マサオ! 後ろだ!」
「へ? 後ろ? アニキ、何も無いじゃないですか。驚かせないで下さいよ~」
「なっ!? どこ行きやがった!?」

 俺が指を指して瞬きした瞬間、女性の姿が消えたのであった。まだ夏と言うのに、何だか寒気までして来たぞ.......

「ひゃっん!? ちょっとアニキ! 今俺のお尻触りましたよね!?」
「誰がマサオの汚いケツなんて触るかよ! 俺は男に興味はねぇ!」

 すると今度は俺のお尻に冷たい何かが.......な、撫でられてる!?

「さっきから.......何なのだ一体.......」
「あ、アニキっ!? う、後ろ!」

 マサオは顔を青ざめて俺の背後を指さして、カタカタと身体を震わせていた。俺は恐る恐るゆっくりと背後を振り返り.......

「✿ー✿❀✿?❀✿❀✿❀ー!✿❀✿❀」
「「ぎゃっあああああああああああっ!!!???」」
「♪.:*:'゜☆.:*:'゜♪.:*:'゜☆.:*」
「「いやあああああああああっ!! おばけ出たああああ! 助けてママぁっ!!」」

 俺とマサオはかつてないほどの逃げ足で.......全速力でこの家から逃げ出した。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作) 異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」

男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…

アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。 そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。 ↓ PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...