異世界少年~ロリエルフにTS♀して日本に転生! 言葉は分からないけど、過保護で美人なお姉さんに拾われて何とか生きています!

二宮EX

文字の大きさ
46 / 84

46話 似た者姉妹

しおりを挟む
 

 ◆エルちゃん視点


「はわわっ……!? この本女の子同士でキスしたり、イチャイチャしてる絵が沢山!?」
「――――――♪」
「んぅ……? やっぱり女の子同士でキスするのは貴族同士の挨拶なのかな? ぐぬぬ……女の子同士裸で抱き合うのも挨拶なの?」

 そうか……そういう事だったのか……完全に理解しました。きっとお姉さんは貴族の挨拶の仕方を僕に教えてくれていたのだ。

「郷に入っては郷に従え……か」
「――――――!」

 お姉さんがテンションが高く鼻息も荒いです。僕は背中越しにお姉さんの柔らかな胸の感触を感じながらドキドキしております。この状況は何度もあるのに、未だに慣れないです。でも、本音で言うと最高です!

「お姉さん相変わらずいい匂いがしゅる~くんくん……んふ……」
「――――――♪」
「こ、これは!?」

 お姉さんが本の次のページを捲りました。女の子がお互いの身体を触りながら、ベッドで身体を重ね合わせて一つになっています。お姉さんは、僕にいつも教えてくれていたのだ。夜一緒に寝る時は、お姉さんが僕を離すまじと抱き着いて来るのは、挨拶やコミュニケーションの仕方を教えてくれていたのだと。

 流石貴族の世界……僕の知らない領域です。

「ふむふむ……言葉が分からずとも絵を見れば分かるとは……」
「――――――!」
「――――――!?」

 あれ、いつの間にかボブカットヘアーのお姉さんが戻って来てる。僕はお姉さんの膝の上から降ろされて、精霊猫のブライアンの横に座りました。お姉さんは正座しながらしょぼんとしています。何やら怒られているみたいです。


 ◆あおい視点


「葵ちゃん……あの……」
「ん? なぁ~に? どうしたのお姉ちゃん♪」
「この縄そろそろ解いて欲しいなぁ~♪ て思ってみたり」
「エルちゃんのお勉強が終わるまで、そこで待っててね♪」
「そ、そんなぁ……ぐすんっ……」

 大変心苦しい所ではありますが、楓お姉ちゃんの身体を縄で縛りました。少しの間部屋の隅で待ってて貰いましょう。エルちゃんの教育に悪いと思ったので、お勉強は私が見る事にします。

「んぅ? ――――――?」
「エルちゃん大丈夫だよ♪ 楓お姉ちゃんはドMだから、ああして縛られるのが大好きなの♪」
「ちょっと葵ちゃん!? 私ドMじゃないよ!? ドSだよ!」
「お姉ちゃん……突っ込む所、本当にそこで良いの?」

 私のお姉ちゃんが、日を増す事に変態度が上がって来て困っております。エルちゃんの教育にあたり不安が過ぎります。ここはまともな私が、エルちゃんの為にもしっかりとしなくては行けません。

「葵ちゃんが反抗期だよ~しくしく」
「お姉ちゃん、ちゃんとエルちゃんに教える事出来る?」
「勿論だよ! 出来るよ! お姉ちゃんにお任せあれ!」

 私は少し迷いましたが、お姉ちゃんの縄を解いて上げることにしました。次もし暴走したら、お口に猿轡してから手足を縄で縛りましょう。

「エルちゃん♪ 一緒にお勉強頑張ろうね」
「――――――!」

 よし、まずは平仮名の読み書きの練習からですね。

「エルちゃん、これは平仮名って言うんだけど今日は一緒に、あいうえおから覚えていこっか♪」
「――――――?」
「あ、い、う、え、お。言えるかなぁ?」

 エルちゃんは平仮名表を見ながら困惑しております。平仮名表を逆さまに持って見たり、裏面を見たりと興味津々です。

「あ、あぅ……」
「よしよし♪ 焦らずゆっくりと覚えて行こうね♪」
「うんうん♪ 私や葵ちゃんが丁寧に教えて行くからね~」
「――――――?」

 うふふ……一生懸命に首を傾げながら考えるエルちゃん可愛い♡ はっ!? あ、危ない所でした。気付けば私の手がエルちゃんの頭の上に……無意識の内に頭をなでなでしておりました。綺麗な金髪にサラサラの髪の毛……

「ごほんっ……気を取り直して」
「あ、葵ちゃん? 大丈夫?」
「へっ? あ、大丈夫だけど?」
「葵ちゃん、鉛筆の持ち手が逆だよ?」
「!?」

 私とした事が……どうしちゃったんだろ。何でこんなドキドキするのだろう。

「んにゅ……かえで……ねーたん?」
「はぅ……!? エルちゃん♡」

 突然エルちゃんが、かえでねーたんと言いました。お姉ちゃんは、もう目が♡です。エルちゃんがあざとすぎる! タチが悪いのは、本人は素だと言う事。恐るべし小悪魔エルちゃん……これはお勉強を教える側も対策しなければ、エルちゃんの可愛いさにやられてしまうかもしれません。

「ん? エルちゃん何書いてるのかな?」
「――――――。」

 エルちゃんが鉛筆で何か書いていますね。私とお姉ちゃんで、エルちゃんの様子をしばらく見守る事にしました。


 ―――10分後―――


「あいっ!」

 エルちゃんは、何かを成し遂げたような満足した表情を浮かべております。紙には、化け物? 人の形をした異形が書かれています。

「葵ちゃん……もしかしてこれって、私と葵ちゃんじゃない? それでこのわたあめみたいなのが、タマちゃんかな?」
「エルちゃん……」

 何とエルちゃんは、私やお姉ちゃんの似顔絵を書いてくれたと言うの? やばい、目から涙が出そうです。エルちゃんの画力に関しては、年相応と言った所でしょう。化け物……実に芸術的な絵ですね♪

「――――――!」
「エルちゃんありがとう♡ 額縁に収めて、部屋に飾って置くね! あらあら? うふふ……甘えん坊さんでちゅね~よしよし♪」
「んにゅ……」

 エルちゃんが楓お姉ちゃんに甘えています。ずるい、私もエルちゃんにもっと甘えられたい! 

「あら? どうしたのエルちゃん?」
「――――――!」

 何とエルちゃんが、今度は私の身体にピタっと抱き着いて来ました! しかも、上目遣いで私に何か言っております。

「あ……おい……ねーたん?」
「はうっ!?」

 嘘……今エルちゃんが私の名前を……全身にイナズマが駆け巡るような衝撃。エルちゃんのは、破壊力抜群です!

「んぅ……?」
「エルちゃああああああああんんんんっ!! しゅき♡」
「わぷっ!?」

 もう無理! 可愛い! 尊い! ずっと抱きしめて居たいです! もしかして、この感情は母性なのでしょうか。エルちゃんを見てるとお世話したくなるし、沢山抱きしめてあげたり、チュッチュしたくなります。行けないのは分かって居るのですが、可愛い子を見ると少し虐めたくなります。エルちゃんを誰も居ない部屋に閉じ込めて、エルちゃんの全てを独り占めしたい。

「あ、葵ちゃん!? エルちゃんも困惑してるよ? ちょっと落ち着こう!」
「お姉ちゃん……言ってる事と行動が矛盾してるよ?」
「はっ! 私の身体が制御不能に!? 私の身体が何者かによって操られている!?」

 お姉ちゃんは私とエルちゃんをガッチリと抱いて、外では見せられないような表情をしています。結局、お勉強所では無くなってしまいました。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

俺得リターン!異世界から地球に戻っても魔法使えるし?アイテムボックスあるし?地球が大変な事になっても俺得なんですが!

くまの香
ファンタジー
鹿野香(かのかおる)男49歳未婚の派遣が、ある日突然仕事中に異世界へ飛ばされた。(←前作) 異世界でようやく平和な日常を掴んだが、今度は地球へ戻る事に。隕石落下で大混乱中の地球でも相変わらず呑気に頑張るおじさんの日常。「大丈夫、俺、ラッキーだから」

男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…

アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。 そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。 ↓ PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

処理中です...