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「っ!?!?
…ワルジュ様!!私のことを愛してくれるんじゃなかったんですか!?」

その女は発言した後に自分の過ちに気が付いたようだ。
「言ってしまった」という顔をしている。

…ここで私はあえてとぼけてみせる。

「…え?
ワルジュ様が、そんなことを言ったんですか?」

「…」
…女は黙ってしまった。

「ワルジュ様?どうなんですか?」
ワルジュ様は焦った様子で、
「っ君には関係ないだろう!!」

…一瞬でも、嘘であってほしいと願った私が馬鹿だったようね。
こうなったら、とことん破滅させてあげましょうか。

「…でも、知っていますのよ?」
ワルジュ様は怯えている。
(…そっちが先に裏切ったのに。)
「…ここにいる全員の方々と、不貞を働いているってこと。」

私を除く全員が動揺する。
「っえ!??
ワルジュ様!?私以外の女は全てお飾りだと…。
そう言ってくれましたよね!?」
「…なに、それ。
ワルジュ様、私を愛してくれるんじゃなかったの?」
「…おかしいおかしいおかしい!!!」
(最後の一人は、完全に狂気ね。)

さて…とどめかしら?
「…ワルジュ様、ざまぁみろですわ!!
頑張って言い訳してくださいね~!」

…あれから、私たちは婚約破棄をした。
まぁ、あんな不貞があれば当然だろう。
(だけれど、あそこまで行くと可哀想になってくるわね。
…完全に自業自得なのだけれど!)

あの後結局ワルジュ様は、家の方針で他国への留学という名目の追放をくらったようだ。
でも、女性たちには追われてしまっているようだ。
まぁ、どう考えても不貞を働いたワルジュ様が悪いんですけどね。

私はというと、立派に令嬢しながら、婚約相手募集中です!

そんなことを考えながら私の家を歩いていると、誰かとぶつかった。
「いてて~っ」
「っ大丈夫ですか!?申し訳ないです!」
「あっ。いえ、こちらこそ!申し訳ないです!」
(紳士そうな方ね。)

「…あの、僕、今日からこの家で、騎士をすることになったんですけど…!
もしかして、お嬢様ですか?」
「あぁ、話に聞いていたわ。
是非上がって。」
「は、はい!!」


_この後、この騎士と結婚し、主従関係じゃなくなり幸せになるのは、すぐの話。
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