初恋の香りに誘われて〜クチナシの約束〜

雪白ぐみ

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第一話〜ピンク色の欲望〜※

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「うーちゃん、今日もいっぱい出たね。すごく気持ち良かった。ありがとう」

 男性自身うーちゃんに残ったベトベトを労わるように拭き取りながら、感謝の意を伝える。
 そっと引き抜いた"風船"の中には、白濁した粘液がたっぷたぷ。


「あんなに激しくして、華奈ちゃん痛くなかった?」

「ぜーんぜん大丈夫だよ。むしろ気持ち良かった! ねぇ、うーちゃんもう一回シよ?」

 感謝の意どころか、おかわりのおねだりまでしちゃった。

「え? 今シたばかりなのに? そんなすぐには無理だよ」

「分かった! じゃあ任せて」

『無理』と言われては、こちらも俄然張り切っちゃう!
 元気を失ったうーちゃんの"分身"を、愛情たっぷり手で包み込むように扱いたら、次はお口の中に優しく迎え入れる。
 
 下から上へねっとりと舌を這わせ。
 かぷっ。
 丸首のところは歯を立てないように。
 じゅぷじゅぷ、ペロペロ、もぐもぐ。
 うーちゃんの大事な大事な分身、今日も大切にご奉仕させていただきますね。

「う、華奈ちゃんそんなにしたら……」

 低い声を漏らし、眉根を寄せるうーちゃんを上目遣いで見上げると、目が合った彼が優しく私の髪を撫でる。
 与えてくれたご褒美に、より一層の愛を込めて丁寧にご奉仕を続ける。
 
 うーちゃんは、お口でペロペロされるの好きだもんね。
 ほら、分身がみるうちにぐんぐん大っきくなった。


「次は上に乗ってもいい?」

「いいけど、華奈ちゃんは背後うしろの角度のが好きでしょ?」

「だってぇ……それだと、うーちゃんの顔見えないんだもん」

「分かった。じゃあ騎乗位でシよう。一緒に気持ち良いところ探そうか」

「うん! うーちゃん大好き!」

 ぐにゅにゅにゅにゅ――

 飲み込む瞬間の、入り口を擦られるような感覚が堪らない。

「あ、うーちゃんきもちい……すき」

 少しずつ早まる抽送に、甘い吐息が混ざり合う。
 

「これは気持ちいい?」

「う、ん……ぐちゃぐちゃにかきまぜるのすき……」

 うーちゃんが、私を乗せたまま精力的に腰を揺らす。

 あ、ん……気持ち良くてなんかつま先までビリビリきちゃう。
 ヌチャッ、ヌチャッ。
 粘着質なすごいエッチな音。
 私とうーちゃんが一つに溶け合う音。
 円を描くような腰つきに、この音……もっとエッチな気分になっちゃう。

「あっ! うーちゃん! あんっ! すご……い……」

 下から突き上げられ、腰と一緒に胸がぷるんぷるんと上下に躍る。
 それを見たうーちゃんが嬉しそうに目を細めて、片手で胸の先端を、一方の手は一番敏感な"芽"を、それぞれ捏ねるような手つきで摘む。

「うーちゃ……そんな一度に色んなところグリグリしちゃダメぇ!」

「華奈ちゃんは、こうされるのも好きなの?」

 耳元に響く声がすごくいやらしい。
 普段の彼とは随分違う官能的な声色に身体は仰け反り、最大限まで高められた快楽に、悲鳴に似た喘ぎ声が繰り返し漏れる。

 
 勉強大好きなうーちゃんは、かなり研究熱心だ。
 初めて同士だった私達には、まだまだエッチで分からない事がたくさんある。
 だから、どうしたら気持ち良くなれるのか、一緒に考えて実践してみる事は少なくない。
 こういうならいくらでも出来るのにな。
 
 カーテンを閉め切った薄暗い幼馴染の部屋で、私は今日も本能のままに乱れ、そして彼と共に果てた。


「じゃあ帰るね。課題頑張って」

「外暗いから送るよ」

「いいの! だってすぐ隣だよ? そんな時間あるなら課題やった方がいいよ! じゃまたね」

 今日は二回しちゃった♡
 ルンルン気分で家路につく。
 はい、うーちゃんちの玄関から徒歩数十秒で我が家に到着です。

「ただいま~」

「おかえり。華奈、またお隣行ってたの?」

「そうだよ~」

「あまりうたくんの邪魔したらダメよ」

「分かってる! 私このままお風呂入っちゃうね!」


 分かってるもん。
 わざわざお母さんに言われなくたって、うーちゃんの邪魔になるような事は絶対しないもん。
 それだけは、日々細心の注意を払ってるんだから。





 私、内藤ないとう華奈かなは県内の私立大学に通う十八歳。
 さっきまで一緒にいたのは、隣に住む同い年の幼馴染で、呼び名はうーちゃん。
『うーちゃん』こと桃井詩ももいうたくんは、私が何よりも誰よりも大好きで大切な男の子。

 どうしてなのかは自分でもよく分からない。
 物心ついた時には当たり前に隣にいて、好きなのが当たり前の事だったから。
 
 大好きなうーちゃんは、はっきり言って全然モテない。
 背丈は、男の子としてはフツーに分類される高さだと思う。
 体型は細身、というより軟弱と言う表現がピッタリ。
 そして肝心の見た目はと言うと、生まれてこの方一度も染めた事ないサラサラ無添加の黒髪に金縁の丸眼鏡、しかも猫背気味。
 服装も至ってフツー、フツーづくしの男の子。
 すなわちそれは、人によって冴えない、とも言う。
 だからといって、めちゃくちゃダサい訳ではない。
 

 でもね、モテなくていいの。
 いっその事、これっぽっちもモテて欲しくない。
 なぜなら、実はすごく整った顔をしてるから。
 キスするとよく分かるサラッとした唇も、眼鏡を取るとハッキリ見える形いい奥二重の瞳も、スッと通る綺麗な鼻筋も、全部私だけが知っていればいい。
 
 うーちゃんはすごく頭が良くて、県内の国立大で私のよく分からない事を日々勉強している。
 将来の目標があるんだって。
 だから、私はうーちゃんの邪魔だけは絶対にしたくないししないって決めてるんだ。

 


 


『うーちゃん、手つないで』

『うーちゃん、ギュッてして』

『うーちゃん、キスして』

『うーちゃん、エッチして』

 年齢が上がるにつれエスカレートしていったうーちゃんへの要求の数々。

 これ、うーちゃんは全部受け入れてくれた。
 今まで嫌だって言われた事など一度もない。

 なぜなら、彼は塩対応に見せかけて、本当は超絶優しいから。
 小さな頃から今まで、それはずっと変わらない。
 だから私は、いつまでもその優しさに甘えて彼の事を求めてしまうんだ。

 私の脳内で繰り広げられる、うーちゃんだけに発動する、ピンク色の欲望を満たす為に。
 

 


「うーちゃんは華奈の事好き?」

「うん」

 無理矢理言わせる愛の言葉に、意味なんてひとつもない。
 それでも、一瞬だけでも何かが満たされたような気がして、何度でも同じ問いを投げかける。

「うーちゃん、それなら今日はゴム無しでシよ? 大丈夫な日だから、ナマでしてみたいの」

「それはダメだよ。華奈ちゃんは生理不順でしょ? て事は、絶対大丈夫な日なんてないんだから。それに万が一赤ちゃん出来たらどうするの?」

「休学して産む。うーちゃんには迷惑かけない」

「それだけは絶対ダメ。そんな事言うなら、もう華奈ちゃんとこういう事はしないからね」

「うーちゃんでもね、『ナマ』でするとめちゃくちゃ気持ちいいんだって! ゴムでするのとは比べものにならないんだって!」

「華奈ちゃん?」

 しつこく食い下がる私に、金縁眼鏡の奥からうーちゃんがヒンヤリした視線を投げかける。
 そんな怖い顔したって、全然怖くなんかないのに。
 むしろ魅力が増し増しの増し増しになって、私が益々夢中になるだけという事に、ご本人は気づいてないのだろうか。

 どんなに優しいうーちゃんでも、私のこの希望だけは絶対に受け入れないし、叶えてくれた事は一度もない。

 流石に私でも、これについては相当バカな事を言ってる自覚はある。
 でも、懲りずに同じやり取りを繰り返してしまうのは、いつかうーちゃんが私の望む言葉をくれるんじゃないかって期待してるから。
 そんなの、いつまで待ってたってくれる筈ないのにね。
 嫌われては元も子もないから、今日も早めに謝っておこう。

「分かった。何度も無理言ってごめんなさい」

「俺こそついキツイ言い方になっちゃってごめんね。でも、華奈ちゃんには自分を大切にして欲しいんだ。それに簡単に産むなんて言ったら――」

「うーちゃん好き。早く華奈の中、うーちゃんでいっぱいにして」

 何度も聞いたお説教なんて必要ない。
 それよりも、一秒でも早くうーちゃんで身体中を満たして欲しい。
 
 眼鏡を外す瞬間を見るのが好き。
 うーちゃんの触れるだけの優しいキス、大好き。
 うーちゃんと舌をクチュクチュ絡め合って、二人の唾液が混ざり合うのもっと大好き。

 うーちゃんの細長い指が、豊かに実った胸を下から支えるように持ち上げ、円を描くようにゆっくりと撫でる。

 じんわりと広がる快感と、もっと強い刺激を与えて欲しい焦ったさに、私は彼が喜ぶような甘い声を上げる。

 するとうーちゃんは、すでに敏感になった胸の先端に、私が望む刺激を与えてくれるの。

 舌先で先端を舐り、甘噛みし、柔肉の形が変わるほど激しく吸い付く。

「うーちゃ……うーちゃん我慢出来ない。欲しいの、今すぐここに……」

「もう欲しくなっちゃったの?」

「うん。我慢出来ないの」

 彼の手を取り、ショーツの隙間からするり侵入させる。
 泉のように溢れ出た蜜が指にねっとり絡み付くと、彼は頬を緩ませ枕元に準備した箱の中身を取り出した。

 女の子なんてこれっぽっちも興味ない、エッチはおろか、裸すら想像した事ない、一人で抜くなんてもっての外、そんな風にあらゆる俗なものとは真逆にいそうなうーちゃんなのに、持っているものはとにかく立派で凶暴そのもの。

 早く、この太くて長い赤黒いモノで、奥まで突き刺して欲しい。

 薄い薄い膜を被せる間、期待に満ちてつい顔が緩みまくっちゃう。

「うーちゃん来て」

「今日は一階したに親いるから、声控えめにね」

「はいうーちゃん」

 そんな事言うくせに、大きな声出させるのは他でもないうーちゃんなんだよ?

 焦らすように、軽く入り口を擦られただけで中がヒクつく。
 キュンキュンキュンキュン止まらない。

 あぁぁぁぁ……。
 散々焦らされた後に、このズブズブ入ってくる感じ、堪らない。

「ん、きもちい……」


 少しずつ速まる抽送にリズムを合わせるのだってもうお手の物。
 心地良いリズムに肌の温もり、甘い吐息を漏らす彼の首に手を回し、この瞬間を独り占め出来る悦に浸る。
 優等生の眼鏡を外し、快楽に乱れるうーちゃんを見上げるのがこの上なく好き。
 私の為に、いやらしく腰を揺らす『雄』になったうーちゃんがとにかく好き。

 浅いところも深いところも、トロトロになるまで突き刺して、そしてぐちゃぐちゃになるまでかき混ぜて。

「あ! あんっ! うーちゃんすき。うーちゃんもかなのことすきでしょ?」

「うん」

「おっぱいも好き?」

「うん」

「あそこも?」

「うん」

「ひっ……あ、そこ……もっとつよく、して……あ、あぁ!!」

 ビクンビクンって、うーちゃんの放った熱い飛沫が中で弾ける。
 膜越しじゃなくて、直接感じられたら一番いいのに。
 


 それに、うーちゃんは今日も『うん』って言うだけだったね。
 それって否定もしてないけど、肯定されてる気にもならないんだよ。
 分かってる?
 無理矢理言わせるんじゃなくて、一度でいいから『好きだよ』ってうーちゃんに言ってもらいたいだけなの。
 
 
 週に何回も会って、何回もエッチしてくれるのはどうして?
 私の事、少しは好きって思ってるから?
 ただの幼馴染じゃないって、うーちゃんにとっても私は特別だって、ちょっとでも思ってくれてる?

 いつか、うーちゃんの彼女になれたらいいのにな。
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