ギルド最弱と呼ばれているけれど、実は数年前、大厄災を起こした最強の能力者でした。最高のヒロインと一緒に隠していたチートの力を使って無双します

シア07

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第21話 仮面の少女

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「クソ……なにが起こっていやがる!」

「敵が…………多すぎますね」

「ああ、これはヤバいかもしれない。逃げる方が正しい選択なんじゃないか?」

「こんな状況で逃げれるかよ。そもそもそんな隙すらねぇーよ!」

 4人がモンスターと交戦している様子を俺はながめていた。
 会話から察するにきつそうに見える。
 こんだけのモンスターを相手に出来ているのは凄いと言わざるを得ない。
 それにしても。

「なにがあるっていうんだ。……いったい」

 モンスターの量が明らかにおかしい。
 ギルド長が言っていたことを思いだす。

 誰かによる計画的な犯行。
 これがその一部かもしれない。
 推測ではなく、本当にその可能性が出てきた。

「どうします、私たちもあのモンスターたち倒しに行きますか?」

「いや、ダメだ。ここでバレたら意味がない。だったらここでずっと様子見をしていた方がいい」

「でもこのままじゃ……」

「わかっている。もし、こいつらが対処しきれなくなった場合には俺がどうにかする。調査は他のパーティーでまた試せばいい」

 俺は調査の進行を選択する。
 本当にこのパーティーの人には申し訳ない。

 なんどもなんども倒しても倒しても現れるモンスター。
 それと交戦する4人組。
 最初は一方的だったはずがだんだんと4人の方が追い込まれて行っていた。
 ダンジョンとは恐ろしいと思いつつ、流石に対処しないとマズイなと思い始める。

 そんな時、ふと隣が気になった。
 振り向いてみると。
 
「ねぇ、あなたたちは……いったい何者?」

「…………は?」

 そこには黒色のマントと不気味な仮面をかぶった人がいた。話しかけてくる。
 身長と声から察するに女の子。それも少女だろう。

 俺はあまりの出来事に驚愕してしまう。
 無意識のうちに言葉が出ていた。
 俺は驚愕の心を必死で抑え、一歩後ずさる。
 リンも俺と同じく目の前の存在に気付いたようだった。

「おい、リン。知り合いだったりするか」

「……知りませんよ。こんな変な人」

「だよな。そうだよな」

「倒した方がいいですか」

「いや……こいつがただ警戒はしておけ」

 こそこそと小声で話す。
 すると仮面の少女は無邪気な声で話しかけてきた。
 
「もしかして、私と同じ同業者なの?」

「…………どういう意味だ。というか、いつからそこにいた……」

 気配を全く感じ取れなかった。
 気づいた時にはそこにいた。
 そのまま刀とかで首をはねられていたら死んでいたかもしれない。

「意味が伝わらないのね。残念…………」

「俺の質問には答えてくれないのか」

「だってそんなの必要ないもん。いまのではっきりしたから」

「……なにがだ」

「あなたは……私の敵だって」

「マジか……」

 すると、一瞬にして少女の姿が消える。
 
「後ろか!」

 感覚的に後ろを振り向く。
 宙に舞いながら小さな鎌を振りかぶった少女がいた。

「危ねぇ……」

 ギリギリ寸前のところで攻撃を避ける。
 体を大きく揺らしたおかげだ。
 
「……避けられましたか。まあまあ良かった攻撃だったんですけど。あなた……相当強い方ですね」

 少女は鎌使いだった。
 それも特殊の片手剣のような2つで対になっている片手鎌の使い手。
 鎌の尖り方は異常で触っただけでも皮膚が破けそうだった。

「君の方こそ、当たったら即死級の攻撃をしてくるなんて……いったい何者なんだ」

「私はただの収集係。何者だとかそんなことはどうでもいいでしょ」

 全く話が見えてこない。
 この少女の正体はなんだ。
 このモンスターたちと関係があるのか。
 ……わからない。わからないことだらけだ。

 でも一つだけわかっていることがある。
 この少女はなにかヤバいオーラをかもしだしている。
 俺がいまここで倒さなくちゃいけない気がする。
 俺はごくりと固唾を飲んだ。

「私も戦います!」

 すると、それを見ていたリンが言ってくる。
 どうやらこの少女と戦う気でいるようだ。

「……いいや、ダメだ。リンじゃこいつとは……分が悪い。俺が相手をする」

「でも…………」

「でもじゃない。ここは引け。……殺されるぞ」

「そんなに強い相手なんですね……」

「ああ、こいつは間違いなく強い。気配を消す技術にあの速さ。ただ者じゃない」

 俺はちらりと横を向いて4人組の方を向く。
 そっちはほぼほぼ追い詰められていて絶対絶命の状況だった。
 はぁとため息をつく。仕方ない。やるしかない。

「行くぞ、リン」

「え、はい!」

 俺は瞬間移動テレポーテーションを使う。
 場所は4人組がいるちょうど真ん中。
 そこに飛んだ。

「え、なんですか!?」

「急に誰かが現れたぞ!」

「しかもこの人たしか、あの炎使いを倒した能力タレント持ちの奴じゃないか。何故ここに」

 4人組はすぐさま俺たちの存在に気が付く。
 調査とか、もう気にしている場合じゃない。
 どうにかしてここにいる6人で、この場を切り抜けなくてはならない。
 
「……悪いが君たちを巻き込ませてもらう」

「巻き込む!? これでも限界だっていうのにか!?」

「違う、巻き込むといってもただの手伝いだ。君たちにしてもらうのは先ほどと変わらずモンスター退治。まあ、ただ一人助っ人が増えて少しだけ楽になるってだけだ」

「それって……」

「ああ、リン。こいつらを手伝ってして、上手くやってくれ。相手をするのはこのモンスターたちだ。俺があいつを倒すまでどうにか耐えていてくれると助かる」

「! はい、もちろんです。任せてください!」

「だが、力を貸す代わりにお前たちには条件がある」

「……なんだ」

「俺があいつを倒すまで命に変えてもリンを守れ。それだけだ」

「……お安い御用よ」

「元々3人を守っていたんだ。戦力が増えるなら1人増えようと問題ない」

「やってやりますよ!」

「頑張るわよ」

 4人もやる気になる。
 やっと追い風が俺に吹いてきた。

「レンさん、見ててくださいよ、私強くなったんですから!」

 リンが動きだし、近くにいたモンスターを仕留める。
 剣の使い方とフォームが綺麗だった。
 この前まで一般人だとは思えないほど強くなっている。
 理由はわからないが、この際そんなことはどうでもいい。
 活躍してくれるに越したことはない。

 どうやらダンジョンに入る前、俺に見せたいといっていたのはこれらしい。
 俺は安心して仮面の少女の方を向く。
 リンの方はあいつらに任せておけば死にはしないだろう。技術も力も上がっているようだし、活躍できそうでよかった。

 そんあことを考えていると、少女は俺の方に近づいてくる。

「いまの凄いね。あなた能力タレント持ちだったんだ。少し驚いたよ」

「それはどうも。これでも俺と戦うっていうのか?」

「もちろん、目的のためだしね」

「目的……?」

「うん、私たちの目的。……一応聞いておくよ。【極玉】って知ってる?」

「極……玉? なんだそれ……聞いたこともない」

「そう…………本当かどうかの審議はわからないけどね」

「それ言ったら全部そうだろうが」

「だから、倒して確認するよ。脅せば嘘はつけないでしょ」

「……血生臭いガキだな」

 こうして俺と仮面の少女のにらみ合いが始まった。
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