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第20話 ゴブリンとの再戦
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「早く行くわよ。もう準備は整っているわよね?」
「ああ、大体整えたから問題ない。お前の方こそ大丈夫なのか? 昨日どっかに言ってたみたいだけど」
宿舎の中で会話をする。
今日稼げなかったらこの家ともおさらばだ。頑張らなくてはいけない。やるしかないのだ。
「もちろんよ。ほらみなさい、これを!」
「おぉ……ってなにこれ……」
嬉しそうに鞄の中を見せて来た。
変なものがいっぱい入っているようだった。
「まずは、あの中で小腹が空いた時のお菓子とご飯。それとこのタオルね。買うときに言われたんだけど、これを持っているとなにかしらいいことがあるらしいのよ。凄いでしょ!?」
「なにが凄いでしょだよ! それ騙されてるよ!? 完全に怪しいでしょ、そんなタオル!」
「なに言ってるのよ。ちゃんと占い師のジュピタさんがいってたんだから本当なのよ!」
「名前からして胡散臭いな……」
いまのこいつに何言っても無駄だろう。将来、絶対変な宗教とか壺とか買わされたりする系だよな。危なくなったら助けてやろう。
なんか可哀そうだし……
「……あとはこの松明ね。前に行った時全然見えなくてうまく戦えなかったからこれでいいかなって。どうかしら?」
「松明か……俺が魔法を使えるようになったから意味ないんだけどな」
あっさりという。
「え!? 魔法!?」
本気で驚いた声をだした。めちゃくちゃいい反応じゃないか! よしよし、計画通り。
俺は詠唱を読み始める。そして、詠唱を読み終え、手にファイアーボールを出した。
今回も普通に成功した。
「ほら、少しあったかいし、松明代わりにはなるでしょ」
「あ、あんたの割には凄いわね……どこでこんなの覚えたのよ……」
「お、おう。レインさんに教えてもらったんだ」
う、嘘だろ……まさか、こんな簡単に褒められるとは思わなかった。
いつもの通り貶されると思っていたのに……あれ、なんだか涙が出てきそうだ。
流石に泣かないけど! 我慢するけど! それほどまでに嬉しかった。
「……レインね。私も教えてもらおうかしら」
「結構あの人適当だから覚えるなら……頑張れよ」
「ふん、言われなくてもわかってるわ。馬鹿にしないで!」
で、ですよね。やっぱり根本的な部分は直りませんよね~。
まあこれがミクだし。こっちの方が彼女らしい。
「……後はこの剣ね。もうこれ以上はお金がなくて買えなかったわ。これもいい奴じゃないし、でもナイフよりはマシだから買ったのよ」
「へぇ……剣……」
俺もそういうのには憧れる。
剣を振るい、敵を薙ぎ払う。めちゃカッコイイ。
まあ、でも俺には素早さも攻撃力も高くないからあんまり使えないんだけどね。
「……ってもう、いいでしょ。これで準備は整ったみたいね。いきましょう! 洞窟へ!」
「おう!」
元気いっぱいに出発を開始した。
こないだと変わらず、町から出てすぐのところにある洞窟へと入っていく。
入ってすぐのところで前がなにも見えなくなったので、すぐさま詠唱を読み、ファイアーボールを手に出した。
これなら安心。しかも敵が迫ってきても最悪攻撃としても使える。非常に優秀な魔法だ。これでも初級なのだからもっと上の段階の魔法がどれほど強いものなのか凄く気になるな。
男ならみんな憧れるでしょ!
そんなことを思いながらどんどんと奥へと歩いていく。
「あんまりでてこないな。どこに居るんだ?」
「そんなの決まっているわ。きっとどこかに隠れているのよ。でも私が怖くて出てこれないのよ!」
「それは……うん、違うと思うけど……まだ出てこないってことは極端に固まっているか、もしくはほとんど数がいなくなっちゃったかもしれないな。一日あいていたし他の冒険者たちが倒しに来ちゃったのかも……」
「「…………」」
ちょっと空気が悪くなる。
仕方ないだろう。これだけの用意をして逆に今度はいなくなったのかもしれないんだから。
でもあれだな。敵が一気に攻めてこないだけマシだな。
もしかしてこの間逃がした奴が次来る相手のために俺たち同様準備して……っていうのは流石に考えすぎか。悪い癖だな、変な方向にもっていくのは。
「…………ちょっと待って。来る」
「え?」
その瞬間、後ろから気味悪いゴブリンの声が聞こえて来た。
数は2匹。ちょうどいいくらいの感じだった。
だが、どこから出て来たのかわからなかったが、いつの間にか俺たちとの距離は近かった。
「うがあああああ!」
ミクがゴブリンに向かって剣を振るう。
あっけなくゴブリンに刺さり、ぶっ倒れる。
長さが長い分、楽そうに倒しているようだった。普通でも強かったのにさらに強くなってやがる。
「まだまだあああ!」
もう一体の方も切りかかり、うねり声をあげながら倒れた。
「ふぅ……余裕だったわ」
「す、凄い…………」
「でしょ。もっと褒めてもいいのよ」
「……あんま、調子に乗るな」
ぽんと頭を叩くと、すぐにぶん殴られた。痛いです。
「まあいいわ。さっさと皮を回収していきましょう……」
「どうかしたのか? 急に喋らなくなったけど」
「っし! ヤバいわ。なにかヤバいオーラを感じるのよ」
「ヤバいオーラ?」
「そう、なにかがこっちに向かってきているのよ。逃げたほうが……」
刹那、俺の体が吹っ飛んだ。
まるでラグナロクと戦ったときのように吹っ飛んだ。壁に激突する。
ファイアーボールは消えた。
「ぐはぁ……な、なんだ……なにが起こったんだ……」
わからない。
いきなり体が吹っ飛んだんだ。誰に飛ばされたのかもわからない……
目を見開いて、前を見る。
「マジかよ……」
こんなのは想定していなかった。良くて数体だろうと。でも目の前にはゴブリンが数十体いた。
ミクは俺と同じく攻撃されたみたいだが、かれんに避けた。
「ファクト!」
「大丈夫だ。まだ立てる……いてて……結構痛いな、おい。……でもやるしかないか」
「なにごちゃごちゃ言ってるのよ。逃げるわよ!」
ミクが俺の手を取り、走りだす。
緊急回避だ。俺はこの間に詠唱してファイアーボールをもう一度出した。
「……無理だ。この数相手に逃げるのは流石に骨が折れる。倒してしまった方が早い」
「でも、私じゃこんだけの相手をするのは無理よ! 逃げるわよ!」
「違う。俺に考えがあるんだ。ミク、水は持ってるか」
「飲み水ように持ってきたけど……それがなに?」
「本当なら一体に使う魔法だけど。水さえあれば、こいつらにも使える……」
「だ、だからなにをするのか言いなさいよ!」
「まあ見てろって」
走りながらミクから水をもらい、それをゴブリンに向かって投げつけた。
ゴブリンたちの足がいったん止まる。前の奴が止まれば自然と後ろも止まる。
よし、大丈夫そうだ。
「ちょ……なにするのよ! 水だってお金するのに!」
「し、仕方ないだろ。一気にこいつらを足止めするにはこれしかなかったんだよ!」
相当強い力でぶん殴られた。さっき怪我した部分に当たって痛い……
なんてことするんだ!
「……絶対倒しなさいよ」
「……言われなくてもわかってるよ」
準備は整った。
あとは集中するだけだ。
走るのをやめ、足を止める。
これをミスったらこいつらにやられる。なにがなんでも成功させなくてはならない。
ふぅ……行くぞ。覚悟を決めた。
「……我が清廉なる神秘の雷よ。この手に力を与えたまえ。エレクトロ!」
俺は初級魔法、エレクトロの詠唱を唱え、発動した。
「ああ、大体整えたから問題ない。お前の方こそ大丈夫なのか? 昨日どっかに言ってたみたいだけど」
宿舎の中で会話をする。
今日稼げなかったらこの家ともおさらばだ。頑張らなくてはいけない。やるしかないのだ。
「もちろんよ。ほらみなさい、これを!」
「おぉ……ってなにこれ……」
嬉しそうに鞄の中を見せて来た。
変なものがいっぱい入っているようだった。
「まずは、あの中で小腹が空いた時のお菓子とご飯。それとこのタオルね。買うときに言われたんだけど、これを持っているとなにかしらいいことがあるらしいのよ。凄いでしょ!?」
「なにが凄いでしょだよ! それ騙されてるよ!? 完全に怪しいでしょ、そんなタオル!」
「なに言ってるのよ。ちゃんと占い師のジュピタさんがいってたんだから本当なのよ!」
「名前からして胡散臭いな……」
いまのこいつに何言っても無駄だろう。将来、絶対変な宗教とか壺とか買わされたりする系だよな。危なくなったら助けてやろう。
なんか可哀そうだし……
「……あとはこの松明ね。前に行った時全然見えなくてうまく戦えなかったからこれでいいかなって。どうかしら?」
「松明か……俺が魔法を使えるようになったから意味ないんだけどな」
あっさりという。
「え!? 魔法!?」
本気で驚いた声をだした。めちゃくちゃいい反応じゃないか! よしよし、計画通り。
俺は詠唱を読み始める。そして、詠唱を読み終え、手にファイアーボールを出した。
今回も普通に成功した。
「ほら、少しあったかいし、松明代わりにはなるでしょ」
「あ、あんたの割には凄いわね……どこでこんなの覚えたのよ……」
「お、おう。レインさんに教えてもらったんだ」
う、嘘だろ……まさか、こんな簡単に褒められるとは思わなかった。
いつもの通り貶されると思っていたのに……あれ、なんだか涙が出てきそうだ。
流石に泣かないけど! 我慢するけど! それほどまでに嬉しかった。
「……レインね。私も教えてもらおうかしら」
「結構あの人適当だから覚えるなら……頑張れよ」
「ふん、言われなくてもわかってるわ。馬鹿にしないで!」
で、ですよね。やっぱり根本的な部分は直りませんよね~。
まあこれがミクだし。こっちの方が彼女らしい。
「……後はこの剣ね。もうこれ以上はお金がなくて買えなかったわ。これもいい奴じゃないし、でもナイフよりはマシだから買ったのよ」
「へぇ……剣……」
俺もそういうのには憧れる。
剣を振るい、敵を薙ぎ払う。めちゃカッコイイ。
まあ、でも俺には素早さも攻撃力も高くないからあんまり使えないんだけどね。
「……ってもう、いいでしょ。これで準備は整ったみたいね。いきましょう! 洞窟へ!」
「おう!」
元気いっぱいに出発を開始した。
こないだと変わらず、町から出てすぐのところにある洞窟へと入っていく。
入ってすぐのところで前がなにも見えなくなったので、すぐさま詠唱を読み、ファイアーボールを手に出した。
これなら安心。しかも敵が迫ってきても最悪攻撃としても使える。非常に優秀な魔法だ。これでも初級なのだからもっと上の段階の魔法がどれほど強いものなのか凄く気になるな。
男ならみんな憧れるでしょ!
そんなことを思いながらどんどんと奥へと歩いていく。
「あんまりでてこないな。どこに居るんだ?」
「そんなの決まっているわ。きっとどこかに隠れているのよ。でも私が怖くて出てこれないのよ!」
「それは……うん、違うと思うけど……まだ出てこないってことは極端に固まっているか、もしくはほとんど数がいなくなっちゃったかもしれないな。一日あいていたし他の冒険者たちが倒しに来ちゃったのかも……」
「「…………」」
ちょっと空気が悪くなる。
仕方ないだろう。これだけの用意をして逆に今度はいなくなったのかもしれないんだから。
でもあれだな。敵が一気に攻めてこないだけマシだな。
もしかしてこの間逃がした奴が次来る相手のために俺たち同様準備して……っていうのは流石に考えすぎか。悪い癖だな、変な方向にもっていくのは。
「…………ちょっと待って。来る」
「え?」
その瞬間、後ろから気味悪いゴブリンの声が聞こえて来た。
数は2匹。ちょうどいいくらいの感じだった。
だが、どこから出て来たのかわからなかったが、いつの間にか俺たちとの距離は近かった。
「うがあああああ!」
ミクがゴブリンに向かって剣を振るう。
あっけなくゴブリンに刺さり、ぶっ倒れる。
長さが長い分、楽そうに倒しているようだった。普通でも強かったのにさらに強くなってやがる。
「まだまだあああ!」
もう一体の方も切りかかり、うねり声をあげながら倒れた。
「ふぅ……余裕だったわ」
「す、凄い…………」
「でしょ。もっと褒めてもいいのよ」
「……あんま、調子に乗るな」
ぽんと頭を叩くと、すぐにぶん殴られた。痛いです。
「まあいいわ。さっさと皮を回収していきましょう……」
「どうかしたのか? 急に喋らなくなったけど」
「っし! ヤバいわ。なにかヤバいオーラを感じるのよ」
「ヤバいオーラ?」
「そう、なにかがこっちに向かってきているのよ。逃げたほうが……」
刹那、俺の体が吹っ飛んだ。
まるでラグナロクと戦ったときのように吹っ飛んだ。壁に激突する。
ファイアーボールは消えた。
「ぐはぁ……な、なんだ……なにが起こったんだ……」
わからない。
いきなり体が吹っ飛んだんだ。誰に飛ばされたのかもわからない……
目を見開いて、前を見る。
「マジかよ……」
こんなのは想定していなかった。良くて数体だろうと。でも目の前にはゴブリンが数十体いた。
ミクは俺と同じく攻撃されたみたいだが、かれんに避けた。
「ファクト!」
「大丈夫だ。まだ立てる……いてて……結構痛いな、おい。……でもやるしかないか」
「なにごちゃごちゃ言ってるのよ。逃げるわよ!」
ミクが俺の手を取り、走りだす。
緊急回避だ。俺はこの間に詠唱してファイアーボールをもう一度出した。
「……無理だ。この数相手に逃げるのは流石に骨が折れる。倒してしまった方が早い」
「でも、私じゃこんだけの相手をするのは無理よ! 逃げるわよ!」
「違う。俺に考えがあるんだ。ミク、水は持ってるか」
「飲み水ように持ってきたけど……それがなに?」
「本当なら一体に使う魔法だけど。水さえあれば、こいつらにも使える……」
「だ、だからなにをするのか言いなさいよ!」
「まあ見てろって」
走りながらミクから水をもらい、それをゴブリンに向かって投げつけた。
ゴブリンたちの足がいったん止まる。前の奴が止まれば自然と後ろも止まる。
よし、大丈夫そうだ。
「ちょ……なにするのよ! 水だってお金するのに!」
「し、仕方ないだろ。一気にこいつらを足止めするにはこれしかなかったんだよ!」
相当強い力でぶん殴られた。さっき怪我した部分に当たって痛い……
なんてことするんだ!
「……絶対倒しなさいよ」
「……言われなくてもわかってるよ」
準備は整った。
あとは集中するだけだ。
走るのをやめ、足を止める。
これをミスったらこいつらにやられる。なにがなんでも成功させなくてはならない。
ふぅ……行くぞ。覚悟を決めた。
「……我が清廉なる神秘の雷よ。この手に力を与えたまえ。エレクトロ!」
俺は初級魔法、エレクトロの詠唱を唱え、発動した。
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