30 / 37
第29話 協力したい
しおりを挟む
ジャイアントゴブリンの方へ走って行く。
これでもかというほど本気で走る。
マズイ。ミクにいったことを思い出す。
もし死人なんかでも出たりしたらただでは済まないのだ。正直、めちゃくちゃ焦っている。
全力疾走しているとミクが口を開いた。
「ねぇ、あのゴブリンのところに行ってどうするのよ。きっと勝てないわよ」
「はなっから、それくらいわかってるよ。元々最初から勝つ気なんてないから」
「勝つ気がないって……もしかして死ぬつもりなの!? ダメよ、ファクト。それなら行かせないわ! ……そうじゃないとお父さんに示しがつかないもの! 文和振ってでも止めてあげる」
一度、止まって手を大きく広げて来る。俺の退路を断っているつもりなのだろう。
「違うわ! そういう事じゃない! どうややっても勝てないなら他のことすればいいって言ってるんだよ。例えば、近くにいる人を逃がすのを手伝ったりとかだよ。これで町に被害が出たら本当に人生が終わるし」
「あ、そういう事。なら最初から変に焦らさないで言いなさいよ。紛らわしいわね」
「別に焦らしているわけじゃないんだけど!? 勝手にミクが勘違いしただけだよね!?」
そう言いながらまた走り出す。
そうだ。俺がやることはあくまで支援。戦う必要はないんだ。
……しかし、考えるだけで怖いな。一発でも食らえば即死だろうし。まあでも最悪戦う覚悟もしておこう。なにが起こるかわからないしな。
「ていうかラグナロクさん。活躍してるじゃん」
よくよく見てみると、ラグナロクが一人で戦っていた。
ゴブリンの攻撃を飛びながらさっとよけ、俺の時にも使った、スキル、具現化《スルト》で作ったフレイムバレットをなんどもなんども打ち込んでいる。
あまり効いてはいなそうだが、だんだんとHPを削っているんだろう。
やっぱり強いな。
「そろそろか……」
そうこうしているうちに町の端についた。
この奥にゴブリンがいる。さっきまでは遠くに感じていたが、さらに大きく見え、体から鳥肌が止まらない。
周りを見てみる。
人は……いないか。もう逃げたのか。まあそりゃそうか。怖いもんな。あんな奴が近くにいたら。
そんな中、後ろから声をかけられた。
「あれ……お前さんたち。こんなところでどうした?」
「…………グランさん!? どうしてここに!?」
「いや、あのモンスターちょっと面白そうだなぁって思ってな。見に来たんだ! デカくていいな!」
「俺たち冒険者たちからしたらいい迷惑なんですけどね……」
特に俺からしたら最高にいい迷惑だ。
「ああ、そっか! お前さんたちは冒険者になったんだっけ! いま、どんな感じなんだ。楽しんでるか!?」
「楽しいです。ちょっと死にそうになってることもあるんですけど、結構満足です」
「そうか、よかった。たまにミクちゃんが店に来て、飯の材料を買ってくるときも言ったんだが、なにかあったら言えよ。助けになるからな」
「はい、ありがとうございます。今度、店に行ってなにか買っていきます!」
「おうよ、頼むぞ!」
優しい。相変わらずらしい。
この人に助けてもらえなかったらこんな風に過ごすことなく、くたばっていたのだ。あの後、会えていなかったが、これが終わってからは積極的に店に行こう。
そしていい関係を築きたい。
「じゃあ、もう行くわ。見るもん見たし、ここにいると被害とか出そうだしな。倒すなら店を壊さないでくれよな」
「はい、多分大丈夫ですよ。あの飛んでいる人があのゴブリンを倒してくれると思いますので」
「へぇ……あの飛んでいる人か。たしかに強そうだもんなぁ……ファクトよりも強いのか?」
「ええ、前に戦って……負けてますから…………」
下を向きながら少し暗い感じで言う。
悔しさはまだ残っている。
なにもできなかったしな。
ってあ、こんな話をしたらグランさんまで暗そうになってしまう。
「しかも、ギルドでも1位か2位を争うくらい強いです!」
今度は明るく言う。
しかしあまりグランさんはそんなに気にしていなかったらしい。
前を見ると、普通の顔をしていた。俺の早とちりか。
「ほお、じゃあ強いのか……ん? でも、あれなんだ? なんか…………ってあ」
俺の奥の方を見て、驚いたような感じの声を出す。
一体どうしたんだ。
そんなことを考えていると。
急に空から。
バーン!
ものが振ってきた。
いいや、ものではない。人だ。もっと正確に言えば、ラグナロクだった。
「…………は!?」
「ぐは…………」
ラグナロクは口から大量の血を流していた。
体は砂でボロボロで服も少々破れていて、傷がついている痛々しい肌が見える。
「……なんで、お前らが……いるんだ……」
「お、お前こそ、その傷…………ま、まさか!」
「ああ、あのゴブリンにやられた。やはり俺の読み通り、強いな……」
苦しそうにその場から立ち上がる。
見ていられない……
「おい、大丈夫なのかよ。そんなボロボロで!」
「さっきからごちゃごちゃと。うるさいな。大体、俺はいったはずだぞ。お前たちのような子供が来るようなところじゃないと。帰れ」
ごくりを唾を飲む。
鋭い目が俺たちを睨む。
前に睨まれたときより殺気立っている。
ミクは剣に手を付けていて、なにかあれば斬るつもりなのだろう。
するとラグナロクはふっと笑いながら俺たちから目を離し、行こうとする。
俺は思わず止めてしまう。
「でも、そんな身体じゃ……無理だ!」
「そこは心配ない!」
急にグランが前に出て来て、ラグナロクの腕をつかむ。
そして詠唱を唱え始めた。
「世界に宿る生命の種よ。彼の者の傷を治すための力をお与えください。 ヒール!」
それは回復魔法だった。
オーバーヒールよりは小さいが少しラグナロクの体の傷が治った。
どうやらグランさんは治癒魔法を使えるらしい。
「初級魔法だが、あるのとないのじゃ、違うだろう。見た感じ君は治癒魔法を使えなさそうだったからな。どうだ?」
「……誰か存じませんが、ありがとう。礼を言います」
「いいってことよ。それよりも倒せるのか? あのゴブリン」
「まあ、これからは本気でやりますから。これで無理ならお手上げですね」
「本気……?」
俺たち全員がくびをかしげる。
ラグナロクが深呼吸をし、手に力を入れた。
「あまり体力を消費するから使いたくはなかったんだが……」
手の近くにあった炎がかたまってかたまってかたまりあった。
そして徐々に形が変化していき、やがて槍の形状になる。
「ジャッジメントランス!」
その槍がゴブリンの方に飛んでいき、命中した。
「ふぅ……やはり疲れるな。大きいものを作るとどうしても……」
す、凄い。
なんだ、今の槍は。スキルの能力か。
弾丸だけでなくこんなものまで作れるのかよ……
「おい、ガキども。なにこっちを見ている。早く行け。邪魔だ。はっきり言って鬱陶しい」
「で、でも……」
ぐおおおおおおおお!
すると、ゴブリンの雄たけびが聞こえて来る。
耳が痛い……
とっさに耳を塞ぎ、目を閉じた。
「っち、全然大丈夫そうだな。あいつ……ん、こっちに来やがったか。面倒くさい。いしかもさっきよりも速い……いや……これは!」
「…………え?」
目を開けると、いつの間にかラグナロクにつかまれ、空を飛んでいた。
「っち!」
横には怖い顔したゴブリンがいて、間一髪のところでラグナロクが俺を引っ張り、攻撃を避ける。
「なんで、お前が追われてやがんだクソ。しかも前よりも強くなってねぇか。こいつ……」
ステータスが向上している。つまり……狙いは俺。
ヤバい! さっきの攻撃で俺を見つけたんだ。
最悪だ! ミクじゃなかったのはいいことだけど、見つかってしまった……
これでもかというほど本気で走る。
マズイ。ミクにいったことを思い出す。
もし死人なんかでも出たりしたらただでは済まないのだ。正直、めちゃくちゃ焦っている。
全力疾走しているとミクが口を開いた。
「ねぇ、あのゴブリンのところに行ってどうするのよ。きっと勝てないわよ」
「はなっから、それくらいわかってるよ。元々最初から勝つ気なんてないから」
「勝つ気がないって……もしかして死ぬつもりなの!? ダメよ、ファクト。それなら行かせないわ! ……そうじゃないとお父さんに示しがつかないもの! 文和振ってでも止めてあげる」
一度、止まって手を大きく広げて来る。俺の退路を断っているつもりなのだろう。
「違うわ! そういう事じゃない! どうややっても勝てないなら他のことすればいいって言ってるんだよ。例えば、近くにいる人を逃がすのを手伝ったりとかだよ。これで町に被害が出たら本当に人生が終わるし」
「あ、そういう事。なら最初から変に焦らさないで言いなさいよ。紛らわしいわね」
「別に焦らしているわけじゃないんだけど!? 勝手にミクが勘違いしただけだよね!?」
そう言いながらまた走り出す。
そうだ。俺がやることはあくまで支援。戦う必要はないんだ。
……しかし、考えるだけで怖いな。一発でも食らえば即死だろうし。まあでも最悪戦う覚悟もしておこう。なにが起こるかわからないしな。
「ていうかラグナロクさん。活躍してるじゃん」
よくよく見てみると、ラグナロクが一人で戦っていた。
ゴブリンの攻撃を飛びながらさっとよけ、俺の時にも使った、スキル、具現化《スルト》で作ったフレイムバレットをなんどもなんども打ち込んでいる。
あまり効いてはいなそうだが、だんだんとHPを削っているんだろう。
やっぱり強いな。
「そろそろか……」
そうこうしているうちに町の端についた。
この奥にゴブリンがいる。さっきまでは遠くに感じていたが、さらに大きく見え、体から鳥肌が止まらない。
周りを見てみる。
人は……いないか。もう逃げたのか。まあそりゃそうか。怖いもんな。あんな奴が近くにいたら。
そんな中、後ろから声をかけられた。
「あれ……お前さんたち。こんなところでどうした?」
「…………グランさん!? どうしてここに!?」
「いや、あのモンスターちょっと面白そうだなぁって思ってな。見に来たんだ! デカくていいな!」
「俺たち冒険者たちからしたらいい迷惑なんですけどね……」
特に俺からしたら最高にいい迷惑だ。
「ああ、そっか! お前さんたちは冒険者になったんだっけ! いま、どんな感じなんだ。楽しんでるか!?」
「楽しいです。ちょっと死にそうになってることもあるんですけど、結構満足です」
「そうか、よかった。たまにミクちゃんが店に来て、飯の材料を買ってくるときも言ったんだが、なにかあったら言えよ。助けになるからな」
「はい、ありがとうございます。今度、店に行ってなにか買っていきます!」
「おうよ、頼むぞ!」
優しい。相変わらずらしい。
この人に助けてもらえなかったらこんな風に過ごすことなく、くたばっていたのだ。あの後、会えていなかったが、これが終わってからは積極的に店に行こう。
そしていい関係を築きたい。
「じゃあ、もう行くわ。見るもん見たし、ここにいると被害とか出そうだしな。倒すなら店を壊さないでくれよな」
「はい、多分大丈夫ですよ。あの飛んでいる人があのゴブリンを倒してくれると思いますので」
「へぇ……あの飛んでいる人か。たしかに強そうだもんなぁ……ファクトよりも強いのか?」
「ええ、前に戦って……負けてますから…………」
下を向きながら少し暗い感じで言う。
悔しさはまだ残っている。
なにもできなかったしな。
ってあ、こんな話をしたらグランさんまで暗そうになってしまう。
「しかも、ギルドでも1位か2位を争うくらい強いです!」
今度は明るく言う。
しかしあまりグランさんはそんなに気にしていなかったらしい。
前を見ると、普通の顔をしていた。俺の早とちりか。
「ほお、じゃあ強いのか……ん? でも、あれなんだ? なんか…………ってあ」
俺の奥の方を見て、驚いたような感じの声を出す。
一体どうしたんだ。
そんなことを考えていると。
急に空から。
バーン!
ものが振ってきた。
いいや、ものではない。人だ。もっと正確に言えば、ラグナロクだった。
「…………は!?」
「ぐは…………」
ラグナロクは口から大量の血を流していた。
体は砂でボロボロで服も少々破れていて、傷がついている痛々しい肌が見える。
「……なんで、お前らが……いるんだ……」
「お、お前こそ、その傷…………ま、まさか!」
「ああ、あのゴブリンにやられた。やはり俺の読み通り、強いな……」
苦しそうにその場から立ち上がる。
見ていられない……
「おい、大丈夫なのかよ。そんなボロボロで!」
「さっきからごちゃごちゃと。うるさいな。大体、俺はいったはずだぞ。お前たちのような子供が来るようなところじゃないと。帰れ」
ごくりを唾を飲む。
鋭い目が俺たちを睨む。
前に睨まれたときより殺気立っている。
ミクは剣に手を付けていて、なにかあれば斬るつもりなのだろう。
するとラグナロクはふっと笑いながら俺たちから目を離し、行こうとする。
俺は思わず止めてしまう。
「でも、そんな身体じゃ……無理だ!」
「そこは心配ない!」
急にグランが前に出て来て、ラグナロクの腕をつかむ。
そして詠唱を唱え始めた。
「世界に宿る生命の種よ。彼の者の傷を治すための力をお与えください。 ヒール!」
それは回復魔法だった。
オーバーヒールよりは小さいが少しラグナロクの体の傷が治った。
どうやらグランさんは治癒魔法を使えるらしい。
「初級魔法だが、あるのとないのじゃ、違うだろう。見た感じ君は治癒魔法を使えなさそうだったからな。どうだ?」
「……誰か存じませんが、ありがとう。礼を言います」
「いいってことよ。それよりも倒せるのか? あのゴブリン」
「まあ、これからは本気でやりますから。これで無理ならお手上げですね」
「本気……?」
俺たち全員がくびをかしげる。
ラグナロクが深呼吸をし、手に力を入れた。
「あまり体力を消費するから使いたくはなかったんだが……」
手の近くにあった炎がかたまってかたまってかたまりあった。
そして徐々に形が変化していき、やがて槍の形状になる。
「ジャッジメントランス!」
その槍がゴブリンの方に飛んでいき、命中した。
「ふぅ……やはり疲れるな。大きいものを作るとどうしても……」
す、凄い。
なんだ、今の槍は。スキルの能力か。
弾丸だけでなくこんなものまで作れるのかよ……
「おい、ガキども。なにこっちを見ている。早く行け。邪魔だ。はっきり言って鬱陶しい」
「で、でも……」
ぐおおおおおおおお!
すると、ゴブリンの雄たけびが聞こえて来る。
耳が痛い……
とっさに耳を塞ぎ、目を閉じた。
「っち、全然大丈夫そうだな。あいつ……ん、こっちに来やがったか。面倒くさい。いしかもさっきよりも速い……いや……これは!」
「…………え?」
目を開けると、いつの間にかラグナロクにつかまれ、空を飛んでいた。
「っち!」
横には怖い顔したゴブリンがいて、間一髪のところでラグナロクが俺を引っ張り、攻撃を避ける。
「なんで、お前が追われてやがんだクソ。しかも前よりも強くなってねぇか。こいつ……」
ステータスが向上している。つまり……狙いは俺。
ヤバい! さっきの攻撃で俺を見つけたんだ。
最悪だ! ミクじゃなかったのはいいことだけど、見つかってしまった……
11
あなたにおすすめの小説
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
無能認定され王宮から追放された俺、実は竜の言葉が話せたのでSSS級最凶竜種に懐かれ、気がついたら【竜人王】になってました。
霞杏檎
ファンタジー
田舎の村から上京して王宮兵士となって1年半……
まだまだ新人だったレイクは自身がスキルもろくに発動できない『無能力者』だと周りから虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、『スキルが発動しない無能はこの王宮から出て行け』と自身が働いていたイブニクル王国の王宮から解雇・追放されてしまった。
そして挙げ句の果てには、道中の森でゴブリンに襲われる程の不遇様。
だが、レイクの不運はまだ続く……なんと世界を破壊する力を持つ最強の竜種"破滅古竜"と出会ってしまったのである!!
しかし、絶体絶命の状況下で不意に出た言葉がレイクの運命を大きく変えた。
ーーそれは《竜族語》
レイクが竜族語を話せると知った破滅古竜はレイクと友達になりたいと諭され、友達の印としてレイクに自身の持つ魔力とスキルを与える代わりにレイクの心臓を奪ってしまう。
こうしてレイクは"ヴィルヘリア"と名乗り美少女の姿へと変えた破滅古竜の眷属となったが、与えられた膨大なスキルの量に力を使いこなせずにいた。
それを見たヴィルヘリアは格好がつかないと自身が師匠代わりとなり、旅をしながらレイクを鍛え上げること決める。
一方で、破滅古竜の悪知恵に引っかかったイブニクル王国では国存続の危機が迫り始めていた……
これは"無能"と虐げられた主人公レイクと最強竜種ヴィルヘリアの師弟コンビによる竜種を統べ、レイクが『竜人王』になるまでを描いた物語である。
※30話程で完結します。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
チートスキルより女神様に告白したら、僕のステータスは最弱Fランクだけど、女神様の無限の祝福で最強になりました
Gaku
ファンタジー
平凡なフリーター、佐藤悠樹。その人生は、ソシャゲのガチャに夢中になった末の、あまりにも情けない感電死で幕を閉じた。……はずだった! 死後の世界で彼を待っていたのは、絶世の美女、女神ソフィア。「どんなチート能力でも与えましょう」という甘い誘惑に、彼が願ったのは、たった一つ。「貴方と一緒に、旅がしたい!」。これは、最強の能力の代わりに、女神様本人をパートナーに選んだ男の、前代未聞の異世界冒険譚である!
主人公ユウキに、剣や魔法の才能はない。ステータスは、どこをどう見ても一般人以下。だが、彼には、誰にも負けない最強の力があった。それは、女神ソフィアが側にいるだけで、あらゆる奇跡が彼の味方をする『女神の祝福』という名の究極チート! 彼の原動力はただ一つ、ソフィアへの一途すぎる愛。そんな彼の真っ直ぐな想いに、最初は呆れ、戸惑っていたソフィアも、次第に心を動かされていく。完璧で、常に品行方正だった女神が、初めて見せるヤキモチ、戸惑い、そして恋する乙女の顔。二人の甘く、もどかしい関係性の変化から、目が離せない!
旅の仲間になるのは、いずれも大陸屈指の実力者、そして、揃いも揃って絶世の美女たち。しかし、彼女たちは全員、致命的な欠点を抱えていた! 方向音痴すぎて地図が読めない女剣士、肝心なところで必ず魔法が暴発する天才魔導士、女神への信仰が熱心すぎて根本的にズレているクルセイダー、優しすぎてアンデッドをパワーアップさせてしまう神官僧侶……。凄腕なのに、全員がどこかポンコツ! 彼女たちが集まれば、簡単なスライム退治も、国を揺るがす大騒動へと発展する。息つく暇もないドタバタ劇が、あなたを爆笑の渦に巻き込む!
基本は腹を抱えて笑えるコメディだが、物語は時に、世界の運命を賭けた、手に汗握るシリアスな戦いへと突入する。絶体絶命の状況の中、試されるのは仲間たちとの絆。そして、主人公が示すのは、愛する人を、仲間を守りたいという想いこそが、どんなチート能力にも勝る「最強の力」であるという、熱い魂の輝きだ。笑いと涙、その緩急が、物語をさらに深く、感動的に彩っていく。
王道の異世界転生、ハーレム、そして最高のドタバタコメディが、ここにある。最強の力は、一途な愛! 個性豊かすぎる仲間たちと共に、あなたも、最高に賑やかで、心温まる異世界を旅してみませんか? 笑って、泣けて、最後には必ず幸せな気持ちになれることを、お約束します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる