ペトリの夢と猫の塔

雨乃さかな

文字の大きさ
35 / 73
第1章『始まりの村と魔法の薬』編

第28話 月光草/Moon Wave Flower

しおりを挟む
「うわぁぁぁ! 逃げろ! 逃げろぉ!」
 ソウヤの絶叫が真夜中のカロポタス村に響き渡る。その声に続き、エレリアとミサも必死に前へ前へと足を動かし、朽ちた建物の間を駆け抜けていく。
 剣の加護によって、エレリアたちはなんとか白い影の包囲網から抜け出すことができた。その後はどうしたかと言うと、ただ『逃げる』の一択だ。もちろん剣の力を借りれば奴らを倒すことなど容易いだろうが、何より敵の数が多すぎるのだ。エレリア、ミサ、ソウヤの3人に対して、敵の数は正直言って数え切れない。この状況だと、一体一体まともに相手にしていたらキリがないのは言うまでもない。
 その時、エレリアがふと後ろを振り返ると、あの白い影の集団がおぞましいオーラを漂わせ、逃げるエレリアたちを追って来ていた。
「ひええぇぇぇ!!」
 かつての森で魔獣に追いかけられた時とは比にならないほどの恐怖が全身を凍らせる。もはや、これは現実で起こっている出来事なのか疑ってしまいたくなるほどだ。
 相手は正体すら想像することができない謎の存在。ただ、ある程度彼らとは距離があるにも関わらず、奴らから謎の殺気と憎悪を感じるのだ。それも、生々しいほどの。
 あいつらは一体何なのだ。この村に巣食う魔物なのか、それとも悪霊なのか。今の状況だけでは、微塵も推測することができない。
 兎に角、決して出会ってはいけなかったのだ。
「あぁっ、ヤバっ!!?」
 すると、突然傍らで焦り顔のミサが後ろを振り返って叫んだ。
 その声にエレリアとソウヤも視線だけを後ろに向けた。
「おいミサ、どうしたんだよ!」
「あぁ、どうしよう! 家の鍵落としちゃった!!」
「はぁ!? 家の鍵なんかどうでもいいだろ!!置いてけ!」
「でも、あれがないと家に入れなくなっちゃうっ!!」
「てか、何でこのタイミングで鍵を落とすんだよ!!」
 ソウヤは呆れ果てたように渇いた笑い声を漏らす。
 すると、次の瞬間ミサは思わぬ行動に走った。なんと何を血迷ったのか彼女は踵を返し、落とした鍵を拾いに行こうとするのだった。
「ちょっと、ミサ!?」
「大丈夫!」
「おい、バカ!! 死ぬぞ!!」
 不意に落としてしまった家の鍵を拾いに行くべく、逃走方向とは逆に走り出したミサ。そんな彼女に対して、エレリアとソウヤは血の気を失ってしまいそうな気分だった。
 ミサが逆走するほどに白い影との距離はどんどん詰められていく。
 そして、一方のミサは落とした家の鍵をなんとか手中に収めることができた。
「はぁ、良かった……」
 だが、時すでに遅し。
 ミサの目前には、あの白い影が赤く血に濡れた十字架型の短刀を手に、殺気に満ちた両目をギラつかせ今にも彼女に襲いかかろうとしていた。
「ミサ!!」
「あぁ……!」
 あまりの恐ろしさに腰が抜けてしまい、ミサはうまく立ち上がることができない。
「もうダメだ!!」
 彼女の悲惨な未来を悟ってソウヤが現実を遮断するように強く両目を閉じる。
 しかし、そんな中エレリアは諦めず大声で叫んだ。
「ミサぁ! 頭抱えて!!」
「えっ!?」
 そして、月の光を帯びて神々しく輝いている剣を振り上げ、
「これでも喰らえっ!!」
 と、闘志に満ちた勢いのまま、思いっきり振り切った。
 エレリアの声に呼応するように、ミサはとっさに頭を両手で抱え地面に伏せる。
 そして次の瞬間、空を切った剣からなんと不思議な光の波動が生み出された。それは次第に鋭利な刃へと姿を変え、ミサに襲いかかろうとする白い影に向かって牙を剥いた。月光の力を宿したその波動の刃は、あの時森で魔獣たちを退かせたものよりも遥かに威力を増しているように見えた。
 突然のエレリアからの反撃に、白い影は慌てて光の壁を展開し防御の体制に入った。しかし、刃の波動はいとも容易く光の防御壁を貫き、そのまま奴の肉体を深く切り裂いた。
 白い影の肉体から赤い血煙が吹き出る。やはり、彼らは幽霊などではなく、れっきとした生物のようだ。その証拠に、傷口から溢れ出る鮮血が彼らが生物だということを物語っている。
「ミサ! 早く!」
 エレリアのカウンター攻撃に白い影たちが呆気に取られている隙に、ミサは急いで立ち上がり、そのままエレリアたちは颯爽とその場から姿をくらました。

「はぁ、はぁ、なんとか逃げ切ったみたいだね……」
 あれからしばらく無我夢中で逃げ続け、気づけばまったく知らないところに3人はいた。後ろを振り返ったところ、奴らが追ってきている気配はない。
 とにかく、急死に一生を得ることができた。
「バっカ野郎、ミサ!! なんなんださっきのは、危うく死ぬとこだったぞ! 分かってんのか!」
「いいじゃん! あのまま鍵を落としたまんまだったら、どうすんの! 家に入れなくなるとこだったんだよ!?」
「てか、そこまで危険を冒してやることか!?」
「ちょっと、ミサ! ソウヤ!」
 またもや二人が口喧嘩を始めたので、エレリアは急いで二人を制止した。当たり前だが、こんなところで喧嘩などしてる場合ではない。むしろ今はいかに手を取り合って、この状況から脱するかを考えるべきだ。
「わりぃ、わりぃ。なんか、ここにいると妙にイライラしちまうんだよなぁ……」
 エレリアから咎められ、ソウヤはバツが悪そうに髪をくしゃくしゃとかいた。
 思えばソウヤとミサは、この村にやってきてからなぜか顕著にいがみ合いが多いような気がする。だがそれに引き換え、エレリア自身は特にこれといった気分の変化は感じられなかった。この違いは一体何なのか。
「とにかく、早くこの村から出ようよ!」
 すると、ふいにミサが後ろから声をあげた。
 しかし、二人はミサのその発言に苦しそうに言葉を詰まらせた。
「うーん……、とは言っても、どうするよ。むやみに歩き回ってもまたあいつらに見つかるだけだろ? ここが村のどこか分かんない以上、出口もどこにあるか分かんないだろ」
「かと言って、この場にとどまるわけにもいかないし……」
「ちょっと二人とも何怖じけてるの! 大丈夫だよ! なんてたって、私達にはリアちゃんの剣があるんだから!」
「まぁ、正確には俺の剣だけどな……」
「もし何かあっても、この剣でバッタバッタさっきの奴らをやっつけてくれるよねぇ、リアちゃん!?」
「えっ、ま、まぁね……」
「あぁ!!」
 エレリアが返答に困り思わず渇いた笑みを漏らしかけると、いきなりミサが脇目も振らず短い驚きの声を上げた。
「おいおい、今度はなんなんだぁ?」
「えっ、ちょっと待って、あれ見てよ! あれ! ほら!」
 ぴょんぴょん飛び跳ね、溢れんばかりの喜びを見せるミサ。そのはしゃぎようから、よほど嬉しいことがあったのだと、わざわざ尋ねなくても容易に想像がつく。
「おい、あれ、ってどれだよ。分かんねぇよ」
「あれだよ、あれ! 見えないの?!」
 鼻息を荒くするミサに、目を凝らして遠くを眺めるソウヤ。
「ほら、あれだよ! 月光草だよ!」
 その言葉に、エレリアは思い出した。元はと言えば自分たちは、ポーションを作るためには必要な材料月光草を取りにこの村に来たのだった。あまりの災難の連続に本来の目的を完全に忘れてしまっていた。
「おぉ! ついに見つけたのか!」
「うん!」
 そうと分かれば、モタモタしている時間はない。
 3人は駆け出すミサの後に続き、月光草が咲く場所まで足を進めた。

「すごい……。これが月光草……」
 ついに実物を前にしたエレリアたちは、その花の美しさに我を忘れて感嘆の吐息を漏らした。
 満月の夜にしか咲かないと言われるその花は、呪われし廃村の黒い大地に根を伸ばし、月の光を受けて真夜中の闇を温かい光で照り返していた。それは、例えるならまさに地上に浮かぶ月のようだった。
 これを採取すれば、ついにポーションが完成する。
「よしっ、そうと分かれば早いとこ回収して、さっさとトンズラしようぜ!」
 ソウヤに促されるがままミサは背負っていたリュックから分厚い布でできた小袋とスコップと謎の液体を取り出した。
「実はこの月光草は普通に茎から普通に刈り取るだけじゃダメなの。根っこまでキレイに掘り起こして、それでこの『月のしずく』で濡らして保存しないといけなくて」
 そう言うミサの手には、ポーションとはまた違う黄色い液体の入った小瓶が握られていた。
「ここにきて、まだ新アイテムが出てくるのか……。てか、何なんだよ、その『月のしずく』ってやつは」
「ええっと、これは、ね……。ちょっと言いづらいんだけど……」
 すると、ミサは何やら頬を赤らめて言葉を濁した。
「おい、どうしたんだよ急に。気になるじゃねぇか、早く言えよ」
 恥ずかしそうに視線をそらすミサを、ソウヤは強気に問い詰める。
「んとね、これ実はね、その……、オシッコが材料で使われてるの……」
「はぁ!?」
「えっ!?」
 ミサの口から放たれた驚愕の事実に、ソウヤだけでなくエレリアまでも我が耳を疑ってしまった。
「い、言っとくけど、私のじゃないからね!!」
「なんだよ、おまえがその月のしずくってやつを採水してるとこ、ちょっとだけ想像しちまったじゃねえか」
「ねぇ、やめてよ!!」
 興奮気味に怪しい微笑を浮かべるソウヤに対し、ミサが顔を真っ赤にして、怒りをあらわにする。
「お? 待てよ。ってことはだな、この月のしずくってやつは、まさか人の……?」
「そ、そうだよ……!」
「うわぁ、きったねえ!!」
 黄色い液体の正体が人の小便だと知り、ソウヤは急いで液体から後ずさった。『月のしずく』などと言う小洒落たネーミングをしているが、実際は人の身体から出たただの汚水だった。
「あっ、でも誤解しないでほしいのは、こういうことはポーション師の世界では当たり前のことなんだよ。特に、この『月のしずく』は偉い賢者様のものらしいの。賢者様のやつには魔力がいっぱい詰まってるみたいだからね」
「いや賢者様の聖水つっても、全然フォローになってねぇぞ……」
 ソウヤは失笑と共に呆れた笑みをこぼす。
「けど、言われてみれば俺の国でも動物のクソとかも田んぼの肥料とかに使ってたって聞いたし、そんなもんなのかな」
 ただ、そうは言ってもやはり心地いいものではないことは確かだ。
 ミサは何の気無しに液体の入った瓶を持っているが、やはり人は慣れてしまえば何も感じないらしい。
「……まぁ、いいや。とにかく早くやってくれよ。もたもたしてると、アイツらがやってくるかもしれねぇ」
「大丈夫、大丈夫。すぐ終わるから」
 そう言うと、早速ミサは作業に取り掛かった。
「うん?」
 一方でエレリアが遠くを眺めていると、遠方から何やら物体のようなものが近づいてきているのが見て分かった。
「何だろう、あれ」
 目を凝らして様子を伺ってみる。
 不気味にうごめく白いモワモワとした物体。それも一つではない、無数にいる。
 『白い』という特徴だけで、すでに嫌な胸騒ぎがしていたが、その予感の正体がついに現実になって現れようとしていた。
「ちょっと、嘘でしょ……」
 そして、エレリアは確信した。
 闇の向こうから現れた正体不明の物体はやはり先ほど自分たちを追いかけてきたあの白い影の群衆だった。それも、まっすぐこちらに向かってきている。
「あぁ!! 来た!! あいつらだ!!」
 エレリアが切迫した様子で叫ぶ。
「何だってぇ!?」
 その声を聞き、ソウヤも急いで確認する。
「やべぇ! バレやがったか! ミサ、逃げるぞ!」
「ちょ、ちょっと待って!」
 彼はミサに逃げるよう促すが、どうやら彼女がまだ月光草を刈り取れていないようで、今すぐ逃げることができそうにない。しかし、白い影の軍団はこちらの都合などお構いなく、エレリアたちに向かって容赦なく迫ってくる。
「おい! 何やってんだよ、早くしろよ!」
「ほんとにあと少しだから!」
 ミサも慌てて作業の手を早めようとするが、何しろ月光草は希少な植物かつポーションの心臓部位とも呼べる材料。そう、気安く傷つけてしまってはすべてが無駄になる。
 むしろ、切迫した状況だからこそ余計に焦ってしまい、うまく作業が進まない。
「ミサぁ!」
 ソウヤの叫び声から、彼の焦り具合が伝わってくる。だが、ここで作業を諦めて逃げてしまっては月光草を手に入れることができず、ここに来た意味がなくなってしまう。
 対して、その様子を眺めていたエレリアはソウヤに伝えた。
「よし、ソウヤ! ここは私たちで喰い止めよう!」
「ちょっ、喰い止めるって、正気か!? 俺たちじゃ、どうしようも……」
「いいから! やるよ!」
「……あぁ、あぁ、わっーたよ!」
 エレリアから強気に後押しされ、弱気だったソウヤも捨て身の精神で、予め持ってきていた質素な鉄の剣を仕方なく構えた。

(続く)
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

アリエッタ幼女、スラムからの華麗なる転身

にゃんすき
ファンタジー
冒頭からいきなり主人公のアリエッタが大きな男に攫われて、前世の記憶を思い出し、逃げる所から物語が始まります。  姉妹で力を合わせて幸せを掴み取るストーリーになる、予定です。

【完結】花咲く手には、秘密がある 〜エルバの手と森の記憶〜

ソニエッタ
ファンタジー
森のはずれで花屋を営むオルガ。 草花を咲かせる不思議な力《エルバの手》を使い、今日ものんびり畑をたがやす。 そんな彼女のもとに、ある日突然やってきた帝国騎士団。 「皇子が呪いにかけられた。魔法が効かない」 は? それ、なんでウチに言いに来る? 天然で楽天的、敬語が使えない花屋の娘が、“咲かせる力”で事件を解決していく ―異世界・草花ファンタジー

私と子供より、夫は幼馴染とその子供のほうが大切でした。

小野 まい
恋愛
結婚記念日のディナーに夫のオスカーは現れない。 「マリアが熱を出したらしい」 駆けつけた先で、オスカーがマリアと息子カイルと楽しげに食事をする姿を妻のエリザが目撃する。 「また裏切られた……」 いつも幼馴染を優先するオスカーに、エリザの不満は限界に達していた。 「あなたは家族よりも幼馴染のほうが大事なのね」 離婚する気持ちが固まっていく。

追放された味噌カス第7王子の異種族たちと,のんびり辺境地開発

ハーフのクロエ
ファンタジー
 アテナ王国の末っ子の第7王子に産まれたルーファスは魔力が0で無能者と言われ、大陸の妖精族や亜人やモンスターの多い大陸から離れた無人島に追放される。だが前世は万能スキル持ちで魔王を倒し英雄と呼ばれていたのを隠し生まれ変わってスローライフを送る為に無能者を装っていたのだ。そんなルーファスはスローライフを送るつもりが、無人島には人間族以外の種族の独自に進化した先住民がおり、周りの人たちが勝手に動いて気が付けば豊かで平和な強国を起こしていく物語です。

王女様は聖女様?おてんば姫の大冒険~ペットのドラゴンが迷子なので冒険者になって探しに行きます!~

しましまにゃんこ
ファンタジー
アリシア王国の第3王女ティアラ姫には誰にも言えない秘密があった。 それは自分が全属性の魔力を持ち、最強のチート能力を持っていた「建国の賢者アリシア」の生まれ変わりであること! 8才の誕生日を境に前世の記憶を取り戻したものの、500年後に転生したことを知って慌てる。なぜなら死の直前、パートナーのドラゴンに必ず生まれ変わって会いにいくと約束したから。 どこにいてもきっとわかる!と豪語したものの、肝心のドラゴンの気配を感じることができない。全属性の魔力は受け継いだものの、かつての力に比べて圧倒的に弱くなっていたのだ! 「500年……長い。いや、でも、ドラゴンだし。きっと生きてる、よね?待ってて。約束通りきっと会いにいくから!」  かつての力を取り戻しつつ、チートな魔法で大活躍!愛する家族と優しい婚約者候補、可愛い獣人たちに囲まれた穏やかで平和な日々。 しかし、かつての母国が各国に向けて宣戦布告したことにより、少しずつ世界の平和が脅かされていく。 「今度こそ、私が世界を救って見せる!」 失われたドラゴンと世界の破滅を防ぐため、ティアラ姫の冒険の旅が今、始まる!   剣と魔法が織りなすファンタジーの世界で、アリシア王国第3王女として生まれ変わったかつての賢者が巻き起こす、愛と成長と冒険の物語です。 イケメン王子たちとの甘い恋の行方もお見逃しなく。 小説家になろう、カクヨムさま他サイトでも投稿しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

Emerald

藍沢咲良
恋愛
教師という仕事に嫌気が差した結城美咲(ゆうき みさき)は、叔母の住む自然豊かな郊外で時々アルバイトをして生活していた。 叔母の勧めで再び教員業に戻ってみようと人材バンクに登録すると、すぐに話が来る。 自分にとっては完全に新しい場所。 しかし仕事は一度投げ出した教員業。嫌だと言っても他に出来る仕事は無い。 仕方無しに仕事復帰をする美咲。仕事帰りにカフェに寄るとそこには…。 〜main cast〜 結城美咲(Yuki Misaki) 黒瀬 悠(Kurose Haruka) ※作中の地名、団体名は架空のものです。 ※この作品はエブリスタ、小説家になろうでも連載されています。 ※素敵な表紙をポリン先生に描いて頂きました。 ポリン先生の作品はこちら↓ https://manga.line.me/indies/product/detail?id=8911 https://www.comico.jp/challenge/comic/33031

半竜皇女〜父は竜人族の皇帝でした!?〜

侑子
恋愛
 小さな村のはずれにあるボロ小屋で、母と二人、貧しく暮らすキアラ。  父がいなくても以前はそこそこ幸せに暮らしていたのだが、横暴な領主から愛人になれと迫られた美しい母がそれを拒否したため、仕事をクビになり、家も追い出されてしまったのだ。  まだ九歳だけれど、人一倍力持ちで頑丈なキアラは、体の弱い母を支えるために森で狩りや採集に励む中、不思議で可愛い魔獣に出会う。  クロと名付けてともに暮らしを良くするために奮闘するが、まるで言葉がわかるかのような行動を見せるクロには、なんだか秘密があるようだ。  その上キアラ自身にも、なにやら出生に秘密があったようで……? ※二章からは、十四歳になった皇女キアラのお話です。

処理中です...