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第2章『悪夢の王国と孤独な魔法使い』編
第55話『コーディネート/Coordination』Part.1
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新しくエレリアたちの仲間になった、少女モニカ。
炎の魔法を得意とする魔法使いで、なんとも心強い仲間だ。その強さは、青年たちとの戦いですでに目の当たり済みである。
すると、彼女はくせっ毛が特徴的な若草色の髪を鬱陶しそうにかき上げると、エレリアたちに向かって口を開いた。
「あんたたちと修行の旅に出る前に、一つ言っておきたいことがあるわ」
「ん? なに?」
何やら意味ありげに放ったモニカの発言に、無垢な表情で聞き返すミサ。
すると、いきなりモニカは目の色を変えて叫んだ。
「あんたたち、ダサすぎっ!!」
「えっ……!?」
何を言われるのかと思いきや大声で『ダサい』と叫ばれ、思わずエレリアたちは呆気にとられた。
「ダ、ダサいって、何が?」
「服よ、服! 今あんたたちが着てる、その服装がダサすぎるのよ!」
すると、モニカは勢いよくエレリアたちの服を指差した。
どうやら、彼女はエレリアたちの装いに物申したいらしい。
「何よ、その格好は!」
「そ、そんなこと言われても、着れる服なんてほとんどこんなのしか持ってないよ」
「とてもじゃないけど、今のあんたたちと一緒に並んで歩けないわ!」
「えぇ、そんなぁ……」
思ってもいなかった身なりのことを指摘され、ミサは途方に暮れてしまっていた。
すると、好き放題言い続けているモニカを前に、ソウヤが我慢ならないような表情で口を開いた。
「へへ、やけに偉そうな態度じゃねぇか。けどよ、しょせん服なんて着れればそれでいいじゃねぇのか!? 何がダセェだよ」
「ふん、さすが、辺境の村からやって来た田舎者って言ったところね。王国の道理を何も分かっちゃない」
「てめぇ! 言ったなぁッ!?」
「何よ! やる気!?」
「ちょっと、2人とも!」
またもや2人は正面から言い張り合い、慌ててエレリアとミサで彼らを制止させた。
これで何回目の衝突か。まったく、相性が合わないとはいえ困ったものだ。
「とにかく! 今からあたしがあんたたちを流行りの王国コーデで、可愛くしてあげるわ! まぁ、見た感じ、エレりーはそこまで悪くはないけど……」
どうやら、モニカの評価によれば、エレリアの装いに関しては問題ないらしい。
確かに、今エレリアの着ている純白のローブは、ミサたちの着ている服と比べれば高貴な見た目をしている上、下手したら王国のオシャレな人々にすら見劣りしないかもしれない。
「けど、問題は残りのあんたたちよ! もう田舎臭い、ったら、ありゃしない!」
「へっ、勝手に言ってろ!」
「特に、ミーちゃん! 何よ、そのズボラな芋娘コーデは!」
「芋娘コーデ……。そ、そんなに私の服装おかしい?」
ミサは襟元を手で引っ張りながら、自身の服装を改めて見回す。
粗末な布でできた苔のような緑色の服に、これまた質素な青いズボン。村にいた頃は皆だれもが同じような装いだったが故に特に違和感はなかったのだが、今こうして街の人々と見比べると、モニカの言う通り、ミサの服装がとても貧相な身なりに見えてくる。
「おい、モニカ。残念だが、ミサに何言っても無駄だぜ。なにせ、こいつスカートすら穿きたがらないもんな」
「はぁ!? スカート穿いたことないの!?」
ソウヤの明かした事実に、モニカは驚きを隠しきれていないようだった。
そして、これは聞き逃すわけにはいかないと急いでミサに尋ねた。
「えぇ、だって、あんなの足はスースーするし、人からパンツは見られるだけだし、落ち着けないよ。それに、畑作業する時とか足が汚れて仕方ないんだもん」
「ねぇ、それ、マジで言ってんの……? あんたには乙女心の欠片もないわけ?」
何がおかしいのか分かっていないミサと、信じられないと言った様子で呆然としているモニカ。
「ま、まぁ、いいわ! その分、伸び代があるってもんよ! さっ、行くわよ、ついてきなさい!」
そして、杖で指し示すモニカに無理やり連れて行かれるがまま、エレリアたちは彼女の後に続いた。
(Part.2へ続く)
炎の魔法を得意とする魔法使いで、なんとも心強い仲間だ。その強さは、青年たちとの戦いですでに目の当たり済みである。
すると、彼女はくせっ毛が特徴的な若草色の髪を鬱陶しそうにかき上げると、エレリアたちに向かって口を開いた。
「あんたたちと修行の旅に出る前に、一つ言っておきたいことがあるわ」
「ん? なに?」
何やら意味ありげに放ったモニカの発言に、無垢な表情で聞き返すミサ。
すると、いきなりモニカは目の色を変えて叫んだ。
「あんたたち、ダサすぎっ!!」
「えっ……!?」
何を言われるのかと思いきや大声で『ダサい』と叫ばれ、思わずエレリアたちは呆気にとられた。
「ダ、ダサいって、何が?」
「服よ、服! 今あんたたちが着てる、その服装がダサすぎるのよ!」
すると、モニカは勢いよくエレリアたちの服を指差した。
どうやら、彼女はエレリアたちの装いに物申したいらしい。
「何よ、その格好は!」
「そ、そんなこと言われても、着れる服なんてほとんどこんなのしか持ってないよ」
「とてもじゃないけど、今のあんたたちと一緒に並んで歩けないわ!」
「えぇ、そんなぁ……」
思ってもいなかった身なりのことを指摘され、ミサは途方に暮れてしまっていた。
すると、好き放題言い続けているモニカを前に、ソウヤが我慢ならないような表情で口を開いた。
「へへ、やけに偉そうな態度じゃねぇか。けどよ、しょせん服なんて着れればそれでいいじゃねぇのか!? 何がダセェだよ」
「ふん、さすが、辺境の村からやって来た田舎者って言ったところね。王国の道理を何も分かっちゃない」
「てめぇ! 言ったなぁッ!?」
「何よ! やる気!?」
「ちょっと、2人とも!」
またもや2人は正面から言い張り合い、慌ててエレリアとミサで彼らを制止させた。
これで何回目の衝突か。まったく、相性が合わないとはいえ困ったものだ。
「とにかく! 今からあたしがあんたたちを流行りの王国コーデで、可愛くしてあげるわ! まぁ、見た感じ、エレりーはそこまで悪くはないけど……」
どうやら、モニカの評価によれば、エレリアの装いに関しては問題ないらしい。
確かに、今エレリアの着ている純白のローブは、ミサたちの着ている服と比べれば高貴な見た目をしている上、下手したら王国のオシャレな人々にすら見劣りしないかもしれない。
「けど、問題は残りのあんたたちよ! もう田舎臭い、ったら、ありゃしない!」
「へっ、勝手に言ってろ!」
「特に、ミーちゃん! 何よ、そのズボラな芋娘コーデは!」
「芋娘コーデ……。そ、そんなに私の服装おかしい?」
ミサは襟元を手で引っ張りながら、自身の服装を改めて見回す。
粗末な布でできた苔のような緑色の服に、これまた質素な青いズボン。村にいた頃は皆だれもが同じような装いだったが故に特に違和感はなかったのだが、今こうして街の人々と見比べると、モニカの言う通り、ミサの服装がとても貧相な身なりに見えてくる。
「おい、モニカ。残念だが、ミサに何言っても無駄だぜ。なにせ、こいつスカートすら穿きたがらないもんな」
「はぁ!? スカート穿いたことないの!?」
ソウヤの明かした事実に、モニカは驚きを隠しきれていないようだった。
そして、これは聞き逃すわけにはいかないと急いでミサに尋ねた。
「えぇ、だって、あんなの足はスースーするし、人からパンツは見られるだけだし、落ち着けないよ。それに、畑作業する時とか足が汚れて仕方ないんだもん」
「ねぇ、それ、マジで言ってんの……? あんたには乙女心の欠片もないわけ?」
何がおかしいのか分かっていないミサと、信じられないと言った様子で呆然としているモニカ。
「ま、まぁ、いいわ! その分、伸び代があるってもんよ! さっ、行くわよ、ついてきなさい!」
そして、杖で指し示すモニカに無理やり連れて行かれるがまま、エレリアたちは彼女の後に続いた。
(Part.2へ続く)
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