二卵性の双子。恋に落ちました。

第一章 まさかの同居

第2話 弟がかわゆい

　先に来ていた鈴が手早く済ませてくれたので、引っ越しの業者は6時前にはすべて帰っていった。

「沢山動いたからお腹が空いちゃった。」

最後のトラックを見送り、部屋のドアを締めながら鈴がぼやいた。

「そうだな～。そろそろ食べようか。」

新しく買ったソファーに腰掛けながら、テレビの電源を入れた。

「お兄ちゃん…」

鈴の方を見ると、指を組みながら、目をキラキラと輝かせながら俺の方を見ている。

「ど、どうした？鈴…」

可愛すぎるだろう。大事なことだからもう一度。『可愛すぎるだろうぅ!!!』思わず視線をそらす。

「ご飯作ってくれない？」

なんだそんなことか。しかし。具材が全くない。買いに行くしかないな。

「いいよ。でも、食材がないから買いに行かないと。」

「じゃあ、一緒に行こうよ!お兄ちゃん！」

あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！

なんで弟なんだよ！鈴！可愛すぎるだろう！

そんな事をこれからずっと思ってしまうと考えると、少しゾットする自分がいた。