二卵性の双子。恋に落ちました。

第一章 まさかの同居

第4話 今日の清くんレシピ①

　家に帰った俺たちは、まず、手を洗った。母が子供の頃から口酸っぱく俺たちを注意してきたので家を出てもしっかりと手を洗う。

　買ってきた食材をとりあえず冷蔵庫に入れて、キッチンに立つ。

あっまずい。料理したくてもするものがない。

「鈴。鍋とかフライパンがないかも。」

俺の脳内で『ガーン』とBGMが鳴り響く。そんな俺に鈴が満面の笑みでダンボールを渡した。

「これ上げる。」

「なんだ?これ。」

「一人暮らしするならこういう物が必要になるだろうと思って、箱根で買って持ってきたんだけど、使う予定も気力も無いからお兄ちゃんにあげる!」

鈴は、普通の人よりこういうところに配慮ができるのだが、買ったは良いが、押入れ行きになった物がたくさん実家に埋もれている。

「フライパンにお鍋。大小中それぞれのボウル、計量スプーンに秤まであるじゃないか。」

ふふふ～んとドヤ顔をする鈴。でももとから使う気など無かったのだろう。

「じゃあちゃっちゃと作りますか。」

俺は夕飯を作り始めた。


今日はサラダうどんだ。

まず、鍋に水を入れて火にかける。

その間に、キャベツを雑にちぎる。芯の部分は食べやすい様にカットする。人参はピーラーで薄く剝いて向いたのを半分に切る。

「今日は何～？」

と、鈴が邪魔してくるのをかわしながら作業を作る。

水が沸騰してきたので、うどんを二玉投入する。

次はキュウリだ。キュウリを薄くカットする。今までの野菜と、買ってきたポン酢をボウルの中に入れて、混ぜる。

茹で上がったうどんを水で洗い、ボウルの中にこれも突っ込む。

ボウルの中にあるものをすべてごちゃまぜにして味を絡ませたら、お皿に盛って完成だ。

最後にミニトマトを半分にカットし、皿の縁に沿うようにたくさん乗せた。


「はい。今日の晩御飯、雑なサラダうどんです。」

「うわ～メチャクチャ美味しそう！」


次回・実食編に続く。