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第二章 家督継承
第十二話 引き継ぎ
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目を覚ますと味噌汁のいい匂いがした。俺と朝、詩の三人で身体合わせをしてから3日が経った。俺の左には姉の朝、右側には妹の詩が俺に身体を擦り寄せながら横になっている。
「あ、おはようございます。」
朝は名前の通り朝に強いらしく、いつも3人の中で一番早く起きる。でも俺を起こさないように布団の中でじっとしているのだ。それとは対象的に詩は朝寝坊の常習犯だった。
「和人。起きてるな。」
「義父上。おはようございます。」
部屋にやって来た二人の父・秀和に対して失礼にならないよう正座に体勢を直した。
「今日はお前ら3人の祝言じゃ。来る人は少ないだろうがしっかりとやるように。」
「はい。」と返事をして立ち去る義父に向けて座例をする。
いよいよこの日がやって来た。実は身体合わせの日以来は結婚してから出ないとセックスをさせてくれないと言われ、毎日我慢の日々を過ごしていたのだ。
秀和は妻と使用人一人を連れて深川の屋敷で隠居する事になっている。上司への挨拶や手引などは既に済ませてあるため、荷物などはすべて深川屋敷へと運び込んである。現在は今日の準備の為にこちらに宿泊しているのだ。
俺は秀和が勤めていた書庫整理の中頭(現代の会社で言う係長くらいの役職)を受け継ぐことになった。月水金曜日に出勤して朝10時から午後3時頃まで書庫の整理、管理を行う。とはいえほとんど仕事が無いので座って書物を読むくらいだ。
俺は七之助に手伝ってもらいながら新郎に相応しい姿に変わった。朝、詩の二人もキレイな花嫁になっているだろうが式の時まで楽しみはとっておくことにした。
それから時間まで七之助と談笑を楽しんだ。余りにも他愛もない話ばかりだったので、違う話を記す。
今現在の状況についてだ。今年、1680年は徳川幕府にとっても大きな転換期を迎えていた。将軍が4代家綱から5代綱吉へと変わったのだ。それのおかげで幕府上層部の仕組みは崩れ始め、成り上がるにはちょうどいい機会となっていた。
次に俺の最強の武器であるスマホについてだ。俺がタイムスリップしてからそれなりに時間が過ぎたが、未だに全機能使えている。バッテリーは少し減って89%から70%まで減ってしまった。まあモバイルバッテリーの方はフルで残っているので心配は要らないかと思われる。
最後に岸田屋との関係だ。俺が板橋を去ったあとも定期的に取引をすることが決まっていて、順調に売却が進んでいる。それと、板橋の屋敷とそこに住み込みの使用人たちを買い取っておいた。(契約を買った。)今後何かがあって急遽必要になるかも知れないと思ったからだ。
そんなこんなで気がつけばもう式が始まる時間となっていた。俺は待機室を出て会場である広間へと向かった。
朝と詩が花嫁装束を身に纏って座っている。やはりかわいい。美しい。俺の自慢の嫁たちだった。そんな両手に華の俺の分岐路に参加したのはごくごく少数の関係者だけだった。そのため式の時間も短く終わり日が暮れないうちにお開きとなった。
俺と花嫁二人は秀和と小さい部屋で向き合っていた。夕暮れの斜光がほんのりと眩しい。
「和人。これから宇都宮家をよろしく頼む。それからふつつかな娘達だが良く出来た娘たちだと自負したい。どうかよろしくお願いします。」
「こちらこそ。二人を幸せに出来るよう、精一杯お役目を全ういたします。」
俺の中で決意が固まった一日であった。
「あ、おはようございます。」
朝は名前の通り朝に強いらしく、いつも3人の中で一番早く起きる。でも俺を起こさないように布団の中でじっとしているのだ。それとは対象的に詩は朝寝坊の常習犯だった。
「和人。起きてるな。」
「義父上。おはようございます。」
部屋にやって来た二人の父・秀和に対して失礼にならないよう正座に体勢を直した。
「今日はお前ら3人の祝言じゃ。来る人は少ないだろうがしっかりとやるように。」
「はい。」と返事をして立ち去る義父に向けて座例をする。
いよいよこの日がやって来た。実は身体合わせの日以来は結婚してから出ないとセックスをさせてくれないと言われ、毎日我慢の日々を過ごしていたのだ。
秀和は妻と使用人一人を連れて深川の屋敷で隠居する事になっている。上司への挨拶や手引などは既に済ませてあるため、荷物などはすべて深川屋敷へと運び込んである。現在は今日の準備の為にこちらに宿泊しているのだ。
俺は秀和が勤めていた書庫整理の中頭(現代の会社で言う係長くらいの役職)を受け継ぐことになった。月水金曜日に出勤して朝10時から午後3時頃まで書庫の整理、管理を行う。とはいえほとんど仕事が無いので座って書物を読むくらいだ。
俺は七之助に手伝ってもらいながら新郎に相応しい姿に変わった。朝、詩の二人もキレイな花嫁になっているだろうが式の時まで楽しみはとっておくことにした。
それから時間まで七之助と談笑を楽しんだ。余りにも他愛もない話ばかりだったので、違う話を記す。
今現在の状況についてだ。今年、1680年は徳川幕府にとっても大きな転換期を迎えていた。将軍が4代家綱から5代綱吉へと変わったのだ。それのおかげで幕府上層部の仕組みは崩れ始め、成り上がるにはちょうどいい機会となっていた。
次に俺の最強の武器であるスマホについてだ。俺がタイムスリップしてからそれなりに時間が過ぎたが、未だに全機能使えている。バッテリーは少し減って89%から70%まで減ってしまった。まあモバイルバッテリーの方はフルで残っているので心配は要らないかと思われる。
最後に岸田屋との関係だ。俺が板橋を去ったあとも定期的に取引をすることが決まっていて、順調に売却が進んでいる。それと、板橋の屋敷とそこに住み込みの使用人たちを買い取っておいた。(契約を買った。)今後何かがあって急遽必要になるかも知れないと思ったからだ。
そんなこんなで気がつけばもう式が始まる時間となっていた。俺は待機室を出て会場である広間へと向かった。
朝と詩が花嫁装束を身に纏って座っている。やはりかわいい。美しい。俺の自慢の嫁たちだった。そんな両手に華の俺の分岐路に参加したのはごくごく少数の関係者だけだった。そのため式の時間も短く終わり日が暮れないうちにお開きとなった。
俺と花嫁二人は秀和と小さい部屋で向き合っていた。夕暮れの斜光がほんのりと眩しい。
「和人。これから宇都宮家をよろしく頼む。それからふつつかな娘達だが良く出来た娘たちだと自負したい。どうかよろしくお願いします。」
「こちらこそ。二人を幸せに出来るよう、精一杯お役目を全ういたします。」
俺の中で決意が固まった一日であった。
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