a pair of fate

みか

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【第一部】

2

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凛堂さんと手を繋いで駐車場に走る。

俺から凛堂さんの手をとったし、凛堂さんに慣れたから不快感は全く無くなっていた。
駐車場に着くとやっぱり黒塗りの重厚感溢れる車が数台鎮座している一角がある。
その車の群れは俺と凛堂さんに気付くと音もなく近付いてきた。

凛堂さんに手を引かれ真ん中の車の後部座席に乗り込む。



「こんばんは…あ!この間の…」

「ちわッス!お久しぶりです!」



運転席から振り返って挨拶してくれたのはマンションで会ったいつかのゴツい運転手さんだった。

顔見知り、って言うほどでもないけど全く知らない人じゃなくて少し安心。

凛堂さんはスマートフォンを操作しながら呟く。



「さて、…どうしましょうか。バレるのも時間の問題ですしね…」

「…なんかすみません…」

「そうだ。本家に行ってみます?今なら会長もいらっしゃいますし、バレた時も怒られません」

「本家ぇ????!!!!!!」



凛堂さんはスマートフォンの画面を俺に見せる。
凛堂さんが今本家に誰かいるか聞いたメッセージに部下らしき人が会長がいると返信している。

いや、ヤクザの巣に行くの俺?ムリムリムリムリムリ俺のことなんて紹介するんだよ。てか本家なんかに行ったら二度と戻って来れないような気がするし、最高に怖すぎるお化け屋敷より怖い。


「…えと…」


ヤクザと関わってしまったという実感が今更湧いてきて、思わず車から降りようと腰を浮かせる。


「お、おれ、行かないです…やだ…」

「出せ」

「っス!!!」


そんな俺を見て凛堂さんはニコっと笑い運転手さんにゴーサインを出した。

車はまだ駐車場内なのに凄い勢いで走り出すし、黒川さんの安全運転に慣れていた俺は軽く酔いそうになる。


「えっ、やだやだ嫌だ止まってくださいい!!!!!!」

「生憎のんびりしてる暇は無いんでね」

「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」


今までこんな大声出したことないというくらい大絶叫する俺と『車内は防音ですよ』と笑う凛堂さん。

こうして俺は黒川会に拉致されたのであった。



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