a pair of fate

みか

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【第二部】

2

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「ただいま~」

「…ただいま」



久しぶりの黒川さんの家。
間取りは同じはずなのに、家具が真っ黒なだけで全然違うように見える。

大きいL字ソファに向かい合って座ると、真剣な顔で強く手を握られた。



「…ごめん、4年も。」

「っんん、ん…」



全然大丈夫です!とか、待ってました!とか言おうとしたのに、出たのは嗚咽だった。



「っ…っぅ…ぅうぅぅ」

「おいで」



すぐにスーツのジャケットを脱いだ黒川さんが腕を広げる。勢いよく、迷わずに抱きつきにいった。


やっと二人きりになれたのが嬉しい。

首元に頭をぐりぐり押し付けると、体を離した黒川さんに両手で頬を包まれ上を向かされる。


伏し目がちな綺麗な顔が近付いてきて、急いで目をぎゅっと閉じた。
唇に、ふにっとあたる感触が懐かしい。


4年ぶりのキスは少ししょっぱかった。



「ん…うっ、ぅ…」

「ごめんな…もう離れないから」



またハグして背中を撫でてくれる黒川さんに、何度も頷く。


当たり前に決まってる。
もう何があっても絶対離れない。こんなに辛かったのは人生初めてだ。



「ずっと一緒にいような」



大好きな声で嬉しいことを言われて、また新しい涙が溢れる。

何か言いたいのに、咳が止まらないだけで上手く声が出せない。



「…けほっ…ごめんなさい…っ…」

「落ち着いたか?飲み物持ってくる」



それからしばらくして、大方涙が止まった。
頭を撫でてくれながら立ち上がる黒川さんを見送る。



「…やばい…」



明日、目腫れそう…。あ、でも休みだからいいか。
いっぱい黒川さんにくっついて甘やかしてもらおう!なんて考えてニヤニヤ。


数十秒後、ドスドスドスと早足で戻ってきた黒川さんは鬼気迫る顔をしていた。



「おい、嘘だろ?」



そう言い俺の肩を掴む黒川さん。



「え?」



わりと強めの力だから肩が痛い、なんて言える雰囲気ではないが、何の事を言われているか分からない俺は首を傾げた。






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