新世界

零猫

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第壱話 新世界

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2025年に仮想世界が実際に使われてることを発表されてから三ヶ月でVRMMOのゲームは発売され、最初のゲームは軍事目的で使われていたデータを元にしたTPS系の「Shooting world 」というゲームだった、それから冒険、恋愛、戦争など様々なゲームが発売され、俺こと新堂優弥はその中のRPG系のゲームを主にプレイしていた。

2025年7月末
「なぁ?優弥?明日新世界の発売日だけどお前は予約したんだっけか?」
「当たり前だろ?今までとはレベルが違うからな!新世界のゲームからはグラフィックがさらに綺麗になってフィールドに制限もなく、初のAI実装だぜ?予約できる日の当日に並んで予約してきたよ」

俺はいつものように大学で友人とゲームの話をしていた。

「もう楽しみすぎて最近寝れないほどだよw」
「お前は重度のゲームマニアだもんな~、この前なんて授業中にログインして没収されて泣いて謝って返してもらってたもんな」
「あれはあの時間にログインしないともらえないアイテムがあったからさぁ」
「それより明日ゲームが家に届くから楽しみすぎる!!しかもあとちょっとで夏休みだぜ!?ずっとやってるわw」
「お前何日もログインしすぎて病院送りなったやついるんだから気を付けろよな?」
「大丈夫だって、今は体に異常があるとアラームが鳴るしいざとなったら緊急ログアウトされるらしいし」

ちょっと前まではアラームなどを切る機能があったのだが病院送りになるほどやり込んでしまうプレイヤーが出たのでアラーム機能は強制的に働くようにされたのである。

~放課後~

さて帰るか、明日は休みだし思う存分ゲームができるな♪

「そうだ大岩~?今日って18時から発売前のシリアルコードガチャが引けるよな?」
「あぁそうだよ、しょぼいアイテムとかレアアイテムが当たるらしいからこれでゲームのスタートが大きく変わるよなw」
「新世界には課金システムが実装されてないからアイテムは自力で確保しなくてはいけないからこれはデカいよな!」

新世界には課金などでいきなり強いアイテムなどを手に入れてゲームバランスをおかしくしないように課金システムをなしにしているのだ。
これで運営はやっていけるのか少々心配であるが無課金魂を持っている俺には嬉しい限りである。
友人Aの大岩と別れてすぐに家に帰った俺はパソコンを起動してシリアルコードがもらえるガチャを引いた。

「金、銀、銅のランクで玉が出てきてランク分けされてるのか、金が当たれば高レアアイテム以上が確実、銀がレア以上、銅が回復アイテム多数か」

銅でも回復アイテムの使えるやつが結構な量がもらえるから役に立ちそうだ。
金などに比べると見劣りするかもしれないが序盤で回復アイテムやらを大量に入手できるのはとても助かるのだ。

「さて何がでるかな・・・」

ガチャを回してみると変なハニワが表示されて口から玉を出し始める。
このハニワ結構可愛いな・・・
ハニワの口からはなんと金のガチャ玉がでてきた。
金のガチャ玉の出る確率は相当低く設定されているので運がいいとしか言いようがない。

「やったぇぜ!!!金きたぁ!これで勝ち組だぜ!」

っと喜んでいると急に画面がフリーズした。
え、なにこれ?なんで急に画面固まってるの?
どうにかできないかと思ったがフリーズは治らず、調べてみたらサーバーがアクセスが集中して落ちたと書いてあった。
ガチャのサイトはゲームのサーバーとは別にされていて本来のサーバーよりは容量がないがそれでも相当なことがない限り落ちないはずなのだがガチャが引けるようになる18時ちょうどにみんなが一斉にアクセスしたのだろう、サーバーが落ちたのである。

「ちくしょー!!これ俺のアイテムどうなるんだよ!サイトみたらほんとに金は滅多に当たらないらしいんだぞ・・・泣」

やばい、ホントに泣けてきた。
騒いでいると妹に怒られたので静かにしばらく泣いているのだった。

「優弥おにいちゃーん?ごはんだよ~?」

妹に呼ばれたので夕飯を食べにいくか・・・はぁ

「おにいちゃん夕飯のときまでそんな酷い顔でいないでよ!」
「あぁ、そうだな悪かったよ、美紀の作ってくれたハンバーグ旨いね」

俺たちの両親はお互いに働いていてほとんど家にいないのだ。
父親は海外で仕事をしていて母親は日本にいるが会社が忙しいらしく家にはたまにしか帰ってこないのである。
そのため料理などの家事は妹が昔からしてくれていて自分にはもったいないくらいの出来た妹である。

「さてと、ご飯も食べたしサイトとか確認しておくか」
「お兄ちゃんあんまりゲームとかやり過ぎないようにね?」
「大丈夫だって、今は昔と違って腕に体調管理してくれてる便利なもんつけてるからさ」

今は昔と違い、携帯などがバングル型に変わり、携帯としての機能や体調管理、身分の証明などとても便利な機械が発明されているのである。
ゲームのやりすぎで体調を崩してアラームや強制ログアウトさせるのはこの機械である。

俺は二階に上がって自室にいった。

「さてさてサーバーはどうなってるかな?」

(サーバーダウンのお詫び、引き終えてる方、引き途中だった方は再度その当たったシリアルコードを配布、さらにお詫びとしてお金と銅のガチャ券×1配布)

おぉ!!金の玉はそのままか!!危なかった、運営側に感謝だな。

さっそく銅のガチャ券を引いてみるとシリアルコードが表示されていた。
ゲームが始まるまでどんなアイテムがあたるかわからないのか。
明日は6時にゲームが届くから5時半くらいに起きれればいいか、もう寝よっと。

~朝5時55分~

うお寝坊した!?まだ55分か、あっぶねぇ。
俺は急いで顔を洗ったり歯磨きを済ませた。
(ピンポーン)
チャイムがなった。
きたか!?
俺はダッシュで玄関に向かうと宅配のお兄さんが立っていた。
元気よく荷物を受け取った俺はすぐさま自分の部屋に持っていき、ゲームを起動させた。
アカウントは一人一つしか作れないようになっているらしいので慎重に設定をしていき、身長などは自分の身長と同じ175センチにしておいた。

「さてと、ログインしますか!」

頭に専用のカチューシャのような形をしたVRMMOをプレイするための機械をかぶり、ログインする。
ダイブゲームスタートと言うかボタンを押すと仮想世界にいける。
「ダイブゲームスタート!」

気が付くと俺は森の中におり、石碑の前にいる。
説明が終わるまでこのフィールドで練習するらしい。
石碑などを調べたり動き回って遊んでいたらチュートリアルが終わってしまった。
「しまった!文章全然読んでないw」
チュートリアルを終えると街の近くの森に転送された。

「普通こういうのって街に転送されるもんだろ・・・」

愚痴っていると周りのリアルさに驚く。
近くの草などが一本一本風に揺られ、鳥たちが飛んでいる。
自由に動けるのが売りのゲームなのでまず木に登れるか試してみた。

「おぉ登れる!!今までのは色々と登れないように登れませんって表示やら侵入禁止って表示がでたのに!!」

俺は胸が高まり過ぎて木に登ったまま叫ぶのだった。





第一話目です!ログインまで時間かかってすみません!
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