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第三十話 ハーレムと被害者の会
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「えっと、彼女たちはエルシカ嬢の知り合いかな?」
突然の乱入者に豆鉄砲を食らったような顔をしたコンラッド殿下が、耳元でそっと訊ねてきた。
あ、そう言えば私が被害者の会を思い出したのって、コンラッド殿下たちがシャルニィ嬢の所へ訪ねに行った後だったから、話してなかったわね。
「彼女たちはシャルニィ嬢の被害者の会です」
「被害者の会?」
「まぁ、ほら。シャルニィ嬢、婚約者や恋人のいる方にも積極的にアプローチしてましたから」
私は極力小声で、コンラッド殿下に被害者の会の活動理念を察して下さいのニュアンスで説明した。
婚約者や恋人を取られただなんて、本人たちの前では言いにく過ぎる。
「成程。ちなみにエルシカ嬢は入会──」
「してません」
元婚約者がシャルニィ嬢のハーレムに入った点は同じだけれど、彼女たちと私とじゃあ、気持ちに大きな違いがある。
「そっか。だよね」
「はい」
普通に信じて貰えたわ。
一週間前みたいに色々裏があるんじゃないかと疑われると思ってたのに。
「何だ、お前たちは!?」
「み、ミレーネ・・・・・・」
「カロリーナ!? 何故、ここに?」
男子たちの反応も様々だ。
彼女たちが何の集団か分からないのは、元々婚約者や恋人がいなかった人。名前を呼んだ人たちは、名前を呼んだ相手が婚約者や恋人だったのね。
今、複数人の女子の名前が聞こえたけれど、二人や三人じゃなかったわよ。流石に節操がないというか、男子たちにも問題があるというか・・・・・・。
「気安くファーストネームで呼ばないで下さい!」
「そうよ。もう、貴方たちとは他人なんだから」
女子の方も表情は様々。
怒ってる顔、悲しそうな顔、呆れた顔、軽蔑仕切った顔、何か言いたげな顔。
そりゃまぁ、婚約者であれ、恋人であれ、一日や二日の関係じゃないもん。心中複雑よね。
それでも、女子の方が冷静に対処出来ているのは、恋に浮かれているかどうかの違いかしら?
なんて、考えていたら、男子たちの背に庇われていたシャルニィ嬢がぷるぷる震えて言った。
「やぁん。ミミィ、怖い・・・・・・」
──ピキリ。
あ、今、女子たちの何かのスイッチが入った。
突然の乱入者に豆鉄砲を食らったような顔をしたコンラッド殿下が、耳元でそっと訊ねてきた。
あ、そう言えば私が被害者の会を思い出したのって、コンラッド殿下たちがシャルニィ嬢の所へ訪ねに行った後だったから、話してなかったわね。
「彼女たちはシャルニィ嬢の被害者の会です」
「被害者の会?」
「まぁ、ほら。シャルニィ嬢、婚約者や恋人のいる方にも積極的にアプローチしてましたから」
私は極力小声で、コンラッド殿下に被害者の会の活動理念を察して下さいのニュアンスで説明した。
婚約者や恋人を取られただなんて、本人たちの前では言いにく過ぎる。
「成程。ちなみにエルシカ嬢は入会──」
「してません」
元婚約者がシャルニィ嬢のハーレムに入った点は同じだけれど、彼女たちと私とじゃあ、気持ちに大きな違いがある。
「そっか。だよね」
「はい」
普通に信じて貰えたわ。
一週間前みたいに色々裏があるんじゃないかと疑われると思ってたのに。
「何だ、お前たちは!?」
「み、ミレーネ・・・・・・」
「カロリーナ!? 何故、ここに?」
男子たちの反応も様々だ。
彼女たちが何の集団か分からないのは、元々婚約者や恋人がいなかった人。名前を呼んだ人たちは、名前を呼んだ相手が婚約者や恋人だったのね。
今、複数人の女子の名前が聞こえたけれど、二人や三人じゃなかったわよ。流石に節操がないというか、男子たちにも問題があるというか・・・・・・。
「気安くファーストネームで呼ばないで下さい!」
「そうよ。もう、貴方たちとは他人なんだから」
女子の方も表情は様々。
怒ってる顔、悲しそうな顔、呆れた顔、軽蔑仕切った顔、何か言いたげな顔。
そりゃまぁ、婚約者であれ、恋人であれ、一日や二日の関係じゃないもん。心中複雑よね。
それでも、女子の方が冷静に対処出来ているのは、恋に浮かれているかどうかの違いかしら?
なんて、考えていたら、男子たちの背に庇われていたシャルニィ嬢がぷるぷる震えて言った。
「やぁん。ミミィ、怖い・・・・・・」
──ピキリ。
あ、今、女子たちの何かのスイッチが入った。
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