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陸編
22ハミルトン城へ
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時は少し遡って、帝国軍前線陣地
ハミルトン城から北に約5㎞の位置に帝国軍は第一次侵攻部隊の前線基地として構えている。
本隊はここから20㎞先の国境付近に陣取っており、ハミルトン城占領が成功するとそのまま本隊が王都へと侵攻する手はずとなっている。
前線基地で待つ兵士たちは、緊張した面持ちで出陣に向けて準備をしている。
第一次攻撃隊が出陣してから1日、部隊の将校達はもうすでに城は落ちたであろうと、楽観的であった。ただその気もすぐに覆されることになる。
そのきっかけは一人の伝令兵よってもたらされた。
伝令兵が指揮官のいる天幕に入るや否や、堰を切ったような勢いで報告を始める
「申し上げます!第一次攻城戦部隊は敵の謎の攻撃を受け敗走!約4千が死傷帰還した兵士は1万と他は行方不明です!」
第一次侵攻部隊を指揮するベルキア・リレイは攻城戦部隊の壊滅を知り、普段は美しい顔つきも今や焦りと怒りが入り混じった複雑な顔をしていた。
リレイは銀色の長い髪をロールアップさせていて頭には黒い士官用の帽子をかぶっていた。着ているものも黒い軍服で、まるで某何とか帝国の親衛隊の恰好と同じだ。その厳つい服を着ていても大きく主張している胸や、くびれている腰を見れば誰もが美しいと答えるだろう。
当初本人も今回の攻略は、いくら要所のハミルトン城であっても補給線が絶たれたも同然の状態であったので簡単に攻略できると思っていた。
今近くにいた将校たちも部隊の壊滅を聞き重苦しい顔をしている。
「報告ご苦労……下がれ」
「ハッ!失礼します!」
伝令兵が下がるとすぐにリレイは部隊長なども集め緊急に作戦会議を開いた。
会議が始まるとまずひと際目立つ緑色の髪をした一人の女性士官がトレードマークの黒縁のメガネを人差し指でいじりながらリレイに許可なしで話し始めた。
「僭越ながら申し上げますと、この後早急に再度攻勢に出て相手の戦力を削るべきかと……」
静かだかしっかりとした口調でそう進言したのは、リレイの副官を務めるハルベルト・ユリーシャ少佐という一見大人しそうに見える“メガネっ娘”だが、士官学校を卒業して1年もたたないうちに頭角を現し始め、持ち前の頭脳と謀略によって数多の将軍につき自らの策を進言し、その策によって帝国近くの他の戦線で次々と勝利を重ねていった言わば“名参謀”だ、その名声故に少々鼻が伸びている部分があるが確かな実績と信頼からリレイに対してもこのように言ってのけることができる。
「……うむ」
ただ、今回だけはそんなユリーシャの進言など頭に入らないほどリレイは焦っていた
(なぜこんなことに……このままでは奴に先を越されてしまう!)
帝国軍はもしもの為に第二次攻撃隊も用意しており、今は本隊と同じ場所に待機している。
しかし、リレイはその二次隊の指揮官と仲が悪く、いつもおいしいところ(武勲・領地・地位)をその人によってをもっていかれてしまっていた、今回リレイがいつも以上に焦っているのは、これに勝てば初の帝国領土以外の領地を手にすることもでき、これまで取られてきた以上の名声も手に入れることができるのである。
(今回こそは絶対に成し遂げて見せる!)
ユリーシャの後も意見がパラパラと出る中、リレイは一つの考えに思い至った。
「作戦は今夜、やりたくはなかったが夜襲をかけるぞ!」
「「「了解!」」」
こうしてひそかに攻撃隊は動き出した。
所戻ってハミルトン城
城壁の門から入って少し進むとそこには巨大な一本道が整備されており、道を歩いていくと多くの店や宿などが並んでいる、この大通りから枝分かれした道も大通りほど大きくはないが見通しが利きやすく、道の途中には道路標識のような看板がおいてありそこに主要施設の方向が書かれているので初めてきても歩きやすい街づくりだ。ただ今は戦時の為住民が迷わない程度の表示しかなく他は看板ごと外されているか布のようなもので隠されている。
そんな街の中を女性兵士に先導され領主が住む居館へと向かうと、その門前に野戦病院のようなテントが張られていて、そこには負傷兵が寝かされていた。
テントの中では看護兵か住民の有志・宗教団体なのかは定かではないが、皆せわしなく軽傷者には包帯を巻いていたり、少数の人(おそらく医学のようなものと魔法の知識を心得ているもの)は魔法を使って重傷者にたいして治療を始めているものもいる。居館内からひっきりなしにテントに物資を運び入れている人たちもいて戦いの後を色濃く表している。
先ほどの親衛隊隊長に現況を聞いてみたところ、味方の人員損害は、死者は無く負傷兵が50名ぐらいだという。しかもすべての負傷兵の怪我した理由が矢で射掛けられた時の怪我のみであった。しかし、矢が深くまで入り込んでしまっていることが多いため治療には少し時間がかかるらしく、先ほどのように忙しそうにしていたのだという。
城での損害は比較的軽微なものであったが、城付近に暮らす住民には大きな損害が出ており村一つ分ぐらいの死者は出てしまっていた、そうなってしまったのは一種の民兵のような考えに基づき、武力を持っている村は自分たちで帝国軍に抵抗したため、大きな被害が出てしまった。
とはいえ抵抗した村は数少なく、ほとんどはここの城に避難してきている。
このテントにはギリギリのところで逃れてきた村人たちもいて、その人たちも治療を受けている。
その野戦病院もどきと人の流れを横目に見ながら門をくぐっていく
ここまで案内していてくれた女性兵士とはここで別れ、ハミルトン城の居館に入ると、大広間にひと際目を引く二人の女性が待ち構えていた。
「失礼します!この度王都より援軍として参りました中央軍所属ダベルグ・サクラと申すもの、ハミルトン・エレシア様とお見受けしますが……」
すると髪の色は蒼髪で肩まで伸びたセミロング、そして黒いナポレオン時代の軍人が着そうな煌びやかな軍服を身に着け、大きく出た胸とくびれがはっきりとしている女性が待っていたとばかりに口を開く。
「助力感謝する、リメリアの使者達であったか、この私がこの城の城主でハミルトン領領主のエレシアだ」
「遠路はるばるご苦労様でした、わたくしはハミルトン領内のガレア城主のガレア・アナスタシアと申します、以後お見知りおきを」
隣の、金髪のポニーテールでいかにも姫様が着そうな白いドレスを着て、特に女性の象徴が大きい――アナスタシアもエレシアの言葉に続き挨拶をする
「お初お目にかかります、エレシア閣下!アナスタシア伯!リメリア中将閣下より書状を預かっているのでどうかお受け取りください」
「そうか、ご苦労。それでいてそやつは誰だ?まさかとは思うが……」
エレシアはサクラから書状を受け取ると、訪問してきたサクラ達の一部に違和感を覚え、問う
(これってまさか俺のこと?……ですよねぇ~みんなこっち見てますもんね~)
「んんっ!お初お目にかかります、わたくしワ――」
「お、思い出しました、ご、ご挨拶遅れ申し訳ありませんワタ陛下」
言い終わる前にエレシアは焦ったように腰を90度曲げ最敬礼をする。
「へっ?どうしたんですかエレシアさん?」
「取り乱してしまいました、わたくしのことはエレシアとお呼びください、あなたは今後この国の命運に左右するはずのお方なのですから」
「確かにメリアからは『あなたは王になる!』なんて言っていたけど実際本当なの?急すぎて実感わかないよ……まぁメリアがお嫁さんていうのはとてもありがたい話だし、正直言って好みだし……」
「残念ながら今のこの国の状態からしてあなたがこの国の王となるのは不可避です。現状は国王も女王も存在していない状況なのですから、ですから陛下にはこの国をまとめていっていただきたいのです。そしてどうかこの国をお救いください、そのためなら陛下に忠誠を誓いこの身を陛下に捧げましょう」
そういってエレシアは跪き誓いをたてた。
「そこまで言うならわかったよ、俺はこの国を守るそして討つそうして平和をつくっていこう!それまでみんなは付いてきてくれ!」
そう宣言すると、エレザやミレイユ達もエレシアと同じように跪いた
「「「私たちも陛下に忠誠を今ここで誓います!!」」」
「このガレア・アナスタシア、平和が訪れるその時とは言わず永遠に忠誠をここに」
こうして誓いが行われた(急だけど)あと皆はすぐに作戦会議を始めるため居館内の会議室へと集まった。
皆で大きな机に座り、入り口近くに立っていたものが報告を始める
味方の偵察兵によると帝国軍の一隊はここから5㎞地点に退避しすでにでも進軍できるように準備をしているとのことだった。さらに帝国軍はこの地点だけではなく国境付近にも陣を敷いているのでそこの場所でも動く気配があるとのことだ。
「以上のことより遅くとも明日明朝、早ければ今夜襲撃があると思われます」
そう自信たっぷりに話すのはエレシア直属の参謀の女性士官だ。この女性士官は最近までは偵察隊の部隊長だったたたき上げの軍人で、その経験からくるものは他の士官よりも上だ。
「俺的には今夜来てもおかしくないと思う、俺でもこういう状況になったら夜襲をかけるね」
「さすがワタ殿お目が高い、シルヴィアも賛同いたします」
左隣りにいたシルヴィアは身を乗り出し賛成の意を伝えてくる。身を乗り出したおかげで胸が見えそうになる
「私も陛下の意見に賛成だね……また新しい武器が出てくるのだろう?」
「お姉さんがそういうなら……いいけど」
右隣にいたエレシアが首を可愛く傾げながら聞いてくる
「では陛下今回はどうなされるのですか?また“銃”なるもので戦うのですか?」
「いやエレシア今回はちょっと……いや違ったものでやろうと思う今回は――」
おもむろに、ポケットからLiSMを取り出しその兵器を探し始める
今夜は“ショー”が始まる――――
ハミルトン城から北に約5㎞の位置に帝国軍は第一次侵攻部隊の前線基地として構えている。
本隊はここから20㎞先の国境付近に陣取っており、ハミルトン城占領が成功するとそのまま本隊が王都へと侵攻する手はずとなっている。
前線基地で待つ兵士たちは、緊張した面持ちで出陣に向けて準備をしている。
第一次攻撃隊が出陣してから1日、部隊の将校達はもうすでに城は落ちたであろうと、楽観的であった。ただその気もすぐに覆されることになる。
そのきっかけは一人の伝令兵よってもたらされた。
伝令兵が指揮官のいる天幕に入るや否や、堰を切ったような勢いで報告を始める
「申し上げます!第一次攻城戦部隊は敵の謎の攻撃を受け敗走!約4千が死傷帰還した兵士は1万と他は行方不明です!」
第一次侵攻部隊を指揮するベルキア・リレイは攻城戦部隊の壊滅を知り、普段は美しい顔つきも今や焦りと怒りが入り混じった複雑な顔をしていた。
リレイは銀色の長い髪をロールアップさせていて頭には黒い士官用の帽子をかぶっていた。着ているものも黒い軍服で、まるで某何とか帝国の親衛隊の恰好と同じだ。その厳つい服を着ていても大きく主張している胸や、くびれている腰を見れば誰もが美しいと答えるだろう。
当初本人も今回の攻略は、いくら要所のハミルトン城であっても補給線が絶たれたも同然の状態であったので簡単に攻略できると思っていた。
今近くにいた将校たちも部隊の壊滅を聞き重苦しい顔をしている。
「報告ご苦労……下がれ」
「ハッ!失礼します!」
伝令兵が下がるとすぐにリレイは部隊長なども集め緊急に作戦会議を開いた。
会議が始まるとまずひと際目立つ緑色の髪をした一人の女性士官がトレードマークの黒縁のメガネを人差し指でいじりながらリレイに許可なしで話し始めた。
「僭越ながら申し上げますと、この後早急に再度攻勢に出て相手の戦力を削るべきかと……」
静かだかしっかりとした口調でそう進言したのは、リレイの副官を務めるハルベルト・ユリーシャ少佐という一見大人しそうに見える“メガネっ娘”だが、士官学校を卒業して1年もたたないうちに頭角を現し始め、持ち前の頭脳と謀略によって数多の将軍につき自らの策を進言し、その策によって帝国近くの他の戦線で次々と勝利を重ねていった言わば“名参謀”だ、その名声故に少々鼻が伸びている部分があるが確かな実績と信頼からリレイに対してもこのように言ってのけることができる。
「……うむ」
ただ、今回だけはそんなユリーシャの進言など頭に入らないほどリレイは焦っていた
(なぜこんなことに……このままでは奴に先を越されてしまう!)
帝国軍はもしもの為に第二次攻撃隊も用意しており、今は本隊と同じ場所に待機している。
しかし、リレイはその二次隊の指揮官と仲が悪く、いつもおいしいところ(武勲・領地・地位)をその人によってをもっていかれてしまっていた、今回リレイがいつも以上に焦っているのは、これに勝てば初の帝国領土以外の領地を手にすることもでき、これまで取られてきた以上の名声も手に入れることができるのである。
(今回こそは絶対に成し遂げて見せる!)
ユリーシャの後も意見がパラパラと出る中、リレイは一つの考えに思い至った。
「作戦は今夜、やりたくはなかったが夜襲をかけるぞ!」
「「「了解!」」」
こうしてひそかに攻撃隊は動き出した。
所戻ってハミルトン城
城壁の門から入って少し進むとそこには巨大な一本道が整備されており、道を歩いていくと多くの店や宿などが並んでいる、この大通りから枝分かれした道も大通りほど大きくはないが見通しが利きやすく、道の途中には道路標識のような看板がおいてありそこに主要施設の方向が書かれているので初めてきても歩きやすい街づくりだ。ただ今は戦時の為住民が迷わない程度の表示しかなく他は看板ごと外されているか布のようなもので隠されている。
そんな街の中を女性兵士に先導され領主が住む居館へと向かうと、その門前に野戦病院のようなテントが張られていて、そこには負傷兵が寝かされていた。
テントの中では看護兵か住民の有志・宗教団体なのかは定かではないが、皆せわしなく軽傷者には包帯を巻いていたり、少数の人(おそらく医学のようなものと魔法の知識を心得ているもの)は魔法を使って重傷者にたいして治療を始めているものもいる。居館内からひっきりなしにテントに物資を運び入れている人たちもいて戦いの後を色濃く表している。
先ほどの親衛隊隊長に現況を聞いてみたところ、味方の人員損害は、死者は無く負傷兵が50名ぐらいだという。しかもすべての負傷兵の怪我した理由が矢で射掛けられた時の怪我のみであった。しかし、矢が深くまで入り込んでしまっていることが多いため治療には少し時間がかかるらしく、先ほどのように忙しそうにしていたのだという。
城での損害は比較的軽微なものであったが、城付近に暮らす住民には大きな損害が出ており村一つ分ぐらいの死者は出てしまっていた、そうなってしまったのは一種の民兵のような考えに基づき、武力を持っている村は自分たちで帝国軍に抵抗したため、大きな被害が出てしまった。
とはいえ抵抗した村は数少なく、ほとんどはここの城に避難してきている。
このテントにはギリギリのところで逃れてきた村人たちもいて、その人たちも治療を受けている。
その野戦病院もどきと人の流れを横目に見ながら門をくぐっていく
ここまで案内していてくれた女性兵士とはここで別れ、ハミルトン城の居館に入ると、大広間にひと際目を引く二人の女性が待ち構えていた。
「失礼します!この度王都より援軍として参りました中央軍所属ダベルグ・サクラと申すもの、ハミルトン・エレシア様とお見受けしますが……」
すると髪の色は蒼髪で肩まで伸びたセミロング、そして黒いナポレオン時代の軍人が着そうな煌びやかな軍服を身に着け、大きく出た胸とくびれがはっきりとしている女性が待っていたとばかりに口を開く。
「助力感謝する、リメリアの使者達であったか、この私がこの城の城主でハミルトン領領主のエレシアだ」
「遠路はるばるご苦労様でした、わたくしはハミルトン領内のガレア城主のガレア・アナスタシアと申します、以後お見知りおきを」
隣の、金髪のポニーテールでいかにも姫様が着そうな白いドレスを着て、特に女性の象徴が大きい――アナスタシアもエレシアの言葉に続き挨拶をする
「お初お目にかかります、エレシア閣下!アナスタシア伯!リメリア中将閣下より書状を預かっているのでどうかお受け取りください」
「そうか、ご苦労。それでいてそやつは誰だ?まさかとは思うが……」
エレシアはサクラから書状を受け取ると、訪問してきたサクラ達の一部に違和感を覚え、問う
(これってまさか俺のこと?……ですよねぇ~みんなこっち見てますもんね~)
「んんっ!お初お目にかかります、わたくしワ――」
「お、思い出しました、ご、ご挨拶遅れ申し訳ありませんワタ陛下」
言い終わる前にエレシアは焦ったように腰を90度曲げ最敬礼をする。
「へっ?どうしたんですかエレシアさん?」
「取り乱してしまいました、わたくしのことはエレシアとお呼びください、あなたは今後この国の命運に左右するはずのお方なのですから」
「確かにメリアからは『あなたは王になる!』なんて言っていたけど実際本当なの?急すぎて実感わかないよ……まぁメリアがお嫁さんていうのはとてもありがたい話だし、正直言って好みだし……」
「残念ながら今のこの国の状態からしてあなたがこの国の王となるのは不可避です。現状は国王も女王も存在していない状況なのですから、ですから陛下にはこの国をまとめていっていただきたいのです。そしてどうかこの国をお救いください、そのためなら陛下に忠誠を誓いこの身を陛下に捧げましょう」
そういってエレシアは跪き誓いをたてた。
「そこまで言うならわかったよ、俺はこの国を守るそして討つそうして平和をつくっていこう!それまでみんなは付いてきてくれ!」
そう宣言すると、エレザやミレイユ達もエレシアと同じように跪いた
「「「私たちも陛下に忠誠を今ここで誓います!!」」」
「このガレア・アナスタシア、平和が訪れるその時とは言わず永遠に忠誠をここに」
こうして誓いが行われた(急だけど)あと皆はすぐに作戦会議を始めるため居館内の会議室へと集まった。
皆で大きな机に座り、入り口近くに立っていたものが報告を始める
味方の偵察兵によると帝国軍の一隊はここから5㎞地点に退避しすでにでも進軍できるように準備をしているとのことだった。さらに帝国軍はこの地点だけではなく国境付近にも陣を敷いているのでそこの場所でも動く気配があるとのことだ。
「以上のことより遅くとも明日明朝、早ければ今夜襲撃があると思われます」
そう自信たっぷりに話すのはエレシア直属の参謀の女性士官だ。この女性士官は最近までは偵察隊の部隊長だったたたき上げの軍人で、その経験からくるものは他の士官よりも上だ。
「俺的には今夜来てもおかしくないと思う、俺でもこういう状況になったら夜襲をかけるね」
「さすがワタ殿お目が高い、シルヴィアも賛同いたします」
左隣りにいたシルヴィアは身を乗り出し賛成の意を伝えてくる。身を乗り出したおかげで胸が見えそうになる
「私も陛下の意見に賛成だね……また新しい武器が出てくるのだろう?」
「お姉さんがそういうなら……いいけど」
右隣にいたエレシアが首を可愛く傾げながら聞いてくる
「では陛下今回はどうなされるのですか?また“銃”なるもので戦うのですか?」
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