現代兵器で異世界無双

wyvern

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空編

86.模擬戦!

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海軍と空軍のパイロットたちは別々に他の会議室でブリーフィングを陸海空軍合同ミーティングとほぼ同時間に行われていた。
まず本模擬戦の参加部隊(機種)は以下の通り。

海軍
第一艦隊所属第一一戦闘攻撃飛行隊 F-14D 30機(8機追加配備) 
       第一二戦闘攻撃飛行隊 F/A-18F 30機

空母キティホーク搭載の戦闘機すべてが参加中、この間空母はほぼ浮かぶ箱状態、いまは護衛艦隊に守ってもらうしかない状態だが随伴するのはイージス艦巡洋艦と駆逐艦の両方でこれに加えて、艦載機が発艦した後に合流したアイオワ級戦艦の“アイオワ”と“ニュージャージー”の二隻もいるので心配ないだろう。
 
空軍
東部方面隊第一戦闘航空軍
第一航空団 F-15SE 24機(第101・102飛行隊)
第二航空団 F-22  24機(第201・202飛行隊)
第三航空団 F-2  24機 (第301・302飛行隊)

第三航空団として参加しているF-2戦闘機はアメリカ空軍の汎用小型戦闘機のF-16戦闘機をベースとして開発された日本の国産戦闘機で、そのつくりの良さから別名平成のゼロ戦とも呼ばれている。
主に対艦戦闘任務を想定していて、装備もそれに特化した強力な対艦ミサイルを装備し、機体の塗装が洋上に溶け込みやすい色合いとなっているのが特徴だ。
 
空軍側総参加機数72機
 海軍側総参加機数60機

数的には空軍の方が勝っているが、海軍は一回とはいえ実戦経験があり且つ空軍と比べて訓練時間が多いのでので質でいえば海軍の方が優れているのでむしろそれは優位には働かないだろう。

 ブリーフィングは、海軍側は東滑走路隣にあるハンガー内の待機所で、空軍側は北滑走路と南滑走路に挟まれた巨大防空シェルター内の会議室にて各々で行っていた。

 模擬戦の概要は以下の通り。

1. まずは空軍機全機が一斉に北・南滑走路を使い離陸、上空で異機種大編隊を組む
2. 全機が揃い次第、ウォーミングアップを兼ねて基地上空で編隊飛行や急降下・急上昇を繰り返し行う
3. 空軍が離陸してからちょうど1時間後に海軍側の全機が離陸を開始
4. 両軍全機が上空に上がったことが確認された後、セレンデンス基地より北に30㎞行った訓練空域に集結。
5. 模擬戦開始

ルールはミサイルと機銃を一切使用禁止、ロックオンをして20秒たったら撃墜とみなす、その際にキルコール(撃墜許可申請)をすること。
一見簡単そうに見えるがロックオンをしたまま相手機の後ろに占有し続けるというのは至難の業だ。




俺とメリアたちは参加していた合同ミーティングが終わり、基地全体が見渡せる司令部ビル屋上に特設したテントに来ていた。
ここに来た後すぐに空軍側が動き始めていた。
目の前に見える広大な北・南滑走路(27L/09R・27R/09L)上にはすでにぎっしりと戦闘機が並び、滑走路に航空機の行列ができていた、その後一斉に滑走路をタキシングし始めたこのことをアメリカ空軍ではエレファント・ウォークというらしい。
  エレファント・ウォークとは滑走路を航空機がタキシングしながら行進することで、有事の際の航空団が即応体制とるときや、保有する航空機の能力の誇示をする、一種のデモンストレーションのことだ。
 両滑走路に参加する全航空機が並んだ光景は圧巻で、思わず「おおっ」と声を漏らしてしまった。
 
 並び終わりエンジンチェック他の確認が済んだ後、戦闘に並んでいた機体から順番に次々と離陸を開始した。
 ちょうど俺の真向かいの方向から轟音とともに飛んでくる姿は感動の一言だろう、この時に脳裏にはとあるアクション映画の主題歌が流れだしていた(わかる人はわかるよね?)。

 飛び立っていった順に戦闘機は基地上空でウォーミングアップとおそらく俺たちや軍上層部に対するアピールもかねて急上昇や急旋回などアクロバット飛行を披露してくれた、中でも特に第2・4航空団所属のF-22は“コブラ”とよばれる、高度を変えずに機体姿勢を急激にピッチアップ(機首を上方に向けること)した後また水平姿勢に戻る空中機動のことで、これはF-22のように高度な失速機動特性を持つ機種にかぎられる。
その後南側上空で異機種大編隊を組むために集合していた、すべての機体が編隊を組み終わるときれいにダイアモンド型の編隊が組まれ、そのままの状態で俺らがいるビルの上空をフライパスしていった。

 空軍機すべてが訓練空域へと向かってから3分後、海軍機は西滑走路(18/36)から続々と離陸をしていった。
 海軍機はすでにここに来るまでに編隊飛行訓練や模擬戦を行っていたので悠々と訓練空域に向けて飛び去って行った。

話は少しそれるが今後この空軍基地には空軍の中心的な役割を果たしてもらおうと考えているので、戦闘機部隊の増設とF-35Aの配備・管理部門の増設・後方支援部隊配備等々を行っていく予定だ。
しかし、これでは手狭になると思うので、空港の北側に第四(27NL/09NR)・第五(27NR/09NL)滑走路を増設しようと思う。
さらに、万が一滑走路が使用不能に陥っても離陸可能にするため地下から地上に向けた離陸専用の半地下滑走路を6か所建設し、これにともない地下に整備施設や地下指令室、各種補給物資運搬用の地下鉄も進めていく。
 これだけに限らず別の場所にも空軍基地を建設したい。





 作戦に参加する全航空機が飛び立った後、俺とメリアと各軍高官たちは基地屋上に設置されたモニター画面で模擬戦を見守ることにした。
 画面上右には空軍機72機が赤く表示され、左には海軍機60機が青く表示されていた。
 戦闘空域は基地より北に30㎞離れた位置の高度2000m~12000mの場所で行う。

 「これより模擬戦が開始されます」
 真剣な面持ちで戦闘開始を伝えてきたのは空軍大臣のエリカだった。
 今、彼女は重要な役職を任されているという重圧と、俺と姉であるメリアが見ているという緊張感によって支配されていた。

 その言葉とともに、画面上に表示されている赤と青の機体アイコンが動き始めていた。

 お互いにまずはトップスピードを出し急接近していった。

 先陣を切ったのは空軍第2航空団のF-22だ。
 第2航空団所属機は海軍側の機体を視認してすぐブレイク(編隊を解除し散開すること)し各々の指定された相手機に向かっていった。
 これに気付いたはずの第一一戦闘攻撃飛行隊のF-14Dは回避行動をとることもせず反撃に移ろうともせず、むしろアフターバーナーを吹かし第2航空団所属機を追い越し後方へと通り過ぎて行った。
 
 この行動に驚いた第2航空団所属機は混乱してしまいそのおかげで各機バラバラになってしまった。
 それを好機と見た第一二戦闘攻撃飛行隊(F/A-18)は相手一機に対して二機で攻撃を仕掛けていった。
 しかし、元々の運動性能が高いF-22はF/A-18の攻撃をサラリとかわし逆に後ろをとりキルコールをしていた。

 一方、第一一戦闘攻撃飛行隊はアフターバーナーで第二航空団より後ろにいるとみられる第三航空団(F-2)を自分たちの高度より1000m低い位置にいるのを発見していた。
 第3航空団はきれいに編隊を組んで飛んでいてこちらに気付いてはいないようだったので、第一一戦闘攻撃飛行隊は急降下を仕掛けた。

 第一一戦闘攻撃飛行隊が急降下を開始したとたん、今までいなかった第1航空団(F-15SE)が彼らの上空から現れこちらも急降下を始めていた。
 そして第一一戦闘攻撃飛行隊のことをレーダーでばっちりと動きを追っていた第3航空団は急上昇をして攻撃を仕掛けた。

 これには第一一戦闘攻撃飛行隊はさすがに逃げるタイミングも立て直す隙もなく一気に撃墜判定を受けその数を減らしていった。
 第1・3航空団のコンビネーションと戦術によって第一一戦闘攻撃飛行隊すべてが撃墜判定を受け全滅した。

 のこる第一二戦闘攻撃飛行隊は最初、機体性能差もあって多少被害を受けていたが、今は互角の戦いに持ち込んでいた。
 しかし、第一一戦闘攻撃飛行隊が全滅したことによってほぼ無傷の第1・3航空団がこちら側に参戦してきたことによって、それまで互角に戦っていたのがウソのように簡単に瓦解していった。

 
戦闘開始から5分後、モニターは赤一色になっていた――――。

 もし最初に、突出してきた第2航空団を一気にたたいていれば海軍側の有利のまま進んだが、それに構わず第3航空団のみを狙いに行ったからだ。
 なぜ、この第3航空団を集中狙いしたのかというと、この第3航空団のみ訓練時間が短く練度が低いだろうという見立てがあったのでその弱い部分からたたいてしまおうというのが理由だ。
 これを空軍側は逆手に取り、この弱い部分を狙ってくることを見越してここにやってくるであろう相手機を戦闘空域ギリギリの11000㎞で待機していた第1航空団が急降下をかけて奇襲しようと考えていたのであった。
 要は上下からの挟み撃ちをしようということだ。


 結果が出終わり、全機に撤収命令が出た。
 模擬戦は空軍側の圧倒的勝利で幕を閉じた。

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