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2章 少女の覚醒
017 東地区
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「ここが東地区か、確かにさっきまでと空気が変わったな、それに凄く注目されている様な気がする」
「貴方の鎧は目立つもの、仕方ないわよ、前にも聞いたけど鎧を脱ぐ事は出来ないの?」
「どうしても…って訳じゃないけど出来るだけ脱ぎたくは無いんだ、あまりにも聞き込みの邪魔になる様だったら少し距離を取るよ」
「大丈夫じゃないか?東地区で聞き込みをするなら荒事は避けられないぜ、むしろクロスの鎧を見てチンピラが絡んで来ないだけマシってもんさ」
トロワーの言った様に先程から俺の姿を見てそそくさと逃げていくガラの悪い連中が何組もいた、もしあの連中全員が絡んで来ていたらかなりの時間を使う羽目になっていただろう。
「そうですね、どうせ連中がまともに話を聞いてくれるとは思えません、適当な嘘を吐かれて情報料を払えとか言ってくるのが関の山でしょう」
「って言ってる傍からお客さんが来たみたいよ、まずはこの連中に話を聞いてみるとしましょう」
ヘルメット内のレーダーモニターにこちらへ近づいてくる生体反応を確認できた、東地区に入って俺達に近づいてくる人間は初めてだな。
「ギャハハハ!マジで甲冑なんて着込んでやがる!おい、そこのテメェ、そんな事して威嚇してるつもりか?」
「たまにいるんだよな、お前みたいに見掛け倒しのバカが、そんな格好してるって事はこの辺りがどんな場所か知っているんだろ?鎧を着ていたら絡まれ無いと考えていたんだろうけどアテが外れて残念だったな」
「おい!見てみろよ!こいつ生意気にも女を連れてやがるぜ、しかも上玉だ、最近金が無くって女を買えないから溜まっていたんだよ、おい、嬢ちゃん、俺と気持ちいい事しようぜ?」
絡んできたチンピラの1人がアンの肩へ手を回す、止めようと思ったがトロワーに制止された、アンはトロワーと何やらアイコンタクトを取っている、考えがあるみたいだ。
「あら?そんなに私は魅力的?言っておくけど私はヤられるよりヤる方が好きなの、いいかしら?」
アンがチンピラの胴に腕を回し抱き着く様な体制になった、何を考えてるんだ、色仕掛けで情報を聞き出すつもりなのだろうか。
「へへへ…積極的な嬢ちゃんだな、別に俺は構わねぇぜェェェェ!!!ぐ!ぐるしいぃぃ!離せェ!離しやがれぇ!」
「何よ?誘ってきたのはそっちじゃない?私達ある女の子を探してるの、貴方達の知っている事を素直に教えてくれたら離してあげてもいいわよ」
アンの両腕がチンピラを締め上げる、あの細腕でどうしてこんなパワーをだせるのだろうか。
「このアマ!仲間を離しやがれ!」
「そうはさせるかよ!お前らの知ってる事を話しやがれ!」
チンピラの仲間が剣を抜きアンの背後から斬りかかるがトロワーがそれを防いだ、チンピラの剣はトロワーの抜いた剣に弾かれクルクルと宙を舞う。
「どうだ?話す気になったか?仲間の背骨が折れてしまうぞ、ウチのアンは馬鹿力だから少し力の加減を間違うとお前の仲間は一生ベッドの上で過ごす事になる」
剣を弾かれ倒れたチンピラの眼前に剣を突きつけてトロワーが話し掛ける、初めてトロワーの剣術を見たが中々の物だ、流石はゴーホンの若手ナンバーワンパーティのリーダーだな。
「ちょっと!誰が馬鹿力だって!?聞こえてるわよ!覚えてなさい、今度新しい技の実験台になってもらうからね!」
「イデェェ!話す!話すから!辞めてくれ!背骨が折れる!折れちまぅ!」
アンにベアハッグを極められたチンピラが降参の意思を示した、スケベ心がヤツの命取りになった様だ。
「ゲフッ…ハァ…ハァ…し…死ぬかと思った…」
「さぁ話して貰おうかしら、最近手配書に書かれている誘拐団の事なんだけど貴方達ヤツらの事を何か知らない?」
「ゆ…誘拐団?なんの事か分からねぇな」
チンピラの目が泳いでいる、分かりやすいヤツだな、この男は何かを知っている。
「そう…もう少し痛い目に遭わないと話してくれないみたいね、腕と脚折られるならどっちがいいかしら?」
ポキポキと指を鳴らしながらアンが男に迫る、作った笑顔が逆に怖い、男は座ったまま後ずさりアンから距離を取る、まだ先程のダメージが残っているのだろう。
「わ…わかった!言う!言うよ!その代わり俺達が話したって事は内緒にしといてくれ、バレたら連中に殺されちまう」
「良いわ、約束してあげる、知ってる事を話して頂戴」
「あぁ…アイツらは俺達みたいな帝国から逃げてきた人間じゃねぇ、現役の帝国の兵士だ」
「なんだと?どう云うことだ、現役の兵士が何故こんな犯罪を犯す?目的は何だ?」
俺は倒れた男の胸ぐら掴む、現役の兵士が他国で人攫いなんてバレれば国と国との問題に発展する。
「そこまでは知らねぇ、本当だ、ただエスァール王国に知られたくない情報を持っている人間を攫っているって噂だ、あと暴走した下っ端が女を攫ってるって話も聞いた事がある」
「そうか…それで連中の根城は知っているのか?大人しく話せば解放してやる」
「この通りの突き当たりにある倉庫が連中の根城だ、物騒な連中だから東地区の住民でも滅多にあの周辺に近寄らねぇ、それにしても…へへっ、アンタが探してるのは確か女だって言っていたな、急いだ方がいいぜ」
胸ぐらを掴まれた男の顔が下卑た笑顔になる、一体何が残念なのだろうか。
「連中は俺達と違って女な扱いが雑だからな、今頃子供の産めない体になってるかも知れないぜ…ヘブッ!?」
「余計な事は言わなくていいの、クロス、急ぎましょう、この通りの突き当たりにある倉庫だったわね」
男はアンに顔を蹴られて意識を失った、もうこのチンピラ達に用は無い、男の言っていた話が本当だとローラの身が危ない、急がなければ。
「貴方の鎧は目立つもの、仕方ないわよ、前にも聞いたけど鎧を脱ぐ事は出来ないの?」
「どうしても…って訳じゃないけど出来るだけ脱ぎたくは無いんだ、あまりにも聞き込みの邪魔になる様だったら少し距離を取るよ」
「大丈夫じゃないか?東地区で聞き込みをするなら荒事は避けられないぜ、むしろクロスの鎧を見てチンピラが絡んで来ないだけマシってもんさ」
トロワーの言った様に先程から俺の姿を見てそそくさと逃げていくガラの悪い連中が何組もいた、もしあの連中全員が絡んで来ていたらかなりの時間を使う羽目になっていただろう。
「そうですね、どうせ連中がまともに話を聞いてくれるとは思えません、適当な嘘を吐かれて情報料を払えとか言ってくるのが関の山でしょう」
「って言ってる傍からお客さんが来たみたいよ、まずはこの連中に話を聞いてみるとしましょう」
ヘルメット内のレーダーモニターにこちらへ近づいてくる生体反応を確認できた、東地区に入って俺達に近づいてくる人間は初めてだな。
「ギャハハハ!マジで甲冑なんて着込んでやがる!おい、そこのテメェ、そんな事して威嚇してるつもりか?」
「たまにいるんだよな、お前みたいに見掛け倒しのバカが、そんな格好してるって事はこの辺りがどんな場所か知っているんだろ?鎧を着ていたら絡まれ無いと考えていたんだろうけどアテが外れて残念だったな」
「おい!見てみろよ!こいつ生意気にも女を連れてやがるぜ、しかも上玉だ、最近金が無くって女を買えないから溜まっていたんだよ、おい、嬢ちゃん、俺と気持ちいい事しようぜ?」
絡んできたチンピラの1人がアンの肩へ手を回す、止めようと思ったがトロワーに制止された、アンはトロワーと何やらアイコンタクトを取っている、考えがあるみたいだ。
「あら?そんなに私は魅力的?言っておくけど私はヤられるよりヤる方が好きなの、いいかしら?」
アンがチンピラの胴に腕を回し抱き着く様な体制になった、何を考えてるんだ、色仕掛けで情報を聞き出すつもりなのだろうか。
「へへへ…積極的な嬢ちゃんだな、別に俺は構わねぇぜェェェェ!!!ぐ!ぐるしいぃぃ!離せェ!離しやがれぇ!」
「何よ?誘ってきたのはそっちじゃない?私達ある女の子を探してるの、貴方達の知っている事を素直に教えてくれたら離してあげてもいいわよ」
アンの両腕がチンピラを締め上げる、あの細腕でどうしてこんなパワーをだせるのだろうか。
「このアマ!仲間を離しやがれ!」
「そうはさせるかよ!お前らの知ってる事を話しやがれ!」
チンピラの仲間が剣を抜きアンの背後から斬りかかるがトロワーがそれを防いだ、チンピラの剣はトロワーの抜いた剣に弾かれクルクルと宙を舞う。
「どうだ?話す気になったか?仲間の背骨が折れてしまうぞ、ウチのアンは馬鹿力だから少し力の加減を間違うとお前の仲間は一生ベッドの上で過ごす事になる」
剣を弾かれ倒れたチンピラの眼前に剣を突きつけてトロワーが話し掛ける、初めてトロワーの剣術を見たが中々の物だ、流石はゴーホンの若手ナンバーワンパーティのリーダーだな。
「ちょっと!誰が馬鹿力だって!?聞こえてるわよ!覚えてなさい、今度新しい技の実験台になってもらうからね!」
「イデェェ!話す!話すから!辞めてくれ!背骨が折れる!折れちまぅ!」
アンにベアハッグを極められたチンピラが降参の意思を示した、スケベ心がヤツの命取りになった様だ。
「ゲフッ…ハァ…ハァ…し…死ぬかと思った…」
「さぁ話して貰おうかしら、最近手配書に書かれている誘拐団の事なんだけど貴方達ヤツらの事を何か知らない?」
「ゆ…誘拐団?なんの事か分からねぇな」
チンピラの目が泳いでいる、分かりやすいヤツだな、この男は何かを知っている。
「そう…もう少し痛い目に遭わないと話してくれないみたいね、腕と脚折られるならどっちがいいかしら?」
ポキポキと指を鳴らしながらアンが男に迫る、作った笑顔が逆に怖い、男は座ったまま後ずさりアンから距離を取る、まだ先程のダメージが残っているのだろう。
「わ…わかった!言う!言うよ!その代わり俺達が話したって事は内緒にしといてくれ、バレたら連中に殺されちまう」
「良いわ、約束してあげる、知ってる事を話して頂戴」
「あぁ…アイツらは俺達みたいな帝国から逃げてきた人間じゃねぇ、現役の帝国の兵士だ」
「なんだと?どう云うことだ、現役の兵士が何故こんな犯罪を犯す?目的は何だ?」
俺は倒れた男の胸ぐら掴む、現役の兵士が他国で人攫いなんてバレれば国と国との問題に発展する。
「そこまでは知らねぇ、本当だ、ただエスァール王国に知られたくない情報を持っている人間を攫っているって噂だ、あと暴走した下っ端が女を攫ってるって話も聞いた事がある」
「そうか…それで連中の根城は知っているのか?大人しく話せば解放してやる」
「この通りの突き当たりにある倉庫が連中の根城だ、物騒な連中だから東地区の住民でも滅多にあの周辺に近寄らねぇ、それにしても…へへっ、アンタが探してるのは確か女だって言っていたな、急いだ方がいいぜ」
胸ぐらを掴まれた男の顔が下卑た笑顔になる、一体何が残念なのだろうか。
「連中は俺達と違って女な扱いが雑だからな、今頃子供の産めない体になってるかも知れないぜ…ヘブッ!?」
「余計な事は言わなくていいの、クロス、急ぎましょう、この通りの突き当たりにある倉庫だったわね」
男はアンに顔を蹴られて意識を失った、もうこのチンピラ達に用は無い、男の言っていた話が本当だとローラの身が危ない、急がなければ。
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