45 / 262
0000
第0045話 くっきりした輪郭
しおりを挟む
秋葉は無気味に歩きながら、林雪姫が怒って帰った後のことを考えていた。
あの紫髪の娘め、ビル内でそんな騒動を起こしたせいで、今こうして一人で家へ向かっているのだ。
自分が雪姫の手を引いていたはずなのに。
前方から車が近づき、横付けになって止まった。
窓越しに美しい顔が現れ、「くそやつ、乗ってくれよ」と憤りを込めた声がした。
「雪姫……」秋葉は驚きの表情を見せた。
乗り込むと副席で向き直ると、雪姫は普段通りの顔をしている。
「怒ってないのか?」
「この件がおかしい気がするわ。
あの娘が君を陥れようとしているのかもしれない。
君が江陽に来てまだ一週間も経たないのに、妊娠している相手と付き合っているなんて……」
「雪姫は賢いわね!」
秋葉が安堵した。
「あの娘は確かに君を陥けようとしているのよ」
「なぜそんなことをするのかしら?」
雪姫が首を傾げた。
「こうなった経緯を詳しく話すわ。
楚雲萱との因縁についてね……」秋葉が詳細に説明すると、雪姫は噴き出して言った。
「この子も鋭いわね、君を陥れるためにはこんな手口を使うなんて」
「彼女は君と付き合っていると思ってのことよ」
「あらっ!」
雪姫が驚いて頬を染めた。
「どうして? 君はまだ子供でしょ。
私は君より数年上なのよ。
誰がそんな馬鹿なことをするでしょう? それにあの日、私たち二人が手を繋いでいたのを忘れたのかしら」
秋葉が笑った。
「私の顔は老けて見えるわね。
あなたは実際よりも二歳ほど若く見えていて……それに雪姫さん、あの時私たち二人が手を繋いでいたことを覚えてるでしょう?」
雪姫も頬を染めながら首を横に振った。
「ああ、あの娘は本当に誤解していたのね……」その目には申し訳なさが浮かんでいた。
「秋葉、ごめんなさい。
私も君を疑ってしまったわ」
「構わないわよ。
それだけ分かってくれればいいの。
雪姫さん、お腹の痛みはどう?」
「少し痛いわ」
「私が手当てしてあげようか?」
雪姫は頬がさらに赤くなりながらも反対しなかった。
「あらまあ……でも秋葉さん、あなたは医者でしょう? それにあの時二人で手を繋いでいたのだから、もう一度くらい構わないわよ」
返事がないのは同意した証拠だ。
秋葉は満足げに彼女の滑らかな手を握り、嬉しそうな表情になった。
「雪姫さん、お願いがあるわ」
「言ってみて。
できる範囲でね」
「私の病気を完全に治してほしいの」
「いいわよ。
鍼灸と薬湯の両方を使うから、無事なら半月後には完治するでしょう。
その後は痛みを感じることはないはずよ」
雪姫が喜び、「そうなの? それじゃ帰って来てちょうだい! 秋葉さん、私に鍼灸をして」
秋葉が手を離し、「行こうか」と言った。
二十数分後、マンションに戻ると小蓮が驚きの目で秋葉を見上げ、「わあっ! 秋葉さんったら格好良すぎよ! まるで別人みたいじゃない?」
秋羽は彼女に言われて少し恥ずかしくなった。
「そんなことないよ、ただ服を替えただけだ」
「分かったわ、前の服が君を汚したんだからね。
今はもう凄く立派で、都会の若者と変わらないわ」小蓮は嬉しそうに言った
林雪珊も笑って、「そうよ秋羽は結構カッコいいのよ」
秋雨が髪をかきむしりながら、「冗談は止めて……雪さん、あなたはどこで鍼灸を受けているのかしら? あそこへ行ってすぐ休んで」
「そうだわ、私の部屋に来て」
小蓮が不思議そうに訊ねた。
「えっ、秋羽君も鍼灸ができるの?」
秋羽は頷いた。
「うん、医者を学んだことがある」
小蓮が満面の笑みで、「そうなの! なんて素晴らしいことでしょう。
まさかあなたはまだ小さな医者さんだったとは……病気になったらすぐに呼んでよ」
「構わないわ雪さんまずは階段を上がって。
私の部屋に鍼灸セットがあるから取りに行くわ」
秋羽が視線を意図せず林雪珊のしなやかな体に向けたとき、内心で期待感が込み上げてきた
「分かりました」
林雪珊が階段口へ向かうと秋羽は自分の部屋に戻り、手に持ったバッグを床に置き、タンスを開けた。
中から古びた旅行袋を取り出し、ジッパーを開けると中には無数の小物がごちゃついていた。
小さな磁器瓶や紙包み、変わった形の弓矢、黄色く変色した古本などが散りばめられていた
秋羽は掌サイズの鍼灸セットを手に取り、旅行袋のジッパーを閉じてタンスに戻し、部屋から出て三階へ向かった
三階には林雪珊と夏蘭が住む二つの寝室があり、それぞれに専用トイレがあった。
さらに衣装室とジムも設けられていた
衣装室はまるで高級ブランドの一角のように、最新ファッションの服や帽子・靴などが溢れんばかりに並んでいた。
全てが名品で、二人の姫君たちが着飾るためのものだった
ジムにはランニングマシンや腹筋台、漕ぎ足し器などがあり、外出せずに運動できるようになっていた。
もちろん林雪珊と夏蘭専用で他人は入れない仕組みだった
三階は普段誰も上がらない場所で特に夜間は静かだったため、この子は気楽に着ていた。
黒い半袖のブラウスを羽織り、その下には何も着ていなかった。
ふっくらとした胸元が丸みを帯びていて、薄手の布地から乳白色の隆起が透けて見えた。
短めの黒い直角パンツからは長い脚が伸びており、汗で光る細かい水滴が肌に輝きながら、若々しい魅力を放ち出していた
廊下を歩く夏蘭はタオルで顔を拭きながら寝室へ向かっていた。
そのとき秋羽が三階に到着し、前方の薄着の少女を見かけたが、彼女のタオルが顔を隠しているため誰かと判別できなかった。
それが重要でもなく、彼の視線はその若々しい肉体に引き寄せられていた。
初めてこんなにも詳細に見ることがあって、息も止まりそうだった。
白い……女性器はまるで肉まんのようにふっくらとしているのか……と秋羽は思った
夏蘭がタオルを下ろしたとき、目の前に男の子が一人立っているのに気づき、慌てて両手を胸の前で組み合わせて叫んだ。
「なにやねん! その目ェ! 騷いもの! 何考えてるのよ!」
あの紫髪の娘め、ビル内でそんな騒動を起こしたせいで、今こうして一人で家へ向かっているのだ。
自分が雪姫の手を引いていたはずなのに。
前方から車が近づき、横付けになって止まった。
窓越しに美しい顔が現れ、「くそやつ、乗ってくれよ」と憤りを込めた声がした。
「雪姫……」秋葉は驚きの表情を見せた。
乗り込むと副席で向き直ると、雪姫は普段通りの顔をしている。
「怒ってないのか?」
「この件がおかしい気がするわ。
あの娘が君を陥れようとしているのかもしれない。
君が江陽に来てまだ一週間も経たないのに、妊娠している相手と付き合っているなんて……」
「雪姫は賢いわね!」
秋葉が安堵した。
「あの娘は確かに君を陥けようとしているのよ」
「なぜそんなことをするのかしら?」
雪姫が首を傾げた。
「こうなった経緯を詳しく話すわ。
楚雲萱との因縁についてね……」秋葉が詳細に説明すると、雪姫は噴き出して言った。
「この子も鋭いわね、君を陥れるためにはこんな手口を使うなんて」
「彼女は君と付き合っていると思ってのことよ」
「あらっ!」
雪姫が驚いて頬を染めた。
「どうして? 君はまだ子供でしょ。
私は君より数年上なのよ。
誰がそんな馬鹿なことをするでしょう? それにあの日、私たち二人が手を繋いでいたのを忘れたのかしら」
秋葉が笑った。
「私の顔は老けて見えるわね。
あなたは実際よりも二歳ほど若く見えていて……それに雪姫さん、あの時私たち二人が手を繋いでいたことを覚えてるでしょう?」
雪姫も頬を染めながら首を横に振った。
「ああ、あの娘は本当に誤解していたのね……」その目には申し訳なさが浮かんでいた。
「秋葉、ごめんなさい。
私も君を疑ってしまったわ」
「構わないわよ。
それだけ分かってくれればいいの。
雪姫さん、お腹の痛みはどう?」
「少し痛いわ」
「私が手当てしてあげようか?」
雪姫は頬がさらに赤くなりながらも反対しなかった。
「あらまあ……でも秋葉さん、あなたは医者でしょう? それにあの時二人で手を繋いでいたのだから、もう一度くらい構わないわよ」
返事がないのは同意した証拠だ。
秋葉は満足げに彼女の滑らかな手を握り、嬉しそうな表情になった。
「雪姫さん、お願いがあるわ」
「言ってみて。
できる範囲でね」
「私の病気を完全に治してほしいの」
「いいわよ。
鍼灸と薬湯の両方を使うから、無事なら半月後には完治するでしょう。
その後は痛みを感じることはないはずよ」
雪姫が喜び、「そうなの? それじゃ帰って来てちょうだい! 秋葉さん、私に鍼灸をして」
秋葉が手を離し、「行こうか」と言った。
二十数分後、マンションに戻ると小蓮が驚きの目で秋葉を見上げ、「わあっ! 秋葉さんったら格好良すぎよ! まるで別人みたいじゃない?」
秋羽は彼女に言われて少し恥ずかしくなった。
「そんなことないよ、ただ服を替えただけだ」
「分かったわ、前の服が君を汚したんだからね。
今はもう凄く立派で、都会の若者と変わらないわ」小蓮は嬉しそうに言った
林雪珊も笑って、「そうよ秋羽は結構カッコいいのよ」
秋雨が髪をかきむしりながら、「冗談は止めて……雪さん、あなたはどこで鍼灸を受けているのかしら? あそこへ行ってすぐ休んで」
「そうだわ、私の部屋に来て」
小蓮が不思議そうに訊ねた。
「えっ、秋羽君も鍼灸ができるの?」
秋羽は頷いた。
「うん、医者を学んだことがある」
小蓮が満面の笑みで、「そうなの! なんて素晴らしいことでしょう。
まさかあなたはまだ小さな医者さんだったとは……病気になったらすぐに呼んでよ」
「構わないわ雪さんまずは階段を上がって。
私の部屋に鍼灸セットがあるから取りに行くわ」
秋羽が視線を意図せず林雪珊のしなやかな体に向けたとき、内心で期待感が込み上げてきた
「分かりました」
林雪珊が階段口へ向かうと秋羽は自分の部屋に戻り、手に持ったバッグを床に置き、タンスを開けた。
中から古びた旅行袋を取り出し、ジッパーを開けると中には無数の小物がごちゃついていた。
小さな磁器瓶や紙包み、変わった形の弓矢、黄色く変色した古本などが散りばめられていた
秋羽は掌サイズの鍼灸セットを手に取り、旅行袋のジッパーを閉じてタンスに戻し、部屋から出て三階へ向かった
三階には林雪珊と夏蘭が住む二つの寝室があり、それぞれに専用トイレがあった。
さらに衣装室とジムも設けられていた
衣装室はまるで高級ブランドの一角のように、最新ファッションの服や帽子・靴などが溢れんばかりに並んでいた。
全てが名品で、二人の姫君たちが着飾るためのものだった
ジムにはランニングマシンや腹筋台、漕ぎ足し器などがあり、外出せずに運動できるようになっていた。
もちろん林雪珊と夏蘭専用で他人は入れない仕組みだった
三階は普段誰も上がらない場所で特に夜間は静かだったため、この子は気楽に着ていた。
黒い半袖のブラウスを羽織り、その下には何も着ていなかった。
ふっくらとした胸元が丸みを帯びていて、薄手の布地から乳白色の隆起が透けて見えた。
短めの黒い直角パンツからは長い脚が伸びており、汗で光る細かい水滴が肌に輝きながら、若々しい魅力を放ち出していた
廊下を歩く夏蘭はタオルで顔を拭きながら寝室へ向かっていた。
そのとき秋羽が三階に到着し、前方の薄着の少女を見かけたが、彼女のタオルが顔を隠しているため誰かと判別できなかった。
それが重要でもなく、彼の視線はその若々しい肉体に引き寄せられていた。
初めてこんなにも詳細に見ることがあって、息も止まりそうだった。
白い……女性器はまるで肉まんのようにふっくらとしているのか……と秋羽は思った
夏蘭がタオルを下ろしたとき、目の前に男の子が一人立っているのに気づき、慌てて両手を胸の前で組み合わせて叫んだ。
「なにやねん! その目ェ! 騷いもの! 何考えてるのよ!」
4
あなたにおすすめの小説
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
元暗殺者の俺だけが、クラスの地味系美少女が地下アイドルなことを知っている
甘酢ニノ
恋愛
クラス一の美少女・強羅ひまりには、誰にも言えない秘密がある。
実は“売れない地下アイドル”として活動しているのだ。
偶然その正体を知ってしまったのは、無愛想で怖がられがちな同級生・兎山類。
けれど彼は、泣いていたひまりをそっと励ましたことも忘れていて……。
不器用な彼女の願いを胸に、類はひまりの“支え役”になっていく。
真面目で不器用なアイドルと、寡黙だけど優しい少年が紡ぐ、
少し切なくて甘い青春ラブコメ。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる