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第0210話 道行
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校内では当然ながら校長が一番だが、秋羽は口を開けば罵倒するという生徒の横柄さは尋常でない。
「お前は学生か?教師の太ももを触るなど、何様な振る舞いだ。
道徳に欠ける……」
楊徳山の顔が鉄青になり、怒鳴りつけた。
秋羽は鼻をつまむように反論した。
「道徳なんか聞けないぜ。
お前が大根おろしで事務室でヤラレてるとき、『倫理』って口にしたのか?」
醜態を晒された楊徳山は全身が震え、心の中で罵倒したくなるほどだった。
彼は「不可解だ」と言い残してドンと扉を閉め、慌てて去った。
歩きながら自分をなだめるようにつぶやいた。
「我慢しろよ。
待っていれば機会が来るさ。
保安班に頼んであの小悪党を正々堂々と叩いてやる」
事務室では葉惜平が震える手で掌を擦り合わせ、六神無閑の様子だった。
「どうしよう……校長に嫌われたら、きっと復讐するわ。
このままじゃ……」
その好機だと思った秋羽は立ち上がり、思い切って彼女を抱きしめた。
優しい声で囁いた。
「姐さん、大丈夫だよ。
私がいるから誰も傷つけられない」
決然とした言葉と安心感のある胸に包まれたことで葉惜平の心が落ち着いてきた。
頬を染めながら告げた。
「うん……怖くないわ」
次第に異様な感覚が全身を駆け巡り、彼女は漂っている小船のように温かい港へと辿り着いたようだった。
数分後、葉惜平は秋羽から離れて顔を見つめた。
その目には賞賛の光があった。
「さっきの君の姿は本当に男らしいわ」
秋羽が笑った。
「姐さんが初めて気づいたのかと思ってたよ。
私の才能を埋もれさせてるなんて、この世の理不尽だぜ。
あの老害は無視して、治療に集中しようよ」
彼はドアを反上した。
「こうすれば誰かが邪魔に入れないからね」
二人は椅子に座り直し、葉惜平は自動的にスカートを上げた。
頬を赤く染めながら囁いた。
「始めて……」
「ええ」
秋羽も遠慮なく両手を滑らせた。
その触覚が電流のように全身を駆け巡り、彼女は我慢できずに声が出そうになった。
慌てて唇に指を噛みついて黙らせる。
その微かな動きを見咎めた秋羽は目を回した。
「姐さん、我慢せずに声に出していいんだよ。
これは気血が徐々に通じる反応だからね。
無理に耐え続けると後遺症が出るわ。
今はリラックスして出してみよう」
彼の言葉に背中を押されたのか、葉惜平は「んあ……」と艶めかしい低音を漏らした。
秋羽が一瞬身震いし、思わず股間が反応してしまう。
内心で驚きながら思った。
「天も地も、こんな呼び声ならまだしも……これが触るだけの結果だぜ。
もっと深入りしたらどうなるのか想像できないよ」
この艶やかなマッサージを続けているうちに葉惜平の両太腿は赤く染まっていった。
その頃になってようやく秋羽は本番の治療に移った。
金針を持って相手の足のツボへと向かう。
月経不調などという病気は患者にとっても悩み、医師にとっても厄介なものだ。
しかし秋羽にとっては単なる仕事だった。
「姐さん、これで終わりよ」
彼が言うと葉惜平は頬を染めながら笑った。
「ありがとうね……」
その言葉に秋羽の胸が軽やかに膨らんだ。
先ほど行った鍼灸治療で葉惜萍は両足が痺れ冷え切っていたが、その代わりに温かみが全身を包んでいた。
彼女はようやくスカートを下ろし、ため息混じりに言った。
「これで終わり?効果があるかどうか分からないわ」
秋羽は笑いながら答えた。
「来る日には分かるさ。
今日から毎月十七日に必ず来るようにする。
二十日には去る。
絶対にずれないよ。
もし一日でも遅れたら、お姉ちゃんの息子として一生面倒見る」
葉惜萍は噴き出しそうになりながら彼を軽く叩いた。
「そんな大言吐かないわ!このくらいの子供なら養えるけど……十七日が来ないならどうするつもり?」
「あはは、その時はお姉ちゃんに自由にやられても構わないさ」秋羽は頬を染めた葉惜萍を見つめながら思った。
この綺麗な女性の頬に浮かぶ赤みが何とも言えない
「見ないで!私の顔に花でも咲いたわけじゃないわよ?」
葉惜萍は目元に薄い雲が立ち込めるようにして抗議した。
「この子はまだ若いのに、そんな色っぽい目をして……」
秋羽は笑みを浮かべた。
「花より綺麗だよ。
お姉ちゃんは花よりもずっと美しい」
「うっせーよ!少なくとも私は君の先生なんだよ」葉惜萍はノキア5230という古めかしいスマホを取り出した。
「あんたは最新機種でしょう?恋人からもらったのかな?」
秋羽は頬を染めて答えた。
「ええ、ある姉さんから。
でもその関係は正当です」
「まあいいわ」葉惜萍も懐中電話を取り出した。
「私のスマホはもう何年使ってるか分からないけど……あんたのと比べたら明らかに古びてるわ」
「じゃあ取り替えようよ。
私にはこれで十分だ」
葉惜萍が驚いたように目を瞬いた。
「本当に?それだけ大事な機種なのに……」
秋羽は爽やかに笑った。
「お姉ちゃんなら構わないさ。
命までも差し出すんだから」
その言葉に葉惜萍は嬉しくなって頬を膨らませた。
「馬鹿ね!私の命なんて取れないわ。
将来の弟妹が怒るわよ。
スマホも交換する必要ないわ。
この古びたものと比べてあんたのはずっと綺麗だし……」
二人は互いの番号をメモし合った。
秋羽が言った。
「お姉ちゃん、もし楊徳山という悪党が何かやめてきたらすぐに連絡して」
葉惜萍は頷いた。
「分かったわ。
あんたの番号を緊急コールに設定するわ」
「そうだな……あと薬の処方箋も必要だよ。
低血圧と……」
「絶対に出すんじゃないわ!」
葉惜萍が慌てて制止した。
「それだけ書いてくれればいいんだから」
「ふふふ、言わないさ」秋羽は机上の筆記用具を取り出し、確信を持って薬の処方を書いた。
葉惜萍はそれを手に取りながら満足げに言った。
「医術に長けたお姉ちゃんの弟がいるなんて……」
「お前は学生か?教師の太ももを触るなど、何様な振る舞いだ。
道徳に欠ける……」
楊徳山の顔が鉄青になり、怒鳴りつけた。
秋羽は鼻をつまむように反論した。
「道徳なんか聞けないぜ。
お前が大根おろしで事務室でヤラレてるとき、『倫理』って口にしたのか?」
醜態を晒された楊徳山は全身が震え、心の中で罵倒したくなるほどだった。
彼は「不可解だ」と言い残してドンと扉を閉め、慌てて去った。
歩きながら自分をなだめるようにつぶやいた。
「我慢しろよ。
待っていれば機会が来るさ。
保安班に頼んであの小悪党を正々堂々と叩いてやる」
事務室では葉惜平が震える手で掌を擦り合わせ、六神無閑の様子だった。
「どうしよう……校長に嫌われたら、きっと復讐するわ。
このままじゃ……」
その好機だと思った秋羽は立ち上がり、思い切って彼女を抱きしめた。
優しい声で囁いた。
「姐さん、大丈夫だよ。
私がいるから誰も傷つけられない」
決然とした言葉と安心感のある胸に包まれたことで葉惜平の心が落ち着いてきた。
頬を染めながら告げた。
「うん……怖くないわ」
次第に異様な感覚が全身を駆け巡り、彼女は漂っている小船のように温かい港へと辿り着いたようだった。
数分後、葉惜平は秋羽から離れて顔を見つめた。
その目には賞賛の光があった。
「さっきの君の姿は本当に男らしいわ」
秋羽が笑った。
「姐さんが初めて気づいたのかと思ってたよ。
私の才能を埋もれさせてるなんて、この世の理不尽だぜ。
あの老害は無視して、治療に集中しようよ」
彼はドアを反上した。
「こうすれば誰かが邪魔に入れないからね」
二人は椅子に座り直し、葉惜平は自動的にスカートを上げた。
頬を赤く染めながら囁いた。
「始めて……」
「ええ」
秋羽も遠慮なく両手を滑らせた。
その触覚が電流のように全身を駆け巡り、彼女は我慢できずに声が出そうになった。
慌てて唇に指を噛みついて黙らせる。
その微かな動きを見咎めた秋羽は目を回した。
「姐さん、我慢せずに声に出していいんだよ。
これは気血が徐々に通じる反応だからね。
無理に耐え続けると後遺症が出るわ。
今はリラックスして出してみよう」
彼の言葉に背中を押されたのか、葉惜平は「んあ……」と艶めかしい低音を漏らした。
秋羽が一瞬身震いし、思わず股間が反応してしまう。
内心で驚きながら思った。
「天も地も、こんな呼び声ならまだしも……これが触るだけの結果だぜ。
もっと深入りしたらどうなるのか想像できないよ」
この艶やかなマッサージを続けているうちに葉惜平の両太腿は赤く染まっていった。
その頃になってようやく秋羽は本番の治療に移った。
金針を持って相手の足のツボへと向かう。
月経不調などという病気は患者にとっても悩み、医師にとっても厄介なものだ。
しかし秋羽にとっては単なる仕事だった。
「姐さん、これで終わりよ」
彼が言うと葉惜平は頬を染めながら笑った。
「ありがとうね……」
その言葉に秋羽の胸が軽やかに膨らんだ。
先ほど行った鍼灸治療で葉惜萍は両足が痺れ冷え切っていたが、その代わりに温かみが全身を包んでいた。
彼女はようやくスカートを下ろし、ため息混じりに言った。
「これで終わり?効果があるかどうか分からないわ」
秋羽は笑いながら答えた。
「来る日には分かるさ。
今日から毎月十七日に必ず来るようにする。
二十日には去る。
絶対にずれないよ。
もし一日でも遅れたら、お姉ちゃんの息子として一生面倒見る」
葉惜萍は噴き出しそうになりながら彼を軽く叩いた。
「そんな大言吐かないわ!このくらいの子供なら養えるけど……十七日が来ないならどうするつもり?」
「あはは、その時はお姉ちゃんに自由にやられても構わないさ」秋羽は頬を染めた葉惜萍を見つめながら思った。
この綺麗な女性の頬に浮かぶ赤みが何とも言えない
「見ないで!私の顔に花でも咲いたわけじゃないわよ?」
葉惜萍は目元に薄い雲が立ち込めるようにして抗議した。
「この子はまだ若いのに、そんな色っぽい目をして……」
秋羽は笑みを浮かべた。
「花より綺麗だよ。
お姉ちゃんは花よりもずっと美しい」
「うっせーよ!少なくとも私は君の先生なんだよ」葉惜萍はノキア5230という古めかしいスマホを取り出した。
「あんたは最新機種でしょう?恋人からもらったのかな?」
秋羽は頬を染めて答えた。
「ええ、ある姉さんから。
でもその関係は正当です」
「まあいいわ」葉惜萍も懐中電話を取り出した。
「私のスマホはもう何年使ってるか分からないけど……あんたのと比べたら明らかに古びてるわ」
「じゃあ取り替えようよ。
私にはこれで十分だ」
葉惜萍が驚いたように目を瞬いた。
「本当に?それだけ大事な機種なのに……」
秋羽は爽やかに笑った。
「お姉ちゃんなら構わないさ。
命までも差し出すんだから」
その言葉に葉惜萍は嬉しくなって頬を膨らませた。
「馬鹿ね!私の命なんて取れないわ。
将来の弟妹が怒るわよ。
スマホも交換する必要ないわ。
この古びたものと比べてあんたのはずっと綺麗だし……」
二人は互いの番号をメモし合った。
秋羽が言った。
「お姉ちゃん、もし楊徳山という悪党が何かやめてきたらすぐに連絡して」
葉惜萍は頷いた。
「分かったわ。
あんたの番号を緊急コールに設定するわ」
「そうだな……あと薬の処方箋も必要だよ。
低血圧と……」
「絶対に出すんじゃないわ!」
葉惜萍が慌てて制止した。
「それだけ書いてくれればいいんだから」
「ふふふ、言わないさ」秋羽は机上の筆記用具を取り出し、確信を持って薬の処方を書いた。
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