闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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第1004話 妖凰聖像

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緑色の炎がゆっくりと広がり、蓮座のように精巧に輝きながらも、その驚異的な美しさの裏側には破壊的な狂暴な力が潜んでいた。

炎が開く瞬間、光線は鋭く飛び出し、無数の視線の中で炎の中心を直撃した。

両者のエネルギーを持つ攻撃は、隕石のように激しく衝突し、強い光と緑色の輝きが死ぬほど絡み合い、その隙間から虚ろな空間に黒い細かい亀裂が広がった。

会場は静まり返り、炎と光線を凝視する人々の目には、予想外の爆発音よりもそのエネルギーの恐ろしさが感じられた。

炎はゆっくりと回転し、緑色の輝きで水晶のように映えながらも、光線の強烈な攻撃にも耐え、逆にその相互作用の中で光線の輝きが次第に薄らいだ。

対峙が続くにつれ空間の揺らぎは激しくなり、突然巨大な吸引力が発生し、地面の石や木片を吸い込み炎の中に飛び込ませた後、衝撃で粉々になった。

この波動は約2分間続いた。

光線の輝きが弱まり、ついに完全に消えた時、緑色の炎は変わらずゆっくりと回転していたが、その緑の色も以前ほど鮮やかではなくなっていた。

明らかに先ほどの相互作用で炎にも相当なエネルギーが消費されていた。

この恐怖の技の対決は、結局はその謎めいた炎が勝利を収めた。

観客席からは驚きの声が上がった。

風雷閣の風殺指の威力は有名だが、鳳清児がその力を発揮しても、蕭炎のこの不思議な炎に抑え込まれたのだ。

席上の鳳尊者は緊張していた体をほんの少し緩め、掌から風旋が消えていく。

炎を見つめる彼の目には驚きの色があった。

炎の中にある狂暴なエネルギーは、彼ですらも見逃せないほどだった。

「あの老人はその手は知らないはずだ。

蕭炎がどこで習ったのか? そしてなぜこんなに強力な技なのに、私は聞いたことがないのか?」

鳳尊者は首を傾げた。

それから雷尊者の方を見やると、顔に薄い笑みが浮かんだ。

「あの目高ぶる老人の目に留まったのも無理はない。

蕭炎の才能はかつての韓楓よりもずっと高いのだ」

「この男が清風の『殺鳳指』を受けたのか…」広場の端で、唐鷹と慕青鸚は交戦中の光線が消散する様子を見つめながら、驚きの表情を浮かべていた。

彼らはその威力を身をもって知っているため、この新たな登場人物・蕭炎の実力に舌を巻くしかない。

清風は空高く虚構し、彩り鮮やかな衣装がそのしなやかな身体を包み込む。

冷たい目線で下方の光跡を見据えながらも、彼女の表情には動揺の色は一筋にも映らない。

光跡が消えた瞬間、坑穴上空に浮かぶ緑色の蓮火が突然高速回転し、すると「と」一声、美しい緑色の炎の尾を引き連れて天高く飛び上がった。

その先端は清風に向かって疾走する。

蓮火が迫る中、清風は眉根を寄せた。

彼女の巨大な彩鳳は一羽の鳴き声で瞬時に彼女上空に現れ、七色の光の輪が体から広がり、清風を包み込む。

「ドン!」

と光輪が完成した直後、蓮火も到着。

爆発する炎の波は光輪の表面で炸裂し、その衝撃は花火のように四方八方に飛び散った。

巨大な爆発の余韻が残る中、七色の光輪は次第にひび割れを起こす。

やがてその強烈な力に耐え切れず、「バキッ!」

と一斉に破壊された。

光輪が崩れる瞬間、残り炎の衝撃は彩鳳に直撃した。

凄まじい鳴き声と共に巨大な鳥は空中を転がり、彩色の羽根が次々と散り落ちた。

彩鳳が消えると清風の姿が現れたが、彼女はまだ動けるようだ。

足で空を蹴り、残る炎の波から身を翻す。

しかし今回の戦闘では明らかに清風の方が劣勢で、頬にはさらに冷たい色が強調された。

「**」と呟くと掌から赤い光が迸り、彩鳳を包み込む。

その異様な光の中で鳥は急速に縮小し、最後は赤い光の塊となって清風の口元へ吸い込まれた。

赤い光を受け取ると彼女の身体が震え、背中に七色の羽根が広がり同時に気力が急上昇した。

その驚異的な成長は見る者を呆然とさせる。



鳳清えの気息が爆発的に高まるその時、広場に山路を登ってきた炎の姿が現れた。

眉根を寄せながら前方を見据えると、すぐに冷やかに笑みを浮かべ手印を急速に変化させる。

「天火三玄変!」

心の中で冷たく叫び声を上げると、炎が爆発的に湧き上がり、瞬時に縮小する。

その気息は鳳清えと同様に急激に上昇し、彼女が二星斗宗に達した直後には停止した。

この全力で天火三玄変を使った結果、ただの二星程度しか向上できなかったことに驚愕を覚える。

以前は斗皇層級でさえ三星まで簡単に跳ね上がっていたのに、今は二星にも届かず苦労している。

この差異は相当に大きいと悟った。

短い沈黙の後、炎は気付いた。

斗宗間の各段階の隔たりが斗皇より遥かに大きく、同じ秘術を用いても以前のような効果を得られないと。

鳳清えが二星向上できたのは、彼女の秘術の方が自分の不完全な天火三玄変よりも格段に優れているからだ。

「いずれにせよこの状況は待ったなし。

一刻も早く対策を講じるべきだ」

炎は空高く七彩の風翼を振る鳳清えを見上げた。

その背後に広がる鳳翼を見て、なぜか不思議と懐かしい感覚に囚われる。

その瞬間、鳳清えの青銀色の双眸が冷たくなった。

彼女の体から膨大な斗気を解放し、後方に巨大な黒い鳳鳥の虚像を形成する。

その鳳は漆黒で妖異な雰囲気を放ち、炎を見つめる瞳からは圧倒的な威圧感が降り注ぐ。

この圧力に天地間のエネルギーまで乱れ、広場外から驚愕の声が響く。

炎はその巨大な黒鳳の虚像に鋭い視線を向けた。

彼女もまた人間ではなく、むしろ魔獣本体であることにようやく気付いた。

そしてこの圧倒的な存在感を持つ魔獣本体は、炎がこれまで出会った中で初めてだった。

鳳清えの冷たい目が炎に注がれる。

彼女は玉指を軽く上げて炎を指し示し、凍えるような声で命令する。

「妖凰聖像 吞天納地!」

その喝を入れると、虚像の黒鳳が復活のように鳴き、巨大な翼を開いて十丈にも及ぶ烏흑光線を放つ。

その光は陨石のごとく炎に迫り来る。

炎はその包み込むような異様な黒い光を見詰めながら、眉根を寄せた。

突然、納戒内から不穏な振動を感じ取る。

それは玉瓶の中の青紅色血液が発しているものだった。

その数滴の血液を見て、炎は驚愕の表情を浮かべる。

そして鳳清えを見上げながら「天妖凰族の人間なのか?」

と思考する。



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