闘破蒼穹(とうはそうきゅう)

きりしま つかさ

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1400

第1400話 闘帝の負の感情

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光の塊の中には、黒い影が万丈を超える菩薩古樹の前に立っていた。

突然その影は菩薩古樹に攻撃を仕掛けた。

その攻撃に対して、菩薩古樹の内部からも恐ろしいエネルギーが溢れ出し、この凄まじい対決でさえも天地が崩壊した。

蕭炎は光の塊の中での激戦を見つめて驚愕し、菩薩古樹がかつて帝級強者と交戦していたことに驚いた。

光の塊の中で映像が加速し、最後に停止したのは黒い影が突如外から襲来する破壊的な風で撃ち抜かれた瞬間だった。

その衝撃で彼の体やこの天地さえも虚無へと消滅した。

「ふむ」

蕭炎は消えた黒い影を見つめ、突然現れた攻撃が帝級強者によるものだと悟った。

菩薩古樹と別の謎の帝級強者の連携で黒装帝級強者が粉砕されたのだ。

「二名の帝級」

蕭炎の顔が引きつった。

伝説に近い存在を今日ふたつも見たことに驚き、その圧倒的な至高の気配は彼の魂まで震わせていた。

光の塊の中で映像は黒い影の滅亡後も続いた。

虚無の中から黒い気流が湧き上がり、菩薩古樹の中に流れ込んだ。

それらの気流が入ったことで菩薩古樹にまつわり付いていた清浄な気味が陰冷さを帯びた。

その光景を見て蕭炎は一瞬硬直し、その後何か悟りを得るように考え始めた。

この黒い気流侵入後の菩薩古樹の雰囲気と、自分が莽荒古域で最初に見た時の印象が完全に一致していたのだ。

「プチ」

光の塊が暗くなり、無形の物体となって蕭炎の脳髄へと瞬時に飛び込んだ。

そこから特殊な情報流が広がり始めた。

蕭炎は目を閉じてその情報を消化し、しばらく経ってようやく開いた目には新たな理解が宿っていた。

これらの情報から多くのことを知ったのである。



眼前に広がる菩提古樹は、その存在年数を知る由もなかったが、少なくとも遠古の時代からこの地に根ざしていたことは確かだった。

しかし蕭炎が驚くべきことに、この古樹は完全な霊智を持たず、長い歳月の経過によってむしろ不完全な状態になっていた。

その原因は存在期間が長すぎることで、本来あるべき進化を阻まれていたからだ。

現在の姿は自主的な保護や反撃といった基本機能のみを備え、真の知性は欠けていた。

光の球の中に映し出された過去の情景は、非常に久遠な時代に身重の斗帝級戦士がこの古樹の霊体を強奪しようとした場面だった。

彼は傷を癒すためにはその霊力を必要とし、結果的に自身と対立する敵勢力と共に滅ぼされた。

しかし古樹もその過程で甚大な損傷を受け、かつて万丈に及んだ巨大な姿が現在千丈程度まで縮小されていた。

問題は、この戦士の死に際に残した怨恨や負い目が古樹の中に侵入し、長い年月を経てその霊性を蝕み始めたことだ。

これにより古樹の本来の知性は単純で善良なものだったが、現在は闇と冷酷さへと傾きつつあった。

この歪んだ霊性が生み出す幻覚は、邪悪な感情から自動的に形成されるもので、無数の強者がその中に迷い込んでしまった。

しかし蕭炎が手にした菩提子が古樹の記憶を呼び覚ましたことで、彼は二つの知性を持つことに気付いた。

一つは元来の純粋なもの、もう一つは戦士の怨恨によって歪んだものだった。

「貴方にはその邪悪な霊性を取り除いてほしいのですか?」

蕭炎が古樹を見つめながら問いかけると、「シャラッ!」

と木々が揺れ動いた。

これは同意を示す動作だ。

「ええ、それは斗帝級戦士の残した負い目です。

私の九星斗尊の力ではどうしようもありませんよ」蕭炎は苦笑着言った。

古樹でさえその影響に苦しんでいるのに、自分が関与すれば危険極まりないことを理解していた。

「シャラッシャラッ」と木々が再び揺れ動いた。



シャオヤンの言葉が途切れた直後、古木の中から新たな光球が現れた。

その光球に炎が宿り、一粒の菩提子が浮かび上がる。

炎は菩提子を溶かし、清気を生み出し、それが古木の体内へと吸収される。

すると菩提古村に漂っていた寒気が薄らいだ。

「不浄な感情を菩提子で浄化するのか?」

シャオヤンが驚きを見せる。

手にした斑剥りの菩提子を見ながら疑問を投げかける。

「これ一枚で足るのか?」

「ざらっ」と古木が揺れ、その体内から緑色の光点が舞い上がる。

シャオヤンの前に二十数個の晶莹な菩提子が浮かび上がり、彼は目を見開いた。

それらの純度は手元のものとは比べ物にならないほど高い。

「一、二十四顆門」(注:原文中の「門」は誤記と思われ、正確には「二十四個」と推測)

シャオヤンが視線を光点に走らせると、顔が引き攣った。

菩提子は菩提心ほどではないが、斗聖への進化率を向上させる。

外では珍しい存在だが、二十数個も眼前に並ぶと逃げ出したくなる衝動を抑えられない。

しかしシャオヤンは自制した。

古木の未熟な本能さえも危険な相手だという認識があったからだ。

彼はため息をつき、掌を開き紫褐色に白っぽい炎を起こす。

一枚の菩提子を取り出し炎の中に放り込んだ。

その瞬間、強大なエネルギーが炎と対峙する。

約一時間かけてようやく液化し、さらに半時間で蒸発して清気となった。

その気は古木に吸収されると、黒い霧が消散した。

「ふう」とシャオヤンが安堵の息を吐き、地面に座り込んだ。

「これだけの困難さは予想外だ」

冷汗を拭いながら古木に向かって手を振る。

すると古木が揺れ、根元から緑色の蒲団が形成され、枝がシャオヤンを乗せた。

「ドン」と座ると体が激しく震えた。

驚異的なエネルギーが体内に流れ込み、肌から清気を滲ませる。



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