道诡异仙

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第0661話 青丘

倒懸岩層の上にいた楊小孩は仰ぎ見ながら、頭上の動き回る怪しき水の正体を知らなかった。

彼は今や身体が溶け出し意識が散り散りになることを感じていた。

「早く！逃げろ！」

李火旺が楊小孩を引き連れて駆け続けた。

彼らの体も次第に縮小し、眼下には既に生きた海原が広がっていた。

その海は咆哮しながら彼らの滴る水滴を舌のように舐め取り、二人を飲み込むべく牙を剥いていた。

楊小孩の頭がぼんやりとし、四肢が力なくなりかける時、彼は前に倒懸した寺院を見出した。

金箔の経幢、宝瓶形の軒飾り、堂々たる建築物が鍾乳石のような脊椎を引っ張って岩頂にぶら下がっている。

その寺は山のように巨大で、一部の屋根は怪しき海水の中に沈みながらも動かされることなく。

「李師兄！あれが寺だ！」

楊小孩が気を取り直して叫んだ。

「見えた！中陰寺だ、そこが出口だ！近づけ！」

二人が駆け寄るほどにその寺院はさらに巨大さを増し圧迫感を強めてくる。

楊小孩が中陰寺の境内に入った瞬間、驚異的な鐘の音が響き渡り李火旺と彼の引きちぎり合いを中断した。

「おや？楊小孩か？珍しいことだな」楊小孩はその言葉に反応し振り返ると、李火旺が口角を上げて自分を見ていた。

その動作は先ほどの呂進士と全く同じだった。

「楊小孩、どうしてここにいるんだ？」

李火旺が手を振って彼を中陰寺から出るように促すが、楊小孩は一瞬迷った後首肯せず頷かなかった。

「立ちんばんで何をしてるんだ。

こっちへ来い。

訊いてみよう。

李火旺が再び寺院に向かおうとしたその時、鐘の音がまた響き彼を動かせない。

楊小孩は「なぜここにいる？珍しいことだな」という言葉に反応し振り返ると、李火旺が口角を上げて自分を見ていた。

その動作は先ほどの呂進士と全く同じだった。

「死んだのか？お前も？」

楊小孩は恐怖のあまり叫びながら寺院へ走り出した。

「死ぬ？たぶんね、でも俺は忘れられた身だ。

来い、ここから離れるぞ」

李師兄が本当に死んでいたのだ。

呂進士と同じように。

今の李師兄は鬼にもなれない残像に過ぎない。

彼の足が寺院の境内に入った瞬間、後ろでは李火旺の叫びや海の咆哮が全て消えた。

周囲には何もなかった。

ここは確かに寺だが和尚一人もいない。

「どうした？李師兄が言った通り出口だったのか？まさかまた騙されたのか」

その時楊小孩は頭上に何か動く音を聞き上げた。

見やると仏像や和尚は確かにいたが、全て彼の頭上の位置にあったのだ。



赤い法衣を着た数多くのラマたちが金剛杵を回しながら高低の声で経を唱え始めた。

楊小児はまだ気付いていない。

彼は天井から逆さにぶら下がっていたのだ。

だから先ほど誰も見つからないと思っていた。

その瞬間、難解な経文が耳に入り込んだ。

その瞬間、楊小児の体が痺れ、意識が崩壊した。

『ン・ニ・ム・マ・ハ、オン・ア・ミ・ア・フン』という声が響く。

意識を失った楊小児は無力に落ちていき、経文と一体化し、骸骨の手を持つ経輪の中で永遠に回転し続ける。

ぼんやりとした意識の中、『旦那さん！あなたは死なないでください！！』という声が聞こえた。

『旦那さん、あなたが死んだら私はどう生きていけばいいのでしょう……嗚咽』

その声が大きくなるにつれ、楊小児は目を開こうと試みた。

しかし血の痂が完全に覆っていたため苦労した。

激痛と共に目を開けた瞬間、趙秀梅の涙で濡れた顔を見た。

『旦那さん！あなたが目覚めた！やっとです』赵秀梅は手に持った葫芦から薬を口に入れた。

『咳……血止めの薬は多く飲むと全身の血液が固まるわ』楊小児は三粒だけ飲み、残りは吐き出した。

水を飲んだ後、意識が回復した。

視界に入ったのは一线天の地割れだった。

前の「中陰淼」という言葉や海は消えていた。

『旦那さん？あなた大丈夫ですか？私たちは誰か分かりますか？』

楊小児は自分の左腕を見下ろし、指が歪んで見えることに気付いた。

頭も痛く、落ちてきた時の衝撃を思い出した。

『旦那さん、どうしました？びっくりさせないでください……頭は大丈夫ですか？』趙秀梅は楊小児の呆然とした様子を見て泣きそうになった。

隣にいる三匹のモンキーワールドが岩壁を駆け回りながら励ましていた。

楊小児は髪と血で固まった塊を感じ、胸の中にあった朽ちた木の如意に戻った。

『私は……夢を見ていたようです。

とても奇妙な夢でした。

呂進士や李師匠が亡くなったような……』楊小児の声には確信がなかった。

『旦那さん、早く出て行きましょう』趙秀梅は彼を背中に乗せ、モンキーワールドから縄を受け取った。

『秀梅さん、少し休んで体力を回復させないと』

『私は閉じこもり娘ではありません。

十歳の時から父と共に田畑で働いていますよ。

力があるんです』そう言いながら趙秀梅は岩壁に足をかけた。

モンキーワールドたちは縄を使わずに岩肌を駆け上がり、声援を送った。

趙秀梅が衣服が二度も濡れるほど登攀した後、ようやく地割れから這い出した。

楊小児は顔を上げて周囲を見回すと、青丘の地形が変わっていた。

遠方の隆起した山々が消え、新たな山が現れていた。