道诡异仙

きりしま つかさ

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第0743話 情報

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仰ぎ笑う李火旺を見た瞬間、玄牝は自分が騙されていたことを悟った。

「こんなのは面白いのか?」

不満の色を帯びた珍しい口調で尋ねる。

「面白いに決まってるさ。

いずれにせよ貴方も少々肉が減るだけだ。

修行のお手伝いさせてもらうくらいどうか」

李火旺は腹を抱えながら再び笑みを浮かべた。

動きを見せない玄牝を見つめ、李火旺は立ち上がった。

顔の水を拭き取ると、ダイスが李火旺の顔に戻った。

「そんなにケチらなくてもよ。

貴方も他人を騙すのが趣味だろ?地龍の件はごめんなさい」

「えぇ、その通りさ」李火旺は笑みを消し、真剣な表情になった。

「見せてもらえるか?」

玄牝が李虎(原文中可能为笔误,应为李火旺)の肩に骨ばった指を乗せると、周囲の景色が瞬時に変化した。

意識を取り戻したときには既に暗い湿気の漂う牢獄の中にいた。

最初は揺らぐ線だったがすぐに現実味を帯びた。

「ん?何だこれは……」玄牝も驚きを見せる。

「危険があるのか?」

李火旺も違和感を感じ、鉄格子に手を伸ばすと冷たい錆びの感触を得て玄牝を見詰めた。

「玄牝さん、凄いね。

青丘から四齊まで直接移動できるんだね!こんな大技を持っていたとは知らなかった」

国師の飛剣術と比べれば数百里単位の移動は陸地の神々と言える。

数息間の沈黙を置いて玄牝がゆっくりと頷いた。

「貴方も知ってる通り、私は隠し事をする性質だ。

他人に信用できないからね」

李火旺は呆れたように笑った。

「こんなこと言うなんて、本当に無茶苦茶だよ」

「今は本題だ。

泰山石はどこか?」

「この方へ」玄牝が李火旺を牢獄の奥へと導いた。

黒符で飾られた階段を進むと、血湖の大洞から頭部が露出した泰山石が黒い水の中に浮かんでいた。

以前より陰気な様子とは違い、目立たず憔悴していた。

顔は暗く険悪だった。

「久しぶりだね」正伯橋が驚きの表情で李火旺と玄牝を見やった。

「四齊司天監が動いて情報を得たのか?」

簡潔に尋ねる李火旺。



「自分で見てみればいい」

正伯橋が画か福ふくの字じを描いた青花瓷ちんの調ちよう羹げんを手てに取り、泰山石せきの頭あたまの穴あなから直接ちよくそく差さし入れると、骨こつと擦すり合う不快な音おとに合わせて大だい盛もり一いつ勺さくを採取さいしゅうした。

それを卵かむように口くちに放ほうり込んだ途とたけ、自身じしんの腹はらを器うつわにして丹たんを練ねり始めた。

その光景こうけいを見みて李火旺りかもうが眉まゆ根こんを寄せ、「見みる必要ひつようない。

そのまま話はべってくれ」

正伯橋が瞬またたく間まに目めを瞬しばたたき、胃うらに戻もどしたものを反はん芻ちゅうのように吐とし、軽かろやかに嚙かんでから再ふたたび飲み込んだ。

「使えるのは少ないが、この男おとこから得えた情報じょうほうで、法ほう教きょうの後あと手てを知しっている。

四齊しせい戦せん局くうが不利になった場合、大おお金だきをかけて神かみ様さまを降おりさせようとしている」

「下した? 于ゆえ神しん?」

「いや、その神かみは下ろせない。

下ろせるなら早く下ろしていただろう。

法ほう教きょうがここに騒さわいでいるのはそのためだ」

「下したのは司命しせい以下いちばんの存在そく재だろう」正伯橋が補足ほそくする

司命以下? 李火旺は白はく玉ぎょく京けい外がいで待まっていたあのものたちを思い出す。

「喜き神しんみたいなもんだ」

李火旺はその類るいのものを過去かっごに相あい対たいしたことがある。

言ってみれば邪じや気きが非常に強い存在そく재だ

「違う、喜き神しんは呼ばなくても来くる。

下したのは喜き神しんよりさらに強つよいくらいのもの」

「泰山石せきは大おお齊しせいから来たので、それだけを知しっている。

他の細さい部ぶは誰だれも教おしえていない」

李火旺が一いつ緒しょにいる旋せん光こう鏡きょうを見みやった。

戦せん局くう不利になったら、今いまかもしれない

大たい梁りょうの軍ぐん隊たいは四齊しせい国こく境きょうまで到達とうたつしている。

法ほう教きょうが増ぞう援えんを出ださない限り、その地ちを侵おかし尽つくされるのは時間じかんだ

李火旺が考えながら、隣となりの玄げん牝ひんを見みやった。

「そんな存在そく재が降おりたら、貴方あなたたちに後あと手てはあるのか」

「待まつってから防ぎ防ぎするわけにはいかない。

彼らの計画けいかいを知っているなら、まだ出てこないうちに対たい策さくすべきだ」

「大軍たいぐんを動うごかして行くのは目め立たつ。

打草驚蛇うろ覚えにしないように、身み手てが器用きらいな者たちで計画けいかいを潰つぶすのがいい」

「おれの仕事しごとは? おれ以外ほかにはいないのか」

李火旺は不満ふまんそうに言った

「能う力りょくがある者が多すぎるので、おれが安心あんしんできるのはお前だけだ。

正直じょうしょく言って、今はお前に軍ぐん配ばいしている」

「褒ほめてくれるな。

今は手てが離はなせないんだ。

この修しゅう仮か功法こうほうを始めたばかりだから、副作用そくはいをどうするかまだ試ためしていない

その真まことの区別くべつが解決けいかくできなければ、戦場さちんに立たされたときには予想よそう外ほかのことばかり起こりそうだ

「急せいても構かまわねえ。

おれは待まっている」

正伯橋が穏おだやかに言った

李火旺が深ふかく息いきを吸すって、玄げん牝ひんを見みやった。

「よし、行くぞ」

二人ふたりは静しずかに歩ほき出した。

暗あん闇やみの中なかで、彼らの影かげだけが揺ゆらめいていた

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