吸血鬼を刺殺した

きりしま つかさ

文字の大きさ
167 / 251
0100

第0187話 军装の○○、墓地大危機!!!

しおりを挟む
**第187章 军装のXXX、墓地大危機!!!

特殊市西元地产の墓地は蒼青色の月明かりで包まれ、人々に不気味な寒さを覚えさせた。

しかし皆がコスプレした姿がこの恐怖世界に異彩を放っていた。

「まったく調和しないわね!」

長谷川おじさんと三笠アキラは日常的な言い争いの準備をしていたが、周元が突然低く警告した。

「──静か! 何か動いている!!!」

長谷川おじさん「!?」

三笠アキラ「!?」

小方ショウレイ「!?」

配信中の視聴者たちもその空気を敏感に感じ取り緊張の色を見せた。

すると突然

『ゴゴゴゴ──』

『ゴゴゴゴ、ゴゴゴゴ──』

さらに連続した地鳴りが響き渡った。

「地震か!?」

「これって──!?」

「一体何なのよ──!?」

その時前方の墓石群が爆発し砕け散り、塵埃の中から『カタカタカタ──』という音が聞こえた。

暗闇に黒い影が次々と現れる。

周元たちが目を丸くしている間に小方の足下が突然割れ、枯手が彼女の脚を掴んだ。

「あああああ!!!」

「ショウレイ!!」周元たちと視聴者全員が同時に叫ぶ。

瞬間的にさらに多くの枯手が地面から伸び、数え切れないほどの手々が周元・おじさん・アキラの足を掴んだ。

その直後本体も現れた──

破れかけた衣装の骸骨や腐ったスーツ姿の死体、軍装の怪物まで多様な形態のものが!

「ああああ、助けてぇーーー!!!」

ショウレイが骸骨に押し倒された瞬間、アキラが鋭く切りつけるとその手はたちまち血を流し斬り捨てられた。

彼女は風のようにショウレイの側へ駆け寄り周囲の怪物も含め全てを斬り伏せた。

「おー!!!」

視聴者から歓声が上がる中、周元とおじさんもそれぞれ解放されたが──

彼らが顔を見合わせると墓地全体に連なるように無数の怪物が溢れ出ていた。

まるで墓地暴動だと言わんばかりに!

ショウレイはまだ震えながら「あーあ」とため息をつき、配信者は回復中だった。

「おいお兄ちゃん、大変なことになったぜ」おじさんが言った。

「言うまでもないわ! この数の敵相手では死に絶やされるわよ!」

アキラが吐き捨てた。

「違う──!!!」

おじさんは突然アキラに飛びついた。

その瞬間元の位置から一連の銃声が響き、周団地と視聴者全員が驚愕した。

次の瞬間周元はショウレイを抱え横へ駆け込みさらに銃撃が飛んできた──

配信者の視聴者たちも呆然としていた。



部屋にいるオタク視聴者・ふとん男の目は最大限に開いていた。

「熱兵器はもう歴史から消えたんじゃない?」

「おい、もう世界からも熱兵器は消えてるはずだろ!」

「そんなの使ってどうすんだよ、ルール違反!ルール違反!!」

土に這りながら泥まみれになるおじさんが憤慨した。

吸血鬼と機甲が登場する現代では、このおじさんくらいのアホ以外は熱兵器を使わなくなった。

威力不足・精度不良といった致命的な欠点があるからだ。

特に吸血鬼帝国ではさらに酷い。

「熱兵器なんて見下げ物だ」という彼らの価値観に加え、その従軍部隊も熱兵器を使う必要がないとまで言い切っている。

だがここは希望島だ!

人間が機甲なしで戦う場合、どうして熱兵器が使われないんだ!?

ふとん男は被布の中で神の解説を始めた。

「相手が希望組のような攻撃力はあるけど防御は弱いチームを狙ってる」

「見事に罠にはめられたようだ」

「惜しいね、今回は危なっかしい展開になりそうだ」

「これが最後の放送かもしれない」

「観ておきなさい——」

……。

周元たちが本名はフリーテレビ局のインターン記者である魔法少女・小方レオアと協力して『吸血鬼を刺した』という生中継に参加すると、たった2日で12ポイントを獲得。

このペースなら7日で機甲1組・機甲2組を逆転できる。

その時、重大な危機が訪れた。

墓場の暴れ狂うゾンビ群に包まれつつも、熱兵器を使う謎の敵からの攻撃にもさらされていたのだ。

月明かりの中、墓地全体が異常状態だった。

多くのゾンビが墓から這い出てきた一方で、一部の墓標は完全なまま残っていた。

周元たちがその完好的な墓標の陰に隠れながらも移動を続けていると、『バチバチ!』という銃声と共に先ほどの隠れ場所の墓標が砕け散った。

彼らは墓標の隙間から向こう側を見ると、軍服姿で機関銃を持つゾンビが映っていた!

視聴者たちも驚いた。

「まさか!?」

「そんなことあるわけないよ!?

「ゾンビが熱兵器を使うなんて!」

誰もが知っているようにゾンビは知能のない生物で、周囲の血肉を食らうだけ。

停止や開始といった単純な命令には応じる程度だ。

『サルが引き金を引くのは分かるけど、標的に狙撃するなんて想像もできない!』とまで言われるほどに。

サルが銃を持つ姿を見た視聴者の驚きは、そのまま画面越しの彼らの表情そのものだった。

周元たちが連戦で疲労し、小方レオアを守りながら必死にやり過ごしている中、軍服ゾンビの弾丸は『シューシュー!』と墓標を撃ち抜き続けた。

さらに無限に押し寄せる普通ゾンビが周囲を包み込む。

彼らの知能はあるものの、それなりにコントロール可能という微妙なバランスで熱兵器を使う軍服ゾンビたち。

「もしかして……」

周元は直感的に推測した。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結保証】科学で興す異世界国家 ~理不尽に死んだ技術者が、「石炭」と「ジャガイモ」で最強を証明する。優秀な兄たちが膝を折るまでの建国譚~

Lihito
ファンタジー
正しいデータを揃えた。論理も完璧だった。 それでも、組織の理不尽には勝てなかった。 ——そして、使い潰されて死んだ。 目を覚ますとそこは、十年後に魔王軍による滅亡が確定している異世界。 強国の第三王子として転生した彼に与えられたのは、 因果をねじ曲げる有限の力——「運命点」だけ。 武力と経済を握る兄たちの陰で、継承権最下位。後ろ盾も発言力もない。 だが、邪魔する上司も腐った組織もない。 今度こそ証明する。科学と運命点を武器に、俺のやり方が正しいことを。 石炭と化学による国力強化。 情報と大義名分を積み重ねた対外戦略。 準備を重ね、機が熟した瞬間に運命点で押し切る。 これは、理不尽に敗れた科学者が、選択と代償を重ねる中で、 「正しさ」だけでは国は守れないと知りながら、 滅びの未来を書き換えようとする建国譚。

【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~

月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』 恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。 戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。 だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】 導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。 「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」 「誰も本当の私なんて見てくれない」 「私の力は……人を傷つけるだけ」 「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」 傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。 しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。 ――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。 「君たちを、大陸最強にプロデュースする」 「「「「……はぁ!?」」」」 落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。 俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。 ◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

過労死した俺、異世界で最強農業チートに目覚める。神農具で荒野を楽園に変えたら、エルフや獣人が集まって最高の国ができました

黒崎隼人
ファンタジー
「君、死んじゃったから、異世界で国、作らない?」 ブラック企業で過労死した俺、相川大地。 女神様から授かったのは、一振りで大地を耕し、一瞬で作物を育てる**最強の『神農具』**だった!? 右も左もわからない荒野でのサバイバル。 だけど、腹ペコのエルフ美少女を助け、頼れるドワーフ、元気な猫耳娘、モフモフ神狼が仲間になって、開拓生活は一気に賑やかに! 美味しいご飯とチート農具で、荒野はあっという間に**「奇跡の村」**へ。 これは、ただの農民志望だった俺が、最高の仲間たちと世界を救い、種族の壁を越えた理想の国『アグリトピア』を築き上げる物語。 農業は、世界を救う! さあ、今日も元気に、畑、耕しますか!

役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !

本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。  主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。 その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。  そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。 主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。  ハーレム要素はしばらくありません。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた

黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆ 毎日朝7時更新! 「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」 過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。 絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!? 伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!? 追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!

処理中です...