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第59話 黒い獣④
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「行きますよ、エト。」
「……うん。お願い、マイアちゃん。」
二人は目を合わせ、小さく頷くと、炎の壁の向こうで唸る魔物に視点を合わせた。
そのまま二人は、弾けるように駆け出す。
速度は明らかにエトのほうが早く、それを追うような形で、マイアが続く。
その動きを見てから、リーシャは静かに杖を上げた。
「よし……スゥ! 焦らないで、確実に行くわよ!」
「承知の助なのだ!」
その言葉を合図に、スゥは斧を全面に構えたまま、ゆっくりと前進を開始した。
リーシャはその背後について、杖の先を魔物に向けた。
一緒に戦わせてほしい。
そのマイアの提案を否定するものは、いなかった。
マイアの力は確かにこの状況を覆せる強力なものだったが、それだけが理由ではない。
三人を無言のうちに納得させたのは、その目に宿る、強い意志だった。
窮地において、他者のために立ち向かう。
このメンバーにおいて、それ以上の行動はなかったのだ。
リーシャはすぐに、マイアの力を加味した作戦を立てた。
とはいえ、綿密な計画を立てる余裕も、予行練習をする時間も、ありはしない。
その作戦は、非常にシンプルなものだった。
マイアは、目の前のエト越しに、炎の壁を凝視した。
通常の炎は、燃え広がるか、徐々に消えて縮小するか、二つに一つ。
一方で、この魔物の周囲を囲う炎の壁は、常に一定の大きさを保っている。
つまりこれは、引火した自然の火ではなく、継続された魔法であることを意味している。
すなわち――
「近づけば、消せる。」
ある程度近づいたところで、マイアは滑るように足を止め、『目』を開いた。
目の前の炎の壁の、魔力の流れを観測する。
炎の壁の本質は、大きな一つの魔法ではなく、独立した複数の火柱だった。
単一の魔法を、体の周りに同時展開しているのだ。
この形式は――マイアの予想通りだった。
「エト、そのまま正面っ!!」
「うん!!」
マイアが腕を左に振りぬくと、獣の正面の炎の壁のみが、左右に揺らぎながら消失した。
エトは全く速度を緩めることなく、その隙間に飛び込むと、刃をきらめかせた。
「せやあぁあああッ!!」
まるで回転ノコギリのように、相手の体を切りつけながら、周囲を駆け回る。
飛び散った血が、炎に照らされた地面を、より赤く染めていく。
魔物は大きく唸り、目を見開いた。足元の地面が青白く光り出す。
最初にエトが受けたのと同じ、広範囲魔法の予兆。
「――させない。」
マイアはもう一方の手を突き出し、捻りながら握り込んだ。
足元の大きな光が、反回転しながら霧散する。
エトを、守る。
マイアの力は、その想いに正しく従い、絶大な効果を発揮した。
更に火弾を打ち出そうとするも、即座にマイアが打ち消す。続く範囲魔法も、やはり打ち消す。
その間にも、エトは確実にダメージを蓄積させていく。
戦況は、二人に圧倒的に有利に見えた。
――最初のうちは。
「……っ」
マイアが、膝をついた。
目がくらみ、平衡感覚が鈍る。
魔力欠乏症の前兆だ。
初めて使う力を、それもこれほどの頻度では、それは当然のことだった。
対して、エトの攻撃は確実に敵の体力を削ってはいるものの、致命打には至っていない。
マイアは揺れる視界に抵抗するように、無理やりに顔を上げた。
だめ、まだ、倒れないで。
せめて、あと、一度だけでも――。
これを期と見たか、魔物は体勢を崩したマイアに顔を向けた。
魔法の打ち消しがマイアの力だと理解したのか、それとも単に仕留められそうだからという本能なのかはわからないが、とにかくその口には、炎の玉が出来上がりつつあった。
「……くっ、この…っ!」
エトはその喉元に向かって、両の双剣を突き立てた。
魔物は驚いて、一度魔法を解いたが、しかしそれも致命傷には至らない。
むしろ、その一撃で動きの止まったエトの方が、問題だった。
魔物はその隙を見逃さず、強靭な腕でエトの体を叩き飛ばした。
「きゃあっ!」
「エト……!」
エトの体は、マイアのすぐそばの地面に叩きつけられた。
駆け寄ろうにも、マイアには既に平衡感覚がなく、立ち上がることすらできない。
前面の二人に向かって、魔物はこれが最後とばかりに、その口に巨大な炎を貯めた。
「……! マイアちゃん……!」
「…………っ」
エトはマイアに、祈るような視線を向けた。
マイアは最後の力を振り絞って、震える左手を前に突き出した。
魔物の背後にあった炎の壁が、不安定に揺らぎ、消える。
それを最後に、力が抜けたように倒れるマイア。
その体を、エトはそっと抱きとめた。
「……ありがとう……マイアちゃん……」
そう呟いて、魔物の方へ目を向ける。
口元の炎は、消えていない。
その炎に照らされながら、エトは、小さく微笑んだ。
「――私達の、勝ちだよ。」
魔物の背後、火柱の消えた場所から、赤い瞳が閃光のように走った。
黒い煙を切り裂いて飛び出したのは、鈍く輝く巨大な斧と、それを構えるスゥの姿。
リーシャの作戦は、シンプルだった。
魔法の打消しを使った陽動と――認識阻害魔法を用いた、奇襲。
黒い獣がそれに気づくのと、鉄の塊が首元に深く沈むのは、ほぼ同時だった。
「……うん。お願い、マイアちゃん。」
二人は目を合わせ、小さく頷くと、炎の壁の向こうで唸る魔物に視点を合わせた。
そのまま二人は、弾けるように駆け出す。
速度は明らかにエトのほうが早く、それを追うような形で、マイアが続く。
その動きを見てから、リーシャは静かに杖を上げた。
「よし……スゥ! 焦らないで、確実に行くわよ!」
「承知の助なのだ!」
その言葉を合図に、スゥは斧を全面に構えたまま、ゆっくりと前進を開始した。
リーシャはその背後について、杖の先を魔物に向けた。
一緒に戦わせてほしい。
そのマイアの提案を否定するものは、いなかった。
マイアの力は確かにこの状況を覆せる強力なものだったが、それだけが理由ではない。
三人を無言のうちに納得させたのは、その目に宿る、強い意志だった。
窮地において、他者のために立ち向かう。
このメンバーにおいて、それ以上の行動はなかったのだ。
リーシャはすぐに、マイアの力を加味した作戦を立てた。
とはいえ、綿密な計画を立てる余裕も、予行練習をする時間も、ありはしない。
その作戦は、非常にシンプルなものだった。
マイアは、目の前のエト越しに、炎の壁を凝視した。
通常の炎は、燃え広がるか、徐々に消えて縮小するか、二つに一つ。
一方で、この魔物の周囲を囲う炎の壁は、常に一定の大きさを保っている。
つまりこれは、引火した自然の火ではなく、継続された魔法であることを意味している。
すなわち――
「近づけば、消せる。」
ある程度近づいたところで、マイアは滑るように足を止め、『目』を開いた。
目の前の炎の壁の、魔力の流れを観測する。
炎の壁の本質は、大きな一つの魔法ではなく、独立した複数の火柱だった。
単一の魔法を、体の周りに同時展開しているのだ。
この形式は――マイアの予想通りだった。
「エト、そのまま正面っ!!」
「うん!!」
マイアが腕を左に振りぬくと、獣の正面の炎の壁のみが、左右に揺らぎながら消失した。
エトは全く速度を緩めることなく、その隙間に飛び込むと、刃をきらめかせた。
「せやあぁあああッ!!」
まるで回転ノコギリのように、相手の体を切りつけながら、周囲を駆け回る。
飛び散った血が、炎に照らされた地面を、より赤く染めていく。
魔物は大きく唸り、目を見開いた。足元の地面が青白く光り出す。
最初にエトが受けたのと同じ、広範囲魔法の予兆。
「――させない。」
マイアはもう一方の手を突き出し、捻りながら握り込んだ。
足元の大きな光が、反回転しながら霧散する。
エトを、守る。
マイアの力は、その想いに正しく従い、絶大な効果を発揮した。
更に火弾を打ち出そうとするも、即座にマイアが打ち消す。続く範囲魔法も、やはり打ち消す。
その間にも、エトは確実にダメージを蓄積させていく。
戦況は、二人に圧倒的に有利に見えた。
――最初のうちは。
「……っ」
マイアが、膝をついた。
目がくらみ、平衡感覚が鈍る。
魔力欠乏症の前兆だ。
初めて使う力を、それもこれほどの頻度では、それは当然のことだった。
対して、エトの攻撃は確実に敵の体力を削ってはいるものの、致命打には至っていない。
マイアは揺れる視界に抵抗するように、無理やりに顔を上げた。
だめ、まだ、倒れないで。
せめて、あと、一度だけでも――。
これを期と見たか、魔物は体勢を崩したマイアに顔を向けた。
魔法の打ち消しがマイアの力だと理解したのか、それとも単に仕留められそうだからという本能なのかはわからないが、とにかくその口には、炎の玉が出来上がりつつあった。
「……くっ、この…っ!」
エトはその喉元に向かって、両の双剣を突き立てた。
魔物は驚いて、一度魔法を解いたが、しかしそれも致命傷には至らない。
むしろ、その一撃で動きの止まったエトの方が、問題だった。
魔物はその隙を見逃さず、強靭な腕でエトの体を叩き飛ばした。
「きゃあっ!」
「エト……!」
エトの体は、マイアのすぐそばの地面に叩きつけられた。
駆け寄ろうにも、マイアには既に平衡感覚がなく、立ち上がることすらできない。
前面の二人に向かって、魔物はこれが最後とばかりに、その口に巨大な炎を貯めた。
「……! マイアちゃん……!」
「…………っ」
エトはマイアに、祈るような視線を向けた。
マイアは最後の力を振り絞って、震える左手を前に突き出した。
魔物の背後にあった炎の壁が、不安定に揺らぎ、消える。
それを最後に、力が抜けたように倒れるマイア。
その体を、エトはそっと抱きとめた。
「……ありがとう……マイアちゃん……」
そう呟いて、魔物の方へ目を向ける。
口元の炎は、消えていない。
その炎に照らされながら、エトは、小さく微笑んだ。
「――私達の、勝ちだよ。」
魔物の背後、火柱の消えた場所から、赤い瞳が閃光のように走った。
黒い煙を切り裂いて飛び出したのは、鈍く輝く巨大な斧と、それを構えるスゥの姿。
リーシャの作戦は、シンプルだった。
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