87 / 122
第87話 致命傷
しおりを挟む
「っ……だあッ!」
アドノスの大剣は魔物の体に深く突き刺さり、それを引き抜くと同時に、その体は地面に倒れ伏した。
それを見たギィが小さく口笛を吹く。
「キヒヒ、やるじゃねぇか。ギルドマスターは伊達じゃないねぇ」
「無駄口を……叩くな。」
剣を地面に突き立て、血を払う。
その際に足元が軽くふらつき、思わず剣に寄りかかる。
……なんだ。別段強い相手では無いのに、妙に体力の消耗が激しい。
もしかして、何か調子が悪いのか……?
「あ、アドノス、ちょっと待って……っ!」
「そんなに先行すると、補助ができません……!」
背後から、メディナとローザの声。
軽く舌打ちすると、アドノスは再び剣を持ち上げた。
二人は後ろからついてきてはいるが、暗く狭い遺跡内では全く役に立っていない。
はっきり言って、ランタンを運ぶだけの存在だ。
戦えないのなら帰れ、と怒鳴りつけたいところではあるが、実際のところヒカリゴケすら無いこの遺跡内では、歩くランタンすら惜しい。
そういったイライラを振り払うように、アドノスは更に奥へと足を進めた。
「これはこれは……勇敢ですね。暗闇が恐ろしくはないので?」
後ろ隣で別の魔物を串刺しにしながら、ロキが言う。
アドノスは一瞬足を止め、それを横目で睨みつけた。
「怯える姿が見たかったんなら、他を当たれ。」
「……フフ。愚問でしたか……」
腹立たしい声を背後に無視して、再び歩き出す。
――そう、恐れなど無い。
それは、『力』の無い奴らが抱くものだ。
俺は違う。
どんな魔物が出てこようが、負ける気など一切ない。
アドノスは自分自身にそう言い聞かせ、剣を握る手に力を込めた。
しばらく進むと、妙に開けた場所に出た。
ホールのようになっているのだろうか。靴が地面を打つ音が軽く反響している。
「なんだ、ここは……?」
その妙な空気に、アドノスは足を止めた。
遺跡の中に開けた場所があることは、珍しいことでは無い。
だが、そういう場所は得てして魔物たちのたまり場になっているものだ。
なぜ、この場所には……魔物が一匹もいない?
「あれ、こんなに広いのに、敵もいないみたい。」
「いいですね、一休みできるでしょうか?」
そのアドノスの隣を通り過ぎ、メディナとローザが歩み出た。
二人の持つランタンが、床の端に散らばった大量の骨を照らし出す。
ひっ、という小さな悲鳴が、ホールに響いた。
それとほぼ同時に、天井から何かねばねばした液体が滴ってきた。
「え……? 何これ……」
「……ッ、この馬鹿がッッ!!」
アドノスが二人を突き飛ばす。
二人は端の骨の山に倒れ、投げ出されたランタンが跳ねて、転がった。
「きゃぁっ?!」
「あう……っ!」
――重く耳障りな金属音が響き渡る。
天井から落ちて来たそれは、黒い肉塊だった。
アドノスはその牙のような部分を、辛うじて大剣の刃で受け止めていた。
「ぐ……うう……」
受け損ねた牙が左肩に突き刺さり、血が地面に滴った。
アドノスは剣を持つ腕に力を入れて下半身を浮かせ、顔と思わしき部分を両足で蹴りつけた。
その反動で敵から飛びのき、少し距離を置いた場所に着地する。
顔を上げると、転がったランタンが、その肉塊の全容を映し出していた。
腕はまるで、大型の肉食獣のそれ。
しかし背には、猛禽類のような巨大な翼。
巨大な下半身には不揃いな足が無秩序に生え、大量の牙のある口の周りには、赤く光る眼が大小いくつもついている。
その全身の血管は脈打つように薄赤く光っており、薄暗い遺跡内において、その姿はまさに『化け物』だった。
「なんだ、コイツは……?!」
剣を構え直そうとするアドノスに、化け物は巨大な右腕を横に振るった。
速い。対応が間に合わない。
「――ッ、ぐあっ!」
剣を縦に体の側面に置き、どうにか攻撃を反らすも、ダメージは殺しきれない。
体中に軋むような痛みが走り、そのまま後方に弾き飛ばされる。
間違いない。
これが……この化け物が、今まで何人もの冒険者を葬ってきた、謎の魔物。
討伐対象――Sランクの魔物だ。
この魔物は、強い。
こちらには怪我もある。
一旦引いて、体勢を立て直すべきか。
魔物の体は大きいし、通路まで逃げれば追ってこられないかもしれない。
そうだ、そしたらロキやギィにも指示を出して、その間に傷を治癒させて――
『いいか、見たことのない敵に遭遇した場合、まずは一度逃げるべきだ。』
下げかけた足が、止まる。
それは、ずいぶん前に聞かされた、ロルフのくだらない助言だった。
『戦闘中は脳が緊張状態だから、思考が大幅に制限されてしまうんだ。一度距離を置くだけで、思いつく戦略の幅は飛躍的に増える。さらに重要な点として、逃げる方法がわかっているという心理的余裕は、戦いに冷静さを与えてくれるはずだ。』
……うるさい。
それは、弱者の理論だ。
逃げを第一に考える奴が、勝者になれるはずがない。
誰かに頼ろうとする奴が、頂点に立てるはずがない。
俺は、違う――!!
気づけば、化け物は右腕を持ち上げ、アドノスに向けて振り下ろそうとしていた。
先ほどの攻撃速度と範囲から考えて、避けるのは困難だ。
「くっ……うがあぁっ!!」
アドノスは倒れた姿勢から体を丸めてうつ伏せになると、地面を蹴って宙に跳ね上がり、逆に化け物の懐に飛び込んだ。
無理な力の入れ方で、足首は悲鳴を上げ、肩の傷からは血が噴き出した。
化け物は驚いたように体を一瞬硬直させたが、振り下ろす腕は止まらない。
その一瞬を、アドノスは見逃さなかった。
体を縮めて着地したアドノスは、全身をばねの様に弾けさせ、今まさに振り下ろされんとする右腕の脇に、大剣の切っ先を全力で突き上げた。
どんな動物の鳴き声とも似つかない奇妙な咆哮が、割れんばかりにホールに響いた。
大量の血と共に、宙を一、二度舞って、大きな肉塊が地面に落ちた。
血だまりの中でびくびくと動くそれは、化け物の巨大な右腕だった。
「ゼェ……ゼェ……」
アドノスは、辛うじて剣を構え、立っていた。
体中が痛み、視界はかすみ、呼吸も整わない。
だが、その窮地にあっても、アドノスには勝利の確信があった。
――効いている。
俺の攻撃が、通じている!
やはり俺は間違っていない。
勝者になるのは、逃げる者ではなく、立ち向かう者だ。
信じるべきは他者の力ではなく、己の力だ!!
アドノスは口内の血を吐き捨て、更にアンバランスになった化け物の姿を凝視した。
流石に腕が切り落とされたのはこたえたのか、化け物は少しの間うろたえていたが、こちらの視線に気づくとすぐ、今度は左腕を振り上げて来た。
予想通りだ。行ける。
倒せる!!
片腕を失った影響か、化け物の攻撃は先ほどより荒く、速度も遅い。
アドノスはその攻撃を一度大剣で受け、刃を滑らせて脇へ流し、もう一本の腕を切り落とそうとした。
――ミシッ。
「……あ?」
そして、その攻撃を受け止めた瞬間。
大剣の刃は、折れた。
突然のことでバランスを崩したアドノスの右胸に、化け物の左爪が深く食い込む。
「きゃああああ!! アドノス!!」
ホールに木霊する悲鳴が、妙に遠く聞こえる。
馬鹿な。
どうして。
なぜ。
アドノスの意識は――体が引き裂かれる感触と共に――急速に、闇へと沈んでいった。
アドノスの大剣は魔物の体に深く突き刺さり、それを引き抜くと同時に、その体は地面に倒れ伏した。
それを見たギィが小さく口笛を吹く。
「キヒヒ、やるじゃねぇか。ギルドマスターは伊達じゃないねぇ」
「無駄口を……叩くな。」
剣を地面に突き立て、血を払う。
その際に足元が軽くふらつき、思わず剣に寄りかかる。
……なんだ。別段強い相手では無いのに、妙に体力の消耗が激しい。
もしかして、何か調子が悪いのか……?
「あ、アドノス、ちょっと待って……っ!」
「そんなに先行すると、補助ができません……!」
背後から、メディナとローザの声。
軽く舌打ちすると、アドノスは再び剣を持ち上げた。
二人は後ろからついてきてはいるが、暗く狭い遺跡内では全く役に立っていない。
はっきり言って、ランタンを運ぶだけの存在だ。
戦えないのなら帰れ、と怒鳴りつけたいところではあるが、実際のところヒカリゴケすら無いこの遺跡内では、歩くランタンすら惜しい。
そういったイライラを振り払うように、アドノスは更に奥へと足を進めた。
「これはこれは……勇敢ですね。暗闇が恐ろしくはないので?」
後ろ隣で別の魔物を串刺しにしながら、ロキが言う。
アドノスは一瞬足を止め、それを横目で睨みつけた。
「怯える姿が見たかったんなら、他を当たれ。」
「……フフ。愚問でしたか……」
腹立たしい声を背後に無視して、再び歩き出す。
――そう、恐れなど無い。
それは、『力』の無い奴らが抱くものだ。
俺は違う。
どんな魔物が出てこようが、負ける気など一切ない。
アドノスは自分自身にそう言い聞かせ、剣を握る手に力を込めた。
しばらく進むと、妙に開けた場所に出た。
ホールのようになっているのだろうか。靴が地面を打つ音が軽く反響している。
「なんだ、ここは……?」
その妙な空気に、アドノスは足を止めた。
遺跡の中に開けた場所があることは、珍しいことでは無い。
だが、そういう場所は得てして魔物たちのたまり場になっているものだ。
なぜ、この場所には……魔物が一匹もいない?
「あれ、こんなに広いのに、敵もいないみたい。」
「いいですね、一休みできるでしょうか?」
そのアドノスの隣を通り過ぎ、メディナとローザが歩み出た。
二人の持つランタンが、床の端に散らばった大量の骨を照らし出す。
ひっ、という小さな悲鳴が、ホールに響いた。
それとほぼ同時に、天井から何かねばねばした液体が滴ってきた。
「え……? 何これ……」
「……ッ、この馬鹿がッッ!!」
アドノスが二人を突き飛ばす。
二人は端の骨の山に倒れ、投げ出されたランタンが跳ねて、転がった。
「きゃぁっ?!」
「あう……っ!」
――重く耳障りな金属音が響き渡る。
天井から落ちて来たそれは、黒い肉塊だった。
アドノスはその牙のような部分を、辛うじて大剣の刃で受け止めていた。
「ぐ……うう……」
受け損ねた牙が左肩に突き刺さり、血が地面に滴った。
アドノスは剣を持つ腕に力を入れて下半身を浮かせ、顔と思わしき部分を両足で蹴りつけた。
その反動で敵から飛びのき、少し距離を置いた場所に着地する。
顔を上げると、転がったランタンが、その肉塊の全容を映し出していた。
腕はまるで、大型の肉食獣のそれ。
しかし背には、猛禽類のような巨大な翼。
巨大な下半身には不揃いな足が無秩序に生え、大量の牙のある口の周りには、赤く光る眼が大小いくつもついている。
その全身の血管は脈打つように薄赤く光っており、薄暗い遺跡内において、その姿はまさに『化け物』だった。
「なんだ、コイツは……?!」
剣を構え直そうとするアドノスに、化け物は巨大な右腕を横に振るった。
速い。対応が間に合わない。
「――ッ、ぐあっ!」
剣を縦に体の側面に置き、どうにか攻撃を反らすも、ダメージは殺しきれない。
体中に軋むような痛みが走り、そのまま後方に弾き飛ばされる。
間違いない。
これが……この化け物が、今まで何人もの冒険者を葬ってきた、謎の魔物。
討伐対象――Sランクの魔物だ。
この魔物は、強い。
こちらには怪我もある。
一旦引いて、体勢を立て直すべきか。
魔物の体は大きいし、通路まで逃げれば追ってこられないかもしれない。
そうだ、そしたらロキやギィにも指示を出して、その間に傷を治癒させて――
『いいか、見たことのない敵に遭遇した場合、まずは一度逃げるべきだ。』
下げかけた足が、止まる。
それは、ずいぶん前に聞かされた、ロルフのくだらない助言だった。
『戦闘中は脳が緊張状態だから、思考が大幅に制限されてしまうんだ。一度距離を置くだけで、思いつく戦略の幅は飛躍的に増える。さらに重要な点として、逃げる方法がわかっているという心理的余裕は、戦いに冷静さを与えてくれるはずだ。』
……うるさい。
それは、弱者の理論だ。
逃げを第一に考える奴が、勝者になれるはずがない。
誰かに頼ろうとする奴が、頂点に立てるはずがない。
俺は、違う――!!
気づけば、化け物は右腕を持ち上げ、アドノスに向けて振り下ろそうとしていた。
先ほどの攻撃速度と範囲から考えて、避けるのは困難だ。
「くっ……うがあぁっ!!」
アドノスは倒れた姿勢から体を丸めてうつ伏せになると、地面を蹴って宙に跳ね上がり、逆に化け物の懐に飛び込んだ。
無理な力の入れ方で、足首は悲鳴を上げ、肩の傷からは血が噴き出した。
化け物は驚いたように体を一瞬硬直させたが、振り下ろす腕は止まらない。
その一瞬を、アドノスは見逃さなかった。
体を縮めて着地したアドノスは、全身をばねの様に弾けさせ、今まさに振り下ろされんとする右腕の脇に、大剣の切っ先を全力で突き上げた。
どんな動物の鳴き声とも似つかない奇妙な咆哮が、割れんばかりにホールに響いた。
大量の血と共に、宙を一、二度舞って、大きな肉塊が地面に落ちた。
血だまりの中でびくびくと動くそれは、化け物の巨大な右腕だった。
「ゼェ……ゼェ……」
アドノスは、辛うじて剣を構え、立っていた。
体中が痛み、視界はかすみ、呼吸も整わない。
だが、その窮地にあっても、アドノスには勝利の確信があった。
――効いている。
俺の攻撃が、通じている!
やはり俺は間違っていない。
勝者になるのは、逃げる者ではなく、立ち向かう者だ。
信じるべきは他者の力ではなく、己の力だ!!
アドノスは口内の血を吐き捨て、更にアンバランスになった化け物の姿を凝視した。
流石に腕が切り落とされたのはこたえたのか、化け物は少しの間うろたえていたが、こちらの視線に気づくとすぐ、今度は左腕を振り上げて来た。
予想通りだ。行ける。
倒せる!!
片腕を失った影響か、化け物の攻撃は先ほどより荒く、速度も遅い。
アドノスはその攻撃を一度大剣で受け、刃を滑らせて脇へ流し、もう一本の腕を切り落とそうとした。
――ミシッ。
「……あ?」
そして、その攻撃を受け止めた瞬間。
大剣の刃は、折れた。
突然のことでバランスを崩したアドノスの右胸に、化け物の左爪が深く食い込む。
「きゃああああ!! アドノス!!」
ホールに木霊する悲鳴が、妙に遠く聞こえる。
馬鹿な。
どうして。
なぜ。
アドノスの意識は――体が引き裂かれる感触と共に――急速に、闇へと沈んでいった。
0
あなたにおすすめの小説
【状態異常耐性】を手に入れたがパーティーを追い出されたEランク冒険者、危険度SSアルラウネ(美少女)と出会う。そして幸せになる。
シトラス=ライス
ファンタジー
万年Eランクで弓使いの冒険者【クルス】には目標があった。
十数年かけてため込んだ魔力を使って課題魔法を獲得し、冒険者ランクを上げたかったのだ。
そんな大事な魔力を、心優しいクルスは仲間の危機を救うべく"状態異常耐性"として使ってしまう。
おかげで辛くも勝利を収めたが、リーダーの魔法剣士はあろうことか、命の恩人である彼を、嫉妬が原因でパーティーから追放してしまう。
夢も、魔力も、そしてパーティーで唯一慕ってくれていた“魔法使いの後輩の少女”とも引き離され、何もかもをも失ったクルス。
彼は失意を酩酊でごまかし、死を覚悟して禁断の樹海へ足を踏み入れる。そしてそこで彼を待ち受けていたのは、
「獲物、来ましたね……?」
下半身はグロテスクな植物だが、上半身は女神のように美しい危険度SSの魔物:【アルラウネ】
アルラウネとの出会いと、手にした"状態異常耐性"の力が、Eランク冒険者クルスを新しい人生へ導いて行く。
*前作DSS(*パーティーを追い出されたDランク冒険者、声を失ったSSランク魔法使い(美少女)を拾う。そして癒される)と設定を共有する作品です。単体でも十分楽しめますが、前作をご覧いただくとより一層お楽しみいただけます。
また三章より、前作キャラクターが多数登場いたします!
「お前は無能だ」と追放した勇者パーティ、俺が抜けた3秒後に全滅したらしい
夏見ナイ
ファンタジー
【荷物持ち】のアッシュは、勇者パーティで「無能」と罵られ、ダンジョン攻略の直前に追放されてしまう。だが彼がいなくなった3秒後、勇者パーティは罠と奇襲で一瞬にして全滅した。
彼らは知らなかったのだ。アッシュのスキル【運命肩代わり】が、パーティに降りかかる全ての不運や即死攻撃を、彼の些細なドジに変換して無効化していたことを。
そんなこととは露知らず、念願の自由を手にしたアッシュは辺境の村で穏やかなスローライフを開始。心優しいエルフやドワーフの仲間にも恵まれ、幸せな日々を送る。
しかし、勇者を失った王国に魔族と内通する宰相の陰謀が迫る。大切な居場所を守るため、無能と蔑まれた男は、その規格外の“幸運”で理不尽な運命に立ち向かう!
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
「お前の代わりはいる」と追放された俺の【万物鑑定】は、実は世界の真実を見抜く【真理の瞳】でした。最高の仲間と辺境で理想郷を創ります
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の代わりはいくらでもいる。もう用済みだ」――勇者パーティーで【万物鑑定】のスキルを持つリアムは、戦闘に役立たないという理由で装備も金もすべて奪われ追放された。
しかし仲間たちは知らなかった。彼のスキルが、物の価値から人の秘めたる才能、土地の未来までも見通す超絶チート能力【真理の瞳】であったことを。
絶望の淵で己の力の真価に気づいたリアムは、辺境の寂れた街で再起を決意する。気弱なヒーラー、臆病な獣人の射手……世間から「無能」の烙印を押された者たちに眠る才能の原石を次々と見出し、最高の仲間たちと共にギルド「方舟(アーク)」を設立。彼らが輝ける理想郷をその手で創り上げていく。
一方、有能な鑑定士を失った元パーティーは急速に凋落の一途を辿り……。
これは不遇職と蔑まれた一人の男が最高の仲間と出会い、世界で一番幸福な場所を創り上げる、爽快な逆転成り上がりファンタジー!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる