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第1章
お馬鹿なわんこ
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新緑溢れる中庭の側。
オレンジ色のレンガ造りの建物。
「コスタ」と名付けられた学園の食堂は、中庭に抜ける扉でひとつづきになっていて、開放感あふれるワンフロアー。大きな窓から柔らかな光が差し込む…暖かな空間ですわ。
「食事していない者の姿が、多いな」
「ああ。コスタはフリースペースやリラクゼーションスペースも充実してるからね」
「食事が終わっても、そのまま過ごす生徒も多いんだ」
「快適性や利便性の追求。だったかな?学生のさまざまな自主的活動を支える、多目的空間を目指しているようだよ」
「成程。ここで自主勉強や友人と過ごしても構わない。という事か」
グレイ様の説明に、ハンスが相槌を打っていますわ。その側で、痺れを切らしたお馬鹿わんこがブーブー不平を漏らしてますわね。
「なー。説明とか後でいいから、なんか食おうぜー。もう昼もけっこー過ぎちまってるんだから」
「レオニダス。待て。焦るな馬鹿が」
オズワルド皇子の叱責に、レオニダスはしゅんと項垂れますわ。
レオニダス・・・・犬にしか見えませんわ。もう犬でよくなくって??
「くすくす。レオニダス君って、仔犬みたいだね」
「仔犬というか、お馬鹿わんこですわ」
ほら。ルビアナだってそう思ってるじゃないですの。
「げ!?二人揃って俺を犬って。俺ちゃんと人間だからな!それにお嬢!さりげにお馬鹿って・・・・ほんと酷っ!」
「馬鹿な駄犬であろうと、忠義な犬は俺様は好きだぞ」
「なら、飼って差し上げては?レオニダスは、騎士を目指していましてよ?」
「そうだね。・・・・役に立つなら、オズは使ってくれるよ?」
それって暗に、使えない駄犬はいらないって言ってますわよね。腹黒。
ー・・・・しかしあれですわね。
お昼が過ぎて、人もまばらですけれども
攻略対象が、三人も揃ってますと、その・・・・視線がすごいですわね。
ご令嬢方の熱い視線。
ー居心地が悪くってよ。
「ヴィー。私・・・・隠れたい。」
ルビアナが半泣きですわ。可哀想に。
私の服の裾をキユッと掴み、震える姿が萌えますわ。うふふ。
私がルビアナの土壁になりますわ。ええ。守ってみせますわよ。ルビアナ!
「大丈夫?ルビアナ嬢。僕の後ろにおいで?」
「・・・・いやです」
「そう。残念」
その様子を見て、ちょくちょく腹黒が声を掛けてきますわ。鬱陶しい!
グレイ様。貴方わざとルビアナにちょっかいかけてますわね?このドS!貴方、お呼びでなくってよ!?
私の目が黒い内は、貴方の好きなようにはさせなくってよ!ルビアナを守るのは私よ!!
ーって私の目・・・・碧でしたわー。
「なんだか。アクヤック嬢に敵意を持たれてる気がするなー。」
「敵意なんて、そんな生易しいモノではありませんわよ?グレイ様」
ええ。そんな生易しい想いを抱いてなどいませんわ!悪即斬!今すぐ貴方を浄化して差し上げたくってよ!!
「へー。そんなに熱烈に僕の事思ってくれてるなんて。光栄だな」
「オホホホホホ。今すぐ清らかな水で、貴方を清めて差し上げたいくらいですわ」
ーあはははは。
ーオホホホホホ。
「グレイとお嬢。いつの間にか仲良くなってるな。気が合うみたいで良かったな!」
レオニダス。貴方・・・・腕の良い目の医師を紹介しましょうか?
オレンジ色のレンガ造りの建物。
「コスタ」と名付けられた学園の食堂は、中庭に抜ける扉でひとつづきになっていて、開放感あふれるワンフロアー。大きな窓から柔らかな光が差し込む…暖かな空間ですわ。
「食事していない者の姿が、多いな」
「ああ。コスタはフリースペースやリラクゼーションスペースも充実してるからね」
「食事が終わっても、そのまま過ごす生徒も多いんだ」
「快適性や利便性の追求。だったかな?学生のさまざまな自主的活動を支える、多目的空間を目指しているようだよ」
「成程。ここで自主勉強や友人と過ごしても構わない。という事か」
グレイ様の説明に、ハンスが相槌を打っていますわ。その側で、痺れを切らしたお馬鹿わんこがブーブー不平を漏らしてますわね。
「なー。説明とか後でいいから、なんか食おうぜー。もう昼もけっこー過ぎちまってるんだから」
「レオニダス。待て。焦るな馬鹿が」
オズワルド皇子の叱責に、レオニダスはしゅんと項垂れますわ。
レオニダス・・・・犬にしか見えませんわ。もう犬でよくなくって??
「くすくす。レオニダス君って、仔犬みたいだね」
「仔犬というか、お馬鹿わんこですわ」
ほら。ルビアナだってそう思ってるじゃないですの。
「げ!?二人揃って俺を犬って。俺ちゃんと人間だからな!それにお嬢!さりげにお馬鹿って・・・・ほんと酷っ!」
「馬鹿な駄犬であろうと、忠義な犬は俺様は好きだぞ」
「なら、飼って差し上げては?レオニダスは、騎士を目指していましてよ?」
「そうだね。・・・・役に立つなら、オズは使ってくれるよ?」
それって暗に、使えない駄犬はいらないって言ってますわよね。腹黒。
ー・・・・しかしあれですわね。
お昼が過ぎて、人もまばらですけれども
攻略対象が、三人も揃ってますと、その・・・・視線がすごいですわね。
ご令嬢方の熱い視線。
ー居心地が悪くってよ。
「ヴィー。私・・・・隠れたい。」
ルビアナが半泣きですわ。可哀想に。
私の服の裾をキユッと掴み、震える姿が萌えますわ。うふふ。
私がルビアナの土壁になりますわ。ええ。守ってみせますわよ。ルビアナ!
「大丈夫?ルビアナ嬢。僕の後ろにおいで?」
「・・・・いやです」
「そう。残念」
その様子を見て、ちょくちょく腹黒が声を掛けてきますわ。鬱陶しい!
グレイ様。貴方わざとルビアナにちょっかいかけてますわね?このドS!貴方、お呼びでなくってよ!?
私の目が黒い内は、貴方の好きなようにはさせなくってよ!ルビアナを守るのは私よ!!
ーって私の目・・・・碧でしたわー。
「なんだか。アクヤック嬢に敵意を持たれてる気がするなー。」
「敵意なんて、そんな生易しいモノではありませんわよ?グレイ様」
ええ。そんな生易しい想いを抱いてなどいませんわ!悪即斬!今すぐ貴方を浄化して差し上げたくってよ!!
「へー。そんなに熱烈に僕の事思ってくれてるなんて。光栄だな」
「オホホホホホ。今すぐ清らかな水で、貴方を清めて差し上げたいくらいですわ」
ーあはははは。
ーオホホホホホ。
「グレイとお嬢。いつの間にか仲良くなってるな。気が合うみたいで良かったな!」
レオニダス。貴方・・・・腕の良い目の医師を紹介しましょうか?
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