転生悪役令嬢の前途多難な没落計画

一花八華

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番外編 キス

いえないキス

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「キスの場所?んなもん聞いてどーすんだよ。」

 何故か部室で、何処にキスをしたいか・・・・そんな話になっていますわ。うう。なんだか居心地が凄まじく悪い。メンバーが私以外、男性というのが精神的にきますわね。ルビアナとフィロス・・・・早く戻ってきて!私・・・・針のアルマジロですわ!

「手の甲にでもしときゃいーか?」

 グレイ様の質問に、面倒くさそうに答えるレオニダス。貴方、こういった話題は、興味がないのね。あら?でも好きな方がいるって仰ってたわよね?

「手の甲?」
「騎士がするなら、そこだろ。」

「好きな相手の場合でも?」

グレイ様が、尋ねる。私も同じように思いましたわ。

「あ?好きな奴にか?するなら口だろ?それ以外何処にすんだよ。」

 その言葉に、グレイ様はふふふと笑いましたわ。悪魔の微笑・・・・貴方・・・・レオニダスに何を吹き込む気?

「そこだけじゃないよ。キスする場所は・・・・ねぇ。ハンス?」

対面で作業をしていたハンスは、悪魔の呼びかけに一瞬顔を顰め口を開く。

「あーそーだな。恋人同士なら、色んな場所にするんじゃないか?」

「そうなのか?例えば?」



「頬や額・・・・」



「ハンス。親兄弟でもする奴だろ。それ。」

レオニダスは、ハンスの答えにつまらなそうな顔をし呟く。ええ。それは恋人同士じゃなくてもする場所よ。

「大体・・・・場所なんて何処でもいーだろ。」

 そう呟いたレオニダス。一瞬、その顔に陰が差したような・・・・。

「できるならそれで。する相手がいるならそれで。何処にするとか・・・・そんなのする相手がいなけりゃ、考えたって仕方ねーよ。」

 投げやりな態度ですわね。確かに、好きな方とできるなら・・・・それで十分ですけれど・・・・相手の此処にしたい。とかないのかしら?それに先程から酷くイラついてるようですわ。レオニダスらしくない。

 
「ハンスはどうなんだよ。好きな奴・・・・の何処に、キスするんだ?」

 不機嫌な声で、レオニダスがハンスに振りますわ。

 ああ!レオニダス!貴方、ナイスよ!ナイス!グッジョブですわ!ハンスは、好きな相手の何処にキスをするのかしら?唇?おでこ?それとも・・・・髪?


「時と場合による。」

「あ?時と場合によるって?」

 きょとんとした顔をするレオニダス。んん?どういう事かしら?私もきょととんよ?

「その時にならないと何処にするかなんてわからないし、感情次第でする場所なんて変わる。」


 ハンスが、そう言いますわ。

「流石、大人は言う事が違うね。経験則からの言葉かな?因みに、今まで何処にキスを?」


 ぱちぱちと手を叩き、関心したように言うグレイ様。

ー経験則?んん?どういう事かしら?ハンス・・・・まさか・・・・キスの経験があって??

 思わずギロりと睨み付けると、ハンスがサッと視線を逸らしましたわ。左眉がくっと下がる。ハンス・・・・なぜ狼狽えてますの?んん?正直に仰って?ふふふ大丈夫よ。キスくらいで嫉妬なんて致しませんわ?ハンスは大人ですもの。経験のひとつやふたつくらい、ありますわよね?ねえ?ハンス?

「お嬢・・・・殺気が漏れてる・・・・。」

「ふふふ。何を仰ってるの?レオニダス。殺気?そんなの木の精、森の精ですわ。」

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