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狐メイドは、英雄を拾う
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「セイ~。いいじゃないか~。俺とお前の仲だろ~ん。」
「くっ。離しなさい。嫌です。無理です。断固拒否です。」
「ちょっとだけ。ちょっとだけでいいんだよ~。俺を受け入れてくれよ~。」
「少しでも許せば最後、気付いたら婚姻届けに判を押して、子どもも3人生まれてました。的な事をしれっとしでかしそうな男を受け入れる気は、毛頭ありません。」
「お堅い奴だなぁ。いいから、俺の溢れんばかりの愛を受け止め…うぎゃっ!」
「この酔っぱらいが!目を覚ましなさい!」
「相変わらず激しい奴だなぁ。はっはっは。」
「くっ。水竜砲撃ごときじゃ、びくともしませんか…」
「ええっ…と…なんじゃコレは…」
儂が目を覚ますと、其処は混沌じゃった。
ぐでんぐでんに酔っぱらい、セイに迫る?絡む?アルに、魔法で応戦するセイ。
上級魔法を受けながら、ケタケタ笑い迫るアルに、若干恐怖を感じる。赤い…悪魔じゃ…。
「おや。」
「たまちゃんおきたの~。」
酔っぱらいの据わった目が、こちらに向いた。にへらと笑う顔が怖い。
「うぇっへっへ。たまちゃんでもいっか~。」
儂でもいいってどういう意味じゃ?んん?なんとなく生命の危機を感じるぞ。
「たまもさん!逃げて!すぐに!」
セイの余裕の無い声がする。おお。このように焦るセイを見るのは、始めてじゃな。逃げるといっても、すでにこの酔っぱらいに腕を掴まれてしまっておるのじゃが…。どうしろと?
「うんうん。たまちゃんでいっかー。俺もどうせなら、将来の美女の方がいいし。」
1人へらへらと笑いながら喋る酔っぱらい。
「ちょっと!アル!たまもさんに何をする気です!?」
「たまちゃん。手だして。うん。これでよし。はーい。俺の目をみてねー。」
儂の元で、片膝を付き 何やらアルがぶつぶつと呟いておる。酔っぱらいよ。何かの懺悔か?儂を女神像か何かと勘違いしておらぬか?酒の力を借りて、過去の過ちを悔いた所で 罪は償えるものでは、ないぞ?
「アル!まさか貴方!」
何かに気付き、セイが儂とアルを引き離そうと手を出す。
が、その手は 白い光に弾かれた。
「もう。遅い。」
そうやって、ニヤリと口元を歪め アルは 儂に向き直る。
「我、アルフレッドは、御霊の名において 生涯をかけて たまちゃんに忠誠を誓う。」
そう言って、儂の右手の甲に口付けを落とす。
白い光が、儂とアルを包むのを 呆然とした顔でセイが見つめる。
「契約…かんりょー。」
そう言って、満足そうに酔っぱらいは、真後ろに倒れた。
残された セイは、うつむき頭を抱え。儂は、右手に刻まれた模様に困惑しながらセイとアルを交互に見るしかなかった。
「くっ。離しなさい。嫌です。無理です。断固拒否です。」
「ちょっとだけ。ちょっとだけでいいんだよ~。俺を受け入れてくれよ~。」
「少しでも許せば最後、気付いたら婚姻届けに判を押して、子どもも3人生まれてました。的な事をしれっとしでかしそうな男を受け入れる気は、毛頭ありません。」
「お堅い奴だなぁ。いいから、俺の溢れんばかりの愛を受け止め…うぎゃっ!」
「この酔っぱらいが!目を覚ましなさい!」
「相変わらず激しい奴だなぁ。はっはっは。」
「くっ。水竜砲撃ごときじゃ、びくともしませんか…」
「ええっ…と…なんじゃコレは…」
儂が目を覚ますと、其処は混沌じゃった。
ぐでんぐでんに酔っぱらい、セイに迫る?絡む?アルに、魔法で応戦するセイ。
上級魔法を受けながら、ケタケタ笑い迫るアルに、若干恐怖を感じる。赤い…悪魔じゃ…。
「おや。」
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酔っぱらいの据わった目が、こちらに向いた。にへらと笑う顔が怖い。
「うぇっへっへ。たまちゃんでもいっか~。」
儂でもいいってどういう意味じゃ?んん?なんとなく生命の危機を感じるぞ。
「たまもさん!逃げて!すぐに!」
セイの余裕の無い声がする。おお。このように焦るセイを見るのは、始めてじゃな。逃げるといっても、すでにこの酔っぱらいに腕を掴まれてしまっておるのじゃが…。どうしろと?
「うんうん。たまちゃんでいっかー。俺もどうせなら、将来の美女の方がいいし。」
1人へらへらと笑いながら喋る酔っぱらい。
「ちょっと!アル!たまもさんに何をする気です!?」
「たまちゃん。手だして。うん。これでよし。はーい。俺の目をみてねー。」
儂の元で、片膝を付き 何やらアルがぶつぶつと呟いておる。酔っぱらいよ。何かの懺悔か?儂を女神像か何かと勘違いしておらぬか?酒の力を借りて、過去の過ちを悔いた所で 罪は償えるものでは、ないぞ?
「アル!まさか貴方!」
何かに気付き、セイが儂とアルを引き離そうと手を出す。
が、その手は 白い光に弾かれた。
「もう。遅い。」
そうやって、ニヤリと口元を歪め アルは 儂に向き直る。
「我、アルフレッドは、御霊の名において 生涯をかけて たまちゃんに忠誠を誓う。」
そう言って、儂の右手の甲に口付けを落とす。
白い光が、儂とアルを包むのを 呆然とした顔でセイが見つめる。
「契約…かんりょー。」
そう言って、満足そうに酔っぱらいは、真後ろに倒れた。
残された セイは、うつむき頭を抱え。儂は、右手に刻まれた模様に困惑しながらセイとアルを交互に見るしかなかった。
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